岩井俊二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ映像作品を文章にしたということと、筆者である監督自身があとがきで記されていますように、この作品を初めて小説で読んだ人には、伝わりづらいところが多々あります。
とはいえ、私は、こうした、若さや青春特有———と思わせて、最早近頃は大人にとっても珍しくない、「くどくど」な周り道が、大好きだぁぁぁ!という思いを再確認致しました。笑
小説から生きるヒントを学ぼうという人ももちろんいるとは思いますが、多分、ヒントに、直接的で実利的なものを求める人は、そもそも小説ではなく、HowTo・ノウハウの本を読むのではなかろうかと私は考えます。
であれば、実利的でないのなら、小説は何を読むものなのか?
その問 -
Posted by ブクログ
ブグ友まことさんの熱いレビューに魅せられて、いつか読もうリストに入れておいた一冊。
あれからずいぶんと時間が経ちました。
言わずと知れた映画監督岩井俊二さんの著作。
【彼女(モデル)たちは例外なく死に至る
”死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
その作品の裏側にある禁断の世界とは?
岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
渾身の書き下ろし絵画ミステリー。】
おもしろかったです。
本業が映画監督さんのせいか、とても簡素な文章で読みやすく、テンポも速くてさくさく進みます。
帯には怖そうなことが書いてありますがホラー感は弱め。
怖いのが苦手な方にもいいでしょう。
絵画というか、ミステリアスな -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画見てから読んだ。映画の脚本と違う部分も少しだけあったけど...どちらにせよ救われる要素が増えるわけではない。それぞれ映画で表現する意味・書籍で表現する意味を追求した結果生まれた違いなのかな...?と思ったり。
文体について、電車男みたいにネット掲示板の形式をとっている。
前半部分では、生産性があるとは言い難いネット掲示板の会話が描かれていて、
時代感・年齢感などを通して、ひとつの音楽を取り巻くファン達の存在がリアルに感じられた。
後半部分は、主人公の掲示板での独白でストーリーが進んでいく(弁明?解説?のような感じ)。
蓮見くんは、こんな子だったんだ、いろんなことを考えていたんだ、と、口を聞