円覚寺の山門に生まれてすぐ、まだ目もあかない子猫が一匹捨てられ死にかけていた。雲水たちが騒いでいたので、管長が「君ら、どうする」と聞いてみたら、あまり修行に積極的でなかった若い雲水が「私が病院につれて行きます」と。以来、つきっきりで子猫の世話を。子猫は「しぃちゃん」と名前をつけられ、すくすく育って
...続きを読む、円覚寺の人気者に。救われたのは猫だけでなく、雲水も。一匹の猫のいのちを救おうとした雲水に責任感や積極性が芽生えていった。 横田南嶺「二度とない人生だから、今日一日は笑顔でいよう」、2016.3発行。