【感想・ネタバレ】砂糖の空から落ちてきた少女のレビュー

あらすじ

ウサギ穴に落ちたり、鏡を通り抜けたりして異世界で冒険をしたのち、現実世界に戻ってきたものの、現実に適応できない子どもたち。そんな子どもたちに救いの手をさしのべる“エリノア・ウェストの迷える青少年のための学校”の池に、空から少女が降ってきた。彼女は、かつてこの学校にいたスミの娘だという。だが、スミは死んでいる。それを聞いた少女はスミを取りもどさないと自分が消えてしまうと訴えた。そこでスミの友だち4人がスミを取りもどすべく死者の世界に旅立つことに……。ファンタジーの醍醐味を凝縮した、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス3賞受賞シリーズ完結。/解説=三村美衣

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Posted by ブクログ

「不思議の国の少女たち」シリーズ3冊目。最初の巻の続編ではあるけれど、主要登場人物の何人かは故郷(という名の異世界)に帰ってしまったので、新しいメンバーもいる。そして、空から落ちてきた少女リニ。彼女は、前にこの学園にいたスミの娘だと名乗る。スミが戻らなければ、消えてしまうリニを救うために、4人の生徒が、死者の国を経由して、お菓子の国に向かう。それぞれの国におかしなルールはあるけれど、ナンセンスの世界であるお菓子の国は特によくわからなくて面白い。翻訳では三部作の完結となっているが、原書は5冊まで出ている。ひきつづき、翻訳されることを期待している。

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2021年12月08日

Posted by ブクログ

この巻から読み始めたが特に違和感なく読み切れた。短いながらも作品全体の雰囲気が良く、最後に救われるべきものが救われるとてもよい話だった。異世界を救って帰ってきたものの、現実世界での居場所がわからなくなってしまったヒーローたちが寄り添う学校という設定が面白い。個人的には「ナルニア国物語」などの実際に異世界転移する物語たちよりも、赤川次郎の「第九号棟シリーズ」に共通点があると思った。あちらはもっと現実的だけれども。
ちなみにシリーズ完結とか裏表紙に書かれているが全くの嘘で、ふつうに続刊しているらしい。また最初の巻の紹介には三部作と書かれているものの、各巻でストーリーが連続しているわけではなく、世界観は共通しているがそれぞれのストーリーは独立している。編集内容読んでないだろ。無能すぎる。

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2025年04月17日

Posted by ブクログ

三部作の完結編。
1作目で連続殺人事件にかき乱された学園。
そんな学園の亀の池に、少女が空から降ってきた。
少女はリニと名乗り、1作目で殺されたスミの娘だという。
!?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!?
どうやらスミは帰ることができて、リニを産んだが
現実の世界でスミが殺され、未来のリニが消えかけている。

ケイドとクリストファーに加え、ナディアと
新人コーラの4人がスミを復活させるため旅に出る。

今回も面白かったです。
骨になったスミを復活させる方法が仰天。
あぁ・・ここで仰天するから、あちらの世界には
いけないのねぇ~と自分に突っ込みましたよ。

・・・続きも出ているらしい(^◇^;)
まだ和訳されてないみたいですね・・・

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2022年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三部作の完結編。

“迷える青少年たちのホーム“の池に、ある日突然リニという少女が落ちてきた。
彼女は母親のスミを探しに、お菓子の国からやってきたのだという。

お菓子の国で横暴なケーキの女王と闘い勝利するはずだったスミが“この世界”で殺されてしまったため、スミが成し遂げたはずの出来事は失われ、リニも既に身体のあちこちが溶け始めていた。
リニとお菓子の国を元通りにするには、スミを“お菓子の国では死んでいない”ことにしなくてはならない。
そこで、“この世界”では既に埋葬されているスミの骨を手がかりにスミを蘇らせようと、第一作で活躍したケイド、クリストファー、そしてリニが落ちてきた時に居合わせた二人の少女の一行は、いくつもの異世界を巡る探索の旅に出る。


ナンセンスでファンタジックでSF的なパラドックス要素も詰め込んだ完結編。
三部作の中で、一番わかりやすく素直に楽しめる作品だった。前の二作を読んで慣れてきたせいと、今作の仲間たちは、それぞれまったく異なる世界に生きる相手を尊重出来るキャラクターだったからかも。

作品中のほとんどを死んでいた(!)スニが、最後に最高に強烈に輝いていた。
そうそう気軽に訪れることは許されないだろうけれど、いつかスニとナンシーも再会できるといいなぁ。

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2020年11月08日

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