原島文世のレビュー一覧

  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    物語の設定が、まず面白い。
    何か一つのことだけしか魔法を使えない。それがこの世界の魔法使い。現実の世界でも、人は誰しも、大した役には立たないけど何か一つちょっとした特技を持っていたりするものだけど。それと同じかな、と思った。
    きっと、どんな人のどんな個性も無駄と言うことはなく、みんな世界を救えるだけ...続きを読む
  • メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行 2ブダペスト篇
    前作に引き続きキャラクター達が生き生きしている。ただし、今回はそれぞれのキャラクター達が過去と同折り合いをつけるかに右往左往してる感はある。
    また謎が残る終わり方だったので続きがますます待たれるところ。
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    モーナとジンジャーブレッドクッキーがとにかく可愛いです。癒し。お話し自体は重めだけど、モーナがお話を明るくしている。
    14才のモーナは発酵を促したりパンをふわふわにしたり、と言ったパンや小麦粉、お菓子に関することの魔法使い。

    「ただのパン屋です。どうやってパンで人を殺すんです?」と言っていたモーナ...続きを読む
  • ピラネージ
    特殊な設定のファンタジー。設定に馴染むと面白いと感じられる。状況が分かってから結末までが少々冗長に感じるが、主人公の暮らす美しい広大な館に惹きつけられ、子供の頃の世界の捉え方を思い出すようなノスタルジアに満ちた作品。学者の世界の光と闇を少々大袈裟に詩的に描いた作品でもある。
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    タイトルと装幀に似ず意外とシリアスな戦いの物語。
    外敵と通じて国を売ろうとしたあの大臣はなんでそんなことしたんだっけね。
    いわゆる権力欲というやつなのか。なんか逃げ延びてるし、続編がありそうではある。
    ジンジャーブレッド人形かわいい。パン種のボブはキモカワ?(笑)
  • 吸血鬼ハンターたちの読書会
    元看護師の主婦パトリシアは隣の家のおばあさんが変になっちゃう姿や義母が大量のネズミに殺されたり明らかにおかしいことが起こっていることに気づく。ジェイムズハリスが男たちをお金で取り込み、おかしさに気づいて警察に連れて行こうとしたら男たちに反故にされたり途中わかっているのにムズムズしてモヤモヤした。何百...続きを読む
  • 吸血鬼ハンターたちの読書会
    殺人ノンフィクション系の読書会に参加する主婦パトリシアはある晩、近所の老婆がアライグマを喰らう所を目撃し襲われる。それをキッカケに老婆の親戚ジェイムズと出会う。その彼に魅力を感じるが、徐々に不可解な出来事が…。読書会仲間の主婦達と正体を暴こうとするが失敗、自身が孤立し悲惨な目に遭うあたりがなかなかリ...続きを読む
  • 吸血鬼ハンターたちの読書会
    思った以上に良かった。映像が目に浮かぶ様だ。
    いつの時代でも男性は保守的だと、いつのまにかパトリシアの側にいる自分に気付いた。
  • トランクの中に行った双子
    不思議の国の少女たちの続きの本。
    続きと言っても外伝的な役割。ジャクリーンとジリアンの双子の少女のお話。

    ジャクリーンとジリアンの親がちょっとどうしようもないというか、自分のために存在するかのように子供を扱い強要しているのが辛かった。小さい子供たちはまだ言われるがまま受け入れるしかないのが前半辛か...続きを読む
  • 砂糖の空から落ちてきた少女
    三部作の完結編。
    1作目で連続殺人事件にかき乱された学園。
    そんな学園の亀の池に、少女が空から降ってきた。
    少女はリニと名乗り、1作目で殺されたスミの娘だという。
    !?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!?
    どうやらスミは帰ることができて、リニを産んだが
    現実の世界でスミが殺され、未来のリニが消えかけて...続きを読む
  • トランクの中に行った双子
    シリーズ第2弾。
    前作『不思議の国と少女たち』の続編といいますか
    ジルとジャックの前日譚です。

    外面と世間体だけを気にする夫婦が、ステータスとして
    子供を産むのだが、性格を築く上で重要な時期を
    束縛と強制で抑え込まれた双子が、祖母の残した
    トランクを開けたことで非日常の世界に突き進む。
    それぞれの...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    ファンタジー3部作の1作目。
    異世界へ行って戻ってきた少女たちが集まる学園での物語。
    いくつも異世界があるという異色の設定が光ります。

    転入生のナンシーは、学園に足を踏み入れる。
    突然、「死者の殿堂」という異世界に飛び、ナンシーには何年もそこで過ごして順応した記憶があるのだが、現実には半年間の行方...続きを読む
  • ミス・エルズワースと不機嫌な隣人
    原題はSHADES OF MILK AND HONEY。milk and honey は富と芳醇さを表す表現のようなので、言い換えれば「豊かさの陰」の意味。邦題、ましてやショルダーコピーに掲げられた「幻想の英国年代記」では伝わらない本書のテーマがタイトルには込められています。つまり、19世紀初頭の英...続きを読む
  • 紙の魔術師
    ファンタジー3部作の1作目。
    魔法が公認されている世界で、才能のある女の子が活躍します。

    1900年代初頭の雰囲気があるロンドンが舞台。ただし、女性が長いスカートをはいているぐらいで、歴史はほぼ関係ないです。
    魔法学校で優等生だったシオニーは、金属の魔術師になることを目指していましたが、あまり人気...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    不思議の国のアリスのように、異世界から帰ったものの
    戻りたいと切に願う少年少女たちが、現実と折り合う術を
    学ぶための寄宿学校が舞台。
    そこに既にある偏見と、起こってしまった殺人事件。
    それは連続殺人事件となり・・・

    十二国記「魔性の子」を連想しました。
    記憶を失ってはいたけど、帰って行った高里と、...続きを読む
  • 仮面の帝国守護者 上
    武人族が文人族を支配して帝国を築いている世界。帝国に捕えられた兄を救うため、奴隷となった妹は軍学校へ潜入し反乱軍の為に情報を探るが……というお話。
    軍学校が「特殊な仮面をつけたエリート兵士の養成校」だったり、主人公がイケメン兵士に一目惚れされて助けられ……とかちょっとラノベっぽいものかな~? と思っ...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    おもしろいいいい

    「自分の物語がどうやって終わるか教えられるのは自分だけ」

    スミの残したこの言葉にすべてが集約されてるように思える。

    物語に魅せられたかつての少女たちはみんなある意味自分の扉に執着しているのかも。

    続きも読まなくちゃ!
  • 龍の騎手
    舞台はファンタジー世界ながら、話の展開はまさしく「高慢と偏見」。恋愛ものの苦手なわたしだけど、こういう素直になれないすれ違いモノは好物のようで。この作品も楽しめた。
  • 真実の魔術師
    ■彼女だけが知った魔法の真実とは…

    魔術師実習生のシオニーは、来月に迫った紙の魔術師の最終試験の準備中。だがその試験官は、愛する師匠である紙の魔術師セインではなく、彼を毛嫌いするベイリー師が務めることになってしまう。そんなシオニーのもとに、以前、彼女やセインらの命を狙った邪悪な血の魔術師が、護送中...続きを読む
  • 硝子の魔術師
    ■狙われたのは危険な魔法!?

    紙の魔術師になるべく、セイン師のもとで実習にはげむシオニー。セイン師と親密になる未来を占いで視たが、現状はただの師匠と実習生の関係だ。そんな彼女が見学していた紙工場が、何者かに爆破される事件が起きる。やがて、禁断の血の魔術の使い手たちがシオニーを狙っていると判明する。...続きを読む