岩井俊二のレビュー一覧

  • ラストレター

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    ネタバレ

    これから出会う大切な人。もう出会っている大切な人との時間も、それぞれが多くの選択をしてきた結果であり、それらがうまく奇跡のように噛み合い出会うことができたのである。そんな風に日々起きる出来事に対しても思うことができ、過ごすことができたら幸せだ。そうでありたい。

    主人公乙坂、
    ずっと好きだった人、
    その妹、
    好きだった人の娘。妹の娘、
    好きだった人の旦那、

    君が死んでから進み始めた物語。

    好きだった人の娘から、あなたがお父さんだったら良かったのに。なんて言われたら、どんな気持ちだろう。。辛くどうしようもない気持ちに涙が出た。

    0
    2024年04月08日
  • キリエのうた

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    映画化が決定したから興味がありこの本を買ってみた。そんな軽い気持ちでこの本を読み始めていだが、読み進めていくにつれて一つひとつの話の重さが痛いくらい伝わってくる作品だった。登場人物みんなが抱えていた孤独や辛さがひしひしと伝わり途中で読むのをやめようとも思ったが岩井先生の表現の仕方が素晴らしすぎて最後まで読めた。

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    2024年04月02日
  • スワロウテイル

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    2008年からの積読です。
    当時好きだった人が、岩井俊二監督を好きで、
    その影響を受けて買ったと思われます。
    裏面のあらすじを読んで、なかなか手が出ずここまで積読に。苦笑
    ラブレター、四月物語、花とアリスとかは好きでした。

    移民たちは日本をイェンタウンと呼ぶ。
    円を堀に行くから。
    日本人たちはそれを嫌い、移民たちを円盗(イェンタウン)と呼ぶ。

    荒廃した町で、
    墓を荒らし、身体を売り生きている。
    ヒョウ、リン、フニクラ、そしてグリコ。
    そこに身寄りのないアゲハが加わる。

    自分たちで判断し、
    自分たちがすべてでしかない。
    やられたらやり返すし、
    力のないものは逃げるしかない。
    わかりやすくて潔いけれど、
    とても過酷な世界。
    人間に上も下もないはずなのに、
    金と価値が取引される。

    1996年刊行の作品ですが、
    今でも通じてしまう部分が沢山あって、
    変わらない部分に苦しくなりました。

    本作自体は、色々事件が起こって、
    理不尽と暴力もあるし、
    その余韻は消えないんですが、
    読後は青春群像劇のようになぜかさわやかでした。

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    2024年03月08日
  • キリエのうた

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    キリエの歌の歌詞がまず良かったです。そのシーンに合っているのはもちろんですが、歌詞にジーンとくる場面が多かったです。そして、人との出会いに感動した。キリエとイッコさん、夏彦と希。あらすじの「それぞれの人生が交差し奏でる讃歌」の意味がわかった気がします。

    ただ、良いお話だということはわかるのですが、理解するのに時間がかかる場面が多く、映画も見れなかったので、もう一度読書慣れしてからきちんと読み直したいです。読書不慣れな自分を責めたいと思います…

    そしてもちろんですが、映画を見れる機会があれば必ず拝見させていただきたいです!

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    2024年02月17日
  • キリエのうた

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    ギターを手に街角に立ち歌うストリートミュージシャンのKyrie(キリエ)。聴く人の心を震わせる歌声をもつ彼女はしかし、歌以外では声が出せず満足に話すことさえできなかった。
    思いを声にできるのが歌だけだなんて、まるでファンタジーのような小説だなと思って読み始めた。まったくの思い違いだった。読み進めるにつれ、彼女の周りにいる風変わりな人々の過去が明らかになり、彼女自身が背負っているものが見えてくる。絶句した。涙があふれた。
    この作品は岩井さんご自身が映画化されている。残念ながら公開時に観られなかったので、機会があれば観てみたい。

    0
    2024年02月12日
  • ラストレター

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    映画は見てない。そういや映画そのものを最近見てないな。。。

    映画ならでは、小説ならではなのかもしれないけれど、そういう場面に出会うことはあるのかなぁ。。。

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    2024年01月23日
  • キリエのうた

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    映画を観るから小説を読むでも良いし、小説を読んでから映画を観るでも良いから、とにかくどちらも読んで、観て欲しい。

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    2024年01月07日
  • リップヴァンウィンクルの花嫁

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    全体的に「静」なんだけど、ところどころ「動」がどかんとくる。劇的な出来事が起こるわけではないが、感情がグッと揺さぶられる感じ。

    そして絶妙なシュール加減が癖になる。結婚式のアルバイトはとっても魅力的でそそられるよね。

    この作品に出てくる登場人物たちはすごく強くて逞しいと思った。主人公はこのあとどんな人生を歩んでいくのかな。勝手に想像してわくわくしてしまった。

    0
    2023年11月28日
  • ラヴレター

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    読みやすく、ほっこりする
    アンチが湧かなそうな作品
    心温まるラブストーリーということで、
    冬にこたつでぬくぬくしながら読むのがおすすめです

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    2023年10月15日
  • 零の晩夏

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    ミステリーの謎解きのような話がどんどん広がって、最後は鳥肌が立った。モチーフになった作品とかあるのかな。だとしたら見てみたいな。

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    2023年08月19日
  • キリエのうた

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    ネタバレ

    岩井俊二はアイナジエンドを見てこの脚本かいたのかな(実際そうらしい)
    それくらいもうわたしの中でアイナジエンドがこの物語にいて


    内容のことで気になるとすれば、震災のところ、希(キリエ姉)が路花(ルカ)を探した末、二人は出会えたのにどうして路花だけが助かったのかわからないの、
    でも被災者の話をする中でわからないことってたくさんあるのだろうなと思う。
    (ルカだけが助かったのは木に登ったからだったはず、キリエ(姉)が妊娠していたから登れなかった という可能性を思うと苦しい)


    映画との比較として、小説の夏彦の心情表現すごい、
    あらためてあれを表情とか声の感じで表現している松村北斗さんほんとすごいひとだ、、、

    最終章の巧みさに脱帽した、やはり小説家岩井俊二としても本当にすごくて

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    2023年10月17日
  • キリエのうた

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    「キリエのうた」のキリエが何からきているかわかるとどんな物語かわかる。
    カトリック系ミッションスクール出身やクリスチャンの方はキリエにピンと来るだろうし、このキリエになぞらえている箇所がいくつもあって物語の内容とは別視点でも読めたのが面白かった。
    キリエの衣装であるブルーのワンピース、ブルーはマリア様の象徴の色だからかなと思ったり。

    内容については、終始何やってんだよ夏彦という感情しか湧かず、あまり入り込めなかった。

    こちらは映画を観てから読む本という感じ。

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    2023年11月24日
  • 零の晩夏

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    ナユタの絵のモデルは、何故死ぬのか?
    ナユタは誰なのか?
    そして零とは?
    ミステリーとして読み進めるのも良い。

    子供の頃から絵を描くことが好きで
    高校の美術部から滑り止めの美大に進み、
    自分の才能の限界に気付き一般就職。
    この比較的、平凡な感じの主人公の花音が
    あくの強い人たちの中でナユタの謎を追う。
    (正直、前半は何だか花音が不安で仕方なかった。
    仕事内容ってそんなに、色々な人にしゃべっていいの?)

    後半に、段々とピースが集まってきて
    想像していく過程が面白い。
    最後の最後まで、複雑に絡み合っていて
    本当に引き込まれたし、
    映画を見終えたような感覚になった。

    才能、努力、人間の底にあるもの、
    美しさや恐ろしさや、
    様々なものが詰め込まれた作品で、
    一度読んだだけでは飲み込めない気もする…。

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    2023年06月19日
  • 零の晩夏

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    帯のキャッチとの繋がりが序盤では掴めないまま物語が進み、ナユタ探しの謎解きで推進力が増す。終盤で点が繋がり出してコロボックル推理と煉獄の真相で鳥肌して前ページを読み返した。最後に初めのページに回帰。原田マハ作品のようにアートを検索しながら読む楽しみもあり

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    2023年05月27日
  • スワロウテイル

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    ネタバレ

    映画 スワロウテイルを観たのがいつかは定かではないがおそらく30年近く前なのだろうけれど、世界観と音楽とが圧倒的に好きで印象に残りまくった作品で、それから何回か見直したはずだけど、なぜかストーリーをうっすらとしか覚えていない作品です。

    改めて小説を読んでみたくなり、記憶を遡りながら読みました。

    どうやらキャラクターの設定が何人か違うようではあるが、大筋はそのままの様に思います。

    読みながらもどうしても映画の場面を思い浮かべてしまうのですが、架空の円都で描かれる世界観になぜか不思議な懐かしさやノスタルジーを感じるのと同時に、決して幸せとは言い難い環境や時代を見て何故か羨望感を抱き、それぞれのキャラクターがカッコよく美しく虜になってしまいます。

    小説だけ先に読んでいたらどう感じたか、もう確かめる術はなく正直感想を書くのもとても難しいですが、間違いないなと思うのは、映画は小説では文字だけでは感じ取りにくい雰囲気や情景を何倍にも表現していた様に思います。でももしかすると映画よりはストーリーはわかりやすいのかもしれません。

    キャストのCHARA、三上博史、渡部篤郎、江口洋介、そして小林武史作曲のスワロウテイル・バタフライがただただ印象深く忘れられない作品です。
    映画も再度見直したい気持ちはあるが、決してハッピーエンドではなかった記憶があるので若干躊躇いもあります。機会があれば見てみたいです。

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    2023年03月13日
  • ラヴレター

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    前回のよりは読みやすかったかな。なんだろう、そんなこともあるんですね。
    ちょいとあの男の言動にはイラつきましたが笑。

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    2023年03月06日
  • ラストレター

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    過ぎた日々は二度と戻らず、死んだ者は二度と帰らない。どう足掻いても、人生はやり直せず、死んだ者とは会うことが叶わない。だからこそ、人は、悔恨や苦い記憶があっても、過去に郷愁を感じ、亡き者に思慕の情を抱くのかもしれない。中学の同窓会に出た鏡史郎。彼は、初恋の人・美咲の振りをしている美咲の妹・裕里と再会する。なぜ、裕里は姉に成りすましているのか。その真相を知った時、鏡史郎は、自分の生き方に真剣に向き合う。淡々としながらも、人生につきまとう苦しさや、苦しみの中から生まれる光を描いている。

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    2023年02月28日
  • 零の晩夏

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    ラストはなんとなく予想できるんだけど、本当にそうなると、全てが繋がって、脳まで鳥肌。終始ワクワクしていた。語り口調もすごい入ってくる感じだった。時系列が動かないパターン。

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    2023年02月08日
  • ラヴレター

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    岩井俊二さんの作品は、映画も含めて初。
    会話等の展開がコミカルかつスタイリッシュで良い。
    登場人物もそれぞれ個性があり楽しく読めた。
    この主人公はやはり中山美穂さんしかいないっしょ、と随所随所で感じた。
    北川悦吏子さんの解説が、2月3日。私が本作を読み終えたのも2月3日!本作の題材が、運命の偶然だっただけに、たかが365分の1の確率でも本作により親しみを感じた(笑)

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    2023年02月04日
  • リリイ・シュシュのすべて

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    ネタバレ

    我が家の積読本は、ブックカバーをかけています。
    通勤出発前にパッと手にとった本がこちらでした。
    たぶん10年以上本棚に寝かしていた一冊…。

    あらすじを全く知らずに読み進めていて…
    あれ、これ…なんか不穏…と思い、ネットで検索。
    (結末知って読んでも大丈夫な人なのです)

    検索結果に、「トラウマになる」「鬱展開」とか書かれてしましたので、心して読みました。
    本当は精神状態が、あまりよくなかったので、
    読むのをやめたかったのですが、
    続きが気になって読む手がとまりませんでした。苦笑

    カリスマ的な存在の歌姫、リリイ・シュシュ。
    好意、ファン、推し、癒し、高貴、崇拝…

    リリイ・シュシュという人物を通して、
    ネットの掲示板「リリイホリック」に集う人たち。

    サティ、くま、ネヴィラ71、ねんね、鉄人29号、あみか、トムトム、カエル、ゆみこ、るか…そしてパスカル。

    顔も名前も年齢も性格も職業も何も知らない。
    リリイ・シュシュだけが、唯一。

    実は、過去に同様の掲示板が存在していた。
    更新が止まってしまったサイト「リリイフィリア」。
    なぜ、突然更新が止まってしまったのか。
    あの日、本当は何があったのか。
    リリイのライブ後、何があったのか。

    ファンの自殺、
    スタッフによる暴行傷害事件、
    ライブハウスで起きた殺人事件。

    リリイの周りには、
    強い希望、光が存在するのと同じぐらいの、
    絶望と暗闇が存在する。

    誰かを救うということ。
    道しるべになるということ。
    救いって何だろう。

    蓮見雄一、星野修介、津田詩織、久野陽子

    田舎町の中学校。閉鎖された町、学校、空間。
    いじめ、万引き、レイプ、援助交際…
    学校の先生ですら、生徒の顔色を窺い、媚びへつらう。
    誰も助けてくれない。
    解決できない。
    終わらない。
    逃げられない。

    ある時期を境に、星野からイジメの標的にされた雄一。
    辛い現実、日常を救ってくれたのはリリイの歌だった。
    とにかく語られる日常が過酷すぎました。
    家庭も教師も大人もあてにならない。
    頼りにならない。
    助け合えるのは、虐げられている者同士。
    それだって、本当に救ってやることはできない。
    たった一つだけの居場所。
    それがリリアフィリア。
    あの日、ライブで真実を知るまでは。
    誰も助けてくれない現実に、さらに突きつけられる真実。

    10代のころ読んでたら、どう思ってたかなあ。
    学生時代からかなり遠ざかった30代後半。
    それでも。
    読み切った後は、何とも言えない気持ちになりました。
    「そっかあ、そうなのかあ。」って。
    胸が痛くて苦しくなりました。

    私はトラウマにも鬱展開とか
    気持ち的に落ちたりはしませんでした。
    事前にネタバレしてたかもですが。苦笑

    ネットの世界は見えない分良いこともあれば残酷なこともあるし、学校生活が苦しく感じる瞬間があることは、今も昔も変わらないのかも、と思いました。

    唯一のリリイが実態として姿を現さないことが、
    ある意味の救いなのかもしれない。

    私はエーテルを感じることはできない。

    0
    2023年01月29日