古野まほろのレビュー一覧

  • オニキス―公爵令嬢刑事 西有栖宮綾子―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    溢れ出る財力(カネ)と権力(チカラ)ですべてを解決という文言にひかれて読みました。
    超お嬢様が金と権力で問題解決していく様が見ていてすがすがしい。続編も読みたいなぁ〜

    0
    2023年03月29日
  • 臨床真実士ユイカの論理 文渡家の一族

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この手の小説なので、人物が描けてないとか、設定があまりに現実離れしているとかの批判はすべきでないかもしれない。ただ登場人物にもほとんど感情移入が出来ず、あまりの理屈っぽさに投げ出しそうになった。ホームズ役のユイカちゃんにもう少し可愛げがあれば、もっとこの作品を楽しめそうな気がした。

    それでも読み進め解決篇に至ると、ものすごい力業での解決で、「それはないでしょ」と心の中で叫びながら読み終えたが、論理的には破綻してる所はないので、見事に作者の手管に騙されたというべきなのかもしれない。

    途中で感じた違和感を大事にしていたら、自分でも謎解きが出来たかもしれない。

    0
    2023年02月19日
  • 老警

    Posted by ブクログ

    以前から気になっていた著者の作品。
    小学校で起きた無差別大量殺人事件をベースに、引きこもりや、組織の功罪について問いかける様な内容となっている。

    著者はいわゆる「キャリア」だった。
    経歴から見るに、おそらく30代で退職しているのではないか…加えて、女性かなという気もしたが、そこはあまり作品には関係のないことだ。

    さて、本筋。
    隠された真実、読み飛ばしていたパーツには「やられた」と思った。
    真実のうち、一部は予想できたが、こんな終わり方になるとは。
    肝心の人々がほとんど口を開けず終わるのは、謎解きとしては難しくなる。
    そしてこの結末。
    納得はできない。真実も責任も果たさぬまま、隠されたままで

    0
    2023年01月15日
  • 謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    以下、印象的作品。
    ◆東川篤哉『陽奇館』。予想外の結末でびっくりしました。まさか探偵が死ぬなんて。
    ◆一肇『銀とクスノキ』。館はあくまで舞台装置という印象。(そういう意味では、澤村さんの作品の方がまさにその舞台って感じかな。)メインは一人の女の子の心を救うお話。罪善くんのキャラ良かったなー。
    ◆周木律『煙突館の実験的殺人』。一番びっくりしたのがこれ。急に世界が、スケールが大きくなったな。
    ◆六作共通して言えるのは、登場人物の名前が特徴的。あと、なぜ「白」なのかはよく分からない。

    唯一はまれなかったのが古野さんの『文化会館の殺人』。登場人物、特に探偵役の言葉使いとか、改行の感じとかかな~。その

    0
    2023年01月14日
  • おんみょう紅茶屋らぷさん ~この一杯に、すべてを~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     紅茶と陰陽道という異色の組み合わせで語られる、人と人とをつなぐ物語の完結編。

     敵対していた人物の、正しいとは言えないがそれでもたしかに愛情と言える感情、話が進むごとに成長してゆく主人公とその家族、そしてその愛情。
     いろいろな人の感情(それも正の感情)が折り混ざって、愛情あふれる素敵なストーリー展開となっていた。

     蛇足ながら、悪役との最終対決シーンでの描写がやや幼いと感じたが、シリアスになりすぎぬようとの筆者の配慮なのかもしれない。

    0
    2023年01月06日
  • 老警

    Posted by ブクログ

    A県の小学校で起きた前代未聞の無差別大量殺人。犯行後、犯人の男は居合わせた警官から奪った拳銃で自殺する。現役警官である男の父もまた、直後に自死。県警本部は混乱の坩堝【るつぼ】と化した。謎多きこの事件の解明に乗り出したキャリア女警の由香里は、捜査の末、驚きの真実を見つける。ベテラン警察官達の矜持と保身、組織の理不尽と世間の無情、引きこもりとその家族の実情――数々の問題提起を孕んだ社会派警察ミステリー。

    0
    2023年01月14日
  • おんみょう紅茶屋らぷさん ~式神のいるお店で、おかわりをどうぞ~

    Posted by ブクログ

     前作はオムニバス形式に近い、いくつかの事件を1つの話で解決していく物語(少々のラブロマンスを添えて)なのかな、と思っていたけど、今作になって、少し物語めいてきたというか核心に近くなったというか、そんな気がした。

     紅茶と陰陽道の絶妙な組み合わせから解決を導く手法は鮮やかなまま、登場人物の過去や成長も垣間見えた。

     紅茶好きには楽しく読めるので、ぜひ次作も読みたいと思う。

     なお、私もラプサンスーチョンを普段飲みする変わった人種である。蛇足ながら。


    0
    2022年12月14日
  • おんみょう紅茶屋らぷさん ~陰陽師のいるお店で、あなただけの一杯を~

    Posted by ブクログ

     らぷさん、という響きから、紅茶好きの身としてはラプランスーチョンが即座に連想され、そのクセから通向けとも言われるその紅茶の名の略称をタイトルに選んだのだろうと思い、紅茶好きの心をくすぐられて手に取った。

     しかしながら、その意味は紅茶の名称ではなく「欠片」。

     紅茶と陰陽道を絶妙に絡め、登場人物の欠片を埋めていく、そんな話であった。
     神道と紅茶に興味があり、また古来の占術にも興味がある私としては、とても興味深く読むことができた。作者の紅茶と陰陽道に関する知識の深さには感服である。

     紅茶が好きな方にも、陰陽道が好きな方にもオススメな一冊。

    0
    2022年12月10日
  • 老警

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    作者が元警官だからか警察の内部事情が詳しく書いてあったが、私はあんまりそのへんは興味がない。
    衝撃的だったのが、引きこもりの人が部屋の中で排泄していたこと。そういう家庭、実際にあるんだろうけど、ちょっとムリだわー。

    0
    2022年12月04日
  • 叶うならば殺してほしい ハイイロノツバサ

    Posted by ブクログ

    重い。
    古野まほろの本は時々私にとっては凄惨すぎて辛いものがあるけど、今回のもなかなかだった。
    しかしまあ622ページをぐいぐい読ませるのはさすが。なんだかんだ言っても、私は古野まほろの話が好きなのだろう。

    0
    2022年11月26日
  • 警察用語の基礎知識 事件・組織・隠語がわかる!!

    Posted by ブクログ

    本書の目次を紹介すると・・・・
    1章 事件が分かる 捜査手続きで使う言葉
    2章 登場人物が分かる 警察関係者を示す言葉
    3章 セクションが分かる 警察組織に関する言葉
    4章 業界用語が分かる 警察で用いられる隠語など
    という章立てになっています。
    私なら、3章、2章、1章、4章の順で構成を考えたくなります。全体像を理解してから枝葉末節へ展開したほうが理解しやすいと思いました。
    警察組織に従事していた著者だからこその内容もあり、警察ドラマが好きな人は一度読んでみてもいいかと思いました。

    0
    2022年10月18日
  • 女警

    Posted by ブクログ

    ★3.5
    女に焦点を当てている
    ジェンダーと性
    罵倒するような場面は読み辛かった
    ストーリーは良かったけど、ぷつんと終わってしまった

    0
    2022年10月06日
  • 警察官僚――0.2%未満のキャリアの生態

    Posted by ブクログ

    ●内容は面白いが、話がくどい。無駄な鉤括弧、強調が多すぎて読みにくい。
    ●説教臭いというか、慇懃無礼というか、そんな口調が前作からパワーアップしている気がする笑。個人的にはそこまでうざくもないけど、やっぱり冒頭だけにしておいた方が圧倒的に読みやすい。
    ●本書は警察官僚のよくわからない一面を記した資料にもなるから、なおさら読み易くしておいてください笑
    ●にしてもやはり官僚の働き方はパワープレイというか、人を擦り潰す使い方が酷い。前途有望な人材を使っているのだから、もっと大切に育てるべきでは?

    0
    2022年09月19日
  • 女警

    Posted by ブクログ

     警察社会のディティールの書き込みがスゴイ。

     それゆえの心の揺れが感じられ、好きな人にとってはたまらない世界観で物語が展開していく。

     でも、警察ではないけれど、会社組織に身を置く私は、本書の描く組織のダイナミズム世界に入り込みたいとは思わない。また、物語の核になる事件が、主人公の中でのみ消化されてしまう様が、本作品を著者の論文に仕立て上げてしまっている。

     結末は、警察世界の住人にとって驚きの結末かもしれないが、外界の住人にとっては理解の範疇を越えてしまっている。特に後半、抽象的な心理描写が多いので、とばし飛ばし読み進めることになった。

     少し残念な印象。

    0
    2022年09月10日
  • 事件でなければ動けません 困った警察官のトリセツ

    Posted by ブクログ

    私はこういう賢い人が好きなので苦にならないです。しかし、こういう言い回しが好きではない人も多いのも知っています。著者は知識がありすぎて、そして説明しなければ、念のためにと思うところが多すぎます。したがって、著者の説明しようとする「世界」についての前提知識がない人には読みにくいと思います。幸い、私はそれがあるため苦になりません。

    0
    2022年09月03日
  • 陰陽少女 妖刀村正殺人事件

    Posted by ブクログ

    古野まほろ初心者にはおすすめできないな、と個人的に思った。まほろ節がめちゃくちゃに効いてて(10年弱まほろさんを読んでいる私でも)表現がすごいしつこかった。嫌いじゃないけど!
    あとは、まほろさんにしては結構事件の犯人が想像出来る感じに構成されてたなと思った。途中から「あ〜この人かな」っていうのがなんとなく分かって、いつもよりドキドキ感とかスリルみたいなのがちょっといつもより足りなかったかなと私は感じた。まほろさんの本は集めておきたいから買ってはいるけど、読み直すのはきっと何年後とかだな〜…短スパンで噛み砕くために読み直すのはちょっときついくらいのしつこさだった。面白くないわけではないから星3で

    0
    2022年08月20日
  • 警察官僚――0.2%未満のキャリアの生態

    Posted by ブクログ

    なんだか「高能力の人間が薄給でめっちゃ頑張ってるんやから天下りもええやん、別に」みたいな気分を感じた。それも含めて著者の目論見通りなのかもしれない。同時代の一次史料としてはそれでよいのだ。

    0
    2022年07月19日
  • 天帝のみはるかす桜火

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    天帝シリーズ。7作目。
    短編集。天帝以前の物語。まりと実香の出会い。栄子の勝利。二条と古野みづきの出会い。と今後のプロローグ。
    自作は2018年「天帝のあかねさす柘榴」らしいのだが、未だ刊行されていない。

    0
    2022年07月11日
  • 事件でなければ動けません 困った警察官のトリセツ

    Posted by ブクログ

    「永遠の十字架」と警察内部で認識され平成12年から全国で『改革』が進められるきっかけになった<桶川事件>だが、20年後<太宰府事件>という類似の不祥事を起こす顛末が一章で紹介され、同じ目に会わないように警察のトリセツを二章から説明するというのだが、例外的とはいえ警察組織に特有の宿痾が無くならない現実に直面させられては正直これ以上読む気力が失せた。
    とはいえ無理して読んだけど、弁護士並みの読解力と運用力が必要な内容だし、結局のところ脅しや嘘を吐く警察官を回避する手立てはないし、現状認識に参考になったけど、あまり役には立たないよね。

    0
    2022年05月01日
  • 職務質問(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    職務質問で1冊の本ができてしまいました。よくある「これは任意ですか強制ですか」の質問には意味がないことや、警察官に向けてのメッセージなどもあり興味深いです。全体的に考え方がお堅い感じもしますが、元警察官なのでこれが標準なのかなとも思いました。

    0
    2022年04月04日