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新型コロナウイルス蔓延により、突如強行された1100万人都市の封鎖。親しい人が次々と死んでいく……その渦中で女性作家が克明に記録し、全世界が注目した“真実”のドキュメント。
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Posted by ブクログ
うわさに聞いていた一冊 「武漢」この都市名は 日本で言えば 「ヒロシマ」「ナガサキ」 「フクシマ」 に相当するほどの世界の歴史に 刻まれる固有名詞になっている その「武漢」が「都市封鎖」を された60日間の日々が 綴られている 食べること 飲むこと 見えること 聞こえてくること そして 考える事...続きを読む 「都市のロックダウン」 という非日常の日々のなかで 起こっている様々なことが 克明に記録されている いつ(封鎖が)終わるとも知れない 日々が詳細に綴られる 身動きの取れない状態で あるのに いや そうであるからこそ 見通すことのできた真実 考えることのできた真実 が ここに綴られている とんでもない一冊を 読んでしまった
武漢が封鎖されている頃の日々の記録。 ようやく読むことが出来た。 見たり読んだりしたことを思い出しながら方方さんの日記を読むとさらに理解が深くなった。 どこの国も似たり寄ったりなんだなぁと思う。 日本もそうだ。誰も責任を取ろうとしない。 心に残った言葉は私の日記にメモとして残しました。 『ある国の文...続きを読む明度を知る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ』 この言葉は特に心に響きました。 たくさんの人に読んでもらいたい本です。
途中で読み続けられないかと思ったが、少しずつ日記のように少しずつ読み終えることができた。 世界で五千万人もが感染しパンデミックが明らかな中で も暢気な構えの無策日本の政治屋どもこそ読むべき本だ。メディアも併せて暢気だが、どうするのかコロナを。「神のみぞ知る」と投げ捨てて恥ずかしくないのか。
コロナ初期を知る良い本です。ただ、中国共産党の価値観も含まれているので、日本の感覚とは全く違います。
コロナ禍が始まってほぼ1年後に読んだ。「週間読書人」に方方さんのインタビューがあって、それで読もうと思ったのだ。中国で、書いては削除されるブログを、知人の助けを受けながら書き公開し続けた著者は、勇気のある人だと思う。 2020年の1月から3月にかけて都市封鎖された武漢はこんな状況だったのかというこ...続きを読むとが分かる貴重な記録である。 当たり前だが、著者と兄嫁も同じ武漢にいてそれぞれ違うことを考えていたことも分かる。 その時期に自分が日本で何をしていたか、どんな気持ちだったかもあわせて思い出した。 こういう記録が各地に残っていくことがとても大切だと思う。
コロナ発祥の武漢で封鎖時のリアルな生活。 著者が日々ブログに更新した内容がまとめられている。 至極真っ当かつ読者にも有益な内容だが、ネット検閲にあって大半が翌日には削除されるという状況が中国にはリアルに存在する。 ただ引きこもっているだけでなく、友人の医師から入手した感染状況なども記され、そう...続きを読むいう伝手がない人には大いに参考となっただろう。 中国の体制に適応して暮らす中で、家族や友人とつながり、役人の不作為に憤るという当たり前の人々がここにはいる。
新型コロナウイルスの世界最初の感染爆発が起こった武漢。武漢に住む小説家が1000万都市が封鎖されてから、解除が発表されるまでの60日間を克明に綴る。市民の生活、医療、行政・・・直接の観察、友人からの情報、ネットを飛び交う様々な情報から現状を記録していく。武漢市民の抑制されたそして我慢強い行動、医療...続きを読む従事者とエッセンシャルワーカーの献身が記される一方、特に初期の対応における行政や病院トップへの鋭い批判と責任の追及。多くの犠牲者のためにも、責任を明らかにし、責任を取らせなければならない、との追及はするどい。 ここには、2021年1月の今から日本の大都市でおそらくなされるであろうロックダウンとその中での生活のありよう、行政や病院のなすべきことの多くが書かれている。 この日記は2020年3月末まで。その時にはすでにここに書かれていたことを世界中は知っていた。でも、活かすことができなかった。残念。
方方(ファンファン)氏は、1955年に南京市に生まれ、2歳のときから武漢市に住む作家。本名は汪芳(ワンファン)。湖北省作家協会主席も務め、2010年に『琴断口』」が中国で最も名誉ある文学賞の一つ魯迅文学賞を受賞するなど、「新写実小説」の担い手として高い評価を受けている。 本書は、武漢が封鎖された60...続きを読む日間に、著者が毎日発信したブログをまとめたものである。 私は、歴史上例がないと言われる1,000万都市の完全封鎖が如何なるものであったかには、大いに関心を持っており、9月に相次いで出版された本書と郭晶氏の『武漢封城日記』は気にはなっていたが、徹底した情報・言論統制下にある中国において、どこまで真実が書かれているだろうかと疑問に思い、一旦購入を保留していた。 しかし、その後放映されたTVドキュメンタリーで、本書の中の次のような一節が紹介されたのを見て、読んでみることにした。「私は言っておきたい。ある国の文明度を測る基準は、どれほど高いビルがあるか、どれほど速い車があるかではない。どれほど強力な武器があるか、どれほど勇ましい軍隊があるかでもない。どれほど科学技術が発達しているか、どれほど芸術が素晴らしいかでもない。ましてや、どれほど豪華な会議を開き、どれほど絢爛たる花火を上げるかでもなければ、どれほど多くの人が世界各地を豪遊して爆買いするかでもない。ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ。」 基本的には、著者を含めた武漢人が60日間をどのように過ごしたかという生活日記であるが、作家・知識人という立場から、随所に多角的な記述がみられ、概ね以下のようなスタンス、トーンで語られている。 ◆一般庶民は、隣近所で助け合い、励まし合いながら難局を乗り越えようとしており、おしなべて善意に満ちて描かれている。 ◆献身的に働く医療関係者に対しては最大級の敬意を表し、感謝を惜しまない。 ◆地方政府(武漢市、湖北省)に対しては、感染初期の対応が遅れたこと、声を上げた医師を処分し事実を隠蔽したことの責任を強く追及している。 ◆著者の発信に対して猛烈な攻撃をしてきた「極左」(中国では体制寄りの保守派が左翼であり、いわば「ネトサヨ」ともいうべき存在)とは、徹底的に戦う姿勢を示している。 ◆北京中央政府に対しては、それ自体の責任を問うというよりも、地方政府の責任をうやむやにせずに明らかにするべき、また、極左勢力を抑えるべき、と注文し、それができなければ中国の改革開放は成し遂げられない、と述べている。 著者は、ブログはネット検閲で何度も削除されたと語っており、本書の内容は、中国当局が、本書の中国国内での出版、更には外国語への翻訳を認めるギリギリのものと言うことができるのかも知れない。(確かに、中央政府の対応を直接批判する内容にはなっていない) 1,000万都市封鎖という事象の記録でありながら、同時に現在の中国の様々な面が垣間見られる一冊と思う。 (2020年12月了)
一言で言えば、たくましい。 65才、武漢で一人暮らしの女性作家が、コロナによるロックダウンの直後から、封鎖解除直前までネットに一日一編発表した記事の集成。 コロナに対する理解も今ほどは無く、先も見えず、いきなりで準備もなく、嘆いたり不安になったりしてもいいところだが、冷静に判断し、自分を守り、前を向...続きを読むいている。 武漢の人々もまた、たくましいのだ。外出が制限されて買物が難しければ、共同購入グループが作られ、代表が買い物に行き、分配が難しければ、時差やボランティアによる配布でなんとかする。多くがネットを駆使し、意見を交換し、行政府への批判もする。中国は、近現代の中では今が一番いい時期なのかも知れない。国力が充実し、平均的な人々の知識、生活水準が向上し、それでいて田舎めいた互助精神が残っている。 もちろん嘆きはする。しかし、ただ嘆くのではない。コロナの犠牲者を悼む時も、心の傷みを、哀悼を、歴史に刻みつけるように悼む。そうだ、彼女の言葉からは、現在の仲間への共感と同時に、後世への責任が感じられる。 仲間は直接には友人、知人、同じ団地の住人だったりするが、それを超えて武漢の人々、時間、空間の上で同じ災厄を共にすることになった人々を含む。そして自分たちの行動を歴史の法廷に証拠として差し出せるように語るのだ。 方方は、「極左」(ネトウヨみたいなもの)に絡まれるが、自説を曲げない。これは、文革を経験し、歴史的な眼を持つ人の強さかなと思う。
圧巻のボリュームで武漢の60日間を追体験。大物作家ならではの引用やレトリックなども散りばめられているけど、丁寧な注釈のついた翻訳で助かる。初めて武漢がどんな感じだったのか、空気感を理解できた気がする。
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武漢日記 封鎖下60日の魂の記録
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方方
飯塚容
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