【感想・ネタバレ】ウォーレスの人魚のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年05月02日

面白くて一気読みした作品の1つ。読んでる最中独特の雰囲気似まとわりつかれた不思議な気持ちになった作品。

0

Posted by ブクログ 2023年03月31日

高校生あたりから、進化論の話が大好きだったし、急にシャチが気になって、取り憑かれたようにシャチの図鑑、書籍、動画で勉強中の私にどんっぴしゃの作品でした。アクア説、エコー、クイック、高周波、クジラの声は低周波などなど、この部分的な説明だけで大好きな分野がどんな文献よりもわかりやすい。作品見終わったあと...続きを読むに人魚がいるかいないかなんて愚問すぎ!いるやろ!ってなっちゃった(入り込みすぎ

0

Posted by ブクログ 2021年12月18日

1996年8月31日に劇場公開された映画「ACRI」(監督・原案・ACRIデザイン:石井竜也)の原作として執筆が開始されたものの、間に合わず映画完成の後に刊行された一冊。(この原因に付いては、本書の後書きで著者が記しているので参照して下さい。)
映画は美しい南の海の映像と、浅野忠信の演技が印象的でし...続きを読むた。
小説は最新の進化論と生物学をふんだんに盛り込んだサイエンス・フィクションの要素に岩井俊二独擅場の恋の物語が堪能できる、四百頁を超える大作。舞台も南太平洋、沖縄、香港、アラスカと、太平洋を囲む広範囲に渡っています。スケールの大きさは、映画を凌駕しており、映画の原作としての制約を解き放たれた著者の作家としての才気が豊かに味わえます。
サイエンス・フィクションとしては、生物が利用する「音」=超音波領域を含む声帯が作り出す「音」と、人魚の可能性として「人類海洋生物説」を取り上げています。
いずれも、僕が好んで読む進化論、生物学ノンフィクションで目にしたものです。例えば「音」に関してはリチャード・ドーキンス著「ブラインド・ウォッチメイカー」1993/10早川書房[上]p166~が、エコロケーション(自ら発する音波による、視覚)に触れています。さらに突っ込んでp168では
 ”イルカについては、おもしろい示唆がなされてきた。もしエコーをその気で使うなら、イルカは、相手に自分の「心像(メンタル・ピクチャー)」を苦もなく伝えられる手だてを潜在的にはもっているというのである。彼らは、そのきわめて多彩な声を使って、特定の物体からのエコーによって生じるであろう音のパターンを擬態しさえすればよい。このようにして、彼らはそうした物体についての心像を互いにつたえることもできるというわけだ。”
とあります。
つまり、僕ら人間が見る「光」は、太陽や電球などの反射でしかないけれども、エコロケーションを利用するイルカが見る「音」は、自らが声帯で発したものの反射。自分で作り出せるわけです。もし、人間が光を発することが出来るなら、横に座る恋人に、音声によるメッセージに加え、テレビのような映像によるメッセージが送れるのと同じ事です。
なるほど、この小説で空想的に語られる「心像」の伝達は「あるかもしれない。」と思えます。
また、人魚の可能性としての「人類海洋生物説」は、竹内久美子著「男と女の進化論」1994/02新潮文庫p21「背の高い男は何故モテる?」で、「水生人間説」として紹介されています。ここでは、「化石などの直接的証拠はというと、これが何一つとして出てこない。」のが残念ですが、もし、そうであったなら、そのまま海洋生活を続けた人間(?)が伝説の人魚として別の進化を遂げていることも「ありそうな」事です。
ちなみに、~もう、探すのが面倒だから、出典を明記しませんが~リチャード・ドーキンスの著で、「雪男」の可能性を取り上げ、現在まで生き残った「旧人」または「原人」の子孫ではないか。としています。この推測は、まさしく本書「ウォーレスの人魚」での人魚に対する推測と事を同じくするもので、岩井俊二のSF的思考が、現代の進化論第一人者である「リチャード・ドーキンス」に匹敵するものであることが伺えます。
二十世紀半ばのSF(サイエンス・フィクション)が、まさに日進月歩であった宇宙物理学に根を下ろしたものであったのに対し、現代の(例えば本書の)SFが、現在日進月歩の生物学に由来しているのが楽しいですね。
「サイエンス・フィクション」としての本書について長々と書いてしまったので、切り上げますが、その他に
「未知の生物を理解する」とはどういう事か?
また、
「愛」とは?
について、感じることが多かった本です。
前半を過ぎたあたりから、読書を中断することが出来なくなり、次の日は仕事だと言うのに徹夜して、読みつづけ、今日に至りました。
未知の生物を理解し、愛を育むと言うことは、身近な未知の生物=異性を理解し、愛を育むことに応用できるということです。この本を読むと、恋人の不可解への理解への一助となる可能性がありますよ。と、誰に言って良いのか解からないメッセージにて、この感想を終わりにします。

0

Posted by ブクログ 2018年12月16日

読み始めてすぐに
「人魚は存在するか否か」の問題より
「この場合、人魚はどう行動するか」の問題になり、最後には
「人魚として海に帰るか、それとも人間として地上に残るか」
を論点にしている自分に気づく。
つまり、人魚は存在するのだ。

…というのをうっかり信じ込まされてしまう危ない小説。
秀逸です。

0

Posted by ブクログ 2016年04月16日

岩井監督やはり天才!!
壮大なファンタジーでありサイエンスミステリーでありオカルトでもあるラブロマンス!!

架空のストーリーなのにリアリティを感じさせるのは常にその映像が脳内にありありと浮かんでくるからだろう。
あまりに大きすぎるテーマのためにたぶん映画化は無理だけどこのまま小説だけであって欲しい...続きを読むとも思う。大切な一冊になった。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年02月14日

歴史的にそういう人物がいたのか?進化論を書いたダーウィンにヒントを与えた学者のウォーレスが人魚の存在を見つけ書いた本から物語はスタートしている。

そして、現在の地球にその人魚が現れ、その真実を探していく中で起こる様々な事件。
テンポよく進む話が読むスピードまでアップしてくれ、あっという間に最後まで...続きを読むたどり着いたという感じ。

ひょっとしたら進化の過程で人間と人魚に枝分かれしたのかも(^^;)などと思わせる検証や、人間の中にその潜在意識が残っているような記述など発想も楽しい。

SF小説としては必読の秀作です(^-^)

0

Posted by ブクログ 2014年06月24日

岩井俊二には珍しく、夢のある話。

ホモサピエンスとホモアクアリウス。
進化なども細かく書かれていて、人魚を信じてしまいそうになる。

海にまつわる話だからか、なんだか癒されながら読めた。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年05月17日

十数年ぶりに再読したけど、ここまで面白かったのかと驚かされた。
題名に「人魚」と付いてるけど、話はファンタジーではなく人魚を進化の途中で人間と枝分かれした近縁種と捉えたSF。

この作品で描かれるのは、壮絶な生態を持つ「生物」としての人魚。
グロテスクで、儚くて、人の倫理観に照らせれば残酷ですらある...続きを読むのに、それでも人の心を惹き付けてしまう危険な存在です。
その辺りの二面性は高橋留美子の「人魚シリーズ」に通じるものがあるな、と思った。

内容に辻褄が合わない部分(なぜウォーレスが人魚の生殖のメカニズムに気付かなかったのか)やご都合主義なところもあるけれど、
ライアンとそのチームの面々といった登場人物たちが魅力的で話にどんどん引き込まれて、先が気になって一気に読破してしまいました。
たとえ禁断の愛であっても密とジェシーには幸せになってほしいな。


年をとらない少女に肉体を吸収され、文字通り一心同体となり、何十年も共に生きて最後は一緒に死ぬ、っていうのはある意味究極だよな、と読んでて羨ましくなった。

0

Posted by ブクログ 2012年07月30日

人魚がテーマなんだけど、ファンタジーでもSFちっくでもない。
すごいリアル。
めちゃくちゃ引き込まれました。


人を狂わせる人魚の歌とか、人魚の肉は不老長寿の薬とか、伝承的なものが科学的に説明されてておもしろい。
あんまりに科学的で、人魚っていてもおかしくないんだってほんとに思っちゃう。
...続きを読むウォーレスって実在の人物の本がベースだし。

でも、密とジェシーはやっぱり兄弟なわけで、人魚の血は絶えちゃうのかなって思う。
ちょっとせつないなぁ・・

0

Posted by ブクログ 2011年10月16日

ハードカバーで発売時に買ったのだけれど、また読みたくなったので文庫で。いやぁ、岩井俊二すごいなぁ。彼の映像作品も好きだけど、小説とくにこの作品は映像作品を上回って好きだ。大胆な科学的仮説に基づいた極上のエンターテイメント。

0

Posted by ブクログ 2010年06月23日

グロイ、けど、美しい。信じられないほどリアルな人魚のお話。
海が苦手だった私、人生変わりました。
岩井さんの文章も映像も音楽も大好き。
でも、これは映像化は不可能かも。
ヒトの脳内のみで映し出される、独特の美しさだと思います。

0

Posted by ブクログ 2010年03月10日

大大大好きな本!
結構厚い本だが、この世界に引き込まれ一気に読めた!
人間には理解されにくい人魚の愛情表現。
でも、彼らはとても幸せそうだ。

0

Posted by ブクログ 2010年01月12日

とにかく岩井俊二さんの本が読みたくて、高校生の時に図書室でリクエストして入れてもらった本。内容の予備知識もなんもなかったけど、面白かった。科学的かつ神秘的かつ生々しい。

0

Posted by ブクログ 2010年01月16日

アルフレッド・ウォーレスという生物学者が『中国で見た人魚』を研究しまとめて本を残したところから物語は始まる。

ウォーレスの死後、数十年の月日が流れたアメリカで魚のような形態をした人間の様な生物が発見される。
一方、日本では海で遭難したはずの大学生が奇跡の生還を遂げた。

中国、アメリカ、日本で起き...続きを読むた時間も空間も飛び越えた出来事。
やがて、すべての出来事は一本の線で結ばれる。

映画監督をしているこの作者の他の小説はあまり得意ではないのだけれどこの本は大好き。
情景描写がすばらしいと思う。
景色だけじゃなく、水の音や生臭い海や血の匂いがすぐそこにあるような気がする。

人魚伝説って一見夢物語の様な話だけれど進化論や海洋学がうまくはまって私は嘘臭くなく読めた。

本当に居ると思う。
人魚。

0

Posted by ブクログ 2010年02月07日

人魚を題材にした物語の中で一番だと思う。
話自体が面白いのはもちろん、人魚の生態に関しても
詳しい説明があるのがすごい。
もしかしたらいるのかもしれない、と思わせてくれる物語。

0

Posted by ブクログ 2022年01月16日

岩井俊二監督は私の青春に大きく根ざした存在なので、過大評価になってしまうかも知れないけれど化学的な静けさや単調さを見せつつも、非科学的な熱い人間身、生々しい感情の描写
”情愛”と”尊厳”、慈しみをありありと描いている、全ての隔たりを払拭してくれる良作

0

Posted by ブクログ 2016年11月07日

常識をくつがえす。フィクションであっても真に迫るリアリティでそれでいて頭に浮かぶ映像は美しくて、岩井俊二さんの小説作品は初めてだったけどリリィシュシュのすべて、だとか映画作品に通じるするどい透明感を感じた。胸のどこか奥がキュルキュル軋むような痛むようなガラスの綿で締め付けられるような。現実と非現実の...続きを読むはざまの自分がどこにいるのかわからなくなるかんじ、印象的。

0

Posted by ブクログ 2016年04月17日

人魚の存在を進化論的な側面から描写し、本当に人魚いるのかも?っと思わせる。人魚の繁殖行動も壮絶な描写でありながら、自然界に実際にある繁殖なので科学的説得力もあり。後半は完全にSFものになっちゃうけど、全体的にとても面白い内容だった。

0

Posted by ブクログ 2014年06月07日

さすが岩井俊二さん、面白かった。

人魚伝説と、過去と現在の科学と、愛の物語がうまく混ざり合って、とても読み応えがあった。

0

Posted by ブクログ 2013年05月06日

ファンタジーと科学がうまく融合されててグイグイその世界観に引き込まれた。
最後が少し駆け足のような気がしたが、中盤で話が全てが繋がったときははっとした。
多少グロいところもあるが、選ぶ言葉が綺麗で少しも不快ではなかった。

0

Posted by ブクログ 2012年12月13日

岩井俊二の数少ない映画化されていないオリジナル作品。世界観は確実に漂い、岩井作品全体に漂う青さも共存している。作中に登場する文献が実在するらしく、それについての興味もかきたてられる。他の岩井作品とは少し違う空気もあるが、いずれにせよ面白い作品には違いない。

0

Posted by ブクログ 2012年09月05日

童話の人魚からは想像もできないほどリアルである意味グロテスクな、生物としての人魚を扱った話。仮説として出てくる話がいちいちもっともで、「本当かも、これ本当かも!」と、ついおもってしまいます(^^)
細部は非常にリアルなのに、幻想的な香りがするのは、やっぱり人魚だからでしょうか。食べて出して交尾もする...続きを読むちゃんとした生き物として描かれてるのに……。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年09月16日

人魚は絶滅に危惧している。種保存の為に出しだ結果が融合。なんともいえない極上ロマンを感じる。人魚はそれでも幸せなのだと。

0

Posted by ブクログ 2011年05月31日

本書はダーウィン以前に進化論を提唱しながらダーウィンになれなかったウォーレスの遺した文書「香港人魚録」の概要から始まりますが、これが最後までカギとなります。
そして近未来…といっても2012年、イルカ研究を行っている島での人魚騒動で幕を開け、3年後、海難事故のため海底にいたにもかかわらず生還を果たし...続きを読むた青年が軸となり、人類アクア説を張り巡らせた展開になってゆきます。
これを読むと童話などで語られる美しくて儚い人魚のイメージが一変します。
リアルでグロテスクながら非常に幻想的な作品です。
気をつけないと現実と空想世界の狭間で迷子になるかもしれません。^^

0

Posted by ブクログ 2010年05月11日

人魚伝説。なんか不思議な印象のストーリー。でも好きです。なんとなく物悲しい。インパクトもあり、実際こんなことあるのかも・・・って考えちゃう小説。

0

Posted by ブクログ 2010年09月07日

自分の中にある”人魚”のイメージが一掃されました。

めちゃくちゃ好きです。


******* 再読記録 *******

2009.05.26

0

Posted by ブクログ 2011年06月08日

惹きこまれたー

人魚っていう題材。
空想で描くアリエルのような幻想的な人魚全く否定して
淡々と研究、ドキュメンタリーみたい。

横文字カタカナな名前の登場人物、苦手だったのに
不思議な世界観にまんまとやられました

最後も納得いくし 愛の形は様々

0

Posted by ブクログ 2018年10月15日

◆◆思いっきりネタバレがありますので未読の方はご注意ください

進化論をベースにした人魚のストーリーは自分でもかつて考えていたことがあるのでどうだろうと思って読み始めたが、ウォーレスの実話というか伝説というかと近未来の科学的視点からの人魚の描写の緻密さに驚いた。進化論的な味付けもおもしろくグイグイと...続きを読む引き込まれた。やはり自分はこういう「科学=現実領域」と「人魚=幻想領域」が接するようなところで展開する物語が好きな
のだなと改めて実感。密とジェシーが出会ってすぐにお互いを求めあってしまう廃屋のシーンもふたりの感情の描写がうまく、なぜかすんなりと納得させられてしまった。

圧倒的だったのはやはり海洲化と海鱗女の「癒合」という衝撃的な愛の形である。人魚という幻の存在を生物学的にここまで描いた作品はおそらくこれまでなかったであろう。このシーンを含む洲化と鱗女の記憶が密とジェシーに伝わるパートは香港というエキゾチックな舞台もあいまって非常に美しく且またエロティックであり、作者の映像的美意識が発揮されている。

[ジェシーの涙がいくつも床に降った。ジェシーは震える声でこういった。「先生…あたし…彼が好きなんです」]という彼女の告白も感動的である。普段は恋愛感情描写にはあまり心を動かされないのだが、作者はこういう切なさのようなものを映像的に描写するのがさすがにうまい。

そして拉致された密を探すために人魚として覚醒することを決心するジェシー…。



……と、ここまではストーリーテリングも緊張感があり非常によかったのだが、なぜかここから先がよくあるファンタジーっぽさとアクションになってしまうのだ。

高周波を使ってテレパシーのように言葉を交し合う密とジェシーは、まあイルカなどの海洋生物を考えればまだそうでもないが、その高周波を使って氷を割ろうとするところなどはちょっと…。

斎門教授一味との甲板での場面やそこで斎門が語る人魚をクローニングしての臓器売買などはちょっとステレオタイプ。ただアレキサンダーの「みんな海の上で起きたことだよ」というのはちょっとかっこいい。

溺れたビリーの太古の記憶を呼び戻して冬眠させるというところは人間がかつては人魚だったということを意味し、この作品の一番のテーマを象徴する部分であるが、それまでの様々なシーン描写の迫力に比べるとどうにも弱い。

そして最後の


ジェシーは密の手を握った。
「……海に帰る?」
ダークブルーの世界に包まれながら、二人は抱擁した。


も、なんだかこれだけの物語のラストシーンとしてはちょっと平凡。密とジェシーが愛し合っていくのならそこには「癒合」という非常に重い十字架が待っているのかもしれないし、人魚とはなんなのか? 人魚として生きていくということはふたりに何をもたらし何を失わせるのか? といったこの作品のテーマからするとちょっと軽すぎる。

また人間がかつて両棲動物であり、人魚世界に別れを告げて陸に上がってきたのであれば、そうした進化の過程での別離と再びの遭遇、そこで起きた悲しい事件を通してかつては同じであったのに今ではお互いが理解できないところまできてしまった種としての運命的な哀しみのようなものをもっと強く描いてほしかった。まあ、これはかなり個人的な好みが入ってしまっているが。


他にも以下の点が気になった。

◎「癒合」に関連するのかどうかわからないのが、密と志津香が漂流中に立ち泳ぎのままセックスをするということ。このシーンの意味は? これによって密の人魚としての覚醒のスイッチと捉えるべきか、それとも密とジェシーの間に「癒合」という特質は現れないということの暗示なのか?

◎双子として生まれた密とジェシーはなぜ別々に引き取られなければならなかったんだろう? (まあストーリー設定上ということはわかるんだけど…)

◎リック・ケレンズの説明によれば人魚は人間から枝分かれした種に間違いなく、それは400万年前ぐらいらしい。しかし興味深いのは人間の祖先といわれているアウストラロピテクスと比べ、人間とホモ・アクアリウスがまるで同じ種であるかのようによく似ているということ。400万年水中で進化してくれば人間よりはイルカのような形態になっていくのではないか。リック自身、これはどうしたことだろう? と言っているがその後その答えは描かれなかった。


いかんせん途中までがかなり個人的な好みにぴったりだったので、なおさら最後が残念。

余談だがウォーレスと人魚のくだりは山田章博の人魚の話を思い起こさせられ、またジェシーのイメージがなぜかエヴァンゲリオンのアスカとずっと重なったままだった。

0

Posted by ブクログ 2013年05月10日

 人類の体毛が消失した理由であったり、皮下脂肪がオットセイやイルカと同じく身体に蓄えられるシステムであることから、人類は過去にさかのぼると海洋で生活していたのではないだろうかと思わせる。衣服を身にまとい、火を起し風を防ぐために住居を構える。それら全ては海洋から地上に棲むための人類がワンセットで手にい...続きを読むれたものであると結論づける。ファンタジーなのだが、科学小説としても面白い。

0

Posted by ブクログ 2012年10月10日

ファンタジーっぽい題名だけどファンタジーとはほど遠い。
普通に隣にいてもおかしくないかな?って思わせるところがすごい

0

「小説」ランキング