津原泰水のレビュー一覧

  • クロニクル・アラウンド・ザ・クロック

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    ネタバレ

    2025.9 上手な小説で、読みやすく、また頁をめくる手も止まりませんでした。

    でも何で??が止まらないストーリーでもありました。

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    2025年09月05日
  • ヒッキーヒッキーシェイク

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    津原泰水さんの本は4冊目だけど、元々少女小説家だったのが信じられないほど文体も登場人物も偏屈で大好き。

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    2025年08月25日
  • ブラバン(新潮文庫)

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    高校時代のブラスバンド部のエピソードと、彼らが大人になってからのエピソードが交互に描かれる懐古小説。
    ブラスバンド部の独特の雰囲気とか、ピリピリした青春の感じと、理想通りには生きられなかった大人時代のコントラストがほろ苦い。

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    2025年03月12日
  • 11 eleven

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    不思議な世界
    初めのうちは意味がわからず 読み直して何となく感じとり
    そのうち 頭に入ってくるようになり
    津原世界に引き込まれる

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    2025年02月24日
  • 夢分けの船

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    うーん。明治の文体ってほどでもなかった。田舎からぼやっとした夢持って出てきた主人公が流されていく感じは今っぽい設定。

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    2024年08月30日
  • 夢分けの船

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    2022年に急逝した津原泰水最後の長編。

    「現代の青春小説を明治の文体で」というコンセプトで書かれた青春小説。確かに今は使われない仮名遣いや漢字が多く難渋。さらに主人公が新居浜出身ということで方言が多用されているのは、私には馴染みがあるから問題なく読めたけれど、そちらにも苦労する読者は多いだろうと思う。

    夢を追って田舎から東京へ出てきた主人公・修文の日常を、入居した部屋に現れるという噂の幽霊のエピソードを絡めながら描く物語は、いつ何が起こるんだろうという期待を裏切りいつのまにか終わる。
    でも青春一時期ってこんなものよねと、歳を重ねた今だからそう思うし、何も起きないその日々が、今となっては人

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    2024年08月05日
  • 夢分けの船

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    2022年2月に亡くなった津原さんの遺作。
    ……という情報だけで借りたので、ページを開いて唖然とした。なんじゃこりゃあ! 文体が硬い。見たこともない漢字が使われている。ぼくの読んだ津原さんの本は『ヒッキーヒッキーシェイク』だけなので、この落差に戸惑った。
    気を取り直して続きを読む。大学に入学したものの音楽の夢を捨てきれず中退。金を貯めるために父親の工務店で働き、東京の専門学校に入った秋野修文を主人公とした青春小説だ。
    現代を舞台に明治の文体で書くというのは面白い試みだと思った。旧仮名遣い版もありだな。
    合掌。

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    2024年02月07日
  • ブラバン(新潮文庫)

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    ネタバレ

    大人の青春譚。

    四十代に入った中年が高校時代を振り返り、吹奏楽部再結成に向かう話。

    私はブラバン経験もないし、楽器も作中の音楽もてんでわかりませんでしたが、「ああ、青春の振り返りは甘いもので、けど現実に戻ったときの衝撃も大きいなぁ」と感じた作品でした。

    年月が経って変わらない人もいれば、音信不通の人もいる、変わり果ててリスカする飲んだくれになっている者もいる。
    発案者の桜井さんは土壇場で披露宴取りやめで、クライマックスは悲しみに溢れてしまう。
    主人公も順風満帆とは程遠く、振り返った後は悲しみが残るような感じで描かれていました。
    割と救いが無い人は完膚なきまでに無いよなぁ…
    特に先生…

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    2024年01月16日
  • ヒッキーヒッキーシェイク

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    幽明志怪シリーズやたまさか人形堂シリーズ等で
    幻想系の作家さんのイメージだったのですが
    これは普通に引きこもり達に才能を見出した
    カウンセラーJJが、4名を連携させて
    ハッタリ同然のプロジェクトを始動させる。

    疑心暗鬼に囚われたり、偶然巻き込まれたり
    予想外の影響が出たりとハラハラするものの
    その過程で見えて来るものもあって
    やはり津原作品は面白い。
    でも、やっぱり幻想系が一番好きです。

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    2023年11月26日
  • たまさか人形堂それから

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    たまさか人形堂物語の続編。
    4つの連作短編と1つの戯曲。
    登場人物の人となりがわかってきたからか、前作よりも思い入れが深くなる。

    冨永君のスランプは、彼の内に秘めた悩みを反映させる深刻なものだったけど、そこから抜け出るきっかけとなった彼のやり方、その現場での澪の涙にホロリときた。
    師村さんが髪の伸びる市松人形の手業の奥深さに感じ入り自分に人生無駄ではなかったと涙するシーンは感動もの。
    そして澪と束前さん、口は悪いけど互いに憎からず思い合っているような関係性がなんだかいい。

    彼らのこれからをもっと見ていきたかったのに、もうそれが叶わないことが残念でならない。

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    2022年10月22日
  • たまさか人形堂それから

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    「たまさか人形堂ものがたり」の続編。
    出版社を変えての新装版。書下ろしの「戯曲 まさかの人形館」も収録。

    澪が亡き祖母から引き継いだ〈玉阪人形堂〉は、人形の修理を主に請け負っている。職人は腕利き人形師の師村と人形マニアな冨永。
    前作では主に師村の過去に迫る話だったが、今回は冨永。
    遅刻も早退も長すぎる昼休憩もあり、店主の澪にも平気できつい言葉を投げつける傍若無人な冨永なのだが、今回は彼にスランプが訪れる。

    人形を作らない澪には『作り手にのしかかる重圧は、永久に分からない』と冨永に突きつけられた澪。少しでも彼らに寄り添おうと木目込み人形の教室に通うも、自分が思った以上に不器用であることが分か

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    2022年10月22日
  • たまさか人形堂ものがたり

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    本友の紹介レビューを見て、いつか読みたいと思っていた作品。後回しになっていたけど、作者突然の訃報を新聞で目にし、今読むしかないと追悼読書。

    会社をリストラされ祖母が残した小さな人形店を継ぐことになった澪は、優れた技術を持つが謎の多い職人・師村と人形マニアの青年・冨永の助けを得て修復を中心として店をなんとかやりくりしている。

    持ち込まれる人形に関わるちょっとした謎を絡めながら、職人の人形への思いや、その矜持を静かの描く連作短編7篇。

    澪の優柔不断なところとか、冨永の遠慮を知らない物言いとか読んでいて居心地悪くて、あまり好きなタイプの登場人物じゃないな〜と思っていたけど、最後に来てやっと3人

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    2022年10月21日
  • 11 eleven

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    逝去の報にびっくり。まだお若かったのに…。本作は追悼の意を込めて、家に積読いてあったものからチョイス。☆は1つプラスで。…ってことは実際には…ってのはさておき、やっぱり短編集はちょっと苦手。さらには、SF寄りってのも個人的にピンとこない理由。豊崎社長の書評然り、大森さんの解説然り、絶賛の嵐な訳で、問題はきっと、ちゃんと読めない自分の方にあり。でも率直な評価です。

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    2022年10月11日
  • 綺譚集

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    さわやかな感じのいい話を読んですっきりしたい、という人にはお勧めできない。妙に生々しいグロテスクな世界に迷い込んでしまったような気がする。なんともいえない読後感。どう理解すればいいのかわからない話もある。読み始めた時は、ウ……合わないかも…と思ったけれど、最終的になんだかんだ引き込まれて最後まで読んでいた。赤假面傳、玄い森の底から、聖戦の記録、ドービニィの庭で、が良かった。

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    2022年04月23日
  • ルピナス探偵団の憂愁

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    四人での誓いは、時間が過ぎ去っても誰かがいなくなったとしても消えることがないもので、淡い青春と堅固な絆に心が懐かしくも切なくなりました。

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    2022年03月01日
  • ブラバン(新潮文庫)

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    実体験かと思うレベルのリアルさ
    (起伏がない、音楽の話題に脱線しまくる、というあたりも含めて)
    青春を完全に終えた年になったとき皆いろんな人生を背負って集まるんだな
    この世に集まれない人すらいるのがかえってリアルだった。おそらくあともう少し歳をとればより味わい深いはず

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    2022年02月13日
  • ヒッキーヒッキーシェイク

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    ネタバレ

    あとがきによると「賑やかな孤立」とでも称すべき情感がこの作品に通底する、世界中の現代人が共有している、普遍的な感覚と思われているとのこと。

    私が作品を評価するなんてたいそうな見識や豊かな情緒、多彩な表現力があるわけでもないのだけれど、感情的に私的な感覚でいえば、毎日毎週毎月毎年読み返したい、という激情はなく、何年か後にふと、フレーズや情景を思い出して、読み返したくなる予感がする、といった書籍でした。
    幻冬舎騒動なんてのは読み終わってから初めて知ったのだけれど、早川書房の文庫版の帯、《この本が売れなかったら、私は編集者を辞めます。》なんて今日日言う人がいるのかという驚きと、口だけのパフォーマン

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    2022年02月11日
  • 妖都

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    幽霊でもゾンビでもない、普通には見えない「死者」に徐々に侵略される東京。主人公と仲間が、その秘密を解き明かしていくのですが、ちょっと物足りない終わり方...

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    2021年11月18日
  • ヒッキーヒッキーシェイク

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    ちょっと胡散臭い心理カウンセラーと引きこもりのクライアント達は、ヴァーチャルアイドルを作ったり、UMAの噂を流したりとなかなか活動的です。出版にあたって幻冬舎といろいろあったようですが、作品は普通に面白いですね。

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    2021年11月18日
  • 五色の舟

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    みんなめちゃくちゃ高評価だけど、
    言いたいことはわかった的な感じに自分の中では、まとまってしまった。。。
    なんだか、薄い感じがする。桜が言葉を話した時は感動したが、うーん。もっと濃密な描き方はなかったのかと思ったり。物事の表面上をつらつらと描いてるように見えてしまった。

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    2021年09月21日