原島文世のレビュー一覧
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この巻から読み始めたが特に違和感なく読み切れた。短いながらも作品全体の雰囲気が良く、最後に救われるべきものが救われるとてもよい話だった。異世界を救って帰ってきたものの、現実世界での居場所がわからなくなってしまったヒーローたちが寄り添う学校という設定が面白い。個人的には「ナルニア国物語」などの実際に異世界転移する物語たちよりも、赤川次郎の「第九号棟シリーズ」に共通点があると思った。あちらはもっと現実的だけれども。
ちなみにシリーズ完結とか裏表紙に書かれているが全くの嘘で、ふつうに続刊しているらしい。また最初の巻の紹介には三部作と書かれているものの、各巻でストーリーが連続しているわけではなく、世界観は共通しているがそれぞれのストーリーは独立している。編集内容読んでないだろ。無能すぎる。 -
Posted by ブクログ
ファンタジーの常識を裏手に取る感じの上質のファンタジーでした。ゲームとかでおなじみのファンタジー世界あるあるの世界観で、きちんと地に足をつけて生活しようとする登場人物に好感度しか感じない。でもぶっちゃけ最初、主人公の性別はよくわからなかったんですけどね。
いかつい傭兵だった彼女が心惹かれて就きたいと思った職業がカフェの店主というのも面白いし、仲間たちもこの種族が?という感じの期待を裏切る感じが面白い。町の黒幕も意外な感じだったし。
個人的にはシナモンロールが魅力的過ぎて… 実際カフェが出来たら行って食べたいなぁなんて思いながら読み終えました。 -
Posted by ブクログ
オーク、サキュバス、ホブゴブリン……といった種族たちが暮らすファンタジー世界が舞台。傭兵稼業から珈琲店の主人への転職を成し遂げる女性オークの物語。原題は"Legends & Lattes"。RPGの原点とされる"Dungeons & Dragons"を意識した命名だろう。
「ファンタジー」といっても色々あって、私は作品によって好きだったり苦手だったりの差が激しく、しかも自分の好き嫌いの傾向がいまいち掴めていないので、この本も楽しめるかどうかは賭けだった。が、表紙が気に入ったので思いきって読んでみた。
賭けの結果は、概ね勝ち? ……と歯切れが悪いのは、三百ページほどのメインストーリー「伝説とカフェラテ」はとても楽しく読めて、最後に収められていた四十ページほどの小編「出会い」は、目が滑って頭に入らなかったから。「出会い」は前日譚で、傭兵時代の話。戦闘シーンが苦手なのかな。この先は「伝説とカフェラテ」の感想。
前半は特に、映画「かもめ食堂」みたいだなと思いながら読んだ。知らない街にやってきて、街の人の知らないもの(珈琲、映画だとおにぎりでした)を売る店を作るという点や、淡々と、できることを確実にやって積み上げていく様を見せてくれる点、ちょっと変わった仲間が続々集まってきて関係が深まっていく点など。そして何よりシナモンロールが美味しそうな点!
ラットキンの天才パン職人が、次々と魅力的な新レシピを開発しては仲間たちを唸らせるのだが、この、未知の食べ物と遭遇して一目(一口?)惚れのシーンが、幸福感に満ちていて毎度羨ましくなってしまう。自分にもそういう経験、あったんじゃないかと思うけど思い出せず。
ただのほのぼのカフェ日記ではなく、困難や試練もありながら大事なことに気づく、といった王道ストーリーもじゅうぶん読み応えあり、大満足だった。
主人公ヴィヴは、私たち人間の感覚でいうといくつくらいなんだろう。はじめのうちは若者、せいぜい三十前後くらいのつもりでいたが、もしかしたら意外と四十くらいかもとも思えてきて、どちらもありだなあと。想像力が試される読書だった。 -
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ネタバレ僕が住んでいるのは絶えず潮が注ぎ込む広大な館。無数の空間が連なって迷宮となっていて、僕は十三人の死者の骨と暮らしている。
という、まさに幻想文学らしい世界観で楽しめた!少しずつ世界の謎が明らかになっていく過程が飽きさせない。今回はサクッと読んだけど内容は分かりやすかった。もちろん謎解きのような気になる記述もあったので、ゆっくり深堀りしたら更に面白そう。
生きた人間の居ない幻想的な世界では美しさとやさしさを強く感じる一方で孤独に苛まれる。我々が住む現実世界は孤独ではないけど、数多くの他人との人間関係の煩わしさがある。
現実世界に疲れやすい人も、心のなかに自分だけの静かで美しく優しい幻想世界を持つことで前向きに生きられるし、本当に信頼できる人間とその世界を共有することで幸福にもなれる。そんなメッセージを受け取った。
訳者あとがきを読むと、著者自身が引きこもって自分の世界に浸るのが好きな一方で、重い鬱病も経験したそう。自分の幻想世界を作り上げるだけでなく、ごく僅かながら信頼できる人と共有することができれば幸福になれる、というのは筆者自身の経験なのか、そうありたかったという願いなのか。
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面白かった!
面白かったけど、色々詰め込みすぎて複雑になりすぎてしまい
ところどころでけっこうちゃんとした「説明」が必要となり、冒険譚に最も大切なスピード感が損なわれてしまったのがマイナスでした
いやー、それにしても色々仕込んであったのねー
今回も色々出てきますよ
おそらく自分では気付けない「古典文学」のネタなんかもあったんだろうなー
今回は『ドラキュラ伯爵』がメインの元ネタとなっておりますが、面白いのはドラキュラたちのほうががっつり味方なんですよね
わかるー
わかるわー
なんかあるのよ
悪役に惹かれるみたいなあれが
ほんとにこの怪物たちを悪と断罪していいの?人間と違うというだけの理由で?
なんて考えてしまうときがあるのよ
わいなんて今でも覚えてるけど、子どもの頃仮面ライダーに誘拐されて椅子に縛り付けられ、殺されそうになったところを間一髪でショッカーの戦闘員たちに救出されるって夢見てますからね
しばらく悩みましたからね、こんな夢を見るって自分はなにかおかしいんだろうか?って
いつか改造される日が来るんだろうかと
しかも戦闘員かよ!って思いましたもん
いやせめて死神博士とかにしようよって思いましたもん
ただ逃げるだけだったし
わいを逃がした後あの戦闘員たちはどうなったんだろう?(知るか!)
あ、またなんか変な方向に流れてる
はい!いよいよ次は三部作の最終作!
あらたな改造娘といよいよあの人が登場です
そうです!そりゃあーた出てきますよ
あの時代の文学作品の最も有名な悪役と言えば? -
Posted by ブクログ
物語の設定が、まず面白い。
何か一つのことだけしか魔法を使えない。それがこの世界の魔法使い。現実の世界でも、人は誰しも、大した役には立たないけど何か一つちょっとした特技を持っていたりするものだけど。それと同じかな、と思った。
きっと、どんな人のどんな個性も無駄と言うことはなく、みんな世界を救えるだけの価値を持っているんだ、と言うことなのかも。
ただし本書は、主人公モーナの明るさとコミカルな語り口に救われてはいるものの、けっこう重い話でもある。なぜか、ただのパン屋の娘が殺人の濡れ衣を着せられて逃げ回ったり、都市防衛の最前線に駆り出されたりしなければならない、この理不尽。街の魔法使いたちが協力してそれぞれの力を持ち寄って敵を撃退する話かと思ったら、そうはならず。孤軍奮闘するモーナがちょっとかわいそうだった。最後はいちお、ハッピーエンドなのかな。
あと、ジンジャーブレッド人形がめっちゃ可愛かった(笑)