南直哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
死や絶望があるからこそ、生きられるという感覚や今の自分があるという感覚。
なるほどと思わせられることばかり。
とてもおもしろかった。
私は自由というのは「航海する人」だと思う。「航海する人」は目的地を自分で決め、 そこから逆算して航路が生じる。そして自分が今どこにいるか、現在地を知っている。 「目的地·航路・現在地」、この三つを知っている人が、自分の力で海を渡って行ける人です。ところが、この三つのどれかを欠くと漂流してしまう。目的地がわからない、航路を知らない、現在地がわからないという状態。この人は自由でも何でもない。何もできないし、どこへも行けない。それを避けるには、目的地を決めて航路を -
Posted by ブクログ
恐山の住職代理を務めるお坊さんの本。
失礼ながら、本書を読むまでまったく知らなかった。
はじめ面白く、次第に考えさせられる内容。
法話の採録かと思ったが、そうではない模様。
雑誌か何かの連載をまとめた本であるそうだ。
直哉(じきさい)師の実家はお寺ではなく、大学を出て、会社勤めの経験もあるとのこと。
子どものころから死とは何か、自分という存在があることへの懐疑などに取りつかれ、出家し、永平寺で修業をしてこの道に入ったという。
癒し系、ではない。
むしろズバズバと言ってしまう感じ。
分からないことは分からない、とはっきり書く。
本書を最後まで読んで振り返ると、カルト宗教と伝統宗教の差が、教 -
匿名
購入済みここ数年仏教に関する本をいろいろ読んで南直哉さんに辿り着いた。私はいわゆる「ありがたい話」が苦手で、そんなもんお前に言われんでも分かっとるわと生意気なことを言いたくなってしまうのだが、南直哉さんの問題関心は自己の根拠の不在や実存の不安とでも言えるような哲学的なテーマで、納得感と安心感を持って読めるのである。思えば私が仏教に関する書籍をいろいろ読み始めたきっかけも「諸行無常」という言葉に出会い直したことだった。無常、無我、縁起、空。これらの言葉が仏教の根幹にあることを知り、それにまつわる本ばかり読んでいた。
本書はエッセイの形式で、とても読みやすいが語られる言葉の裏には、当然だけど仏教的な思想の -
購入済み
とてもおもしろかった。
仏教に興味があってブッダや竜樹、空海、道元、親鸞などに関する著作を読んでいたのである程度読みやすかったが、何もなく読むと難しく感じるかもしれない。
私は仏教の無常というアイディア(超越的存在者を規定しない)にすごく惹かれているので、この本のテーマおよび著者の問題関心には共感を持つ。 -
Posted by ブクログ
両親ともに教師の家庭で育ち、有名大学の学生時代は引きこもって、道元禅師の『正法眼蔵』とハイデガーの『存在と時間』を読みふけり、大学にいかない生活をいっとき送るも有名企業に就職。その後出家。若僧の頃には永平寺のダースベイダーと呼ばれ、2005年に恐山菩提寺院代、霊泉寺住職となった南直哉(みなみ・じきさい)さんのエッセイ集。
私にはタイトルがストレートで少し抵抗があったが、南さんも「抵抗があった」と、『はじめに』に書かれている。連載時のタイトルは『坊さんらしく、ない』。どちらも編集者の方の発案だそう。
現タイトルは、ほんとうに弱ってるひとがふらふらと本屋をさまよってるところに目につきやすいように -
Posted by ブクログ
何かで著者の南直哉さんという方を知って読んだ。
極々真っ当なことが書かれている。
曹洞宗で出家得度されたそう。
禅がどう、という話より、一歩も二歩も日常生活に寄り添ったお話をされていて、その通りだなぁと思った。
自分とは何か。
生きるとは何か。
そんなことばかり考えてきた気がする。
著者の根っこもそういところにあるように感じ、親近感を感じた。
他の方が書いているレビューを見ていて、「頑張らなくてもいい、というメッセージ」「頑張りたい時期の自分にはいらない」というような内容のものがあったが、そういうことが書かれているわけではないのではないか。
世に喧伝されている、無用な雑音に心を煩わせ -
Posted by ブクログ
ネタバレ善の定義としては、一般には大きく2つに分かれる様に思う。一つはある絶対的な、ないしアプリオリな規範があり、それに近づくほど善、それから離れるないし規範が欠乏するほど悪、とするもの。もう一つは2つの両極端の間を善、とするもの。
前者は一神教や独裁がそれに当たり、後者はアリストテレスの倫理体系や古代中国の道教、中庸で説かれる思想等が近いか。いずれも、自分以外の何処かに善の参照点を置き、それを前提にしているように思われる。
この本は、どちらの立場でも解釈出来ない論理を掲げているように思われる。著者の他の書に見えている思想と根本は同一ながら、かなりラディカルな思想ではないかと思う。この人の本が好きなの -
Posted by ブクログ
「夢や希望がないと人生がうまくいかないのでは」となんとなく焦りを感じる方にオススメの一冊。本書を通していえることは、生まれたいと思って生まれたのではないのだからうまくいかなくてあたりまえ。後ろ向きだなと思いますか?それはおそらく「親を選んで生まれてきました」と言われたほうが前向きでうれしいからでしょう。
●後悔は抱えたまま生きればいい
「後悔のない人生にするには?」がキーワードの本が書店の店頭でよく見かけます。1回きりの人生、コスパの良いものにしたいに決まっているからです。でも、立場上たくさんの人を見送ってきた著者が断言します。「死ぬときに後悔が全くない人生を過ごした人はいない」。だから「あ -
購入済み
生まれた意味などない
「人はたまたまこの世に生まれただけであり、死はいくら考えても誰にもわからない」
すべて受け容れ、生きていたいなら自分がやるべきだと思う事をして、出来た縁を大切にすること。 -