あらすじ
晴れて第一志望の教育学部に入学した榛名なずなの大学生活は、苦労の連続だった。そんな日々の中、彼女はとある窮地を年上の同級生に救われる。突き放すような優しさを持つ彼に、次第に惹かれていくなずなだったが……。たとえば彼女が死んでも、きっとその花は咲くだろう。絶望的な愛情の狭間で、命をかけて彼女は彼のものになる。著者の最高傑作に<書き下ろし後日譚>を収録。愛と死を告げる、新時代の恋愛ミステリー。
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Posted by ブクログ
涙なしには読めません。
恋愛、姉妹愛、親子愛、友情…
また、叙述トリックを用いた伏線回収にびっくり!
1人じゃないって素敵で無敵ですね!!
Posted by ブクログ
もう読んだの何回目だろうって感じだけど、何回でも泣ける。でも伏線回収系だから、最初に読んだ時の面白さが1番!
素直で少しズレてる女の子は可愛いし、綾崎さんの使う語彙はとっても素敵だと思う。
Posted by ブクログ
とある人からおすすめされて読んだけど3日で読み終わった。
途中羽宮さん名前間違って呼んだのかと思ったけどそういうオチになるとは。。。
綾崎さんも実際にものすごい大掛かりな手術の経験があるっていうあとがきを読んでさらにこの物語の説得性が増した気がしました。
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先生が俺みたいな人間を認めてくれたように、いつの日か、負けてしまいそうな誰かを認めてやれるような、そんな男になりたいと思った。
最高の恋と夢の物語。愛してるを口にする重さを感じる涙が止まらない話。
Posted by ブクログ
なずなちゃんのお姉ちゃんと透弥の関係を知ったときはものすごく悲しくなりました。病気を必死で隠して最後まで笑っていたお姉ちゃんの姿はどこか儚げながらもしっかりとした強さを感じました。
この話は悲しいお話だけど、お互いを思い合う二人の愛を綺麗に書かれているからこんなに感動できるものになるんだと思った。
Posted by ブクログ
所謂不治の病モノ、と言ってしまえば一気に陳腐に聞こえてしまうけれど、そんな枠では収まらない様々な感情が溢れてきました。人の死が関わるからには、どうしても悲しみは避けられないけれど、本作は人を愛しく思う気持ちだったり希望だったりと明るいものが沢山詰まっていたように思います。
Posted by ブクログ
不治の病と隣合わせの恋人たちのお話。
運命の恋をしている。誰が何と言っても。
私も幼い頃から、短命と言われてきた。切られた命の期限を、たくさんの人と延ばし延ばし今日まで生きてきた。
ここ数年、弱り方が激しい。内臓の摘出をした。経過観察していることがある。
心臓の痛みが背中へ抜ける夜が増え、衰弱死を最後に迎えることが、頭でなく身体でイメージ出来るようになった。
でも…私にも好きな人がいる。
彼といる時間が減っていても、私にそんなに今熱心じゃなくても…やっぱり大好きで。昔のように苦しいとは、彼に言わなくなって久しい。ただ。少しでも生きようとだけ。隣りにいたいから。
思ってることは、この小説の中に全部書かれてしまった。ねえ。私、少しでもたくさんあなたの名前を呼びたい。
おそろいのカップを買うのは嫌?
いいよじゃあ、私のを選んでよ。
あなたが選んでくれたんだって
嬉しくコーヒー飲むから。
そんな悪態を優しくつきたくなる。
優しい今日を一日ずつ。
すこしでも一緒にいたいよ。
好きな本を読む時も…自分から声かけてくれるの待つ時も…さみしくて。そして笑っていたくて。愛しています。
ああ、悲しいことなんかどうだっていい。
きみが私といるの、楽しければいいのにな。
私を一番に好きでいて欲しい。
そしたらそれだけで世界で一番幸福なのに。
ひとりに…しないで。
一緒にいる幸福を知ってしまってから。
そんな、わがまま。
私を愛して。
惜しみなくあなたを愛したいから。
Posted by ブクログ
夜中に一気読み。綾崎さんの本は何となく、夜に読むのが一番いい気がしている。
単行本も持っているが、文庫でも購入してしまった。とにかくひとつひとつの文章が綺麗だなと思う。限りある時間を大切なひとのために生きる、そういう人物を描くのが上手い。
きっとまた何年後かに読み返すと思う。
ノーブルチルドレンシリーズを読んでいるとさらに嬉しいことがあるかも。作品同士がどこかでつながっていくのも、綾崎さんならでは、という感じ。
Posted by ブクログ
第一志望の国立大学に入学し、とある理由で教師を目指す榛名なずなと、社会人を経験しながら同じく教師を目指す羽宮透哉の物語。
また見事に騙されました。「なつめ」って言ったときに誰!?ってなってしばらく読んで納得。これはずるい。泣いちゃう。
Posted by ブクログ
病気モノは苦手だったけれど、綾崎さんの本なので手に取りました。
今回も見事に騙されました……
彼女の名前を呼んだ時、え?って思って、読み進めるのをやめてしばらく考えて、あああそういうことかって気づきました。
透弥がどんな思いでなずなに接していたのか考えて、胸がギュッとなりました。
いつも綾崎さんの作品は、読んだ後もう一度読みたくなります〜〜
Posted by ブクログ
近頃、帯をむしり取りたくなる小説が多くて参ってしまう。
泣きたい時に読んでほしい恋愛小説No. 1ってなに。
本文に素敵な言葉があんなにたくさん溢れているのに、こんな陳腐な言葉で包装しないでほしいなぁ。
ある意味とてもストレートなメッセージが詰まった物語です。もちろんラブストーリーといってしまえばそれまでだけれど、愛は愛でもいろんな愛がきちんと描かれていました。
彼女は、彼は、受け取ったバトンを今後どう繋いでいくのだろうと、少しだけ未来が楽しみです。
麗羅と緑葉にも会えて、緑葉は大人になっても緑葉だなぁとなんだか嬉しくなってしまいました。
綾崎さんはどんな作品を書いていてもきっといつも根底には愛があって、あらゆる形でそれを小説に昇華しているように思えました。ご本人もすごく優しい方ですし、この先もひっそりこっそり応援したいと思います。