岩井俊二のレビュー一覧

  • 零の晩夏

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    とんでもない話になるのかと思いながら読み進めたが、良かったこの結末で。あたたかい気持ちになれた。
    作者は多才な人なんですね。

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    2022年05月08日
  • 零の晩夏

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    ネタバレ

    絵というものの存在に関わる画家への考察理解に圧倒された。
    画家の正体だけでなく散りばめられた謎、ボーイミーツガール的恋愛模様、正社員になるべく頑張るお仕事小説などたくさんの要素をてんこ盛りにしながら美しい言葉で料理し最後の着地はお見事。
    登場する絵の描写力はそこにあるかのようで素晴らしかった。

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    2022年03月21日
  • 零の晩夏

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    絵画に魅せられた謎を解いていく…
    その過程にまんまと乗せられたと言うべきか。

    どっぷりとはまってしまい酔いしれた。

    こういう作品は、初めてだ。

    ナユタが描く絵のモデルたちは、すべて死んでしまってるというのに怖さは感じられない。
    それが、惹きつけられる魅力だったのかと思う。

    ラストにもはや言うべき言葉はなかった。

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    2021年12月20日
  • ウォーレスの人魚

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    1996年8月31日に劇場公開された映画「ACRI」(監督・原案・ACRIデザイン:石井竜也)の原作として執筆が開始されたものの、間に合わず映画完成の後に刊行された一冊。(この原因に付いては、本書の後書きで著者が記しているので参照して下さい。)
    映画は美しい南の海の映像と、浅野忠信の演技が印象的でした。
    小説は最新の進化論と生物学をふんだんに盛り込んだサイエンス・フィクションの要素に岩井俊二独擅場の恋の物語が堪能できる、四百頁を超える大作。舞台も南太平洋、沖縄、香港、アラスカと、太平洋を囲む広範囲に渡っています。スケールの大きさは、映画を凌駕しており、映画の原作としての制約を解き放たれた著者の

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    2021年12月18日
  • 零の晩夏

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    不穏な帯の文言に
    身構えて読み始めたが
    文体は軽く、意外と一緒に取材気分で
    読んでいて楽しかった。

    ラストもねー、
    してやられましたな。

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    2021年12月11日
  • 番犬は庭を守る

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    沼正三「家畜人ヤプー」並の奇書です。
    (と、これぐらいの事を書いておかないと、迂闊に手に取った人に怒られそうなので、大げさに書いておきます。)

    近未来を描いたSFです。
    「「ラストレター」に感動したから、岩井俊二の近作を」
    と思い立ったのなら、別の小説が良いです。
    (その場合は、「少年たちは花火を横から見たかった」KADOKAWA文庫2017/6/25が良いです。

    さりとて、岩井俊二作品のSF奇書としては、以前にも
    「ウォーレスの人魚」2000/10/25角川文庫
    「ヴァンパイア」2012/8/25幻冬舎
    という流れもあり、空想に夢だけを見る人とは異なる、岩井俊二の冷徹な現実認識を投影した

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    2021年12月10日
  • 零の晩夏

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    深い森の静けさの中にある強い炎なような作品。と言えばいいのか、ストーリーも文章もすっと溶けるように頭に心に入って来る。最後、やっぱりとは思っても、全てはそこに辿り着くための伏線だったと、胸が詰まった。

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    2021年11月19日
  • 零の晩夏

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    就職は福袋。わかるのは店の店構えだけ

    印象的な言葉

    そしてなかなか印象的な作品。
    独特の雰囲気に徐々に引き込まれていつのまにか抜け出せなくなってる主人公と同じ感覚に陥る。
    日常と非日常の狭間にもっていかれるような作品。

    家じゃなくて読書カフェで読んで正解だった

    2021.11.14
    158

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    2021年11月14日
  • 零の晩夏

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    綺麗な円環の物語。アルファでありオメガ。映像化は難しいかな。
    表紙が絵であることがこの本の最大のトリックだと思う。

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    2021年11月10日
  • ラヴレター

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    久しぶりにDVDで観たくなり、そして調べたら本もあり読んでみることにした。何度も観たいと思わせる私のお気に入りで、本もすぐ読み終えて。特に、博子が山に向かって、お元気ですかー、私は元気です、のフレーズはいつも泣いてしまうくらい切ない。最後の後輩の訪問で知る過去からのメッセージもほっこりして好きだな。

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    2021年10月31日
  • 零の晩夏

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    文章が簡潔で読みやすく透明感がある。絵師ナユタの謎に魅了され一気読み。芸術家の狂気に震え、コロボックルの正体に驚き、零の「晩夏」に辿り着いた時の安堵感…豊かな読書時間でした。

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    2021年10月25日
  • ラストレター

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    映画の予告編を見て感動し、本編を見ぬままロードショーは終わってしまい、半ば仕方なく原作を読んだ。

    予告編から、ヒロインの死は明かされながらも、若き日の出来事に対する後悔を背負って生きている主人公の話なんだろうな、と勝手に解釈していた。それは間違いではなかったが、ストーリーはもっと残酷で、救いがなかった。忘れていた。岩井俊二はかつてリリィシュシュのすべてや、リップヴァンウィンクルの花嫁を世に出した人だった。

    ヒロインの遺書の解釈は、たぶん多くの人がしているのだろう。子どもへの遺書を、自分が生きていた証を残すことだと考えると、きっと自分の歴史の中でいちばん輝いていた、大切な思い出を伝えるのだろ

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    2021年03月11日
  • ラヴレター

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    『ひと目惚れって信じますか?』

    この本の文庫本と同じ年に生まれたことが嬉しい。

    彼が怪我を抱えて最後のレース走ったのも、青い珊瑚礁を歌ってたのもなんだかわかる気がする。

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    2021年03月01日
  • リップヴァンウィンクルの花嫁

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    活字中毒の自分としては珍しく映像から入った作品。映画の空気がとにかく好きだった。
    決して明るい話ではないのに心地よくて、もっと入り込みたくなって文章に。監督本人の文章だから安心して飛び込めた。
    やっぱり好きだこの作品。
    考えることはたくさんある。「つか、何者!?」とか。でも、細かいことはおいておいて好き。ふとした時に色々思い出して考えてみたり。そんな楽しみ方も心地いい。何度も読むし何度も観るな、きっと。

    正直に言うと若い頃は少し苦手だった岩井ワールド。きっとあの頃の自分には早すぎたんだと思う。今、すごくハマりそう。

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    2021年02月09日
  • リリイ・シュシュのすべて

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    映画を先に見たので、どうしても市原隼人と蒼井優と忍成修吾で再生される… 市原隼人が田んぼの中にいるシーンが印象的

    ネット小説だったのが意外、最初は読むのに苦労したけど、サティの独白からは引き込まれてイッキ読みだった
    岩井俊二特有の光の感じが好き、薄く白く靄がかかってるような、文からもそれが伝わってくるのが好き

    映画も小説も甲乙つけがたい
    厨二病って言われればそれはそうってなるけど、今でも好きな本 読んだり映画みたりしたらしっかり鬱になるけど
    白い光と緑の田んぼと赤い血が映える小説
    ドビュッシーだいすき

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    2020年10月01日
  • リップヴァンウィンクルの花嫁

    購入済み

    映画では描き切れなかった背景や設定がとても丁寧かつ残酷に描かれていて、世界観にさらにどっぷり浸かることができました。
    小説を読み終わってから、また映画を見て、またどっぷり。。。

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    2020年09月25日
  • ラヴレター

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    映画も本もダイスキ
    とてもキレイで透明なお話・ 
    何回も読み返しています 映画も何回もみてる
    この時の中山美穂ちゃんが かわいくてダイスキ♡
    『手紙』を書くのは すごく時間が かかるけど
    大切な人に ゆっくり心をこめて お気に入りの万年筆で書く時間 私自身 大切にしている◎

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    2020年09月24日
  • ラヴレター

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    こんなに綺麗で素敵な話、他にありますか........?

    映画監督が書く小説ってどんなものなんだろうかと期待を抱いて読み進めた。この本、まぁ素敵で。読む人によってそりゃ感性が違うから一概にいいとは言えないけど物凄く私は好きだなって思った。
    神戸に住む女性が、亡くなった婚約者の以前住んでいた北海道の小樽に、彼宛ての手紙を出し、返ってくるはずのない手紙が届くところから物語が始まる。
    こう距離が遠かったり時間軸が行ったり来たりする物語がめちゃくちゃ好きなんですよね。淡々と時間が流れていくだけの話より自分がより感情移入しやすくて、その風景や匂いや独特の雰囲気、人物の心情とかを想像できる域が幅広くなる

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    2022年01月09日
  • リップヴァンウィンクルの花嫁

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    真白さんのセリフに、涙が出ました。
    角田光代さんの「対岸の彼女」を思い出しました。友達について、愛について、人生について、考えさせられます。
    読んで良かった!!!

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    2020年03月05日
  • リリイ・シュシュのすべて

    購入済み

    最高

    エーテルとかまだ1回読んだだけではよく理解できてないけど、感じたことがない感情を感じました。
    これからもっと深く読んで、読書感想文を書きます。
    古すぎて書店には置いてないと言われ、電子書籍で読みました。しおりの使い方をマスターすれば、とても読みやすいと思います

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    2019年08月17日