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Posted by ブクログ 2012年06月04日
まさかのメフィスト先生のマンガ化。
本屋で見かけてびっくり。即買い。
魔界都市ものは、菊地秀行先生の作品の中でもトップをひた走る人気シリーズ。
そりゃそうだ。
菊地センセの作品に出てくる超絶美形のうち、最強と言われる二人がそろって棲息する街、それこそが魔界都市<新宿>。
月すらもその醜さを...続きを読む恥じる天与の美貌、白い悪魔、魔界医師メフィスト。
漆黒の闇よりもなお暗い、ブルースの調べに身を任せる、せんべい屋の若主人、秋せつら。
この二大美形がいるが故に、「魔界都市ブルースシリーズは、アニメ化しません、できません」ときっぱりと菊地センセがお断り続けて早ン十年。
まさか、メフィストがマンガになるとは。
そういえば最近、こちらもマンガはどうなのよと思われていた、ダンピールさんのマンガも好調のようですし。
マンガ業界が、ついに、菊地センセのお眼鏡に適う人材を発掘したのですね。
とはいえ、メフィスト先生は、過去、マンガに登場したことがあります。
『魔界都市ハンター』(細馬信一/少年チャンピオンコミックス)
菊地センセのデビュー作『魔界都市<新宿>』のオリジナルコミックで、白い医師ではなく、黒い医師のメフィスト先生です。
山田風太郎の世界のような魔戦を繰り広げながら、メフィストの恩師が出てきたり、兄弟弟子まで巻き込んでのけっこう熱情的なメフィストが、むしろ今となっては新鮮な、良作マンガでした。
あっちは男性マンガ家が描く、ばりばりの活劇少年マンガ。
そして今回は、女性マンガ家が描く、美麗に描かれたコミック。
驚いた。
予想を超えていた。素晴らしい。
見事にここに、魔界都市<新宿>が、その白い医師の姿を認めた。
そして何より嬉しい、魔界都市オールスターズの面々。
屍に、夜香に、人形娘。
早く出てこいチェコ第二の魔道士。ぶう。
さらには、『メフィスト』シリーズには、意地でも登場しないせんべい屋。うん、出ない。出したらあかんと思う。出てもページが光を放って、誰にも見えないと思う。
そして、恋をすると思う。
ストーリー的なところで行くと、新宿で魔界医師が直面するは、「バラバラになった聖なる遺体」。
おお、それって、『スティール・ボール・ラン』!?
まさかまさかの、オリジナルストーリーですか!?
僕の好きな要素がこれでもかとてんこ盛り。
これで楽しめないわけがない。
ただ惜しむらくは。
次巻の刊行が、2013年春だと言うこと。
一年先か!!
なぜだ。
時よ、早く満ちよ。
早く、魔界都市の運命を、魔界医師の宿命を、見せてくれ。
見逃せないマンガが、増えました。
Posted by ブクログ 2012年05月28日
せんべい屋が出てこないか楽しみに読んだのですが、さすがにメフィストの口からの一言だけでしたね。今後は出てこないのかしら。だって他の面々は登場してますからv
Posted by ブクログ 2021年09月02日
確か20年以上前に小説を読んでいたので、懐かしくなって読んでみた。
絵はすごく綺麗でデッサンもちゃんとしてるので、安心して読める。けど、その絵の綺麗さと物語が上手く噛み合ってなくて、上滑りしてる感じで勿体無い。
個人的な魔界都市のイメージは、本当に汚い。その中でメフィスト(とその他の選ばれし麗人)...続きを読むのみが「はきだめに鶴」的に際立つ感じ。
黒の中に白い医師、でも実はその中身も真っ黒(でも患者にとっては白)という入れ子構造に惹かれるので、漫画だと画面が綺麗すぎて、魔界都市という感じがせず、よってメフィストの「白さ」も、その「白さ」の中の黒さも、またその中にある「白」も、際立たないのかなと。
漫画だけ読んだら、普通の善人に見えますもんね。
絵は本当に綺麗なので、メフィストの絵的なイメージを壊されたくない人にはぴったりかなと思います。