尾原和啓のレビュー一覧
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▼ギブ
・与える行為=ギブには2種類
(1)自分の内側にある力で、人にありがたいと思われること。(例:自分の持っている知識や技能などで「ありがとう」と言われること)
(2)相手の視点に立って、自分の外側にあるモノに自分の思いを乗せてギブする事。 (例:「あの人はきっとこれが必要だろうな」と考えて、それをギブする事)
・①“ 相手視点”に立つギブは、普段ならしない行為によって、自分を変化させる。つまり、ギブで成長し続けるということは、“ あの人が喜びそうなものを探し、この人がうれしいものを探して、気づいたら遠く知らない国に来て、自分はこんなに変化していました”という成長の旅なのです。
・②そして、そこで相手が自分のことを好きになってくれたら、そこに相手にとっての“ 何者か”であるあなたが存在するわけです。ギブする事によって、あなたは相手との関係を作ると同時に、自分の視点を広げることができるのです。
・目の前に誰かにとっての“ 何者か”になることを、幾通りも繰り返すことによって、“ みんなにとっての何物か”になれる。
・地頭の良さ
(1)常に目の前の物事に好奇心と疑問を持ち続け (常に物事を偏見や先入観で見ず、前提条件を疑い、ゼロベースで捉える)
(2)それを鍛え続ける力のこと (その上で「これはどうしてだろう?と疑問を持ち、ひたすらぐるぐると考え続けている」)
・上の(2)「常に物事を考え続ける力」の鍛え方
そもそも人の考え方には大きく分けて2パターン
(1)帰納法:たくさんの事実から、1つの心理を浮かび上がらせる集合的な考え方 (燕が低く飛んでいる(原理)から、雨が降るので傘を持っていこう)
(2)演繹法:先に原理があって、それを世の中に適応させていく考え方 (「問題はこのようにして解かねばならない」日本人の思考パターン、かといって帰納法がいいわけでもない、膨大な情報集をしていたら変化の時代に間に合わない)
・演繹法の制約条件に縛られた思い込みの檻をどうやって論理的に外していくかが、ラテラルシンキング的な考え方。つまり、前提条件をはじめから取り払い、ゼロから思考する方法です。
・ラテラルシンキング:ロジシンが課題を論理的に分解して考えていくのに対し、既成概念にとらわれず多角的な視点で問題解決をはかる思考法
★・情報収集の基本は、アクティブラーニング。なぜなら、「あとで誰かに教える(アウトプット)つもりで聞く(インプット)」と、情報が頭にしっかり入ってくるようになるからです。コツは、「今、自分が知りたい情報は何か」を自分に問いかけ、“ 意識的に”収集する情報を設定していく事。
★人が面白いと思う情報をどう選別し、生きた情報をどう収集すべきかの指針
(1)「それは面白いか」:その情報は単純に自分にとって面白いか、興味を持てるか
(2)「それは意味を成しているか」:その情報は自分に関係があることか
(3)「夢中になれるかor夢中になっている人はいるか」:その情報は自分に関係があることか
(4)「人々がエンパワーされているか」:その情報は力を与えてくれるか、人生を楽にしてくれるものか
・質問は情報収集ツールでありながら、自分を印象付ける行為でもある。いい質問をするコツは、相手にはなくて自分が持っている視点を見つける事。
▼つながり
・自分の何をアピールするか、といようりも、相手のことを知って、そこに何を提供するか、です。
・声をかける前の事前準備で、その後が決まる。
★・コミュニケーションに自信がなくても「相手をよく知っている」「相手にとって魅力的な情報を知っている」ということは自信を与えてくれる強い武器になる。
・地頭のいい人の思考癖とは?:「ある2つの物事に対して、抽象度を上げ下げしながら、共通点を見出す」という思考パターン。
★・大事なのは物事の抽象度を上げ下げする思考を日頃から訓練する事です。その方法としておすすめなのが、一見自分とはまったくかかわりのなさそうな人と、どんな共通点でもって仲良くなれるかを考える事です。
▼変化の中で自分らしい生き方を設計する。
・教育より学習に焦点を当てる事
教育:ゴールが決まっている社会のルールに、いかに順応できるかに焦点が当たっていた
学習:これからの社会で求められているのは、自ら課題を探し出して、設定し、解決するための方法を自らつくっていく「学習」だと思います。(誰かに正解を教わるのではなく、自分で学んでいく姿勢が必要では)
・はじめから「好きなこと(ライフワーク)で食べる!」と力む必要はない。「会社の仕事はあくまでライスワークだ」と割り切り、「自分には仕事以外にも生きがいがある」と思えると、肩の力が抜け、かえって会社でも大胆な成長ができるかもしれません。
・大事なのは、1つの視点や他人の物差しに縛られないことです。人の成長を阻む一番の要因は、他人の目や失敗を恐れてチャレンジしなくなることです。また、ライフワークを持つことは、ただ「好きなことで食べる!」がゴールではありません。「好き」なことをコツコツ楽しむことが、複数の視点を持ち、自分なりの物差しを持って生きるためのプロセスにつながるのです。
▼「自分の価値」の見つけ方
★・まずやるべきこと(must)やできること(can)からはじめていったほうがいい。willが無い状態から、改めてwillを探すのってすごく苦しいと思う。
・must/can/must/canの繰り返しでcanが成長していくと、今度はcanに紐づくwillがどんどん出てくると思う。
▼その他
・日本人は公助をあてにしすぎる、(1)~(4)の順番があるべき助け合い
(1)自助:自分のことは自分でまかない
(2)互助:余力で相手を助け
(3)共助:そしてみんなで助け合う
(4)公助
★・コンサルタントという職業が、自分の学習を活かしてお客様に情報やアイデアを提供することを前提としながら、その実、かなり多くの知識や知恵、知見を、お客様をはじめ、あらゆるご縁から“ いただく”ことで成り立っている。 -
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中国などでの事例をもとに、オンラインとオフラインの主従が逆転する「アフターデジタル」という世界観とその世界における思考法である「OMO(Online Merges with Offline)」を紹介し、日本の現状に警鐘を鳴らすとともに、世界潮流から見たDXの方法論を提示。アフターデジタルの世界では、データ×エクスペリエンスの切り口が大事であると指摘。
DXと聞いて思っていたことの想像を超える目から鱗というか、刺激的な内容だったが、自分の思考回路が本書でいう「ビフォアデジタル」に染まっているようで、本書の内容を十分に理解できたとは言い難い。なんとなくはわかるのだが、具体的なイメージがまだまだ持てていない状態である。
オンラインとオフラインが連動した店舗展開をしているネットスーパー「フーマー」など、本書では中国のアフターデジタル型ビジネスがいろいろ紹介されていて、興味深かった。しかし、日本でこういうことをしようとするのは、良い悪いは別にして、個人情報に関する制度や意識の壁のため、かなり困難があるように感じた。
あと、本書では横文字を多用しすぎているように感じ、すっと頭に入ってこないきらいがあったところはちょっと残念だった。 -
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尾原和啓・山口周の2人が、対話形式で仮想空間シフトについて語り合う本。新型コロナウイルスにより、すでに進んでいた仮想空間シフトが急加速した中で、どの様な世界になるのか・どの様な人が進化できるのかを示唆している。
現在は仕事が変わる段階で、これが進むと人間や社会が変わり、社会が変わると人生が変わり、人生が変わると国家や行政が変わると述べているが、概ね肯定である。小さい時から仮想空間に慣れている「デジタルネイティブ世代」が20〜30代となる10年後には、間違いなく仮想空間へのシフトが進んでいるし、同時に価値観も変わっているのは分かりきっている。その環境に順応し、進化する為には変化に前向きになり、まずやってみる事、コンフォートゾーンから抜け出して色々な変化を受容する事が重要であると思う。
ルーチンになりがちな日常を変え、ライフワークを作る為にもやりたい事を躊躇無くやってみる事から始めたい。 -
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■「バリューチェーンからバリュージャーニーへ」
「顧客接点データを多く持ち、それをエクスペリエンスの良さに還元する」という新たな改善ループをいかに高速で回せるか。これが新しい競争原理です。
■「平安グッドドクターアプリ」
・2018年1月時点で1億9700万人の利用者
・医師のネットワークと協力関係を結び、アプリ上で開業医に無料で問診できる機能
・アプリでの病院予約機能
・ユーザーが歩くだけでたまるポイントシステム
ユーザーは1日が終わる前に1度アプリを開き、「歩いた分を換金する」というボタンを押さないと、歩数がリセットされてしまうという仕組み。
■行動データは最強の営業ツール
・「顧客体験による価値提供でユーザーを集める場を作る」という新たな広告投資の姿が見えています。
・企業にとって、「営業ツール」になる
→デジタルと行動データを駆使して最適なタイミングで最適なコミュニケーションを取れるようになり、全体的な営業工数や負担はむしろ減り、効率化されます。
【ビフォアデジタル】リアル(店や人)でいつも会えるお客様が、たまにデジタルにも来てくれる。
【アフターデジタル】デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルを活用したリアル(店や人)にも来てくれる。
■OMO
オンラインとオフラインが融合し、一体のものとして捉えた上で、これをオンラインにおける戦い方や競争原理として捉える考え方
・4つの発生条件
①スマートフォンおよびモバイルネットワークの普及
②モバイル決済浸透率の上昇
③幅広い種類のセンサーが高品質で安価に手に入り、偏在する。
④自動化されたロボット、人工知能の普及。
「なぜ企業側がそこまでデータを収集しなくてはいけないのかというと、これからのビジネスはデータをできる限り集め、そのデータをフル活用し、プロダクトとUX(顧客体験、ユーザーエクスペリエンス)をいかに高速で改善できるかどうかが競争原理になるからです」
・重要な考え方
①「チャネルの自由な行き来」
②「データをUXとプロダクトに返すこと」
③「リアルも含めた高速改善」
・OMO型で成功しているビジネスの多くに存在する共通点として「ゲーム的にインセンティブ獲得が設計されている」という点が挙げられます。
※「デイデイ」
以下の3種類のデータを取得することで、タクシーの運転品質を評価
①早く配車リクエストに答えたか
②早く顧客をピックアップできたか
③適正なスピード、安全な運転、正しいルートで送り届けられたか
→
・都度スコアリングされて経験値がたまる
・グレードアップの昇格試験でレベルを上げる
・アプリ内のマップ情報には宿屋(ガソリンスタンド、EVスタンドやトイレ)が表示される
・運転中の出来事をシェアして他の人と盛り上がれる
※「Vitality」
歩数やランニングの距離など、ゲーム的にタスクが与えられ、それらを達成すると例えばスターバックスの1杯無料券がリワードとしてもらえたり、「健康になった」と評価されることで加入している保険の保険料が安くなったりします。
■UED大学のUXの5段階
第0段階(2006~2008):デザインシンキングチームがビジュアルデザインやUIなどといったデザイン分野しか担当していなかった
第1段階(2009~2010)ペネトレーション:デザインとテクノロジーとビジネスを等しくデザインシンキングが包括するような形に捉え直すようにした
第2段階(2012~2015)ディフュージョン:デザイン、ビジネス、テクノロジーにおける、ビジネスオペレーション側のエクスペリエンスデザインを磨きこんだ段階。
第3段階(2015~2017)エボリューション:ニューリテール。ECやオンラインサービスの方法論を、小売業のような既存ビジネスに応用して再構築して新たな価値を提供。オンラインを軸にすると近しいビジネスと連結可能。→エコシステム
第4段階(2015~2017)データドリブン:このようなエコシステムができると、リアル接点でのデータもたまるようになるので、膨大なデータが獲得できるようになる。これを社会貢献や新しい技術開発に活用し、さらなるデータエコシステムを作る。
第5段階(2015~2017)ホリスティック・エクスペリエンス:トレンド、オペレーション、パフォーマンス、データ、機能、競合優位性、世論において、バランスの取れた体験。各ステークホルダーのバランスが取れている。NPSをあらゆるステークホルダーの指標として活用。
「無人化」というとどんどんサービスが機械化していく印象がありますが、実際には従業員とよりコミュニケーションを取り、より人間的な温かいサービスを提供するプレイヤーが生き残っています。
■リッツカールトンのクレド
「ミスティーク」お客様自身も気づいていないようなニーズに対応するといった、感動体験の源泉
「機能性」ユーザーから見れば「とにかく便利で嫌な体験がまったくないこと」であり、ホテルから見れば「顧客データの保管と感動体験のベースになる情報(宿泊回数や誕生日、同行者の情報など)が活用できる状態にあること」
…顧客の体験を1回のみの単一接点で終わらせず、ずっと継続し、高速で改善できる時代になったのです。「顧客に接する」部署だけでなく、1回限りの接点を超えて、連携して顧客体験を生み出していくことが重要です。「モノからコトへ」ではなく、「モノから寄り添いへ」といった意識に変えたほうがよいのではないかと思います。
【要点のおさらい】
■アフターデジタルの到来
・デジタルが至るところに浸透し、常時接続が当たり前になると、これまでオフラインだった行動も含めて、すべての行動データがオンラインデータになり、IDにひも付けられるようになります。
・人々の感覚としても、デジタル世界に住んでいるような状態になり、オンラインとオフラインを区別しないようになります。
■ビジネス形態の変化
・大量にデータが出るようになりOMOで思考できるようになると、企業体のできることが変わってきます。
・小売りの場合、フーマーはその膨大な行動データから、主要な対象顧客が住んでいるのかどうかを把握した上で出店しています。オンラインの利便性と、 オフラインの「確かめられる安心」を連動させて顧客を魅了し、欲しいものが欲しい方法で、欲しい時に得られるようにしているのです。さらに、オンラインとオフラインの双方の購買および閲覧データを使って、予測を含めた在庫や仕入れを管理することも可能です。
・医療の場合、平安保険は、従来ほとんどユーザーとの接点がありませんでした。接点が無ければデータを得ることはできないので、スマホのアプリを開発し、そうした状況を変えました。医師による年中無休の無料問診や予約というキラーコンテンツと、ヘルスケア情報の閲覧および「歩くだけでたまるポイントプログラム」という頻度の高い機能をアプリ上で融合させ、顧客との接点を作ったのです。そして、顧客の利用履歴から把握した「属性、好み、状況」の情報を使って、営業員やマーケター、コールセンターと連動し、ベストなタイミングで顧客に新しい提案をすることが可能になりました。
・移動の場合、ディディは、運転と接客の品質をスコアで可視化し、さらにそのスコアをインセンティブにすることでより高い運転品質での移動体験を可能にしました。ユーザーとドライバーの相互評価にもなっているので、ユーザー側もキャンセルし続けたり態度を悪くしたりしにくく、かつ良いユーザー (および良い配車案件)と良いドライバーがマッチングされる構造になっています。
これらの事例を踏まえると、アフターデジタル時代のビジネス原理 は、次の2つにまとめることができます。
(1) 高頻度接点による行動データとエクスペリエンス品質のループを回すこと。
(2) ターゲットだけでなく、最適なタイミングで、最適なコンテンツを、最適なコミュニケーション形態で提供すること。←行動データに基づいた「顧客理解」と「即時性」の重要性が高まる
平安保険がリアルタイムに個別化対応したサービスを提供できるのは、サービスを支える仕組みに秘訣があります。顧客との接触履歴を一元的に管理する社内用データプラットフォーム「LCCH(Life Customer Contact History)」があり、顧客ごとに過去に発生した様々なやり取りの記録を収集し、顧客一人ひとりのサービスカルテを作成しているのです。カルテの中では、これまで提供したサービス、まだ提供していないサービスを管理し、またその顧客がどのようなサービスを好むのかも予測されています。データを集めて顧客のニーズを深く理解できるようになったため、専門的かつ顧客の状況に寄り添ったサービスの提供を可能にしています。
「LTV型のビジネスにして、顧客IDとそのリアルタイムの行動が分かるようにしないと、デジタル起点の時代では生き残れない」…寄り添い続け、顧客を知り続けるからこそ、その顧客に良い体験が提供できるという意味で同じ考えを共有する同志と捉えています。
■モーメント分析
状況指向の時代、および「行動データ×エクスペリエンス」の時代において、分析や企画をする際には一人ひとりの「人」よりも、もっと細かい「モーメント」単位で見ていく必要があり、この分析を「モーメント分析」と読んでいます。
モーメントとは、「人々に特定の状況が発生し、そこから派生した行動が終わるまでのこと」を指しています。グーグルの提唱する「マイクロモーメント」よりも少し長い概念です。例えば「家の冷蔵庫にある牛乳が切れてしまって補充しなければいけない」という状況が発生したら、「どこで買おうかと考え、近くのコンビニでいいやと思い、その購買が終わるまで」を1つのモーメントとしています。
■UXイノベーション
UXイノベーションの本質は、人々がずっとその新たな接点を使ってくれるのかどうかにあります。つまりは「顧客の置かれた状況の発見と、それをより幸せにするようなコア体験をいかに作るか」にあります。
このコア体験を作り出すのは難易度の高い職人芸ですが、いくつか要点をあげると、以下のポイントがあげられます。
・体験の連続性
・行動観察
・デザインシンキング
「体験の連続性」とは、事業のドメイン選定とほぼ同義です。新しい顧客接点を作る場合、他の接点との連続性がないと顧客は使いません。突然カーメーカーがお酒を造り始めても、顧客から見たら血迷ったようにしか見えないでしょう。参考になるのは平安グッドドクター アプリです。「問診と病院予約」というコア体験を軸に、健康情報の発信、医薬品や健康食品の販売、歩くともらえるポイントによる健康習慣といった体験が隣接している領域をつなぎ合わせることで、ユーザーはこれらを使ってくれるのです。
「行動観察」は、ミルクシェイクの事例で説明したような「ユーザーの行動を観察して発見点を得ること」ですが、同時に「人の発言を信用してはならない」ということを意味しています。人は、嘘をつくつもりはなくても、自分のニーズや本当にやりたいこと、欲しいものを言葉にできるとは限りませんし、気を使ったり空気を読んだりして本心を話してくれないことも往々にしてあります。こうした属人的な問題を外して考えるには、「人の行動を観察し、そこから発見点を得る」方法が最も有効です。 これは、モーメントを見ることと実はほぼ同義なのですが、ことUXイノベーションにおいては「新しい状況」を発見する必要があるので、デジタル上ではなく、街に出たり現場に出たりして観察する手法が引き続き重視されています。
最後に「デザインシンキング」です。デザインシンキング自体は広い概念ですが、ここでは主に「プロトタイプを使った試行錯誤」を意味しています。人は自分のニーズを正しく話すことはできませんが、 目の前に商品やアプリを差し出されて、それを使ってみた結果「こんなものがあったらどう思いますか?」と聞かれると、よりリアルかつ正しいフィードバックを得ることができます。思いついたアイデアはなるべく早く、簡単でいいので具現化して、対象のユーザーに想定している状況で利用してもらうのです。そうすれば、サービスや商品が本当に使われ続け得るものかどうかが分かります。 -
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少し前の本なので、知ってる話が多いかな~と思って読んでいたのですが、
自分の知らないことや抜けていることもあって、とても参考になる本でした。
ネット時代になって、国家がフェアネス(公平)のルールを決めていたのが、
GAFAを始めとするネット企業が独自のフェアネスを決め始めたという本。
一人一人の個人がリテラシーを持てば、GAFAの暴走は止められると、
著者は比較的、楽観的(ポジティブ)にこの動きを捉えているようです。
様々な国家が現在のネット企業に対する課す規制も
その背後には歴史的な哲学・考え方があったという主張は、
世界史にあまり詳しくない自分にとってはとても参考になりました。
政治の世界だと一票で政治は中々変えにくい(と著者は主張する)のに、
ネットに世界では個々がリテラシーを持てば、
暴走したネット企業は淘汰されるというのは、
若干の言い過ぎ感も感じましたが、
今後の世界の大きな流れを見つめる上では、大変参考になる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
技術的には既にコモディティ化しつつあり、誰でも気軽に利用できるようになっているAIを、持続的競争優位につながる戦略に活用するためのフレームワークや実践に向けた要諦という観点から解説した一冊。
著者は、まず目指すべき最終目的(売上増大やUX向上等)に合わせて、活用するAIの機能(認識・予測・対処)とデータを組み合わせ、どこまで作業を自動化するのか(ヒューマン・イン・ザ・ループ等)を決定し、顧客に対するUVP(ユニークバリュープロポジション)を生み出す「シングルライン」のビジネスモデルを構築した上で、そこから収集・蓄積されるデータを学習してAIが強化され、サービス品質や効率化がさらに進む好循環の仕組みを「ハーベストループ」と名づけ、そのようなループを複数回す多重構造が競争優位の確立につながることを、複数の事例を用いて解説する。
最新の技術動向や「ダブルハーベストループ」の構築に向けたAIプロジェクトマネジメントの進め方等も含め、素人でもわかりやすいよう極めて平易かつ読みやすく整理された構成で書かれており、既にこの道に詳しい人には物足りないかもしれないが、AIの技術的な側面はともかくとして実際のビジネスにどうやって活かせるのか手っ取り早く知りたいという向きには最適な一冊。 -
Posted by ブクログ
以前TVでも取り上げれていた気がするが、本書からは積極的にGIVEすることの大切さを学んだ。特に情報のGIVEは気軽にできて、損するリスクも少ないし、情報化社会をうまく渡り歩いて行く上でも、自分が持っている情報はどんどんシェアした方がいい。
ここではギブ&テイクではなく、ギブしまくる、つまり見返りを求めず何かを与え続けることが大事になってくる。GIVEだけしていると一見自分には何も利益がないように見えるが、その行為には結果的に見返りに相当するだけの利益がもたらされる。例えば自分だけ知っているニッチな情報は独り占めしたくなるが、情報化社会においてはバレるのも時間の問題。どうせバレるならさっさと発信した方が得。早めに情報を教えることで、当人は第一発見者としての価値が出るかもしれないし、信頼につながるかもしれない。
ビジネスは利害関係そのものと捉えたいただけに、この視点は非常に新鮮で、ある意味衝撃でもあった。 -
Posted by ブクログ
情報を発信する方が得だということは何となくわかりながらも、発信することに対してどこか苦手意識を持っている。本書で、発信することの利点を読み改めて、その大切さを実感。本格的に発信することに慣れていかなければならないなと感じた。
日本では、ハイコンテクストな文化背景から、差異を特別なものと思い、そこに価値を生み出す、いわゆるコミュニケーションやコンテンツ消費にポテンシャルがあるという話は、目から鱗だった。日本では未だにどうでもいいことをつぶやく目的でのTwitterが他の国よりなぜか流行っている
和歌などといった機微を楽しむ文化が背景にあるのは間違いない
そして、言葉ではない部分も楽しむ、余白を楽しむ文化というのも確かにと思った。絵文字は言葉では表現できない部分を表せる良いツールだ。これが日本で生まれたのも納得できる。
本書では、このハイコンテクストがこれからのインターネット、ITビジネスを考える上で最も重要なキーワードだとしている。
現状、ローコンテクスト的な使い方をされているインターネットを、ハイコンテクスト的な使い方に昇華させていくことがこれからのITビジネスのあり方なのではないか、というものだ。
純粋な商品の価値以外にも、体験、ストーリー自体にも価値がついてきているという話は、自分自身そう感じるし、よく言われていることだ。ハイコンテクストなITビジネスでは、商品に魅力的な物語や付加価値をつけることで余剰を得るというものだ。これに関しては、すでに一部の人がやり始めているものなのではないだろうか。それをうまく用いたビジネスでうまく行っている人を自分は何人か知っている。すでにこのハイコンテクストなITビジネスはやられ始めているのだろう。
将来的に、インターネットの主要ユーザーが、英語に縛られたローコンテクストのユーザーから、土着の言葉、土着の文化を持つ、ハイコンテクストな人たちに変わるという話は、とても印象的だった。これはインターネットのハイコンテクストなモノ同士をダイレクトに繋げられる性質によるものであるが、面白い考え方だなと思った。
この話に続いて、本当のグローバル企業は、英語よりも非言語のコミュニケーションを意識しているという話もとても面白かった。
究極的には、そもそも言語でなくてもいいコミュニケーションができるのではないか、例えば写真とかアイコンとか、言語を介さなくても豊かなコミュニケーションが取れる、むしろよりいいコミュニケーションが取れるのでは?というものだ。
非言語的な部分のポテンシャルはかなりあると感じている。最近読んだ、「復興の記憶論」という本では、言葉にすることで、一部の言葉にできない想い出の部分が失われてしまうという話があり、それと通じる部分があると思った。
筆者の語っていた、「あらゆる国と民族が持つ独自性、多様性を認め、かつ尊重した上で、言語に縛られることなく、言語を超えたところで繋がる関係、この関係を作る力がインターネットにはある。これが目指すべき次世代のインターネット像だ」という部分は、自分自身とてもワクワクさせられる、そして本当にあり得るかもと思わせてくれるものだった。
ずっと違和感を感じていた、SNSへの共有とその瞬間を楽しむということのバランスについて、ウェアラブル端末の話は解決してくれるものだと思った。
ウェアラブル端末によって、情報取得のコストや不安が徐々になくなっていくことで、普段の何気ない日常を共有できるようになる。決めたポーズでの写真ではなくて、より自然な姿を写真に収められる。ほんの1、2秒で日常の中にあるふとした瞬間を気軽に交換し合うようになると、より違いを求めるようになり、リアルの中に潜むほんのちょっとした変化に敏感になり、それを交換・共鳴することを楽しむようになる。
目の前にある現実、その瞬間のリアルの中にある一期一会の出会いを楽しめるようになる。
自分は今までその瞬間を実際に感じて焼き付けることと、写真などの記録として残すこと、SNSなどへの共有によって人とつながること、この両者のバランスに疑問を感じてきた。自分は、後者に偏って、本末転倒になるのがイヤで、あまりSNSへのシェアなどはやってこなかったというのもある。でも、もしもウェアラブル端末によって、その記録に残すことと、実際に体験することのラグがなくなったとしたら、どうだろう。それこそ、自分のモヤモヤを解消してくれるものだ。
早く技術が発達して、このようなテクノロジーが当たり前になってほしい。
後書きで筆者が述べていたことが、地味にかなり共感できるものだった。
会話→価値交換が凝縮された場
日々のちょっとした発見や仮説、事例を人と聞いたり、話したりする
会話の中でお互いの知が共鳴し合って起こる新しい化学反応
会話の中で、みんながその場で起こった着想、化学反応で、ほんの少しだけ豊かになる
着想という価値交換の連鎖
自分自身、この会話が大好きで、日々のさまざまなことを人と共有して、相手からの意見を聞くのがたまらなく大好きだ。お互い違うからこそ生まれる化学反応がたまらなくワクワクするのだ。この会話のポテンシャルについて述べていた筆者に、激しく同意したい。 -
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ネタバレ島田氏✖️尾原氏の本。製造業中心の話とは想像しつつもスケールフリーネットワークという思想からなんらかのヒントを得るべく読書。
ドイツの話はさすが島田さんとてもおもしろい。、
メモ
・dxのための場を提供する。コトを提供するのでなく、コトが起こる場を提供しようという発想。
・スケールフリーネットワークは一部のハブが膨大なリンクをもち、強大な力を発揮する。何が起こるか予測できない世の中ではスケールフリーネットワークが持つ多様性が大きな強みとなる。
・東芝のユーザデータの考え方
自分のデータを確認しコントロールできること
自分のデータを自由に移動できること
データをつなぐのは自分自身で行うこと
・データは外に触れさせて空気に触れさせるコト。溜め込むと腐って使えないものになってしまう。
・dxの3ステップ
定義、定着、展開
・実世界におけるスケールフリーネットワーク、ユーザーにアクションは委ねる。
・選択と集中は未来がわかっているときのモデル