あらすじ
凍てついた海辺の村に、わずか一週間だけの束の間の夏が訪れた。だが、待ちわびた夏は一年に一度、犠牲者を求めて海から貴族が上がってくる季節でもあった。そして、珠を狙う五人の戦闘士や奇怪な老人等とDとの抗争が、今年の夏にさらに凄惨な彩りをそえていた。夏の第一日目、ついに死闘の幕は切って落とされた。壮大なスケールと圧倒的な迫力でおくる<D-北海魔行>完結編!
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Posted by ブクログ
一つの「珠」を巡り、持ち主であった少女の故郷・北の寒々しい村へ向う中で、Dはその姉と会い、そして村は一年に一度の短い夏を迎える―という冬と海の厳しさの中の一週間だけの夏、に貴族が絡んでくる、というこの地方の独自性が物語を支配していて、この季節感はとても心地良いです。
スーインの男とその貴族の因果性は偶然的なものだったので、山場としては少し低い山のように思えました。故に貴族とスーインとの不可思議な感情も半端モノでした。
ギリガンは面白いキャラでしたが、他のキャラにあまりを魅力を感じなかったのも☆三つにした理由の一つです。
昼ドラみたいなドロドロ恋愛の展開は好みではありませんでした。
しかしとにかく、上下巻ともに見開きの天野氏の挿絵があるのですが、それがどれもダイナミックですばらしいです!大蟹のシーンが特に気に入ってます、これは相当カッコイイです!!