あらすじ
そして、悲劇は舞い降りる。美波高校の『演劇部』に所属する舞原吐季と、『保健部』に所属する千桜緑葉。心を通い合わせた二人だったが、両家の忌まわしき因縁と暴いてしまった血の罪が、すべての愛を引き裂いていく。彼女に心を許してしまいさえしなければ、眩暈がするほどの絶望も、逃げられやしない孤独な永遠も、経験することなどなかったのに。琴弾麗羅の『告別』が、桜塚歩夢の『断罪』が、千桜緑葉の『愛情』が、舞原吐季の人生を『残酷』な未来へと導いていく。現代のロミオとジュリエット、絶望と永遠の最終幕。
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死にたくなるほど嫌なことなんてないけれど。
生きていて良かったと思えるほどの幸福も有りはしない。(212ページ)
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この愛は二度と叶うことも、届くこともないけれど。
降り注ぐすべての痛みが、彼女への祈りだった。(302ページ)
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綾崎隼の作品にはいつもあっと言わされる。この作品は、綾崎隼初のシリーズということで、特に気に入った。綾崎隼お得意の手法にすっかり引き込まれ、最後までドキドキしっぱなしだった。また吐季や緑葉を登場させてほしい。
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ノーブルシリーズ完結作 4作を一日で、夜更かししながら読み切ってしまった!!
正直言って、やられたっていうのが一番かな
最初は緑葉がとにかくうざくて、氷菓っぽいのがなーとかって思ってたけど、内容はもっとずっと重かったし、緑葉が予想以上に愛に強く生きてたし・・・
花鳥風月シリーズに出てきた人達がどんどん出てきて、相関図に加わっていく様子がもうなんとも・・・花鳥風月シリーズから書くの大変だったけど、書いてきて正解だったわ!
演劇部の先輩の会社とか、七虹の参加してたバンドメンバーとか・・・果てには蒼空で何気なくメモしてた神谷さんが出てきてビックリしたけど、もっとビックリしたのは恵夢の名前を発見した時 まさか1巻から名前だけでも千桜家系に繋がる人が出てたとはね しかも刑事さんまで既出・・・あの莉瑚さんでしたか (てか刑事さんだったの?)
花鳥風月とノーブルチルドレンシリーズ、合わせて大きな相関図書きたくなる位にいっぱいリンクしてた!
内容は・・・重く苦しい日々が続いて、読んでてもちょっと辛かった
雪蛍は亡くなっちゃうし、吐季はなかなか前に進まないし、七虹の落ち込んでた時期もあったしね
葵依と佳帆の二人は二人で好きなんだけど、雪蛍を知った今、なんとも複雑な気持ちで仕方ない
吐季もさ、ずっと(気付いてないだけだったとはいえ)一人で居てさ、よく生きてたなって思ってしまった 自分に愛情を教えてくれた雪蛍と七虹を守って幸せになるのを見届けたいってずっとそれを生きる理由にしてきたし、雪蛍っていう大切な妹を失って、命を捨てるなんて出来なかったかもしれないけど、それでも、文からは吐季が死を考えてる様子なんて全然なくて、それだけで、ある意味強かったなと思う
最後は緑葉と結ばれたし、ようやく、よーやく麗羅とも友達になれるみたいでよかったけど、緑葉以外、吐季も麗羅も歩夢も、それぞれ重い過去があって、償いとか復讐とか喪失感とかいろんなもの抱えながら生きてきたと思うんだけど、なんかどれも切ないよね
でも、これでようやく、舞原の家と頭首に人生というか幼少期を翻弄された子供達が幸せになれるってことだよね!
それにしても、うざいくらいだった緑葉の性格あってこそのラストだったな あんなにうざかったのに、吐季との対象具合を出すためとはいえ、あの強烈すぎる性格がこんな風に二人を結びつけることになるなんてね 二人とも、お互いじゃないと本当にダメだったんだね
まさかのロミオは幸せだったと思う?っていう台詞さえも、ある種の伏線だったなんてね あーほんと、やられたなー
ハッピーエンドなのに、なんか涙止まんないんだけど・・・
最初は買い揃えたの失敗したかも?なんて疑ってたのが嘘みたい
買って正解だったわ
ノーブルチルドレンの休日、ぜひ読みたいな
ぜひ有莉と吐季の距離が縮まった未来の兄弟のお話とかさ そこに雪蛍が居ないのがとっても悲しいけど
麗羅と吐季とか、歩夢のその後とかさ気になるなー
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4作目で完結。筋書きとしてはある程度予想していた通りではあったのだけれど、あんまりにも切なくて悲しいので泣いてしまった。でも最後が優しい結末で本当に良かった。
2013/05/20
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綾崎隼の作品において、登場人物が過去最多。『残酷』から『告別』『断罪』と展開されてきた”現代のロミオとジュリエット”の哀しくせつない愛の物語のクライマックス!吐季に襲う「残酷」。それから時がたち、歩夢は、麗羅は、雪蛍は、七虹は、緑葉は、そして、吐季は・・・。彼らに「夜明け」は来るのだろうか。それぞれの想いの切なさ、強さに、最後は泣いてしまいました。これまでの『花鳥風月シリーズ』も併せて読むと、描かれている舞原家の人物の歴史がよくわかり、世界観が広がります♪
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ハッピーエンドでした!!
吐季の姿がとても切なくてどうなるのかと
思いましたが、さすが緑葉!強くて美しい緑葉大好きです。
次の綾崎さんの作品が楽しみ。
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最終巻。おもしろかったです!
時間はすごく早く進むけど、せつなくなるような場面がたくさんあって、早く先が知りたいと思わせてくれるような展開でした。
最後はちょっと予想がつく感じだったけど、読み終わったあとすっきりできたのでよかったです。
ノーブルチルドレンの休日とか本当に実現したらいいのにな。
その後の様子とか読んでみたいです。
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ページをめくった初めから
裏表紙を閉じるその時まで
そこにはただ、愛だけが詰まっていた……
ジュリエットを失ったロミオに訪れる死はなにも
肉体だけに依るものではない
絶望、絶望、絶望ばかりが積み重なって
確かに彼は死んだだろう
何故そんなにも彼を追いつめるのかと唇を噛み締めた
もういっそのこと、結末を見てしまいたいという気持ちを
必死に抑えてページを繰った
作中の彼と等しく時間感覚を失い
気づけば吐季も30の半ばで
抱いた胸の内の想いもまた、彼と同調する
終わるのかな
それともまだ……
変わらないことは罪であり
変わらないことは誇りだ
相容れないようでいて、それこそが真理で
そんな強く脆い世界の中を
どうか真っ直ぐ、生きてくれたらと思う
だいぶ抽象的なことを書いたけれど
要するに
ヤッタネ\(^o^)/!!!
最後の最後まで
まさかとは思いつつも麗羅てめぇよくも緑葉を!!
なんて展開もあったけれど
本当に良かったと思う
緑葉が帰国してるのを知ったなら
探し出してでも会いに行けよ吐季!とも思ったけど
その女々しい感じが彼らしくもあり(笑
あとラスト付近でせっかく救うと決めた夕莉をあっさり捨てようとしたのにも
ちょっとなと思ったりしたけども
とにかく良かった
個人的には葵依さんが『吐息雪色』から好きだったので
出番があって嬉しかったのと
彼が、
「社会では代替可能だからこそ人は結婚とかをするのかも知れない」
と言ったのには
自分も同じように交換可能性について過去に考えていたので
とても共感できた
誰かにとっての「代替不可能」
これが恋の究極系なんだなぁ
最後に1つ
大人になった歩夢の姿を見せてくれなかったのだけが
恨めしい←
Posted by ブクログ
とても良かったです!
緑葉と吐季、とりまく皆が幸せになればいいなぁと心から思いました。
終わってほしくないっ!と思いながらも2日で読み切ってしまった(笑)
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ついに終わってしまった・・・!
途中は読んでいてものすごく切なかったけど、ああいう風に終わってくれて大満足。
緑葉の前向きさは読んでいて本当にすがすがしかった。
大好きなシリーズが完結したのはなんか寂しいけど、これからも綾崎さんの作品を楽しみにしています。
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現代版ロミオとジュリエットの最終章。
桜塚歩夢の衝撃の真実から幕を開けた今作。
そこからの彼らの行方。そして吐季と。
高校生から成人になるまで時は進み。そこでまた衝撃の展開。
前作と比べて圧倒的な内容ではあるものの続きが気になって一気読み。
引き込まれる作品でした。面白かったです。
本編は今回が最後ですがノーブルシリーズはあと2作あり。
こちらも読んでみたいと思います。
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シリーズ本編最終巻。歩夢の過去の告白から始まり、緑葉と吐季の別れ、吐季の生活の堕落・再生と話は進んでいく。ジェットコースターみたいな展開に一時はどうなるかと思ったが、やや強引な形ではあるものの吐季と緑葉が結ばれるハッピーエンドで締める形は良かった。しかしまあ、各キャラとんでもない人生を送る人たちが多すぎるなと思いつつも、吐季と緑葉の恋の行方を楽しむことができた。後は短編集。こちらも読んでいきたいと思う。
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シリーズ最終巻。
少し未来で終わるのかなーと思ったら、最後30半ばとは…
花鳥風月のエピソードがところどこに入り、ダイジェスト的な一冊かも。人物関係複雑なので、読み返したいかも~
緑葉の強さと、
吐季のまっすぐさに、
希望がひらかれる。
Posted by ブクログ
ノーブルチルドレンシリーズ第4弾・最終巻。
長谷見の断罪を行なった歩夢は、罪を認めたものの姿を消してしまう。
必死に探す緑葉。やっと見つけた先は、吐季と告別したはずの麗羅の自宅。
麗羅と共に歩夢の元へ緑葉は赴き、次に吐季と再会したのは空港。
絶対に自首しないという歩夢は国外逃亡するといい、緑葉も一緒に行くと言う。そして吐季に別れを告げる。
緑葉がいなくなり、大きな喪失感を抱える吐季。やがて高校を退学し、舞原家から勘当される。そして引きこもりへ。その期間10年。
社会復帰を果たすのは、最愛の妹・雪蛍の死がきっかけ。彼女の分まで生きようとし、舞原の後継の資質を発揮する。
正式に後継者指名を受けていた弟・夕莉はコミュニケーション能力が足りず、その資質が一族内でも疑問視されていた。彼の孤独を痛感した吐季は、弟のために後継者となる決意を。
そして別れから20年後、緑葉と再会を果たす。。。
緑葉の強引さ、まっすぐさ、有言実行の性格。これくらいのタイプでないと、人生を諦めてる吐季の心を開かせることは無理だったのだなぁと全巻読んで納得。緑葉の傲慢さに最後は慣れてしまった。
親に愛されず不幸な境遇の吐季だったけど、妹弟を慈しむ心があってよかった。それがなかったらきっと立ち上がれなかっただろうな。
吐季も緑葉も麗羅も歩夢も、みんな幸せに★
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最終巻。
長い苦しい時を超えて、やっと完結します。
途中までがあまりに鬱モードだったけど、とにかくハッピーエンド。
とても緑葉らしい、そんなハッピーエンド。
まぁ、前巻の緑葉のセリフから大まかには想像がついてたけど、そうきた!という終わり方。
個人的に、最終話の扉絵がすごく好きでした。
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プロローグは桜塚歩夢の独白で進められる。
歩夢が緑葉の為に、たった一人でどれだけ苦悩してきたのか、文字通り血を吐くような苦しみを経て、すべてが破綻する。
千桜緑葉の痛々しいまでの真っ直ぐさ。その直視できないほどの輝きに、皆、惹きつけられたのだろうか?
そして、舞原吐季のあまりにも深い絶望は、読んでいてここから抜け出すことはあり得ないのではないかと思わざるを得ないほどだった。
大人に翻弄されるばかりだった学生時代とは違い、自分の力で歩くことができるようになった大人の自分。
でも、吐季と緑葉たちは、どんなに傷ついても心のやわらかな部分は失くしていなかったことに安堵した。
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緑葉はどこまでも吐季にとっての『ヒーロー』だったなあと。どうしようもなく不器用で、上手に生きれなかった吐季を緑葉が救ったのだと、思った。麗羅と吐季のその後が少しだけ心配だけれど、緑葉が一緒ならきっと大丈夫。吐季は頑張れるよね。
あれだけの悪い展開から、こんなハッピーエンドを迎えるとは思っていなくて正直喜びよりも驚きの方が大きい。だけど、もういいじゃないか。吐季を幸せにしてあげてほしい。
永遠虹路で語られていなかった和也さん達のその後が描かれていたのも嬉しい。彼らもまた彼ら達の幸せを手に入れていたのが嬉しい。
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ただただ不器用で、ひたむきな愛の話。愛を知らない人間の変化を弱さと捉えるか、人間らしさと捉えるかどうかは読者の解釈による。
相変わらず緑葉は苦手だ。苦悩するキャラ達の、書き出すだけできりがない人間らしさがこの最終巻には詰まっている。怒涛の展開だけど、読者を巻き込むにはこれくらいで丁度良かったのかも知れない。
Posted by ブクログ
ノーブルチルドレンシリーズ最終巻。
面白かった。
今まで積み上げてきたものが崩れて、それでも進み続けるキャラクター達がとても魅力的で読むのが止まらなかった。
でもやっぱり吐季は緑葉がいなければいけないし逆もまたそうなんだろうなって思った。
幸福は誰かといなければ生まれないし、夢や目的も誰かと支え合う事で生まれるのかもしれない。
花鳥風月シリーズもまた読み返そうかなー。
Posted by ブクログ
千桜緑葉の愛情は想像を遥か彼方上回っていた。
プロローグは苦しかった。前半は切なかった、悲しかった。
後半は郷愁だった、哀愁だった、惨めだった、哀れだった、哀しかった、涙が出そうになった。
ラストシーン、愛情は確かにそこにあった。いままでずっと……これからいつまでも……。
Posted by ブクログ
ずっと続いてきたシリーズなのに、最終話にしてえらく駆け足の展開になった。
まあ落ち着くところに落ち着いたからよかったけど、何故ここまで急ぐ必要があったのか?
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☆3.8
舞原と千桜の物語、ついに最終幕。
結局別れることを選んだ吐季と緑葉。緑葉は歩夢と共に外国へ、吐季は日本で鬱々と暮らす。そして10年が過ぎ、復讐を忘れない麗羅に「手始めに舞原吐季を殺す」と言われた吐季は指定の場所へ向かう...。
結局どーなんの?!悲劇って煽ってるんだからどうせ悲劇endなんでしょうから期待せずに読もうっと!と思っていたら、まさかのハッピーエンドでした。みんながみんな完全に完璧にハッピーってわけじゃないけれど、このハッピーエンドは緑葉のまっすぐな想いか無理やり引き寄せたのかな、とも思ったり。しかし吐季よ、情けないな...。