綾崎隼のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。 -
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Posted by ブクログ
不治の病と隣合わせの恋人たちのお話。
運命の恋をしている。誰が何と言っても。
私も幼い頃から、短命と言われてきた。切られた命の期限を、たくさんの人と延ばし延ばし今日まで生きてきた。
ここ数年、弱り方が激しい。内臓の摘出をした。経過観察していることがある。
心臓の痛みが背中へ抜ける夜が増え、衰弱死を最後に迎えることが、頭でなく身体でイメージ出来るようになった。
でも…私にも好きな人がいる。
彼といる時間が減っていても、私にそんなに今熱心じゃなくても…やっぱり大好きで。昔のように苦しいとは、彼に言わなくなって久しい。ただ。少しでも生きようとだけ。隣りにいたいから。
思ってることは、この小