【感想・ネタバレ】吸血鬼ハンター9 D―蒼白き堕天使4のレビュー

あらすじ

苛烈な父と子の相剋のドラマは、老学者カリオール、娼館の主ラグーンの思惑もからんで、混迷の度を増していた。緒戦に完敗したバラージュ男爵は、父を斃すためにミスカの体内の“破壊者”を我が身に呼び込もうと決意し、Dの力に脅えたヴラドは“山の民”に守られた山城に居を移そうとする。そして数次の戦いを経て、刺客たちがすべて死に絶えたとき、悲劇の最後の幕が上がった。超人気シリーズ、壮絶な完結巻!

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Posted by ブクログ

Dシリーズで現在、邪王星団と並ぶ4巻に渡る長編作品です。
Dが貴族の護衛を引き受けるという珍奇な旅になるのですが、吸血鬼ハンターがその仕事を受けるということでDも厳しい。その貴族バイロン・バラージュ男爵の不思議な魅力が他の貴族と少し違ったのは、Dとの契約に基づくものだけではなかった・・、というのは、読み進めていけば拓いていきます。
それにしてもこの青い貴族は大変憂い・・!Dとは‘異なり、同じである’魅力があって大好きです。二人の掛け合いも面白いです。
とにかく巻数も多いと変化も多様で壮絶さも一入。
2・3巻も退屈しない凄まじさがあります。
貴族の新たな可能性について垣間見れます、が、ラストの簡潔な悲劇性は作者も溜息をついたほど。淡々としている分読後の虚しい旋律がドンと胸に落ちてきます。これだけ読んで、あれだけ戦って、こうなってしまうのがDの世界なんですね。
大好きな作品です。

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2009年12月14日

シリーズ作品レビュー

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