斎藤真理子の作品一覧
「斎藤真理子」の「すべての、白いものたちの」「82年生まれ、キム・ジヨン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
「世界はは何故これほど暴力的で苦痛に満ちている?それと同時に、何故世界はこれほど美しいのか?」や、人間が内包する暴力性と愛のような真逆の二面性について考え続けているところが忍耐強くてすごい人だと思う。私は人間の醜い部分に絶望して己が同じ人間という生き物である事実に疲れてしまい、考えることを放棄しているから。
考え続けた人の何かしらの結晶として生み出された作品はこんな形をしているのかと、過去に読んだ物語たちを想った。
ハン・ガンが二十代の頃に思い浮かべていた2つの問いに胸を突かれた。
「現在が過去を助けることはできるか?生者が死者を救うことはできるのか?」
助けるや救うの定義が曖昧だが、直感で
Posted by ブクログ
チョン・スユン作
斉藤真理子訳
脱北する3人の子どもたちの逃避行を描く。それぞれに事情は違うが、「自分が生きるのはここではない」との思いは共通だ。
作者チョン・スユンはソウル生まれの作家、翻訳者。慶應大学、早稲田大学で学んだあと韓国で日本文学を幅広く紹介している。
斉藤真理子は推しの人だ。
本作は13年間に100名の脱北者の話を聞き、彼らの体験をもとに3人の主人公の話として書き上げている。
76年経っても、今なお朝鮮戦争は終わってない。休戦状態である。
言語や文化を同じくする朝鮮民族を2つに分断したのは彼らの望んだことではないことを知るべきであろう。
Posted by ブクログ
主人公は徐々に視力を失っていく男と、言葉を発せなくなった女。二人は古代ギリシャ語のスクールでそれぞれ教師、生徒として参加している。
二人の人生では、言葉に対する期待と絶望、大切な家族や友人の喪失、自身の身体的機能の喪失がゆるやかに重なりながら進行していき、それらが疎外感のような言葉の揺らぎとして表出しているように感じる。
段々と言葉が自分から滑り落ちていく疎外感があるからこそ、小説の言葉がより一層の重みを持っているように感じられた。
そんな二人は、古代ギリシャ語という死語を学ぶことで自分の存在を確かめていく。
女は死語を学ぶことで失った自分の言葉を取り戻そうとし、男は死語を教えることで段々