岩井俊二のレビュー一覧
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岩井俊二監督の映画を原作にしたノベライズ作品。
映画の初項と決定稿と、乙一のオリジナルのブレンドで、
映画とはまた別の作品として仕上がっている。と思う(^ ^;
済みません、映画の方は見てないので(^ ^;
登場人物が、みな濃ゆい(^ ^;
主人公も、クラスメイトも、親も(^ ^;
親の離婚で転校して来た中学生が主人公。
クラスでは、何故か皆から距離を置かれてしまう。
いじめっ子やら、クラスを支配する謎のオカルト少女やら、
隣家からずっと覗いてくる引きこもり少女やら、
四クセも五クセもある連中に囲まれてもがいている間に、
徐々に全貌が見えてくる「学校で起きた事件」。
その事件の謎を暴き、引きこもり少女を救うべく
行動を起こす主人公アリス。
が、所詮は中学生だし、解決の「手法」が
びっくりするほどもどかしい(^ ^;
肝心なところで大ドジかましたりするし(^ ^;
結論から言うと、トラブルは解決し、
引きこもりも学校に戻ってくるし、
アリスも自分の居場所をきちんと手に入れるし(^ ^
これは原作映画があるから、なのかも知れませんが、
全体を通して文章が非常に「映像的」な印象。
その分、読み物としてだけ捉えてみると、
ストーリーの「ひねり」が今ひとつか(^ ^;
乙一氏がゼロから書いた作品だったら、
もう二ひねりくらいぶち込んでくるかな、と(^ ^;
その分、星一つ減(^ ^; -
Posted by ブクログ
ネタバレ「私が勝ったら、何でも言うことを聞いて」
夏休みの花火大会の日。島田典道は小学校の時から気になっていた及川なずなに、親友の安曇祐介も想いを寄せていることを知る。真夏のプールサイド、いつものように祐介とふざけていると、二人はなずなから突然、50メートルの競泳で"賭け"を申し込まれる。
賭けに負けた典道は、その日の夕方、親友の祐介がなずなから花火大会に誘われたことを知る。しかし典道は、何故かなずなと花火大会へ行くことになってしまう。事情が飲み込めない典道は、家出をして来たと言うなずなと共に花火大会へ足を向けるが、なずなは彼女の母親に連れ戻されてしまった。彼女を取り戻すため典道は、花火大会の同じ一日を繰り返す。繰り返された世界が間違った世界だとしても、何度も何度も、ただ、彼女を取り戻すためにーー。
親の庇護がなければ生きていけず、自分の進む道の選択を強いられる子どもたち。まだ大人になれないが故に変えることのできない現実だけが残って、リアルな切なさが胸に迫る。
典道となずなが何度もすれ違い、何度も繰り返しやり直して最後にたどり着いた世界は、二人が望まず、世界が望んだ世界。あるべき現実のカタチにようやく気付いた二人は、別々の道を歩き出す。そして静かに夏が終わる。
この物語の面白いところは、本当の世界と、もしもの世界1〜3の時系列がずれているところ。典道の物語の裏に、祐介となずな、それぞれが主人公の物語があり、それぞれの"本当の世界"が存在すること。誰かの"本当の世界"は、他の誰かの、あったかもしれない"もしもの世界"。
そのことに、どれだけの人が気づいて読んだだろう? -
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面白かった。でもまあこの面白さはほとんど映画の中の面白さそのままだから、あえて語るべきことがあまり思いつかないけど、なんとなく映画との違いは感じた。
一番はセリフの空気感かな、映画だと自然と不自然の境界をさまようような浮遊感のある台詞回しだったのが、漫画にして読むと不思議にむちゃくちゃしっくりきた。この微妙な感覚についてはなんとかして解き明かしたいけど、まだ良くわからない……。
あとやっぱり漫画やアニメのパロディが静止画で読むとすごく目立つなと思った。映画だとしれっとさりげなく描き込まれてたような感じだったけど。
記憶のなかの映画とかなりそのままそっくりって感じでびっくりしたけど、絵コンテ元にした書き下ろしだそう。鈴木杏の顔とかほんとそっくりだもの。 -
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1993年のドラマ版「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を原作者の岩井俊二が24年後の2017年にノベライズした作品。
原点となったドラマは「if」というテレビ企画の中で進められた物で制約も多かった。その制約を無くして書き直すとしたら・・・そうして1993年のドラマ版や2017年のアニメ版とも異なるこの「打ち上げ花火」の物語ができた。
ドラマ版の前日談として、なずなと典道が典道の部屋で一晩過ごしたり、なずなが朝の海でもしも玉を拾ったりする部分が追加されている。もしも玉はアニメ版に登場したアイテムだが、こちらではなずなはもしも玉を使うことがない=運命を受け入れる大人、として描かれている。
また、1993年のドラマ版は「銀河鉄道の夜」がベースになっているが、このノベライズではさらに直接的な表現で「銀河鉄道の夜」が出て来る点も注目ポイント。
小学6年の課外授業のプラネタリウムで銀河の説明を聞いて「銀河鉄道の夜」と指摘するなずな。
駅から引き返すバスの中で、雲に映る花火の反映を見て「なんか銀河鉄道に乗ってるみたい」と言うなずな。
なずなと典道がプールで仰向けになって浮かびながら話す夏の大三角形アルタイル、デネブ、ベガは銀河鉄道の夜に出てくる三角標だ。
監督の構想にあった「銀河鉄道の夜」の幻想的な世界が、この物語とオーバーラップする。
気付いた点を羅列しただけの文章になってしまったが、このノベライズのおかげで1993年のドラマの世界がより味わい深いものとなるはずであり、1993年のドラマのファンにとっては喜ばしい一冊となっていると思う。 -
Posted by ブクログ
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の放送からもう24年も経つのか。
『if もしも』もその前番組の『大人は判ってくれない』も大好きだったけれど、この映像は異色でテレビに釘付けになって観たのを今でもはっきり覚えてる。
最後に流れた「Forever Friends」の余韻が花火が消えていくイメージと相まって、次の日にCD化されないのかを問い合わせるためにフジテレビとフォーライフレコードに電話したもんなぁ。
高校生の迷惑な電話にどちらも丁寧に応えてくださった。
何年か経って『Undo』と同時上映でスクリーンで観た時も全然色褪せていなかった。
だからこそ、この小説を読んでいても全部、奥菜恵や山崎裕太など映像の中の役者さん達がそのまま頭の中で物語を紡いでいってくれた。
表紙の主人公二人、見てるだけで泣けてくる。
ドラマ版とは微妙なパラレルワールド。
だから多少の違いがあって「あのシーンはカットされちゃったのか」とか思うところもありながら、やっぱり良いストーリーだなと再確認。
前日談、後日談とドラマで描かれていない部分もあって、嬉しくなっちゃう作品。
しかし、この帯のコピー酷いな…。
テーマそこか?
かけおちなのか?
しかも夜じゃないし。
これ、新作映画のコピーじゃなくてこの本の煽りだよね?
映画観ていないからわからないが、『打ち上げ花火…』の映画化なのだとしたら、アニメじゃ無いよなぁ。
アニメにしちゃったら何でもアリになるからタイムリープが魔法みたいになっちゃうもん。
やっぱりどうせリメイクするなら実写がいいなぁ。
でも、最初の壁は超えられないだろうけれど。