原島文世のレビュー一覧

  • ピラネージ
    あらすじが辻褄合わない、作者の容量オーバー、もろもろの事情でそんなつもりはなかったのに、SFやらファンタジーというジャンルにせざるを得ない物語がここ20年ばかり溢れかえっているが、この作品は久々に純粋のファンタジー作品と言えるのではないでしょうか。そういう意味では手に取れた喜びなどはあるのでしょうが...続きを読む
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    タイトルとイラストからもうちょい軽い内容かと思ったら、結構重たい内容もあったり。14歳の女の子にかかるものが大きすぎる気がしなくもない。
  • 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
    2023-06-17
    絢爛豪華。ポストヒューマンものからミリタリーもの、銀河帝国ものからジェンダーものまで幅広い。昔懐かしのテーマもちゃんとアプデされていて読み応え抜群。
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    普通の人間と魔法使いが共存している架空の世界が舞台。叔母さんのパン屋でパン使いの魔法使いとして働くモーナ。ある日お店で一人の少女が亡くなっているのを発見してしまう。それを発端に、街に怪しい陰謀がうずまき始め、モーナは渦中に放り込まれることになる。

    パン種を発酵させたりする事だけが出来るささやかな魔...続きを読む
  • ピラネージ
    面白かった!...のは間違いない。けれど、全体的に訳文が子供っぽいように感じた。
    物語は、マッドサイエンティストの気まぐれで、異世界の館に囚われてしまった、哀れなジャーナリストの話。すなわち、35歳のおっさんの独白なわけで、もうちょっと成熟した感じを出しても良かったのでは、と率直に思った。
    特に、後...続きを読む
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    ・T・キングフィッシャ-「パン焼き魔法のモーナ、街を救う」(ハヤカワ文庫FT)を読んだ。正に書名通りの物語である。これ以下でもない、これ以上でもないといふ、正にそのものズバリの内容である。小説の題名となると、作家は、あるいは訳者はその内容に添つた題名をつけるのだが、そのものズバリはあまりつけなのでは...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    わたしは、わたしの(子ども時代に経験したと思っている)ファンタジーエンでは、たれの生もたれの死も軽んじなかった。だからこの物語と共生することはとてもできない。しかし、かなしいかなーー帰ることができない切なさと帰りたいという狂おしい願いだけは深く理解できてしまう。そのためなら「何をしても」「他のたれの...続きを読む
  • パン焼き魔法のモーナ、街を救う
    個人的にはこの表紙、納得いかない。ヒロイン、作中スカートの時なんてほとんどないじゃないか。叔母さんのパン屋で働いていた時はズボンだし、逃亡中も同じ格好だし。王宮だかに忍び込んだ時、侍女に扮装した時ぐらいしかスカート姿じゃなかったのでは?と言う訳で、ファンタジーの女の子=スカート姿というステレオタイプ...続きを読む
  • ピラネージ
    最後に現代世界に戻ってくるのが予想外だった。
    キッタリーは主人公に会う日以外は現実世界にいたからいつもパリッとしたスーツやら着ていたということか。
  • 吸血鬼ハンターたちの読書会
    そこそこ裕福な家庭の主婦たちが、ワイン片手の読書会で語り合うのは犯罪実録…というトンチキな設定ながら、vs吸血鬼の戦いはハード。
    有閑マダムの顔の裏で、彼女たちは様々な困難を抱え、互いに支え合っていた。シスターフッドを断ち切ろうとする敵の手口にはぞっとするが、何が脅威となるか、彼は正しく嗅ぎつけてい...続きを読む
  • ピラネージ
    古代彫刻が雑然と並ぶ巨大な大広間が無数に連なり、上層は雲、下層は定期的に押し寄せる潮に浸された〈館〉を彷徨い歩く「僕」。唯一の話し相手は、週に2度会う初老の男「もうひとり」だけ。二人で〈館〉に隠された神秘的知性の研究を続けてきた「僕」と「もうひとり」だったが、第三の人物が現れたとき、〈館〉は少しずつ...続きを読む
  • 黄金の人工太陽 巨大宇宙SF傑作選
    巨大宇宙SFってなんだ? と思っていたら、スペオペでした。あとがきではスペース・オペラを連呼しているんで、禁句と言うことはないと思うが、背表紙や帯の惹句には、どこにもスペオペとは書いてない。なんとなく不思議。
    で、中身の方はニュー・スペース・オペラ以降の、アクションSFが主軸。一昔前のスペオペ・アン...続きを読む
  • ピラネージ
    ものすごい変わった物語
    表紙は、今になってよく見た・・・参考になる?
    全くの一人じゃないからいけたかな
    がんばり屋のいい子です
  • 不思議の国の少女たち
    不思議の国に行ってしまった子供たちがこちらの世界にかえってきた後の物語。
    もっとふわふわした話しかと思ったが、不思議の国に帰りたいという気持ち大きすぎて、現実の折り合いをつけることが難しい。
    主人公のナンシーは、冥界の世界から戻ってきており、カラフルな色や、食事が苦手。親の思う子供とは違い、親は子供...続きを読む
  • トランクの中に行った双子
    厳しい両親のもと、それぞれの役割を果たすように生きてきた双子がトランクから異世界に飛んでしまう話。
    姉はとてもまともに歳を重ねられたけど、やはり妹はある意味純粋、自分が主人公と信じて疑わない恐ろしい子になってしまった。とても恵まれた生活を送れるけど、姉への愛や、住民からの優しさをもらえないという愛の...続きを読む
  • 砂糖の空から落ちてきた少女
    三部作の完結編。

    “迷える青少年たちのホーム“の池に、ある日突然リニという少女が落ちてきた。
    彼女は母親のスミを探しに、お菓子の国からやってきたのだという。

    お菓子の国で横暴なケーキの女王と闘い勝利するはずだったスミが“この世界”で殺されてしまったため、スミが成し遂げたはずの出来事は失われ、リニ...続きを読む
  • トランクの中に行った双子
    前作で登場した双子のジャックとジルが、トランクの中の階段を下りてたどり着いた世界での出来事。

    前作での事件の前日譚。
    両親の身勝手な理想像を押し付けられて育ったふたりの苦しさ、荒野での奇妙な生活と、残酷な結末。
    ただ、ふたりの歪な心が語られる物語。
    ジャックはここでいくらか人間らしい心を獲得するこ...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    “エリノア・ウェストの迷える青少年のためのホーム”は、家族でさえ受け入れられないある種の問題児たちを受け入れる全寮制の学校。
    しかし本当は、異世界への扉をくぐり、また戻って来てしまった…そして“むこうの世界”こそが自分の故郷と感じ、もう一度戻りたいと願う子供たちのための学校だった。

    新しくこの学校...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    ジルのやり逃げ感がすごい・・続きがこの ジルとジャックのちょっと前の話ということですが、どんな感じになるのか想像できないです。

    十二国記で言う魔性の子的な話でしょうか。次巻は完全に向こうの話という事なので、読んでみたいです。
  • 不思議の国の少女たち
    一度〈あちら側の世界〉に行って、ふたたびこの世界へ戻ってきた子どもたちばかりを集めたエリノアの学校には、ナンセンスの世界へ行ったスミ、吸血鬼の統べる荒地に行った双子のジャックとジル、妖精界に捨てられたケイドたちがいた。〈死者の殿堂〉から戻ってきて世間に馴染めずにいたナンシーが編入してくると、その二日...続きを読む