あらすじ
「この世界はさ、本当は幸せだらけなんだよ」
秘密を抱えながらも愛情を抱きあう女性二人の関係を描き、黒木華、Cocco主演で映画化された、岩井美学が凝縮された渾身の一作。
皆川七海は、仕事をクビになり、SNSで手に入れた結婚も浮気の濡れ衣を着せられた。
行き場をなくした七海は、月に百万円稼げるというメイドのバイトを引き受ける。
主のいない屋敷にいたのは、破天荒で自由なもう一人のメイド、里中真白。
ある日、真白はウェディングドレスを着たいと言い出すが……。
現代の嘘と希望と愛の物語。
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映画で見たことあって、小説でもよんだことのある作品なんだけど、久々に読み返したくなり。
物語のピークである真白との日常が記憶してたよりずっと少なくて驚いた。もっとたくさんあった気がしたのに。でもだからこそ尊い、白昼夢みたいな幸福感があったのかなとも思う。ラストのプラネットの台詞がこんな形で回収されるのも覚えていなかったけど、覚えていなくてよかった。余韻が綺麗な終わり方だった。
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映画を何度も観ている特別大好きな作品。小説を読むと解像度が上がるので映画のファンの人にはぜひ一度読んでみてほしい。
このお話の何が好きかというと、七海と真白が昔からの友達じゃなくてなんなら出会ったばっかりで、お互いの過去も抱えているものもよく知らなかったこと。思い出の数は多くはないし、あのキラキラした夢みたいな時間は人生の中でほんの一瞬なのに、七海の記憶の中でこれからもずっと光っているのだろうなっていうのがすごく好きなんだと思う。あの日を自分の人生のエンドロールにしようと思った真白の気持ちもすごくわかる。
小説の中だと最後のページがすごく好き。本当は二人が出会った日に送信したおやすみなさいを彼女を見送った後にもう一度もってくるの、すごく切ない。
あと個人的に面白かったのは、小説だと安室さんって七海のことがっつりカモにしてて結構な金額を請求してるんだなって。映画だと綾野剛の顔と声だし胡散臭いけど優しくて良い人だよね〜くらいに思ってたけど、あなた自作自演でホテルに助けに来た後にしっかり請求してるのね。それでもどこか憎めなくて不思議だ。
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3年前に本作の映画の虜になり、YouTubeで再び観たがまたもや気になり、小説版を買ってみた。
映画では省略されている、宮沢賢治の一節の抜粋や、真白と真白のマネージャーの経緯が描かれていた。
頭の中で映画を再生しながら読んでも相違がほとんどないような内容だった。
各章が10ページほどで区切られており、ストーリーを都度整理して読むことができた。
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活字中毒の自分としては珍しく映像から入った作品。映画の空気がとにかく好きだった。
決して明るい話ではないのに心地よくて、もっと入り込みたくなって文章に。監督本人の文章だから安心して飛び込めた。
やっぱり好きだこの作品。
考えることはたくさんある。「つか、何者!?」とか。でも、細かいことはおいておいて好き。ふとした時に色々思い出して考えてみたり。そんな楽しみ方も心地いい。何度も読むし何度も観るな、きっと。
正直に言うと若い頃は少し苦手だった岩井ワールド。きっとあの頃の自分には早すぎたんだと思う。今、すごくハマりそう。
映画では描き切れなかった背景や設定がとても丁寧かつ残酷に描かれていて、世界観にさらにどっぷり浸かることができました。
小説を読み終わってから、また映画を見て、またどっぷり。。。
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真白さんのセリフに、涙が出ました。
角田光代さんの「対岸の彼女」を思い出しました。友達について、愛について、人生について、考えさせられます。
読んで良かった!!!
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真面目な女性の転落なのか自由な人生なのかのお話
同名の映画・ドラマの原作
映画を視聴済みなので、内容は既知
ドラマは1話だけ見たような気がする
中学の臨時教師の七海
ネットでの家庭教師やコンビニバイトまでしてなんとか生活費を稼いでいた
SNSの別サービスとしてのマッチングサイトで知り合った鉄也と交際を始め、トントン拍子に結婚の話が進んでいった
生徒からの嫌がらせがきっかけで教師もクビになり、コンビニのバイトも知人との遭遇で辞めてしまった七海は結婚して家庭に入ろうとする
しかし、両親は離婚しているため、体裁を整えるためその事を隠して結納を済ませる
また、付き合いの少なさから結婚式に呼ぶ職場の人や友人知人がいないため、SNSで知り合った安室という男に替え玉の参列者を用意してもらう
いざ新婚生活が始まったある日、夫の浮気相手の恋人という男が訪れる
数日後、男からホテルに呼び出された七海は体で償うよう強制され、風呂場に逃げ込んだところで安室に助けを求める
この一見は無事に解決したかと思われたが、夫の実家の法事に出席した際に、姑から浮気の疑惑とホテルでの録音音声を聞かされ、離婚を言い渡される
行く宛もなかった七海が住み着いた先はラブホ街のホテル
そのホテル泊まりとホテルの清掃を続けていると、安室からお屋敷のメイドの仕事を斡旋される
そのお屋敷で出会ったのは、以前の結婚式の代理出席のバイトで知り合った里中真白
二人は月給100万円という仕事をしながら屋敷で過ごすが……
原作はちゃんと童話「リップヴァンウィンクル」の概要が説明される
映画ではただ単にハンドルネームとしか扱われてなかった気がする
それで気になって絵本を買ってしまったんだよね
リップヴァンウィンクルが森で出会った男から酒を振る舞われ
酔って寝込んでしまい
無事に帰ったところ、既に20年が経っていて
アメリカは独立国になっていて
知り合いや妻は亡くなっていた
という、アメリカ版の浦島太郎物語
この物語でも、酒を飲んで酔っ払うと、それまでと世界が変わる展開がある
友達との二人飲み、結婚式、夫の実家、真白とのウエディングドレスでの一晩、真白の母と……
冷静にに考えれば、七海はどんどん転落人生を歩んでいるように思われる
非常勤とは言え教師という職を辞めさせられた事
結婚してにも親族の本当を言えずに代理を雇った事
義実家から離縁を迫られ、帰る家を無くした事
なのに、真白との出会いからはむしろ人生を自由に謳歌する余裕を身に着けたようにも思われる
まぁ、その真白にしても本来の目的は別にあったのだけど……
諸悪の根源は安室にあるように思えるけど
でもまぁ、七海にも隙があって、自己責任めいたところもある
そんな安室だけど、飄々とお金儲けのために画策しているように思えて
ちょっと理に合わない行動をしているように感じられるのが、真白の母との酒盛りのところ
裸になった母と同様に自分も裸になるのは、本心からだったのか、それとも演技だったのか
演技だとしたら何の為に?と考えると、別に理由がないように思える
それまでは淡々と事務処理をしていたし
これまでの安室のイメージではそこで帰りそうなものではある
あと、この後に七海に家具をタダで手配してあげるけど
これまでの安室だったら、親切心を全面に出しながらお金を取ると思う
安室が変わったのか、それとも七海にだけ少し優しくなったのか
どっちなんですかね?
それはそうと、安室=ランバ・ラルって事でよいのだろうか
何かとランバ・ラルの紹介を全面に押し出して七海をカモにしているのだけど
そうやって「ランバ・ラル」という名義の信頼度も上げようとしてるのか?
それにしても、映画の黒木華はハマり役
こんな気弱な女性をやらせるとしたら他に思いつく女優さんがいないレベル
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「この世界はさ、本当は幸せだらけなんだよ」
声の小さな皆川七海は、派遣教員の仕事を早々にクビになり、SNSで手に入れた結婚も、浮気の濡れ衣を着せられた。行き場をなくした七海は、月に100万円稼げるというメイドのバイトを引き受ける。
あるじのいない大きな屋敷で待っていたのは、破天荒で自由なもうひとりのメイド、里中真白。
ある日、真白はウェディングドレスを買いたいと言い出すが……。
岩井俊二が描く現代の?(ゆめ)と希望と愛の物語。
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読みやすくて面白くてじんわりきた。真白さんの職は社会で認められるようなものではないかもしれないけど、素敵な人だった。「落日」の最後にやられた。何でこんな導入必要だったんだろうと思ったけど全て繋がっていた。七海の変化が気持ち良かった。奇想天外っていいな。映画を観るのが楽しみ。
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全体的に「静」なんだけど、ところどころ「動」がどかんとくる。劇的な出来事が起こるわけではないが、感情がグッと揺さぶられる感じ。
そして絶妙なシュール加減が癖になる。結婚式のアルバイトはとっても魅力的でそそられるよね。
この作品に出てくる登場人物たちはすごく強くて逞しいと思った。主人公はこのあとどんな人生を歩んでいくのかな。勝手に想像してわくわくしてしまった。
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映画を観てから本を読みました。ぶっ飛んだ人こそ、心が繊細で傷つきやすいのかとおもいました。真白のような人は現実の世界にも沢山いるのだろうか、、、。
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何と書けばよいのか
読む手が止まらなかった
なにを信じればよいのか、
でも確かにそこには、揺るぎない心情があって、
フィクションなのはわかっているのに
途方もない空虚の中にいる
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映画を観てから読んだけど、映画には映画の良さがあり、小説には小説の良さがあった、どちらも良作。
赤鬼と青鬼の話は小説だけ。
映画を先に観たせいかはわからんけど、あの配役はベストチョイス過ぎるな。
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一気読み。
すごいな、あらすじなんかつけられないよ。奇想天外。
人生って思わぬところに嘘が潜んでいて、簡単に貶められてしまう。儚くて刹那的で。そんな一瞬を愛や希望と呼んでいる。
それをどう思えるかなんだろうけど、もしもそれを幸福と思えるのなら、本当に「世界は幸せだらけ」なんだろうな。
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自分は嘘をつくのが苦手だし嘘の世界で生きるなんて以ての外だけど、実際この世界は嘘ばかり。自分が見えていない世界はまだまだ広いのだろうなと思った。そしてそういった見えていない世界でものすごいパワーを持って生きている人がいる。それを改めて感じた。
様々な出会いがあって場面に変化はあるけど七海自身は最初から最後まで変わっていなかったのだと思う。カノンとの関係性が最初から変わらず続いていることがそれを表しているように思った。人に支えられる、人を支えることで無意識のうちに自分で自分を客観視するようになって成長したのではないかなとも思う。真白の母と安室さんと3人で飲むシーンが印象的だった。安室さんの正体はなんだろうか。ラスト、メッセージが回収されるところが岩井俊二らしい終わり方だと思った。
Posted by ブクログ
感想が難しい。
読んでいる間、何が本当で何がうそか、よくわからなくなっていった。現実もこんな虚構なのかもしれないと思うと、ぞっとした。
そんな中でも真白と出会い救われる。でも、真白も嘘をついていて、でもそれは七海が救われる嘘で、って、もうわけがわからん!でも、真白に出会う前の七海の嘘だらけの人生が苦しかったから、なんかちょっと救われた。
結局、安室の存在がよくわからなかった。喪黒福造的な存在なのかしら。映画、見てみたいと思う。嘘に疲れるから、もう少し経ってからだけど。
Posted by ブクログ
物語の世界観好き。全部が夢のような不思議なお話。
落日の真白の長台詞が印象的。こんなの現実にありそうでなさそう、でもやっぱりありそうって思いながら読んでて、最後びっくりした。
安室の最後の号泣は演技かなと思った。ランバラルと安室の関係が最後まで明言されなかった。「ランバラルのお友達ですから」ってセリフが何回も出てくるのに明かされない。