あらすじ
毎時20キロの巡航速度で辺境の大平原の上空を滑走するその「街」は、外部との接触を一切断った、限りなく平穏な移動街区であった。住民は、辺境の荒野に生きる人々がさらされる大自然の脅威とも、飢えとも、妖魔の跳梁とも無縁の生活を送っていた。だが「街」は今、重大な危機にさらされていた。「街」に吸血鬼が出現したのだ。依頼を受けて、Dは死臭のたちこめる「街」に入った。
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Posted by ブクログ
移動する街―平穏平和な街―閉塞感―謎の実験―謎の行き先―希望―目的―失敗―平和慣れした街の末路
この街の空気は田舎臭くて湿っぽくてゆるくて、ストーリーとマッチして流れがとても自然でした。
Dをライバル視するツルギ医師もスーパーマンてわけじゃないけれど良い男で、ラストでのDとの別れも彼のおかげで他の作品にはないような気持ちの良いものになったと思います。
ローリイもかわいいですね。
Dと二人で丘へ登るなんて(低い丘だけど)羨ましい・・!
そのシーンの前後のDの台詞も大好きです!
「失くしたものは取り戻せないが、新しいものを身につけることはできる」
そんな前向きな言葉をかけるなんて、あとメモ紙持ってた件でも、Dはローリイに対して厳しくも温かかった。良作でした。