原島文世のレビュー一覧

  • 真実の魔術師
    三部作、完結編。
    最後まで失速せず一気に読ませてくれた。
    ヒロインである主人公の無謀と紙一重の勇気。
    割と最初から万能感があり危なげなく読めたので、成長小説というよりは主人公を取り巻く冒険活劇という印象が強い。
    魔術を使うシーンが独特の解釈で楽しめた。
  • 不思議の国の少女たち
    面白かったです。カラフルで可愛い装丁で気になっていました。
    不思議の国から帰ってきた少年少女が入学する学校が舞台でした。
    彼らは、また彼らの不思議の国へ帰りたいと願っている。この世界は自分の本当の世界ではない…と思うこと、彼らはもっと切実でした。
    死者の国にいたナンシーが主人公で、彼女が入学してきて...続きを読む
  • 硝子の魔術師
    三部作の二作目。
    一作目はそれ単独で完結していたが、この本は続きの要素が強い。
    主人公がチート要素を手に入れてしまったので、ここからどう話を展開していくかが見せ所か。
  • 不思議の国の少女たち
    ファンタジー風な小説でした。
    異世界に行って帰ってきた子供達の話で、子供達は異世界に帰ろうとするが自らの力ではどうすることもできない。その時、子供達がいる寄宿学校で殺人事件が起こる。
    推理小説ではないが、ファンタジーと呼ぶには現実的だなぁと思いました。
    異世界帰りの主人公だからこそ言える女の子への見...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    「不思議の国」にも色々あって、ナンセンスだったりロジックだったり。でもそこへ行った子供たちはみんな一様に帰りたがっている。よばれたのはきっとその世界に合う要素があるから。みんな「故郷」に帰りたいと思っている。そんなか少年少女たちの学校で事件が起きる。ファンタジーと推理小説的要素が合わさった、不思議な...続きを読む
  • 不思議の国の少女たち
    本屋で平積みにされていたしヒューゴ・ネビュラ賞W受賞と書かれていたので興味を持ちました。SFというよりはファンタジーだよね、コレと思いながら読みました。

    原文なのか訳なのかはわかりませんがちょっと文章が固いというか、わかりにくい表現があったり、どこにかかっているのかわからない単語とかがありました。...続きを読む
  • 真実の魔術師
    シオニーがチートすぎる。おぼえるのと理解するのは違うけれど、頭のいい人たちには同じことなのかしら
    本で読んだり生半可な知識で各魔術が使えるのなら実習制度は必要ないのでは?
    シオニーがデリラの死から学んだのは、人を巻き込まないってことだけみたい
    地名以外、ロンドンっぽさはさらになくなりました。アメリカ...続きを読む
  • 紙の魔術師
    ■魔法きらめく歴史ファンタジイ

    魔術が高度な専門技術とみなされている1900年代初めのロンドン。魔術師養成学院を卒業したシオニーは、金属の魔術師になりたかったのに、人気のない紙の魔術の実習を命じられた。そのうえ師匠の折り師セインは変わり者。だが気の進まない勉強を続けるうちに、彼女は紙の魔術の魅力と...続きを読む
  • 龍の騎手
    ・エル・キャサリン・ホワイト「龍の騎手」(創元推理文庫)の帯には「『高慢と偏見』×ドラゴン」とある。「高慢と偏見」と言へばジェーン・オースティンしかない。するとまたもやこのパロディーが出てきたのかと思つた。以前は「高慢と偏見とゾンビ」であつた。これはセス・グレアム・スミスがオースティンを使ひながらも...続きを読む
  • 龍の騎手

    いいとこ取り

    「高慢と偏見」からいいとこ取りした上にファンタジーと冒険の世界をプラスだなんてお得すぎる!作家さんの好きなもの満載なんだろうなとニヤニヤしつつ、元ネタからの改変にも大満足。特に親友の結婚相手と龍騎士一族の叔母様についてのあたりはお気に入りです。あと、作家さん、よっぽど○○死ね!って思ってたんですね。...続きを読む
  • 紙の魔術師
    ・最近のファンタンジーは魔法に新機軸を求めてゐるのであらうかと思つたのがチャーリー・M・ホームバーグ「紙の魔術師」(ハヤカワ文庫FT)であつた。魔術は魔法と言ひ換へるべきかもしれないが、本書ではmagicianといふ語が使はれてゐるから、ここはやはり魔術師なのであらう。そして、 なぜwizardやw...続きを読む
  • 紙の魔術師
    "まるで喉から臍まで胴に弦が結びつけられたように、体の奥でなにかがびいんと鳴った。シオニーはやんわりとたずねた。「その腕はどうしたんですか?」
    折っていた指が止まった。セイン師はちらりとこちらを見てから、自分の腕をながめた。手のひらで袖をひきおろす。「ぶつかっただけだ」と言った。「歩くのにどれだけ集...続きを読む
  • ミス・エルズワースと不機嫌な隣人
    19世紀初頭の英国の田舎町。
    音楽や絵画に魔術をかけることか教養とされている世界で、魔術の才能がありながら容姿に恵まれず婚期を逃した28歳のミスのお話。
    歴史がどうこうと紹介されていますが、田舎のレディの純情ロマンスです。
    魔術の使い方が面白いので、そこは良かったですが、わかっていても最後はポカーン...続きを読む
  • ミス・エルズワースと不機嫌な隣人
    ・メアリ・ロビネット・コワル「ミス・エルズワースと不機嫌な隣人」(ハヤカワFT文庫)巻末の作者自身による「謝辞」は次のやうに始まる。「まず、たいへんお世話になったジェーン・オースティンに感謝の意を表したいと思います。この小説を書く ひらめきを与えてもらったばかりでなく、細部の大切さについてずいぶん学...続きを読む
  • ミス・エルズワースと不機嫌な隣人
    帯にファンタジー版ジェーンオースティンとありますが、正にその通りかと。主人公の姉妹は高慢と偏見のダーシー姉妹のようだし。
    なんとなく、物足りなかったので☆3つですが、このヴィクトリア時代と、ファンタジーが好きな人ははまるかもとは思います。ただ、誰が好きなの?っていうイライラ感。現実には、こういう自分...続きを読む