岩井俊二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんかやっぱり少年みたいな大人だなあと。
印象深い映画や
少年時代に残っている映画などを絡めて書き、
その文章を執筆していたときの
裏側のような時間を「シアターの楽屋裏」として書いています。
「映画というものは豊かなものである。
珍品は珍品で愛敬があって、
それなりの楽しみ方ができる。」
というように、
ものすごーく面白かった!
って映画よりも、
なーんか残ってるんだよなあ、タイトルも知らないけど。
みたいな映画の話をしてくれていたり。
意味不明でも面白いものは面白いし、
「そもそも悪役という人間は存在しない。
悪役という視点が存在しているだけで -
Posted by ブクログ
本書はダーウィン以前に進化論を提唱しながらダーウィンになれなかったウォーレスの遺した文書「香港人魚録」の概要から始まりますが、これが最後までカギとなります。
そして近未来…といっても2012年、イルカ研究を行っている島での人魚騒動で幕を開け、3年後、海難事故のため海底にいたにもかかわらず生還を果たした青年が軸となり、人類アクア説を張り巡らせた展開になってゆきます。
これを読むと童話などで語られる美しくて儚い人魚のイメージが一変します。
リアルでグロテスクながら非常に幻想的な作品です。
気をつけないと現実と空想世界の狭間で迷子になるかもしれません。^^ -
Posted by ブクログ
映画「スワロウテイル」の
“岩井俊二”監督自身による
もうひとつの原作小説
わたしは自分の誕生日も知らない
国籍もない
そして名前もなかった
そんな書き出しで始まる物語
主人公の少女アゲハは
日本人のサラリーマンと密入国した中国人女性の間に生まれた
舞台は日本に『円』を堀に来る
移民達が暮らす『イェンタウン』
いつかは自分の店を持つ夢を抱きながら
怪しい屋台で小銭を稼ぐヒョウ
格闘技の達人で正体不明のリン
売春で生計を立てるイェンタウンのマドンナと呼ばれ
少女を引き取ったグリコ
グリコの兄でヒョウやリンと墓荒しで小銭を稼ぐフニクラ
グリコ達が暮らすアパートの隣人アーロウ