菊地秀行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
Dシリーズで現在、邪王星団と並ぶ4巻に渡る長編作品です。
Dが貴族の護衛を引き受けるという珍奇な旅になるのですが、吸血鬼ハンターがその仕事を受けるということでDも厳しい。その貴族バイロン・バラージュ男爵の不思議な魅力が他の貴族と少し違ったのは、Dとの契約に基づくものだけではなかった・・、というのは、読み進めていけば拓いていきます。
それにしてもこの青い貴族は大変憂い・・!Dとは‘異なり、同じである’魅力があって大好きです。二人の掛け合いも面白いです。
とにかく巻数も多いと変化も多様で壮絶さも一入。
2・3巻も退屈しない凄まじさがあります。
貴族の新たな可能性について垣間見れます、が、ラストの簡潔な悲劇性は作者も溜息をついたほど。淡々としている分読後の虚しい旋律がドンと胸に落ちてきます。これだけ読んで、あれだけ戦って、こうなってしまうのがDの世界なんですね。
大好きな作品です。 -
Posted by ブクログ
吸血鬼ハンターシリーズ第二作目。
一作目より実行的なエロス(しかも村長の汚い淫猥さったら・・。)も増え、神祖の実験に接触し、Dの孤独さもその実験結果を通して深まる一作ではないでしょうか。
なんたって成功例は―、ですから。
朝日ソノラマ版での250p7行目のリナの台詞は、今でも時折脳裏を掠めます。なんて切なくて恨めしい台詞だろうと・・。
そして彼女の前方に広がる宇宙の映像、夢でしかなくなったそこへの想い、そしてリナはDの手の中で―。
著者の作風の好きなところは、読破後のなんともいえない寂寥感です。
死にいく人々にも見届けて去っていくDにも、終わってしまったんだなという寂しさを覚えます。でもそれだけでなく残った者たちの希望が最後に添えられると、とても弱いです。
これはそういう作品でした。
シリーズ九作目の「蒼白き堕天使」と並んで一番好きな作品です。
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