津原泰水のレビュー一覧
-
ブラバン小説というと…「楽隊のうさぎ」とか、現役中高生を主役にしたものが思い浮かぶ。
でも、これは「その時」から遠く離れた大人からの物語。
着実な人生を歩む者、消息不明の者、そして死んでしまった者。
それぞれの人生が重なり合って、複雑な色合いが見える。
現役のブラバン中高生が読んだら…あまり面白いと...続きを読むPosted by ブクログ -
女子高生三人組と主人公の想い人である博識男子高校生が事件の謎を解くミステリ短編集。日常の謎ではなく、解くのは殺人事件です。コミカルなキャラクターが青春してますが、文体は軽すぎず謎も魅力的。
「冷えたピザはいかが」
謎が面白い。導入のためかキャラ紹介が長めかな。
「ようこそ雪の館へ」
ムード満点の館...続きを読むPosted by ブクログ -
中学の時に吹奏楽部にいたので練習風景などが目に浮かび微笑ましかった。
パート練習とか懐かしい。
物語はそんな青春時代の話だけではなく
現実を知った大人の部分も書かれていました
よかったPosted by ブクログ -
高校時代は吹奏楽部。40代になった彼等は様々な場所で生きている。部活時代のエピソードと今の話が絡みあって語られる。何をするにも熱があった、勢いがあった。それとは違う何かが今は彼等にある。そして次の局面が見えてくる。
どこの言葉だろうと思いながら読んでいて、うん?広島かな?と思っていたら作者は広島出身...続きを読むPosted by ブクログ -
読んでいて後味の苦さが残る短編集。
解説を読むと、あらゆるジャンルの小説にチャレンジしている触れ込みだが、これのせいで逆に何を伝えたいのかがよくわからない短編集だった。
しかし、前半の数作はなかなか面白かった。Posted by ブクログ -
零細人形店を継いで、人形修理店を始めた主人公。タイトル通り人形がテーマで短編6話。想像してたよりミステリー色が強く、登場人物のキャラも立ってて面白く読めたけど、文章が時々わかり辛かったな〜。続編あるみたいなので気になる。Posted by ブクログ
-
前作が素っ頓狂な姉妹の話というイメージだったのに、今作は女同士の友情+男友達の友情でした。逆回しの演出が辛い。
もう一冊予定があるそうなので、じんわり待つ。Posted by ブクログ -
津原泰水さんが「津原やすみ」名で少女小説家として活躍していた頃の作品と聞いて、あまり食指が動かず読むのを後回しにしていたのだが、さすがに津原さん、やっぱり面白かった。きっちり作り上げられた世界とキャラクターを堪能した。ジャンルの性格上、人物像がやや極端ではあるけれど、気になるほどではなくてむしろ楽し...続きを読むPosted by ブクログ
-
本格学園ミステリの続編。前作もしっかり本格推理していましたが、今作は加えてキャラクターの人間性が更に掘り下げられています。メインキャラクターの一人の葬儀というショッキングなイベントから遡り、徐々に登場人物の人間像が見えてくる構造は見事。ただ、前作から続くユーモアも健在で、肩肘張らずに楽しめます。Posted by ブクログ
-
私が楽しむとしたら、ミステリとしてではなくキャラクター造形に重きを置くかな。男性陣2人がかわいいです。
三作目も記述が進むにつれ、犯人がどんどんキャラクターとして目立ってくるし、最後の方はちょっとぞっとしたくらい。
どの編も推理自体は無理があるような。。Posted by ブクログ -
シュールレアリスム小説から探偵小説、最後はSFへ。
しかし、最終章のような人とのつながりが希薄になった世界においても、心の一部が欠けた人達が、誰かを求めて彷徨う物語であるのは変わらず。Posted by ブクログ