【感想・ネタバレ】吸血鬼ハンター29 D―ひねくれた貴公子のレビュー

あらすじ

Dのもとへ、ダンピールの男の子を連れた娘が訪れる。彼女の依頼は、男の子の父親である貴族のところまでの護衛だった。しかし、Dは少年の父親を滅ぼす依頼も受けていた。果たして彼らは、ともに旅立てるのか? そして彼方に待つ最凶の敵とは!?

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12歳のダンピール少年登場!

ギャラリード公爵(貴族)と人間の母(故人)を両親に持つダンピール若様とその侍女アリスを父親の居城まで護衛するストーリーだが、途中で反逆を狙うジョーゲンセン大老(貴族)の勢力も加わり、Dはなんだかんだで両グループを敵に回すことになる。
最終的にはエドワード若様と公爵の密やかな父子愛を表現しつつ、Dは公爵と決着をつける。ギャラリード公爵は少しだけいい人だった。
巨漢戦闘士ドーライなど善人キャラは大半生き残るのでハッピーエンドではあるが、若様と侍女アリスは袂を分かつことになる離別型ED。エドワードは人間の村に帰っても良かったと思うけれど、それだとDシリーズとしては甘すぎるか。

#ドキドキハラハラ

1
2025年09月17日

Posted by ブクログ

菊地秀行は天才だな、と思うのは、惜しげもなくキャラを使い捨てるのを見る時。Dでは特にそれが顕著だ。
なぜなら、Dは基本的に一作一話で、その回に出て来たD以外のキャラクターが続いて登場する事がない。
滅ぼされる貴族しかり、後に残される人間しかり。
それなのに、その一人一人に重厚なドラマ性が付与されている。非常に魅力的なキャラクターも数覆い。
本巻に登場するエドワードやアリス、ドーライ、あるいはギャラリード公爵やその敵である大老、剣士ゼンダーや女戦闘士スーラ、どの一人をとっても、主人公に据えて物語を紡げるだけのキャラクターだ。
もちろん、他にも似たようなキャラクターは出た、と感じる者がいるのかもしれないが、類似感を全く感じさせないだけのユニークな性格付けが出来ているところが凄い。
しかし、それでいて本当にこの巻だけの登場なのだ。
なんとも贅沢ではないか。 

0
2015年06月01日

Posted by ブクログ

タイトル通り、ひねくれた貴公子が主人公の話。
Dはいつものごとく狂言回し。
とはいっても貴公子がダンピールの時点でDとの係わり合いが強くなるのだろうが。
主従関係が最後ああなるとは思いもしなかった。それがさすが、というべきところだろう。

あと、左手有能すぎ。左手との出会いの話とか見てみたいきもしなくもない。怖くもあるが。

0
2015年06月13日

シリーズ作品レビュー

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