津原泰水のレビュー一覧

  • ルピナス探偵団の当惑
    私が楽しむとしたら、ミステリとしてではなくキャラクター造形に重きを置くかな。男性陣2人がかわいいです。
    三作目も記述が進むにつれ、犯人がどんどんキャラクターとして目立ってくるし、最後の方はちょっとぞっとしたくらい。

    どの編も推理自体は無理があるような。。
  • バレエ・メカニック
    シュールレアリスム小説から探偵小説、最後はSFへ。
    しかし、最終章のような人とのつながりが希薄になった世界においても、心の一部が欠けた人達が、誰かを求めて彷徨う物語であるのは変わらず。
  • 綺譚集
    死、狂気、性といった題材を中心に扱った背徳的で妖しい雰囲気の幻想綺譚集。耽美かつ精緻な文章に浸る作品。エグい内容もあり、最初の「天使解体」では、これ読みきれるかなぁと心配になりました。好き嫌い分かれる作品が多いとは思います。怖かったりエロかったり気持ち悪かったり意味わからなかったり、ストーリーも文体...続きを読む
  • バレエ・メカニック
     津原泰水さんは『11』を読んだ時から、文章が綺麗な作家さんだなぁ。という印象。

     今回の『バレエ・メカニック』は、『11』とはまた違った綺麗さがあるなぁと感じました。でも、とってもSFっぽくて、固有名詞が多い印象。
     SFは慣れていなくて、多分この小説世界の設定も「なんとなく分かる」程度だけ...続きを読む
  • バレエ・メカニック
    不安で不吉な暁の夢のような今作。
    混沌としている。
    でも嫌いじゃない。

    後半、走り読みしてしまった。
    いつかまたゆっくり読み返したい。
  • ルピナス探偵団の当惑
     全体的になんだか懐かしい空気で読んでいた。解説を読んで、なるほど中学の時に夢中だったコバルト文庫的だったんだ!
     登場人物がとにかくいい。主役集団だけでなく、出てくる人々が楽しい。
    とぼけた雰囲気の会話も楽しいし。数々の雑学。
    化石探しとかやっちゃうかも。 

    「これまで見えていたものが見えなくな...続きを読む
  • ルピナス探偵団の当惑
    連作ミステリ短編集。


    これが少女小説として出されてたのがすごい。少女小説=少女の成長と初恋ってイメージがあったけど、探せばおもしろい作品があるのかなあ。
  • 綺譚集
    綺麗だと感じた話は「脛骨」だけ。どの話も構想はおもしろいのですが文体がいまいち・・性に合いませんでした。上を求めたらキリがないのですが、「奇」と「綺」を求めるのならおすすめしない。
  • ルピナス探偵団の当惑
    思ったより読んでる人が多いな。何かの本の裏に書かれてて借りた物。3つの短編集。ちょっと長めの。ティーンエイジャー向けにしてはちょっと難しいというか。少し昔の時代設定で、凜とした感じがする。元女子校、というのも影響してるのか。キャラはみんないい。やっぱり毒舌のキリエが一番好き。きりみたいだな。化石ばか...続きを読む
  • 綺譚集
    たまたま『蘆屋家の崩壊』が水に合い、この本に手を伸ばしてみました。
    うん、これ、ダメな人いるだろうけどね。何も知らない人には最初の短編『天使解体』はキツくないだろうか。でもここでウットリするか、回れ右するか、ふるいに落とせるのかもしれません。私は前者。とんでもなく壮絶な状況なのに、頭が麻痺して“それ...続きを読む
  • 綺譚集
    思索に富む短編集。ホラーというよりは幻想文学といった趣。私にはピンと来るようで来ませんでした。水が合わなかったのかな。泰水だけにね!なんつって!
  • たまさか人形堂物語
    ■祖母の形見の零細人形店を継ぐことになったOL澪。押しかけアルバイトの人形マニア、冨永くんと謎の職人、師村さんに助けられ、お店はそこそこの賑わいを見せていた。「諦めてしまっている人形も修理します」という広告に惹かれ、今日も傷ついた人形を抱えたお客がやってきて澪たちは東奔西走することに。チームワーク抜...続きを読む
  • 綺譚集
    短編集。境界線があやうい、というかない。

    「脛骨」が一番好きかなー。読後感が爽やか。「安珠の水」「玄い森の底から」も好きだ。

    しかしグロエロと言えなくもないので苦手な人はやめたほうが。
  • たまさか人形堂物語
    【祖母の形見の零細人形店を継ぐことになった澪は、押しかけ従業員で人形マニアの冨永くんと謎の職人、師村さんに助けられ、なんとかお店を切り盛りしている。「諦めてしまっている人形も修理します」という広告をみて、今日も傷ついた人形を抱えたお客さんがやってくる。人形と大事な思い出を修理すべく澪たち3人の活躍が...続きを読む
  • たまさか人形堂物語
    登場人物たちのキャラが立っていて、特に年齢や見た目を気にする女性店主の心情や店員との会話にはくすりとさせられます。話もほのぼのとしたものや少し毒のあるものもあり、合間に挟まれる人形の雑学なんかもなかなか面白いです。

    お気に入りは謎に包まれた人形職人の素性が明らかになってくる『最終公演』『ガブ』そし...続きを読む
  • 綺譚集
    「黄昏抜歯」親知らずの治療を契機に選択の余地なく遡り蘇る心と歯に在る、或る記憶。心の被る痛みを伴う記憶を歯痛(患歯)に転嫁する生き方は既に自動化されその無機質さゆえの違和感に包まれたまま読み終える。読み手が割ってはいる隙のなさにフィクションとしての完成度の高さをみるが同時に自由を奪われたような窮屈さ...続きを読む
  • ルピナス探偵団の当惑
    津原泰水氏の少女小説家時代のミステリ。
    大幅改稿+書き下ろし一遍追加との事ですが、少女向けとしては本格的で難解な内容。
    とは言え、キャラクターや会話は淡々としていながら独特なユーモアがあり、むしろそちらの方に魅力を感じます。

    緊張感を煽るミステリに疲れたときに読みたいです。
  • ルピナス探偵団の当惑
    祀島龍彦・・・雑学と洞察力に優
    れた高校生で、探偵役に昇格する
    かと思われたが、真実を見る者は
    やる気のない女子高校生。
    誰もが最後に話題にするどうでも
    いい事に注意を惹かれ・・・事件
    が解決に導かれる

    2012.3.15再読
    やはり・・・何も覚えていなかった(笑)
    何回でも楽しめる(推理小説であ...続きを読む
  • ルピナス探偵団の当惑
    続編「ルピナス探偵団の憂愁」を読んでから再読すると、味わいがひとしお。青春時代は二度と戻らないから、感慨深い。
  • ルピナス探偵団の当惑
    連作短編。「冷えたピザはいかが」「ようこそ雪の館へ」「大女優の右手」どれもまさにミステリーといった雰囲気。
    2009/12/2