ハーレクイン・イマージュ作品一覧

  • 大富豪の秘密の婚約者
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    偽りの婚約者なんて演じられない――この想いは、偽りじゃないから。 噂の実業家ドミニクの豪邸の前で、アンドレアは不安に身を震わせた。彼は世間から“守銭奴の億万長者”とのあらぬ汚名を着せられ、自宅で盛大なチャリティパーティを開いて悪評を払拭したいという。アンドレアは目の前に立つ並外れたオーラを放つ男性に圧倒された。彼はすでに3人ものパーティプランナーをくびにしたかなりの難物だ。それでもドミニクのために一生懸命プランを考え提案した結果、無事に採用が決まり、アンドレアは胸をなでおろした。だが、やがて彼に惹かれ始めた彼女に難題が降りかかる。重要な契約を控え、社会的信用のため“婚約中”とうそぶいた彼が、アンドレアに偽りの婚約者を演じるよう命じたのだ!■『一夜にできた秘密』で鮮烈な日本デビューを飾ったK・シェパードの秀作をお届けします。お芝居とわかっていながら胸をときめかせてしまうヒロイン。陰のある大富豪が彼女との出会いを通じて心癒やされていく、翻訳家の松島なお子さんも絶賛の感動作です!
  • 大富豪と孤独な子守り
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    心に秘めていた憧れの人との再会。かりそめの結婚、うたかたの妻……。 里親の家を転々として育ったケイティは、誰からも愛されたことがない。そんな彼女の夢は、恵まれない子供のための施設をつくることだった。ある日、ケイティは住み込みナニーの募集広告を見つける。広告主はコルト・ギャレット、大物実業家にして高校時代の憧れの人。密かに胸躍らせ応募した彼女は、コルトが身に覚えのない赤ん坊を突然育てることになった経緯を知り、ぜひ支えになりたいと思った。だがケイティは、切なくも、果たすべき使命を負っていた。夢の施設を建てるのに必要な銀行融資を受けるため、独身主義のコルトに便宜結婚を申し出なくてはならないのだ――目的を遂げたあかつきには、離婚するという約束で。■シャロン・サラの影響で執筆を始めたリンダ・グッドナイト。心にじんわり染み入る物語を数々生んできた作家による感動作が新たに誕生しました。涙ほろりの展開と読後感の良さをご堪能ください。
  • 天使に託した二度目の恋
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    幼い愛娘が知らずになついた相手は、かつて愛し別れた、娘の父親だった。 未婚の母ハナにとって、一人娘のオリビアだけが生きがいだった。5年前、娘の父親ジャックとは、彼に妻子がいると発覚して別れた。その後、彼の子を身ごもっていることに気づいたが、非情にも、妊娠を知らせるはずの手紙は未開封のまま戻ってきたのだった。今、そのジャックが小児外科医としてふたたび目の前に現れ、ハナは幼い娘とのささやかな幸せをかき乱されまいと、とっさに娘の年齢をごまかして別の人との子であるように装った。やがて改めてお互いを知るうち、当時のジャックはすでに妻と離婚し、しかも別れたあとに生まれた子供の存在を隠されていたことがわかった。元妻の行為に憤る彼を前に、ハナは娘が彼の子だと言いだせず……。■予想もつかない展開で多くの読み手を魅了するアリスン・ロバーツ。本作は、ヒーローが知り得なかった子供の存在がストーリーの鍵を握る生粋のシークレットベビー物語! 運命のいたずらで離れ離れになっていたふたりを隔てる溝は、はたして埋まるのでしょうか?
  • シンデレラの十年愛
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    たとえ実るはずのない片恋だとしても、彼を想い続けた“十年愛”に悔いはない。 19歳のルビーは旅先のパリで新年を迎えようとしていたとき、友人とはぐれたうえ、浮かれ騒ぐ群衆にのみこまれてしまった。困りはてた彼女を救ったのは、美しい瞳と黒髪のアレックスだった。名前しか知らないにもかかわらず彼に魅了され口づけを交わしたが、その後、迎えに来た黒ずくめの男たちとともに彼は去っていった。彼から連絡をするという約束もついぞ果たされぬまま、ルビーはロンドンに戻ってから報道でアレックスの正体を知った――なんと彼は、ヨーロッパにある公国の皇太子アレクサンダーだったのだ!つまり、平民の分際で彼と再会したいなんて、望むべくもないのね。それでも恋心を捨てきれず10年が過ぎた頃、彼が突然目の前に現れ……。■2016年度RITA賞の最終候補に2作品同時にノミネートされた、いま飛ぶ鳥を落とす勢いの実力派作家スカーレット・ウィルソンのシンデレラストーリーをお届けします。最終候補のうちの1作である本作は、アレックス皇太子の幼い娘も交えた感涙必至の珠玉作です!
  • イタリア大富豪と小さな命 モンタナーリ家の結婚 I
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    お腹を痛めた子が大富豪の手に……そして、我が子と愛したのが彼の子だったなんて。 目標に向かって勉学にはげむヴァレンティーナは、たった1度の過ちで身ごもった子を一人で産み育てる決心をした。生まれてきた息子は愛らしく、母となった幸せをかみしめていた――2週間後に、その赤ん坊がわが子ではないと知らされるまでは!なんと、ほとんど同時刻に生まれた子と取り違えられたというのだ。相手の赤ん坊の父親ジョヴァンニは妻と離婚したばかりで、彼も一人で息子を育てはじめた矢先に、そのつらい知らせが届いた。ただちに交換が行われたが、赤ん坊たちは泣きやまなくなってしまう。すると困り果てたジョヴァンニがヴァレンティーナに、子どもたちがなつくまで一緒に暮らそうと提案してきて……。 ■たぐいまれな想像力で読み手を楽しませるレベッカ・ウインターズの本領が発揮された2部作〈モンタナーリ家の結婚〉がスタート!愛の国イタリアのアマルフィを舞台に、小さなキューピッドたちが頑張り屋のヒロインと魅力的な大富豪のロマンスを盛り上げます。
  • 大富豪の小さな天使
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    彼女の孤独を癒せるのは、傲慢な大富豪と小さな天使―― 幼くして母親を亡くし、双子の姉妹とも生き別れたクレア。その後、恋人にも手ひどく捨てられた彼女の人生は、孤独だった。そんな彼女の家の隣に、大富豪のエバンが越してきた。彼は大企業の重役に最年少で就任した仕事人間だったが、ある日、クレアは信じられない光景を偶然目撃して驚いた――家には寝に帰るだけのエバンが、赤ん坊を抱えて帰宅したのだ!職場に置き去りにされたその子は、彼の娘の可能性があるという。「いくら払ってもいいから、面倒をみてくれ」困り果てた様子の彼を見て、クレアは手を貸すことにした。だが、これ幸いと仕事に明け暮れるエバンの傲慢さに耐えかねて……。■赤ちゃんをめぐる珠玉の物語で心温まる感動を呼んでいる大人気の名作家マリー・フェラレーラ。つねに心に孤独を抱えて生きてきたヒロインと仕事一徹の大富豪の人生は、突然舞い降りた小さな天使をきっかけに一変します。読後感最高の癒しロマンスをご堪能あれ。
  • いたいけなキューピッド
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    遺されたその小さな命は、愛をつなぐ天使だった―― アリスは祖母と、女手ひとつで育ててくれた母を相次いで亡くし、かつて自分たちを捨てた父を捜しに異国へやってきた。母の遺品を手がかりにたどり着いた豪邸で、ジュリアンという魅力的な男性に出迎えられ、驚愕の事実を告げられる。若妻を娶った父は、妻を出産時に亡くしたうえ、事故で他界したという。ジュリアンは若妻の兄で、妹の遺した赤ん坊の後見人だった。彼は明らかにアリスの父のことをよく思っておらず、その娘である彼女にも見下すような態度をとった。だが、麻疹にかかり泣き叫ぶ異母弟を見かねて世話をするアリスに、ジュリアンがいきなり懇願した。「僕には……君の助けが必要だ」 ■麻疹の赤ん坊に触れたことで、豪邸にとどまらざるをえなくなったアリス。小さな弟と、ハンサムで魅力的だけれど彼女の父を罵るジュリアンとの暮らしは、ハラハラドキドキの連続! 『奇跡を宿したナース』や『大富豪と望まれぬ娘』が好評のA・ロバーツの珠玉作。
  • キリアカスの花嫁
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    ギリシア大富豪が見つけた、間に合わせのシンデレラ。 「僕と結婚してくれ」清掃スタッフのキーラは掃除に入ろうとした客室のドア口で息をのんだ。最高級の部屋にたたずむスーツ姿の美しい男性から突然求婚されたのだ。聞けば、家庭人としか契約しない古風な取引先を説得するため、独身貴族の彼はやむなく形ばかりの結婚相手を探しているらしい。父を亡くし、借金を抱えた母を懸命に支えるキーラにとって、報酬をはずむという彼の提案は救いの手だった。だが、その魅力的な男性が名乗った瞬間、雷のような衝撃が走った――クリスト・キリアカス、この巨大ホテルチェーンを支配するCEO。答えを迫る彼の真剣な瞳に内心震え、キーラは思わず背を向けた……。■亡き父が生前気にかけていたギリシアの親族の消息を尋ねるためにアテネで働き始めたキーラ。雲の上の人である大富豪クリストから見せかけの花嫁になってほしいと請われ、愛なき結婚はすべきではないと考える彼女は……。共感を呼ぶ珠玉のシンデレラストーリー!
  • 眠れぬシンデレラ
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    シンデレラは“偽り”なのに、夜も眠れず彼を想ってしまう……。 家事や雑用を代行するクララの前に、ある日、顧客の兄ラフが現れた。ろくに手がかりも残さずに姿を消した妹を捜す彼は、「妹の居場所を教えれば1万ポンド払う」と傲慢に言い放った。大手老舗百貨店の副社長であるラフは容姿端麗でセクシーだが、この手の男性にひどい目に遭わされたことがあるクララには、絶対に避けるべき存在だとわかっていた。しかしラフは彼女が家事を請け負う彼の妹の家に滞在するだけでなく、耳を疑うような契約を持ちかけてきた――心労で倒れた祖父を安心させるために、クララに彼の恋人役を演じる“恋人代行”をしてほしいというのだ!■英国人作家ジェシカ・ギルモアが綴る、温かく感動的なシンデレラストーリーをお贈りします。地味で控えめな装いのクララがじつは美しいことを即座に見抜く大富豪のラフ。恋してはいけない相手と思いつつも、彼の魅力にからめとられていくクララの運命は……?
  • 9カ月目の赤い糸
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    あなたとの思い出だけを胸に、この子を育てようと決めたのに……。 シーラは大きなお腹を抱え、9カ月前の運命の夜に思いを馳せていた。とあるパーティで、高級なタキシードを着こなす男性と出会った。スレイドと名乗る彼は世界を股にかけて仕事をしており、ハンサムな容姿もさることながら、知性とユーモアで彼女を魅了した。たちまち惹かれ合い、月明かりの下で情熱的に結ばれたのもつかの間、夜明けとともに彼は旅立っていった――彼女の身に、小さな命を残して。でも、スレイドは永遠の関係や子どもを望むタイプじゃないわ。シーラは彼に妊娠を知らせず、独りで産み育てる決意をした。それなのに今、なんの前触れもなく突然、彼が帰ってくるなんて!動揺のあまり追い返すシーラだったが、そのときお腹に激痛が走り……。 ■連絡先も残さずに去ったスレイドには秘密で、彼の子を産むことにしたシーラ。一方、彼女の大きなお腹の中にいるのは自分の子だと知ったスレイドは、思いもよらない行動に出て……。『百万人に一人のひと』(N-657)、『小さな天使の贈り物』(I-2405)の関連作。
  • その結婚に異議あり
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    あなたに奪ってほしい!一週間後に結婚式を控えた私だけれど・・・。 ■飛行機とバスとタクシーを乗り継ぎ、長旅に疲れ果てたキャロンはようやくカナディアン・ロッキーの麓の町にたどり着いた。弁護士として依頼人の遺産相続について説明するだけの仕事だから、本来なら手紙ですむところだ。が、とにかくロンドンを離れたかった。一週間後に結婚式を控えていながら、婚約者ニールのもとから逃げるように飛び出してきた理由を、彼女はだれにも話せなかった・・・死んでも言えない。キャロルから遺産相続の話を聞きながら、ユーアンはその内容よりも、彼女自身に心を引かれていた。結婚間近の女性にしては幸せそうに見えない。ユーアンは深いブルーの瞳で、その理由を探ろうとした。そして、彼に向けられたキャロンの熱い本心を読み取った。
  • ガラスの靴のゆくえ ギリシアの花嫁 I
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    不機嫌なギリシア大富豪は、逃げ出した名もなき娘を追って……。 幼くして最愛の両親を亡くし、祖父母に育てられたレイナは、20歳で結婚したものの卑劣な夫に傷つけられて離婚を経験した。以来、もう二度と傲慢な男性にはかかわらないと心に誓っていた。あるとき、親友の結婚披露宴のためにギリシアを訪れ、神話に登場する黒髪の美しき男神を思わせる男性に出会う――ギリシア屈指の大実業家、アキス・ジアノポウロス。気を引こうと躍起な女性には目もくれずレイナをダンスに誘う彼は、まるでシンデレラの義理の姉たちを避ける王子のようだ。けれど、どれほど彼が魅力的でも、また恋に落ちたら傷つくだけ……。みずからを戒めると、レイナは名も告げずに彼のもとから逃げ出した! ■イマージュ2400号記念作を飾った大人気レベッカ・ウインターズが描く、2部作〈ギリシアの花嫁〉の第1話をお届けいたします。ギリシア語を話せない謎めいたヒロインのゆくえを突き止めようと懸命に捜し始めるヒーロー。やがて意外な場で再会することに……。
  • 引き潮のかなた
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    二年前の夫の事故死で悲惨な結婚生活は幕を閉じた。当時、新聞はエデンが夫を死に追いやったとスキャンダラスに報じ、彼女は世間から逃れるようにして人里離れたコテージで暮らしてきた。訪れる人などめったにいないのに、嵐の夜、ドアをノックする音が……。見知らぬ男は、エデンの名前を知っていた。彼はマーカス・コールと名乗り、軽蔑の表情で数枚の写真を突きつけた。ショックが体を駆け抜ける。抱き合うカップルの女性は妹のエレノア。マーカスは私をエレノアと思い込んでいる。相手は彼の妹の夫だという。身を引かなければ後悔することになると脅す彼に、黙って承知した。妹を守るために……。でも、マーカスに誤解されたまま別れるのはつらい。ところが事態は思わぬ展開をし、エデンとマーカスは周囲に対して、熱烈に愛し合う恋人同士を演じることになった。交わすキスに真実の愛が込められたとき、二人だけの秘密が生じた。
  • シンデレラになった家政婦
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    伯爵の怒りと蔑みにさらされながら、家政婦はシンデレラになった……。 伯爵家の家政婦ジーニーの人生は苦労の連続だった。亡き夫が遺した借金の返済のため、義理の両親が営む店の掃除や弁護士事務所のパートタイム、伯爵未亡人の臨時秘書を務め、希望もなく働きどおしの毎日を送ってきた。その後、伯爵未亡人の城の家政婦として雇われ平穏な暮らしを得たが、雇い主が亡くなった今、思いもよらない遺言が明らかになった。現伯爵アラスデアと結婚しなければ、城が他人の手に渡るというのだ。さらに代々一族が支配してきた金融帝国も城と同じ運命にあると知り、怒りに打ち震えた伯爵は彼女に向かって蔑みもあらわに言い放った。「きみは家政婦以外の何者でもない。ぼくには近寄らないでくれ!」 ■脅迫じみた祖母の遺言によって結婚を迫られた独身主義者のアラスデア。以前から疎ましく思っていた家政婦のジーニーを一度は拒絶しますが、のちに一転、一族の財産を守るために1年間名ばかりの夫婦になることを提案します。傲慢な伯爵の心の変化にご注目!
  • さよならのあとの秘密
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    心にもない嘘をついてまで、愛する彼に別れを告げたあとに……。 メルボルンの小児病院で働くことになった医師のルシンダは、周囲になかなか打ち解けられずにいた。そんな中、ただ一人、彼女の目と心を奪ったのは麻酔医のセブだった。男らしく魅力的な彼は病を患う5歳の息子を独りで育てていて、ルシンダが彼の息子を手術により救ったことで、二人は急接近する。やがて出張先で一線を越えて恋人関係になるが、ほどなくセブの心に迷いが生じているのを察した彼女は、わたしは継母には向かないと嘘をつき、さよならを告げた。その後に、予期せぬ奇跡がわが身におこるとも知らず……。 ■仕事ぶりはクールながら、子供の命を救うことに人生を懸ける熱きルシンダと、そんな彼女を魅了してやまない優しくて男らしいセブ。HQロマンスでも大活躍する実力派作家C・マリネッリが贈る、せつなさに心ふるえる大人のラブストーリーをお楽しみください!
  • 婚約は突然に
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    やっと念願の引っ越しが実現したというのに……。ディレイニーは隣家に住む男性サム・ワグナーに悩まされていた。なにかにつけて親切を装って目の前に現れ、彼女をいらだたせるのだ。ある晩、ディレイニーが同僚の男性と食事をしていたときも、どういうわけかサムが隣のテーブルに現れた。彼女はその姿を見てひどく動揺した。そのうえ、同僚が自分のことを利用していたと知り、ディレイニーは怒りに駆られて衝動的な行動に出てしまった。サムが自分のフィアンセだと宣言したのだ!
  • はねつけられた愛
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    恋に不慣れなナースの想いは、不機嫌な彼に届かなくて……。 ある嵐の夜、救命室のナースとして働くエリーは、産気づいた従姉の出産を手伝いに行く途中で立ち往生してしまう。ずぶ濡れになって途方に暮れているとそこへ息をのむほどハンサムな男性が現れ、車で送り届けてくれた。ベンと名乗る彼は偶然にもドクターで、逆子にもかかわらず鮮やかな手並みで赤ん坊を取り上げた。その後、彼が同じ病院に勤めることになったと知り、これまで恋らしい恋をしてこなかったエリーは胸を高鳴らせた。想いは募り、やがて勇気を出して、あなたに恋したみたいと伝えると、彼は顔をこわばらせ、「戯言はやめてくれ」と愛の告白をはねつけた! ■どこか陰のある絶世の美男ベンと、大人の彼に魅了されるうら若きエリーの物語をお届けします。「一途でけなげな彼女が初めて恋した相手に無償の愛を捧げる、究極の胸キュンストーリー」と翻訳者の森香夏子さんも大絶賛! ハンター3兄妹シリーズの関連作です。
  • こしゃくな花嫁
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    「社長、お父様からお電話が入っています」それはドミニクが最も聞きたくない言葉だった。父は何度断っても、女性を連れてきては結婚しろと迫る。ついに耐えきれなくなったドミニクは、ある女性と結婚しようと決めた。三カ月前、運命的な一夜をともにしたシエラだ。紫色の髪に派手な格好の彼女なら、父の度肝を抜くだろう。一方のシエラは突然のプロポーズに唖然としながらも、彼女なりの事情から、結局ドミニクの申し出に応じることにした。ベッドの関係に始まって、愛情もないままに迎えた結婚。取り引きという形をとったものの、二人の中にお互いに対する抑えがたい欲望があるのは隠せなかった。そしてそれが、やがては予想もしなかった苦しみを招くことに……。
  • 一夜にできた秘密
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    彼には絶対に言えない。赤ちゃんができたなんて……。 ゾーイは休暇で訪れた南の島で予期せぬ人と再会を果たした。高校の同級生で、今では世界に知られる億万長者ミッチ・ベイリー。当時、事故で両親を亡くしたゾーイは厳格な父方の祖母に引きとられ、転校した高校で暗い学生生活を送っていたとき、ただひとり優しくしてくれたのがミッチだった。にわかに初恋がよみがえり、求められるまま一夜をともにした。けれどもゾーイはわかっていた――ミッチはもはや遠い世界の人。彼との結婚なんて、ましてや温かい家庭なんて望めるはずもない。翌朝、彼が寝ているうちにその場を去ったゾーイは思いもしなかった。自分のおなかに新しい命が宿っているとは……。 ■読んで心地のいいロマンスを描くことが得意なK・シェパードが、HQイマージュで日本デビューを飾ります。高校時代の憧れの人、ミッチの子を図らずも身ごもってしまったゾーイ。彼の将来や立場を考えて秘密を隠し通そうとする、けなげなヒロインにご声援を!
  • 砂の城のシンデレラ
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    皇太子とシンデレラの恋は、砂の城のように儚くて……。 公室付きのナニーとしてモンテドーロ公国へ来て2年。当初、黒縁眼鏡をかけて地味で目立たなかったラニは、今や美しい女性に生まれ変わっていた――ある男性に恋をして。大晦日の舞踏会で皇太子マックスから踊りに誘われたのをきっかけに、その夜、以前より胸に秘めていた彼への想いを遂げたのだった。だが、数年前に不慮の事故で妃を失った彼がいまだに亡き妻を愛し、今後も独身を貫くつもりでいることは国じゅうに知られた事実だ。マックス自身の口からも、二度と結婚はしないと聞いたことがあった。しょせん、私はしがないナニー。皇太子に愛されるはずがない……。ラニは身を引く決意を固めると、仕事を辞め、そっと宮殿を去った。 ■身分の差、望むべくもない愛――ラニの恋には、克服しえない障壁が立ちはだかっていました。けれども、ラニとマックスがたがいに知らなかった過去の秘密が明かされ、物語は思わぬ方向に進みます。名門ブラボー家の恋を描いた〈都合のいい結婚〉シリーズの関連作!
  • 愛までの9カ月
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    予定外の一夜を過ごした秘書に、予想外の結果が待っていた―― 役員秘書のレイチェルは会社主催のチャリティパーティで、招待客リストに載っていない、魅力的な男性レオに声をかけられた。何事も計画どおりに進めたいタイプのレイチェルは一瞬とまどうが、どうやら彼は欠席者に頼まれ、断れずにやってきたらしいとわかる。話をするうち、レオの人柄やユーモアに惹かれ、「君をもっと知りたい」という甘い言葉に誘われるまま、気づけば自宅で彼と熱い夜を過ごしていた。ああ、私の今夜の計画に、こんなことは含まれていなかったのに……。一夜限りの関係と割り切って翌朝には別れたふたりだったが、7週間後、妊娠検査薬を見つめ、立ちすくむレイチェルの姿があった。 ■気鋭の英国人ロマンス作家エリー・ダーキンズの日本デビュー作をお届けします。レオの子を身ごもり、うろたえつつも得意の計画を立てて事態を乗り切ろうとするレイチェル。ところが、一方のレオはそんな彼女を批判し、窮屈な計画に従うのは御免だと主張し……。
  • 非恋愛結婚
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    彼が欲しいのは赤ちゃんの母親だけ。愛する妻などではなく……。 アニーは海辺の町の病院で働き始めて8カ月になる。病院を取り仕切っているのは、百戦錬磨の医師トム・マカイバー。あまたの恋を経験する色男で、仕事の腕も超一流だ。赴任して間もなく、アニーはトムの衝撃的な言葉を耳にしていた。“ひどく地味な女性だから、ずっと独身のまま働いてくれそうだな”それでも病院を辞めないのは、彼が学生時代からの憧れの人だから。ある晩、アニーはトムの家の前に赤ん坊が置かれているのを見つけた。一夜をともにした女性が、こっそり押しつけていったらしい。突然幼い娘の父親になって奮闘するトムに、アニーは協力を申し出た――まさか、彼から結婚を申し込まれるとは思いもせずに。 ■愛のない家庭で育ち、恋愛結婚など無意味だという考えを持つトムからのプロポーズにためらうアニー。それでも、いつか本物の愛に変わると信じてイエスと答えますが、二人が親密になるのは夜の間だけで……。ベテラン作家M・レノックスが描く、切ない片思い婚。
  • 伯爵との一夜のあとで
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    このお腹に宿った子の父親が、まさか伯爵だったなんて! 写真家のデイジーは雪降るバレンタインデーの夜、仕事で訪れた伯爵邸の敷地内に立ち往生してしまった。すぐにも家に帰って仕事の続きをしなければならないのに……。あたりが刻一刻と白くなるなか、焦りばかりが募る彼女の前に、無造作な黒髪のハンサムな男性セブが現れた。この城を管理しているという彼に館の中へ招き入れられると、とたんにデイジーは彼の熱い視線に気づき、胸を高鳴らせた。その晩、二人はベッドを共にした。一夜だけの関係と知りながら。だが6週間後、デイジーはまたも困り果てた状態で城を訪れた――もう会うことはないと思っていたセブに、妊娠を告げるために。 ■新進気鋭のイギリス人作家ジェシカ・ギルモアの日本デビュー作をお届けします。ロマンティックな一夜の情事を経験した直後、予期せぬ妊娠が発覚した二人の物語。伯爵とは知らずに結ばれたあと、次々に明らかになる彼との様々なギャップにドキドキさせられます。
  • トレビの祈り
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    グレイシーはまだ見ぬ父をさがしにローマへ来たが、手がかり一つつかめなかった。絶望しかけたとき、トレビの泉で理想的な父娘に出会った。少女をいつくしむ魅力的な男性、ルカ。私もこんなふうに愛されたかった……。彼に問われるがまま、グレイシーは事情を打ち明けた。すると、住み込みで娘の家庭教師になってくれたら、きみの父親さがしを手伝おうと、ルカが申し出た。願ってもない話に、グレイシーは飛びつく。ルカの胸に秘められた深い苦悩にも気づかずに。
  • 銀色の森で
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    ヘイリーはあるプログラムを利用してアラスカへ赴任してきた。アメリカの北の果てまで来たのには理由がある。ひとつはオーロラを見ること。もうひとつは大自然の懐に抱かれて静かに自分を見つめ直すこと。愛や恋はいっとき忘れて、ちゃんと孤独と向き合うのだ。そう決心して引っ越してきた初日、軽やかに柵を飛び越えて隣人が挨拶に来た。都会育ちのヘイリーには、彼の笑顔は人なつこく、輝いて見えた。だめ。彼の銀色の瞳に吸いこまれちゃだめ。ヘイリーは戸惑いを覚えずにはいられなかった。
  • 結婚をもう一度
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    男性には失望させられるだけだから、これからは彼らも愛も信じずに生きていこう。ことあるごとにケリーはそう主張していた。だが、そこへサイモンという男性から一通の手紙が届く。文面は、愛に対するケリーの不信感を強く批判している。嘘よ。これがあのサイモンのはずはない。なぜ今さら彼が現れ、私の新しい人生のじゃまをするの?ケリーが激しく動揺したのも当然だった。サイモンは、五年間消息不明だった彼女の夫なのだから。
  • 秘書はシンデレラ
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    貧しくて醜いあひるの子の私が、憧れの彼の住み込み秘書に……? 同居していた親友が結婚し、家賃を払えなくなったローラ・ベスは、住み慣れたアパートメントを引き払うことになった。失業中で次に行くあてもなく、途方に暮れていたとき、親友の結婚式で会った知人のイタリア人老富豪から、息子であるアントニオの秘書になってほしいと頼まれる。ローラ・ベスは何年も前からアントニオのことは知っていたが、華々しい成功者の彼と貧しくて地味な自分とは縁がないと思っていた。2年前に美しい妻を亡くして塞いでいる彼を、献身的に支えたい……。その一心で秘書になるためイタリアへ飛ぶローラ・ベスだったが、アントニオは激しい怒りを込めて、秘書など必要ないと吐き捨てた! ■優しさと癒やしのロマンスをお届けするHQイマージュの代表的作家スーザン・メイアー。最新作は、家もなく路頭に迷ったヒロインと、どこか陰を秘めたヒーローの切ない恋物語です。『秘書物語』(I-2359)と『うたかたのシンデレラ』(I-2395)の関連作。
  • ヴェローナの君臨者
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    あの愛を裏切ったのは彼なのに、今また、私を弄ぶつもりなの? これまで順調だった仕事を不運にもすべて失ったナターシャは、友人の紹介によりイタリアのヴェローナで観光広報の職を得た。そこでは今、高級ホテルのオーナーたちが連携し合い、歴史ある美しい街の魅力を世界中に広めようとしているという。新しい人生を始めようとヴェローナへやってきたナターシャを、予想だにしなかった相手との再会が待ち受けていた――2年前、熱い恋に落ちながら私を裏切ったマーリオ!彼はこの地に君臨する“プレジデント”としてナターシャの前に現れ、唖然とする彼女に向かって傲然と言い放った。「今度また僕の前から姿をくらましたら、絶対に許さない!」 ■1980年代から活躍し続ける大御所L・ゴードンが、『仮面舞踏会の夜に愛して』(I-2369)の4年後の物語を描きました。前作の主人公ダミアーノの弟マーリオが本作のヒーロー。名作『ロミオとジュリエット』で有名な麗しき古都を舞台に繰り広げられる極上ロマンス!
  • ボスはクリスマス嫌い
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    この胸のときめきは、美しい街のせい?それともクリスマスの魔法? 田舎育ちのアディは世界中を旅する夢をかなえたくて、亡き両親から受け継いだ土地を売りに出すことにした。高額で買いたいと言ってきたのは、億万長者の実業家フリン。ただしあと2年は彼女が住み続け、管理するという条件付きで。がっかりするアディに、フリンはこう切り出した。そんなに外国に行きたいなら、彼の臨時の秘書として3週間のヨーロッパ出張に同行すればいい、と!横暴な申し出だが、憧れの地で過ごすクリスマスを思うと断れず、アディの初めての海外旅行は予想外のかたちで実現した。冷たいけれど魅力的で、なぜかこの季節を嫌う彼と二人きり……。 ■ミシェル・ダグラス得意の、ボスと秘書のロマンティックな物語です。最も美しい季節のヨーロッパに、そして完璧すぎるボスに、ピュアなアディが恋してしまうのは時間の問題でしたが……。
  • うたかたのシンデレラ
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    幾夜か恋人を演じるだけの、うたかたのシンデレラ……。 エロイーズは法律事務所の臨時職員として働いているが、家賃を払うのがやっとの暮らしから脱したいと願っていた。あるとき、友人宅で開かれたパーティーで、どこか陰のあるハンサムな実業家リッキーと出会う。すぐに意気投合し、胸を高鳴らせるエロイーズだったが、彼女の困窮ぶりを知った彼が唐突にある取り引きを持ちかけてきた――クリスマスシーズンに12回あるパーティーへの同伴を条件に、見返りとして良い仕事を紹介するという。「僕は恋愛に興味はない。ただ僕を好きなふりをしてくれたらいい」内心がっかりしながらもエロイーズは申し出を受けることにするが……。 ■HQイマージュの人気を支える重要作家スーザン・メイアー。本作は世界一ロマンティックな場所ニューヨークを舞台に描かれた、甘く切ないクリスマス・ラブストーリーです。恋愛をするつもりのない魅力的な男性に出会ってしまったシンデレラの恋の行方は……?
  • 待つほどに愛は熱く
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    あなたと再会する日はどんなだろう。何度も思い描いてきたけれど……。■シェリーは遠くに広がる海を目にして、車のスピードを上げた。三年ぶりの帰郷だ。三年は長い。シェリーは変わった。マルコとのイタリアでの暮らしで、より美しく、洗練された女性へと変身を遂げていた。ドルーも変わっただろうか。もう誰かと結婚しているだろうか……。シェリーは車を降りて、浜辺へと足を向けた。月明かりの下、初めてドルーと口づけを交わしたあの浜辺へ。寄せては返す波の音に混じって、鋭いかもめの声が響く。ふいに近づいてくる人影に、シェリーは息をのんだ。ドルー! かつて結婚を約束しながら、結ばれぬまま別れた人!それも、私がマルコとイタリアへ逃げ出してしまったせいだ。苦い後悔の念にとらわれながらも、彼女の鼓動は激しく打ち始めた。だが、ドルーの瞳に彼女が見たものは、ただ冷たい拒絶だけだった。
  • ブロンドは復讐の色
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    彼女は復讐を誓った。名前を変え、髪の色を変え、別人に変身して……。■ペニーは、警備会社の社長アダムの母親の付添人に採用され、バカンスに同行して身の回りの世話をすることになった。以前ペニーは、アダムの会社で働いていたが、産業スパイの濡れ衣を着せられ、会社を解雇されたうえ、裁判で有罪となり、刑務所に送られた。出所後、ペニーは復讐を誓った。まったく別の女性に変身して。アダムは、昔の地味で野暮ったいアレックスと、洗練されて自信に満ちた今のペニーを結びつけはしないだろう。しかし、ペニーはとまどっていた。アダムは彼女に興味を示し、ペニーも、自分を地獄に突き落としたはずの男に気持ちが揺れていた。ペニーはアダムの母親とセントルシア島に飛んだが、そこに突然、アダムが現れる。休暇など取ったことのない彼が、いったいなぜ? とうとう私の正体に気づいたの?
  • 天使の眠る間に
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    私はあなたにとって、花嫁に最もふさわしくない女じゃなかったの?■自動車部品工場を経営するウェッブは、悩みを抱えていた。一年前に交通事故で妻を亡くし、残された娘はまだ一歳。祖母のカミーラは、幼い娘には母親が必要だと、毎晩のように花嫁候補を自宅に招いている。それに対抗するには、花嫁としてふさわしくない女性を、自分の婚約者と偽って祖母に紹介するしかない。ウェッブは、工場でアルバイトとして働くジェイニーに目をつけた。気が強くて男まさりで、絶対に祖母の気に入らないタイプだ。ウェッブはジェイニーを呼び出し、単刀直入に持ちかけた。「しばらくの間、僕と婚約するというのはどうだろう?」ジェイニーはあっけにとられたが、話を聞いて納得した。苦学生の身としては、報酬がたっぷりもらえるなら引き受けてもいい。二人の思惑が一致し、やがて偽りの婚約は実行に移された……。
  • 失われた時を求めて
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    失われた十三年を取り戻せるなら……。その願いは、新たな夢への一歩となった。■マーニーは、生まれたわが子を一度も腕に抱くことができなかった。体面を重んじるマーニーの母の手で、十代の娘の出産は隠され、赤ん坊はひそかに養子に出されてしまったのだ。わが子を奪われたと知った日、マーニーは家を出る。それから十三年の歳月が流れ、母の死で帰郷したマーニーは、遺品の中から、娘の引き取り先を記した書類を見つけた。養父母は、近くの町バーナムに住むハンティンドン夫妻。気がつくとマーニーは、車を走らせ、その町を訪れていた。そして、激しい雨の降り始めた駐車場で、見知らぬ男性とぶつかり、持っていたアイスクリームで彼の車を汚してしまう。だが男は、彼女をじっと見つめて、予想もしない言葉を口にする。「君は僕のよく知る人にそっくりだ。いったい、君はだれなんだ?」私に似ている人ですって? まさか娘のことでは……。
  • 誘惑のルール
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    過去に深い傷を負い、愛を恐れる女性を、どうすれば手に入れられるだろう?■キャリーはかんかんに怒っていた。晴れて結婚の決まった親友のサラが、父親の過去のスキャンダルをゴシップ紙に暴露されたのだ。サラのかわりに、記事を書いた記者に抗議してやらなければ。勇んで新聞社に乗り込んだキャリーは、記者に会って唖然とした。彼女の非難に、相手は謝るどころか、逆に言い返してきたのだ。見下げ果てた男だわ。キャリーは怒りをつのらせ、新聞社をあとにした。ところが、罵倒された当のランスは、いとこのオフィスにいたために記者に間違われたことを否定もせず、ひとりで楽しんでいた。直感的に彼女こそ理想の結婚相手だと確信さえするようになる。あれほど誇り高く、大胆で、友達に誠実な女性はいない。でも、名前はなんというのだろう?ランスはさっそく彼女の素姓を調べにかかったが、再会の機会は思いもよらない場所で、意外に早く訪れた。
  • プレイボーイ操縦法
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    プレイボーイの心をつなぎとめておくなんて、やっぱり無理なことだったの?■サマンサは、ロンドンの投資信託会社に勤めるキャリアウーマン。ある経済会議でスピーチをするため、ニューヨークにやってきて、偶然、かつての恋人マシューに再会した。サマンサは学生時代、当時講師だった彼と激しい恋に落ちた。だが、学生と講師の恋は学内で問題となり、やむなく別れたのだった。彼は現在ニューヨークの証券会社の最高経営責任者で、多忙を極めている。その夜、サマンサはマットに食事に誘われ、そのまま一夜をともにした。これからも会おうと彼は言ったが、忙しいふたりは思うように会えない。彼は私とつかのまの情事を楽しみたかっただけなの?疑念にとらわれていたサマンサは、ある情報を耳にした。マシューの会社が株の買い占めに遭い、乗っ取られそうだというのだ。しかも乗っ取りの鍵を握るのが、サマンサの勤める会社だった。マシューに味方するか、会社に協力するか、恋と仕事のはざまで悩んだ末、サマンサが出した結論は……。
  • ベスト・パートナー
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    ウエディングドレスなんて着られない。愛する彼には……妻と子供がいる!■アーシュラは、ずっと前に“運命の人”と出会っていた。二人は考えも感じ方もぴったり。おまけにそのロス・シェリダンは彼女の上司で、いつでも会える。もっとも、どんなに好きでも彼と結ばれることはない。ロスはすでに結婚しているのだから。今でも、それを知ったときの絶望感を思い出す。アーシュラはそのときから彼への思いを振り切り、ただ仕事の上のつながりだけに目を向けてきた。ロスの妻は美しく才能豊かなデザイナーで、二人の間には天使のようにかわいいケイティがいる。どこから見ても幸せいっぱいだ。だがケイティの誕生会に招待され、アーシュラは彼の結婚生活が悲惨なものと知った。でも、たとえ愛する人の結婚がうまくいっていないからといって、その隙に彼の心に忍び込んだりできるだろうか。私にはできない……。
  • 忘れえぬ一夜
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    ルーシーはあまりにも衝撃的な事実を知らされた。体外受精で生まれた娘が、実は別の夫婦の子供だったというのだ。病院のミスで取り違えられたらしい。夫を亡くしたルーシーにとって、六歳になる娘は生きがいだった。その一方で、取り違えられた実の娘に会いたい気持ちがつのる。育ての娘と実の娘への愛情に思い悩むルーシーの前に一人の男性が現れた。知的で思いやりにあふれたその男性こそ、ルーシーの実の娘を育てた父親ドミニク・グレイリングだった。妻を亡くした彼は、娘たちのために最善の道を選ぶべきだと言う。その道とは、二人が結婚して娘たちの両親となることだった。
  • 純愛のアラベスク
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    あなたのそばで踊るたびに、心は喜びと不安でいっぱいになる。 イギリスの村で伯母と暮らすローリは、バレエ学校に通う17歳。ある日、彼女に驚くべき転機が訪れた。ベネチアの一流のバレエ団の総監督マキシム・ディ・コルテがローリの才能を見いだし、バレエ団に入るよう誘ってきたのだ。夢のような話に伯母は喜んだが、ローリの心は震えた。バレエは大好き。でも、伯母を一人残していくことはできないし、同じくバレエダンサーだった両親を劇場の火事で亡くして以来、舞台に上がると足がすくんでしまうのだ……。それを知ったマキシムは半ば強引に彼女をベネチアへ連れていき、厳しいレッスンを開始した。時折見せる笑顔でローリを魅了しながら。 ■美しさのなかに激しさと厳しさを内包するクラシックバレエの世界。小説やコミック、映像において無数の名作を生んでいるこのテーマを、英国ロマンス界の魔術師ウィンズピアはどのように料理したのでしょうか? 魅惑の地ベネチアが舞台の、心ときめく物語です。
  • ふたりをつなぐ天使
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    愛すれど結ばれなかったふたりに、小さな天使が舞い降りた。 海沿いの美しい町にある病院で働くアビーは、ある日、救急科に駆けこんできた男性を見て我が目を疑った。5年前にやむなく別れたルークが、どうしてここに?大統領付きの医師である彼は、お忍びで静養に来ていた身重のファーストレディが急に破水したので、急遽呼び寄せられて診察にあたることになったという。ファーストレディの意思を尊重して、彼もしばらく町に滞在すると聞き、アビーは激しく動揺した。ルークは子供が作れない自分の体を恥じて別れを選んだけれど、わたしの家には、彼にそっくりな4歳の男の子がいる……。 ■『愛の使者は突然に』(I-2355)でデビューし、HQイマージュに新風を送りこんだスカーレット・ウィルソン。彼女の2作目はサンフランシスコ郊外の海沿いの町を舞台にした再会物語です。いまだに彼が独身だと知ったアビーの胸に芽生えた想いとは?
  • 天使を抱くシンデレラ
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    私は傲慢な求婚を受け入れる――たいせつなこの子を守るために。 4カ月前に他州からこの町へやってきたサマンサは、慣れない土地でなんとか職を得て忙しく働く毎日を送っている。そんな彼女には、もう1つたいせつな仕事が待っていた――亡き異父妹が遺した赤ん坊の父親に、息子の存在を知らせるのだ。その父親とは、職場の上司でもあるハンサムなアレックス。だが独り身を楽しむ彼が小さな息子を引き取るとは思えないので、たとえ貧しくても私が愛情をいっぱい注いでこの子を育てるつもりだ。ところが、事態はサマンサが思ってもみなかった方向へと動く。アレックスが裁判を起こして彼女から親権を奪ったうえ、息子の世話係兼ベッドの相手として、便宜結婚を申し込んできたのだ! ■新作家テレサ・カーペンターのデビュー作をお届けします。仕事場では上司と部下、私生活では天使のようにかわいい赤ん坊の父親と伯母。そんな二人が、過去のトラウマと愛のジレンマを乗り越え、行き着く先は? 絶対に見逃せないベビー&シンデレラストーリー。
  • プレイボーイと結婚?
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    傲慢なプレイボーイの彼にとって永遠の関係は忌むべきものなのだ。■キャスリンは従兄に連れられ、彼の勤め先の社長、ジョエル・ケンドリックの自宅に向かった。コンピュータの具合がおかしくなったので、サポートしてほしいと頼み込まれたのだ。捨てられた愛人が腹いせに、重要なデータを壊していったらしい。従兄の話によれば、ジョエルは狼のような男で、ほしいと思った女性は必ず手に入れなければ気がすまないという。石造りの大邸宅に着くと、キャスリンは書斎に案内された。目の前に現れたのは、堂々たる長身の精悍な男性。射抜くような青い瞳に見つめられたとき、キャスリンは直感した。この人のそばにいるのは危険だ。一刻も早く仕事を終えて、餌食になる前にここから逃げなければ。
  • チェス盤の上の恋
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    助けた少女の父親は初恋の相手――チェス盤の上の駒のように人を操る男だった。■消防士のリーザは、火事から女の子を救出する途中、怪我を負って病院に運びこまれた。やがて目を覚ましたリーザは、ベッドのわきに立つ男性に気づいた。従姉の前夫、十代のころから憧れてきたジャッドだ。聞けば、リーザが救った女の子はジャッドの娘だという。従姉からはひどい男だとさんざん聞かされていたが、ジャッドは今でも体が震えてしまうほど魅力的だった。ああ、どうして私が助けたのが彼の娘でなくてはならなかったの?こんな偶然から、はるか昔の恋を思い出してしまうなんて。運命を恨みつつも、ふとしたことからジャッドにキスされた瞬間、リーザは自分の本当の気持ちを悟った。このままジャッドと突き進みたい。どんな危険を冒すことになっても。
  • 幸福の秘訣
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    ささいな疑念に断ち切られてしまうほど、二人の絆はもろいものだったのだろうか?■アンナとオリヴァーは旅先のアイルランドで出会った。お互いに一目惚れし、結婚の約束を交わして、イギリスに戻る。ところが、オリヴァーの父、エドワードはこの結婚に大反対。アンナを財産目当てだと決めつけた。それでも意思を貫き、結婚した二人だったが、固いはずの絆が思わぬことからほころびだした。アンナが、結婚式に出られなかった兄と会っているのをエドワードが目撃し、オリヴァーに告げ口したのだ。アンナが見知らぬ男と会っていたと。兄をアンナの元恋人だと思いこんで責めるオリヴァー。私たちは信頼し合っていると思っていたのに。このまま修復不可能な亀裂が入ってしまうの?失望するアンナを、エドワードのとどめの一言が待っていた……。
  • 平日だけの恋人
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    バーバラは派遣社員。お金を貯めては旅行に行く自由で気ままな暮らしを楽しんでいた。それが、幼なじみのチャールズの仕事を引き受けて生活は一変。彼の臨時秘書として多忙な毎日が始まった!チャールズはソフトウェア会社を興し、ビジネスの世界で成功した切れ者だ。ハンサムな彼の女性関係は華やかで、ガールフレンドはめまぐるしく入れ替わる。誰もがチャールズの言いなりで、逆らう者などいなかった。ただ一人、バーバラを除いては。彼女だけはチャールズを恐れていないように見えた。でも本当は、そんなバーバラにも秘密があった。初めて会った日から、ずっと彼が好きだったという秘密が…。
  • 悲しみが償われるとき
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    この美しい庭で彼と結婚式を挙げる。それがわたしの夢だったのに。 訪問看護師のアニーは派遣先の古い屋敷に現れた男性を見て驚いた。スローン・ホーキンス! どうして彼がここに?12年前、彼は高校の卒業記念パーティの夜に突然この町を去った。彼だけが心の支えだったわたしをごみのように捨てて……。今やスローンは警備保障会社を立ちあげて成功をおさめ、体調が悪化している伯母の見舞いのために帰郷したという。女手一つで11歳の息子を育てているアニーの心は千々に乱れた。再び目の前に現れて、わたしを優しく抱きしめるのはやめて!さもないと、真実を口にしてしまいそうだから――息子の本当の父親はあなたなのよ、と。 ■隣人だったシャロン・サラの影響で作家の道を志したというのもうなずける感動作。12年を経てやっと再会した二人の、愛と奇跡の物語をお楽しみください。
  • 運命のエトランゼ
    -
    無垢なイギリス娘がいだく、異国の谷の主への恐れ、そして愛。 ジョアンナがオーストラリアに着いたとき、妹はもういなかった。一緒に暮らそうと誘っておきながら、既に旅立ったというのだ。妹を追う旅費もない今、住むところを探すしかないジョアンナは、“ねむの木の谷”と呼ばれる美しい領地にそびえる、名士コレイン家の屋敷で住み込みの仕事に応募した。だが、傲慢で荒々しい気質の家長アダムはジョアンナの採用を渋る。色白で華奢な彼女を「ブティックの売り子のほうが似合う」などと言って見くびり、家政婦の仕事は無理だと決めつけるのだ。ジョアンナはなんとか2週間の試用期間を勝ち取ったが、アダムは彼女を追い出したくてたまらないかのように意地悪で……。 ■イギリス人は昔から、オーストラリアの広大な土地に憧れを抱いてきたといいます。V・ウィンズピアの今作は、クイーンズランド奥地の牧場や未開のジャングルが舞台。荒々しくも美しい、男の中の男とでもいうべきヒーローが無垢な英国娘を奪い、そして守るのです。
  • つらい再会
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    次々と降りかかる不幸。そのどん底で、あなたの懐かしい瞳に出会えたけれど……。■外科医志望のハンサムな青年アンドルーと出会ったとき、エリーは十七歳になったばかりだった。誕生日パーティーで酔った男に絡まれていたところを威厳あふれる態度で助けてくれたのだ。彼女はたちまち恋に落ち、アンドルーの深い愛情に包まれた。だが、しだいにアンドルーのあまりにも一途な愛を窮屈に感じ、挙式直前に別れてしまった。あれから十二年。エリーはシングルマザーになっていた。娘ヘッタが重病にかかり、暮らしはますます苦しい。そんな中、ヘッタの医師としてアンドルーに再会し、エリーは思わず彼の腕の中で泣きじゃくった。
  • 恋の鍵はボスの手に
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    やっと逃げ出したのに、私は再び、悪夢に続く扉を開けた。■ある会社のタイピストに応募したヴィッキーは、経歴と能力を買われて社長秘書に推薦され、社長との面接に臨んだ。社長のマックスを一目見た瞬間、彼女は衝撃を受ける。かつての恋人ショーンにうり二つだったのだ! 魅力的なのはうわべだけ。実は身勝手で乱暴で、ヴィッキーをずっと苦しめてきたショーンに。彼は少し前に交通事故で亡くなり、地獄のような日々は終わりを告げたが、今、目の前にいる男が、ショーンの双子の兄だとわかる。知らず知らずヴィッキーはかつての恋人と同じ瞳に魅せられていた。彼の瞳を見ていると、抗いようもなく溺れそうになる。だめよ! マックスのもとで働くのは地獄の再現を招くようなもの。彼女は仕事を断り、マックスもそれを受け入れたかに見えたが……。
  • スキャンダルの夜
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    野望、駆け引き、罠――そんなものが渦巻く中ではたして愛を守ることはできるのだろうか?■すべては、三枚の衝撃的な写真から始まった。写っているのは、セクシーな女性とハンサムな男性。二人がとっているポーズはあまりにも扇情的だった。男性はマシュー・リオダン、そして女性はレイチェル・ブレア。舞台は、先日社交パーティが開かれた大邸宅の一室だ。その写真が、実業界の大物であるマシューの父親のもとに届いた。送り主の名はなかったが、マシューはレイチェルと決めつけ、激怒した。僕はあの女にはめられたに違いない。これは間違いなく脅迫だ!マシューは抗議の手紙をそえて、写真をレイチェルに送りつけた。写真を公にされて困るのは君のほうだ、と。一方、それを見たレイチェルは、マシュー以上にショックを受けた。彼は私を罠にかけたの? だとしたら、いったいなんのために?レイチェルの思いは先日のパーティに飛んだ。あの夜、マシューは……。
  • 夜空に赤い薔薇を
    -
    正反対の生き方なのに似ている……。そんな二人が夜空に夢を打ち上げた。■若くして銀行の支店長を務めるジェーンは、仕事で認められることを生きがいにしていた。その日、いつものように銀行のオフィスに向かうと、花火師のギルが待っていた。トレーラーハウスで旅をしながら、イギリス各地で花火のショーをしているという。ショーの規模をもっと大きくしたいと願う彼のローンの申し出は断ったものの、ジェーンはギルの自由な生き方まで否定しきれなかった。夜、ジェーンはギルに誘われるまま、花火を見に行った。そして夜空をキャンバスに花火を打ち上げるギルの姿を見たとき、ジェーンは自分のなかにも、きらめく火がつくのを感じた。わたしは世間の常識ばかり気にして、大切なものを忘れていたのかもしれない。黄金の光が降り注ぐなか、ジェーンは夜空を埋めつくす花々の魔法にかかっていた……。
  • 炎より熱く
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    ある朝、ジェシカは社長のブルーノに呼び出された。会社をいくつも経営し、多忙を極める彼に会うのは、これが初めてだ。尊大だという評判からジェシカがイメージしていたのは、太りぎみの中年男だった。だが、実際のブルーノは若々しく、ハンサムで、贅肉一つない引き締まった体をしていた。でも、こういう男にこそ用心しなければ。私には恋よりもキャリアのほうが大切なのだから。ブルーノの用件は、訴訟で彼の弁護をしてほしいというものだった。彼の魅力に惑わされず、職務を遂行しよう。そう心に誓ったはずが、打ち合わせのたびに調子を狂わされる。そして、いつの間にかジェシカは、彼の動きをいつも目で追うようになっていた。
  • ときめきパラダイス
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    きまじめかと思えば夢見る少女。彼女を恋する女性に変えるのは誰?■ルイーズがシャワーを浴び終えたちょうどそのとき、玄関のベルが鳴った。慌てて部屋着をまとい玄関へ走ると、長身の男性の青い瞳が愉快そうにきらめいている。「おや、きみは誰?」「わたしが誰か知らないで、よくベルが鳴らせるわね?」ルイーズは自分の格好を意識しながら、むきになった。彼は兄の友人のカメラマンで、リチャードだと名乗り、二週間ほど家に泊めてほしいと言う。ルイーズが一緒に暮らす兄のニールは、動物学者で、仲間を家に連れてきては泊めるのが好きだった。彼女は高校で歴史を教えながら、そんな兄の面倒を見る、今の生活に満足していた。だが、ニールはしばらく家を空けていて、いつ戻るかわからない。リチャードを泊めるなんて問題外だわ。彼女は目の前の、日に焼けたたくましい男性に視線を走らせた。それに、男は今のところ、わたしにいちばん必要ないものだもの!
  • シンデレラの結婚
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    ペタの人生は危機にさらされていた。伯母が残してくれた土地や財産が、従兄に奪われそうなのだ。阻止するには、数日以内にわたしが結婚するしかない。そうすれば財産を無条件で相続できると、遺言書にはある。そんなことは無理だとあきらめかけたとき、ペタは従兄のオフィスが入っているビルのオーナー、マーカス・ベンソンに出会った。彼はどういうわけかペタに興味を持ったらしく、事情を話すと、信じられない言葉を口にした。「だったら、僕と結婚すればいい」
  • 社長秘書はナニー ブルースターの忘れ形見 I
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    昼は秘書、夜はナニー。独身社長との奇妙な関係。 名門ブルースター家の会社で社長秘書を務めるクレア。ある日、敬愛する社長が不慮の事故で亡くなり、この2年間疎遠だった3人の息子たちに会社が遺されることになった。さらに彼らには、生後6カ月になる三つ子の赤ん坊も遺されていた!ブルースター3兄弟にとって、幼い異母弟妹の存在など寝耳に水だった。その狼狽ぶりに、クレアは思わず赤ん坊の世話の手伝いを申し出たが、美しくも冷たい瞳の次男エヴァンににべもなく断られてしまう。彼は新しいボスなのに、うまくやっていけるかしら……。不安を抱え帰宅した夜、なんとエヴァンから電話がかかってきた。「紙おむつのつけ方はわかった。だが、泣きやまないのはなぜだ?」 ■翻訳者や編集者にもファンの多いS・メイアーの3部作ミニシリーズ第1話をお届けします。独身を謳歌する3兄弟に突然降って湧いた“赤ちゃん”騒動。会社では社長と秘書でも、赤ん坊の世話となれば指示するのはヒロインのほう。そんなふたりの恋の行方やいかに?
  • 天使たちの休日
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    あの日バカンスを楽しんでいたのは、聖夜を待つ天使だったのかもしれない。■思いきりリラックスして、傷ついた心を癒したい。シーアはただそのためにクレタ島にやってきた。しかし、隣のヴィラで休暇を過ごす男性から、思いがけない話を持ちかけられた。知り合いのお節介から逃れるために、今だけ婚約者のふりをしてくれないかというのだ。リースは親切だし、とても魅力的な人だ。ちょっとしたお芝居を楽しむのも、悪くないかもしれないわ。だけど彼の隣にいると、なぜか本当に胸が高鳴る。このときめきが終わらなかったらどうしよう?
  • 一日だけの結婚
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    理想的だったはずの取り引きが、いつのまにか二人を苦しめることに。■こうなったら逃げるしかない。シドニーは豪華なパーティ会場から衝動的に姿を消した。父親の設立した会社を取りしきっている人物が、おおぜいの客を前に、自分との結婚を勝手に発表したのだ。行くあてもないシドニーはヒューという男性に助けられる。彼から、ある女性につきまとわれて困っているという話を聞くや、シドニーの頭にすばらしいアイデアが浮かんだ。私たち、恋人同士のふりをすればいいんだわ。無邪気な彼女は、その先に待つ悲しみが予想できるはずもなかった。
  • ひとりぼっちに終止符を
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    彼に恋することで孤独を忘れ、彼を愛することで孤独を知った。 天涯孤独のサリーは幼いころから里親のもとを転々として育ち、誰からも養子にしてもらえなかったことが深い心の傷となっていた。そんな彼女は18歳のとき、最愛の恋人トムに一方的に捨てられ、無惨に終わった恋を忘れるために異国へと旅立った。いつか彼と温かい家庭をと夢見ていたのに、またひとりぼっち……。7年後、故郷に戻り助産師として働くことになったサリーを、避けては通れぬ試練が待っていた――敏腕ドクター、トムとの再会が。憎いのに愛しい彼。でも、もうこれ以上傷つきたくない。何年も練習してきたとおり、彼女が冷たくよそよそしい態度で接すると、それがトムの傲慢なハートに火をつけ、容赦ない誘惑が始まった! ■ハーレクイン・ロマンスの大人気作家サラ・モーガンはとても器用な作家で、このイマージュではひと味違うドクター・ロマンスを描いています。『片思いに終止符を』『失恋に終止符を』に続き、命の現場で働くハンター兄妹の恋を描いた第3弾をお贈りします。
  • 残酷な秘密
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    こんな恥ずかしい事実を愛する人に告白するなんて……。■ある日、サラは帰宅を急ぐあまり道路に飛び出し、危うく車に轢かれそうになった。運転していたのは紳士的な男性で、サラを家まで送ってくれる。その日のうちにお詫びの花束が届けられ、翌日彼が訪ねてきた。彼はジェイクといって、ペニントンの町の名士だった。鮮やかなブルーの瞳の、魅力あふれる男性だ。サラは生まれて初めて胸のときめきを覚えた。そして、ジェイクのほうもそれとなく好意を伝えてくる。だが、サラは自分にきつく言い聞かせた。彼に心を奪われてはならない。私には誰にも言えない秘密がある。男性と親密な関係になったら、その秘密を打ち明けないわけにはいかないのだから……。
  • ずっと片思い?
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    仕事も恋愛も、すべてに完璧なプレイボーイ。彼にわたしの気持ちはわからないわ!■「へたな芝居はやめたらどうだい?」ジェイドは会ったばかりのカーティスの言葉に愕然とした。彼女とアンディが暮らすロンドンの屋敷に、屋敷の持ち主のカーティスが突然帰ってきたのだ。財閥の総帥であるカーティスは自分が国外にいるあいだに、ジェイドが財産目当てに弟に近づいたと疑っている。なんて失礼な人なの! わたしとアンディはやましいところのない、友人同士なのに。でも、それをわかってもらうには、ふたりの出会いから詳しく説明しないといけないけれど……。ジェイドが迷っているうちに、カーティスは心を決めていた。「もういい。弟ときみがどんな関係かは、ぼくも一緒に住めばわかるさ」いやよ、一族の体面を守るためなら手段を選ばないような人とは!たとえアンディには、まだわたしの支えが必要だったとしても……。
  • 永遠の愛を誓う日
    -
    美しい海辺の町を舞台に描かれる甘く切ない物語二編をお贈りする「永遠の愛を誓う日」。便宜的な花嫁と、再会に揺れる恋人たち。このうえなくロマンティックな作品です。どうぞお楽しみください。■「未来の花嫁」よし、あの女性に、ぼくの花嫁役を演じてもらおう!花嫁のブーケトスがサマンサという女性の手の中に落ちたとき、参列者の一人で不動産投資家イーサンは、名案を思いついた。彼には手に入れたい物件があるのだが、そのためにはどうしても便宜上の花嫁が必要だった。■「なくした恋の見つけ方」名家の出身で、現在町長のコルトン・セントジョンは苦悩していた。旧友の結婚式でかつての恋人、ヴィヴィアンと再会したせいだ。五年前、なぜ彼女は突然絶縁を宣言し、別の男性と消えたのか?しかも彼女は、今も自分を愛しているように思えてならない。なのに、彼女は頑として復縁を拒絶するのだ。
  • 仮面舞踏会の夜に愛して
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    素顔のままの二人では、愛は伝えられなくて……。 サリーは借金取りに追われる弟をともない、ベネチアへ逃れた。宿泊先で待ちぶせしていた男に襲われかけたところを、そのホテルのオーナー、ダミアーノ・フェローネに救われる。事情を知ったダミアーノはサリーと弟をかくまい、彼の広大な屋敷にしばらく滞在させてくれることになった。母親のいないダミアーノの息子はサリーによくなつき、サリーはダミアーノの醸し出す謎めいた魅力に惹かれていった。町がカーニバルに沸く夜のこと。彼はサリーに唐突な申し出をした。「僕と結婚して、息子の母親になってくれないか――」胸を躍らせたのも束の間、それは、ある取引としての求婚だった。■世界一美しい町ベネチアを舞台にした、L・ゴードンの新作です。作家本人が、バカンス先のベネチアで出会った男性とスピード結婚をしたのは有名な話。“事実はロマンス小説より奇なり”を生きる作家ならではの、極上の愛の物語です。
  • 船上のウエディング
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    きみがぼくの妻になれば問題はすべて解決する。■元夫が南米で事故に遭って入院したという知らせが届いた。一年前に不実な夫との離婚は成立していたが、放ってもおけず、テリは十八時間かけてエクアドルに到着するや病院に急行した。元夫は意識不明の重体で、頭と顔に包帯を巻かれている。医師の指示で彼の脚をマッサージしようとしたとき、テリは人違いに気づいた。ベッドに横たわる男性は元夫の雇い主、大企業の支社長ベン・ヘリックだった!やがて意識を回復したベンの話によると、一緒に事故に遭遇した元夫は海の藻屑となったという。帰国しようとするテリに、ベンは驚くべき話を持ちかける。自分を追いかけまわしている女性を追い払うために形だけの結婚をしてくれないか、と。
  • 甘美な誘惑
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    報われない愛はもういや。これ以上、近づかないで……。■アラスデア・ドラモンドがどうしてここに?学生時代の憧れの男性がケイトの勤め先に突然現れた。近くに来る用事があって、急に会いたくなったという。ケイトは初めて会ったときからアラスデアに夢中だった。だが、アラスデアのほうはケイトを妹のようにしか思っておらず、卒業後に彼が海外へ行ったのを機に、疎遠になっていたのだった。今回、彼は国際的製薬会社のイギリス支社長として帰国したらしい。アラスデアとの再会に、ケイトは動揺した。またあんなふうに心をかき乱されてはたまらないわ。ケイトは冷淡な態度をとってアラスデアを追い払ったが、そのあと彼は何かにつけて現れ、彼女を誘惑しようとした。
  • 古城のウエディング
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    嵐の夜、海の向こうから君主を救うために美しい娘がやってきた。■“アメリカの石油王の娘メリル・ウインターズ嬢、イギリスのジャービス・ラーン卿と結婚か?”世界中の新聞の社交欄をにぎわせた報道の裏には、しかし、驚くべき真実が隠されていた。メリルは友人を助けるためにまとまったお金が必要だったが、結婚しない限り父親の遺産を相続できないと管財人に告げられた。そこで、名目だけの夫を求める新聞広告を出したところ、イギリスの子爵であるジャービスから応募があったのだ。さっそく彼の住む中世さながらの古城を訪れると、メリルはひどく冷淡な応対を受けて戸惑った。それでもメリルはビジネスとしての結婚を申し出たが、どういうわけかジャービスはその話題を嫌悪し、にべもなく彼女にアメリカへ帰れと言い放つのだった。
  • 愛のプロローグ シチリアの恋人たち II
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    あなたに出会うために私は生まれてきたの。あなたの愛を勝ち取るためならとことん闘うわ。■研修医として多忙な日々を送るアンジーは、仕事の合間をぬって次から次へと気ままな恋愛を楽しんでいた。そんなある日、親友のヘザーがシチリア人と結婚することに決まり、アンジーは花嫁付添人として彼女に同行することになった。雨のロンドンから太陽の光あふれるシチリアへ。久しぶりの休暇に、アンジーの心ははずむ。幸運にも、ヘザーに紹介された花婿の異母弟ベルナルドは、休暇中の短いロマンスを楽しむにはうってつけの相手だ。ベルナルドのほうも一目でアンジーに惹かれたらしい。周囲の心配をよそに、アンジーとベルナルドは急速に親しくなる。だが、このとき二人はまだ知らなかった。二人の間には容易に越えられない深い溝があることを。
  • 華麗なる変身
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    十二歳の孤独な少女の面影……。少女は今、美しい女性に成長した。■アラブの首長タレク・アル=カイマは、十一年前に出会った十二歳の少女セーラの面影を忘れられずにいた。セーラの父ドルー・ヒルヤードが競走馬の調教師と知って、タレクは四年前、持ち馬をドルーにあずけた。ところが勝てるはずの馬の成績がなぜかふるわない。やがてドルーの八百長が発覚し、タレクは彼の解雇を決めた。それを知ったセーラは、なんとか考え直してもらおうと、父のためにタレクを訪ねた。二十三歳の美しい女性に成長したセーラを見て、タレクは申し出た。一年の期限つきでセーラの父にもう一度チャンスを与えよう、と。ただし交換条件としてセーラはタレクの旅に同行する……。それはつまり、一年間彼の人質になるということだった。
  • 初恋の残り香
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    愛なき結婚を控えた花嫁に、初恋の未練がよみがえる……。 名門アシュトン家の養子である長男との結婚を間近に控えたセア。愛のない政略結婚を受け入れたのは、家族のため、ビジネスのため。だが式の数日前、思いもよらない人物が彼女の前に現れた――元恋人で初恋の人、アシュトン家の正統な血を引く次男のジーク。父親の後継者に選ばれなかった8年前から、一族とは疎遠になっている。当時セアは、家を出る彼に、一緒に来てほしいと言われたが、やむにやまれぬ事情との板挟みになり、理由も言えずに断ったのだった。その後、彼は独力で実業家となり、今や父親の大企業をも脅かす存在だ。大人になった彼の色香に、そして彼が向けてくる意味深な強い視線に、セアは身も心も震わせた。ああ、彼はいったい、なぜ戻ってきたの? ■名門アシュトン家が養子を迎えた直後にこの世に生を享けたジーク。つねに“よそ者”という意識を持ち、周囲からも放蕩息子と思われ生きてきた彼が長年の音信不通を経て現れたのは、憎き父と渡り合うため? それとも血のつながらない兄からセアを取り戻すため?
  • 夫の条件
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    惹かれてはいけない。そう思うほど、会いたくて……。■その日、修道院を取材に訪れた雑誌記者のフランが会ったのは、男性的で整った顔だちの、まだ三十代の修道士だった。彼は、フランが会うはずだった修道院長の体調が悪いため取材はまたにしてほしいとことづかってきたと言う。なのに、フランはなぜかそのまま帰ることができず、もっと話していたくなった。そんなフランに、彼は冷たく言った。「きみは修道士を女の魅力でからかいに来たのか?」フランは怒って修道院をあとにした。あんな人、二度と会いたくない。だが、しばらくしてその修道士から雑誌社に電話が入った。「取材に応じたい。いますぐ来てくれ」いったい何様のつもり? でも、どうしてしまったの?あんなに失礼な彼からの連絡に、わたしの心はときめいている。これは恋? だけど、彼は修道士。許されるはずがないのに……。
  • 愛の答えはここに
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    悠久の時が流れるここに、求めていた答えはあるの?■アンジーは、住み込みの家庭教師の職に応募した。雇主は、奥地で牧場を経営するテイラー・マグワイア。別れたあともつきまとう恋人から逃れるために、なんとしてもこの職を得て、奥地に行かなければ。しかし、派手な外見が災いして、面接には受かりそうにない。意気消沈して帰宅したアンジーのもとへ、元の恋人が押しかけてきた。そのとき、ちょうどテイラーから電話が……。きっと不採用の通知よ。今日初めて会ったばかりの人が助けに来てくれるわけがないと思いつつ、アンジーはそれとなくテイラーに救いを求めた。ところが、彼はやってきたのだ。それだけでなく、家庭教師として雇ってくれた。アンジーは彼とともに奥地に向かう。だが、そこでも問題が待っていた。反抗的なテイラーの息子、都会の娘に打ち解けない人々、厳しい生活。テイラーを信じて、ここで暮らそうと決心したアンジーだったが……。
  • 純白の中の出逢い
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    なんてことなの……彼には美しい婚約者がいたんだわ! 猛吹雪の日、テッサは林の中でひとりの男性に出逢った。その男性は彼女に話しかけてくるやいなや気を失い、地面に倒れた。よく見れば、高価そうな服は汚れ、体じゅう傷だらけ。こんな天候の中、そのまま放っておくこともできず、テッサは苦労して自宅へと彼を連れ帰った。ほどなく目覚めた彼の口から驚くべき言葉がもれる。「僕は自分が誰で、どこから来たかもわからない……」雪に閉じ込められ、ビルと名づけた彼とふたりきりで過ごすうち、テッサはその人柄のよさに魅了され、身も心も捧げてしまった。彼が、巨万の富を持つブラボー家の一員アッシュだとは知らずに。■クリスティン・リマーはこれまでもミニシリーズ〈都合のいい結婚〉で名門ブラボー家の人々の華麗なロマンスを描いてきました。その関連作をイマージュからお届けします。
  • 奇跡の賛美歌
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    失った幸せを、いつかまた手に入れたい。あの賛美歌の歌詞のように。■メグは宝飾品メーカーに勤めるシングル・マザー。ある朝、社長のネイサンに呼び出され、意外なことを頼まれた。週末に彼の実家で開かれるパーティに、一緒に来てほしいという。母親が次々と女性を紹介するのにうんざりしているらしい。ひそかに憧れていたネイサンの誘いに、メグは胸を躍らせた。週末は思いのほか楽しく、ネイサンもメグに好意を抱いたようだ。ところが、ネイサンが家に送ってきてくれたとき、メグを出迎えたのは、その存在をひた隠しにしてきた三歳になる娘だった。メグが絶望的な気持ちでネイサンを振り返ると、彼は茫然とした表情を浮かべていた。メグが、ネイサンにも胸に秘めた悲しい過去があると知ったのは、それから間もなくのことだった……。
  • 秘書物語
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    望んで彼の秘書になったわけじゃない。 なのに心が叫ぶ――そばにいたい、と。 大企業インフェルノ社に採用された22歳のオリヴィアは、希望する経理部への配属も決まり、胸躍らせて初出勤した。ところがそこで言い渡されたのは、CEOの代理秘書の仕事だった。CEOのタッカーは優れた頭脳と冷徹な決断力でのし上がった億万長者で、誰かを解雇するときしか人前に姿を現さないと恐れられる人物。陰で“死神”と言われる彼が相手では、断ればくびになるのは明らかだ。いきなりの大抜擢にとまどいを隠せないオリヴィアの前に、黒のスーツを着た長身の美しい男性が現れた。この人が……私のボス?恐れと憧れのはざまで呆然とする彼女に向かい、タッカーが言い放った。「きみは意見も質問もしてはいけない。言われた仕事だけすればいい」■多くの翻訳者や編集者から厚い支持を受ける人気作家S・メイアーの新作です! 傲慢で冷徹なボスの秘書という大役を仰せつかったヒロイン。単なるボス&秘書物にとどまらない、読み応えあるエピソードとこまやかな人物描写が詰まった珠玉作をご堪能ください。
  • 荒野の乙女
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    怖いのは、何もわからないこと。 そして、なぜか彼に惹かれること。 ああ、自分の姓すら思い出せない。わたしはいったい誰なの?記憶を失ったリギアがたどり着いたのは、英国デヴォン州の荒れ野にぽつんと立つ古い屋敷だった。当主のエイブリーは医師で、親切に面倒を見てくれたが、近くに住む彼の従兄弟ロバートは彼女をはなから疑ってかかった。記憶喪失と偽ってエイブリーの財産を狙う女狐め!彼はエイブリーの意地悪な秘書とともにリギアに冷たく当たった。もうここにはいられない――リギアが思いあぐねていたある日、ロバートの態度を変える出来事が起きた。そして雨宿りで寄った彼の家で、ついに記憶の扉が……。■よすがをなくしたすみれ色の瞳の乙女は、どんな過去をもっていたのでしょうか? 天使のようなエイブリーと、悪魔のようなロバート。二人の狭間にあって、惹かれてはいけないほうに惹かれてしまう愛の苦しみを、伝説の作家が流麗な筆で描きます。
  • ポピーの祈り
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    情熱に流された一夜の代償―― それは不測の妊娠だった。 助産師のポピーは新任の小児科医ジェイクの手腕に目をみはった。緊急帝王切開で生まれたものの、ぴくりとも動かない赤ん坊の命をみごとに救ったのだ。ポピーは目を潤ませながら、横に立つ背の高い青い瞳の彼を見上げた。このたくましい両腕に包まれたら、どんな感じがするかしら。いいえ、ハンサムで才能のあるドクターに惹かれてはだめ!かつてそういう男性に恋したばかりに酷い仕打ちを受けたのだ。同じ過ちは二度と繰り返さないと決意するポピーだったが、ともに厳しい命の現場をくぐり抜けるうちにますます惹かれ、ついに激しく愛を交わしてしまう……。
  • 恋の病にかかったら
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    結婚するのがいやなわけじゃないけれど、ブラインド・デートなんてお断り。■スーザンは三十四歳にしてバージン。お堅い姉を心配した妹がブラインド・デートを計画した。相手の写真を見ると、人並み以上にハンサムな男だ。数は少ないが、これまでの交際経験から分析したところでは――第一に、自分はセックス・アピールに動じないタイプである。第二。共通の話題がない男性とのデートは気まずいものとなる。第三。ハンサムな男性ほど、しつこくベッドに誘う傾向がある。写真の男は第一と第三の項に引っかかる。しかも整形外科医ときては、第二の項もあてはまる。ふさわしくない男と会っても時間を無駄にするだけよ。妹にせっつかれてスーザンは出かけていったが、新しい一歩を踏み出すためではなく、じかに断るためだ。男のペースにはまるなんて、あってはならないことだった。
  • 恋に落ちる瞬間
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    恋に落ちた瞬間から、人は愛へと突き進む。たとえどんな障害があろうとも……。■ナンシーは研修医としてパーブルック病院にやってきた。指導してくれるのは、ハンサムな医師、カラム。勤務の初日、二人はお互いに強烈な印象を受ける。しかし、ナンシーには二年前に結婚した夫スティーヴがいた。享楽的なスティーヴと、勤勉なナンシーは別世界の人間だった。その違いゆえに惹かれ合ったものの、今では二人の間には溝しかない。カラムの指導を受けながら、ナンシーの心はますます彼に傾いていく。それはまた、彼女の自制心と倫理観との闘いの始まりでもあった。おそらくカラムにとっても……。ナンシーは夫との破綻しかけた結婚生活をなんとか修復しようと努め、カラムはガールフレンドの美人女優とのデートに臨む。けれど、それがむなしい試みだと二人が気づくまでに、さほど長い時間はかからなかった……。
  • 願い星
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    キッチンで踊るシンデレラ。彼女の手を取ったのは……?■獣医をめざし、住み込みのメイドをしながら大学に通うポーラは、朝食の準備をする間、その家の娘たちが嬉々として話すのを聞いていた。どうやら“ポロのプリンス”と呼ばれる資産家のブラッドが、ポロの試合のあとで開かれる仮装舞踏会に参加するらしい。でも、わたしには関係のないこと。住む世界が違うのだから。ところがポーラも、給仕係として舞踏会に参加することになった。ひとり配膳室で仕事をしながら、彼女は音楽に誘われてつい踊りだす。「ぼくと踊ってもらえるかな、美しいレディ?」声をかけてきたのは例のとびきりハンサムな男性、ブラッドだった。二人はきらめくような音楽のなか、ダンスに夢中になる。だがそのとき、彼女の耳に十二時を知らせる時計の音が響いた。いけない、わたしは給仕係だったのに! ポーラが逃げ去ったあと、ブラッドの手には名前も知らない彼女のネックレスだけが残された――まるでこれから起こる何かを約束するように。
  • 心の鍵は誰のもの?
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    子守と安全のための結婚なんて、楽しいわけがないでしょう?■ニコラは二年前、ブレット・ハーコートと結婚した。でもそれは、身寄りのなくなったニコラを守るためのものだった。ブレットは別れた妻をまだ愛しているからだ。彼はとても優しく、大切にしてくれる。はためには何不自由ない暮らしだが、ニコラには牢獄だった。なぜなら彼女はブレットを愛しているのに、彼はニコラを子供扱いするだけで、指一本触れようとしないからだ。思いあまったニコラは、結婚カウンセラーに相談に行った。「あなたが誰か、ほかの男性に関心があるように思わせなさい」カウンセラーの意外なアドバイスに驚くニコラだが、今の状態を続けていくのももう限界だ。おまけに、ブレットを誘惑しようとする女性までが登場する。動揺し腹を立てるニコラの前にも、すてきな男性が現れた。ニコラには、助言を実行する絶好のチャンスだった。
  • 愛されない娘
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    これはきっと、片思い。 私は愛されたことがないから……。 仕事ばかりの両親に顧みられず、祖父に育てられたニーンは、最愛の祖父とふたりでカフェを営むことをずっと夢見てきた。祖父が亡くなると、彼女は独りその遺産を元手に店を開こうとするが、両親がにわかに相続権を主張しはじめ、夢を阻まれてしまう。しかたなくニーンは、新しくオープンするカフェの店長職に応募し、リコというイタリア系のハンサムなボスのもとで働くことになった。仕事熱心で魅力的な彼にしだいに思慕の念を募らせるが、なぜかリコは心を開こうとせず、彼女の胸は切なさに締めつけられた。これ以上彼を好きになっても、二の次にされて傷つくだけよ。愛されない苦しみを知るニーンは、必死に恋心を戒めるのだったが……。■2014年にボス&秘書のシークレットベビー物語で鮮烈なデビューを飾ったミシェル・ダグラスの最新作をお贈りいたします。唯一の心の拠り所だった祖父を失いながらも、気丈に夢を叶えようとするヒロインと、深い秘密を背負い心を閉ざすヒーローの切ない恋物語。
  • 花婿の誓い
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    上司との結婚を夢見るなんて、真面目で有能な秘書として失格だ。■アレックスはブロンドの髪を茶色に染め、地味な服を着て、多国籍企業の社長ディミトリオス・パンダキスの秘書を務めている。数年前、採用面接を受けたとき、少しでも真面目で有能な女性に見られたくて外見を偽ったのだった。アレックスは彼に恋心を抱き続けてきたが、こんな野暮ったい姿の自分が愛される可能性はないと思い知った。ディミトリオスは名うてのプレイボーイで、結婚など絶対しないと断言している男性。これ以上そばにいるのはつらすぎる……。ついにアレックスは会社を辞めようと心に決め、最後の仕事として、彼のギリシア帰国に同行した。ところが、ディミトリオスは壮麗な自宅に到着するやいなや、まるで恋人同士のように振る舞い始め、アレックスの度肝を抜いた。
  • 復讐という名の情熱
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    復讐に燃える男との一カ月の航海――彼女にとってはこの上ない苦痛となるはずが。■キャリーは弟とともに、エーゲ海の島々を運航する運送業を営んでいる。彼女は船上でじりじりしていた。弟のジミーが戻ってこない。早く出発しないと約束の時間までに荷を届けられなくなるのに。かわりに船に乗りこんできたのは、見知らぬ男だった。しかも、男はジミーの到着を待たずに勝手に船を出してしまった。男がようやく口にした名は、ニコス・スピラキス。ギリシアで知らぬ者のない海運王だ。そんな人がなぜここに?ニコスによれば、彼の妹は許嫁がいるにもかかわらず、ジミーに妊娠させられたらしい。ニコスはキャリーを妊娠させることで、一族の名に泥を塗られた恨みを晴らそうというのだ。とんでもない話だわ! 頭ではきっぱりと拒絶しながらも、キャリーの心はセクシーなニコスに強烈に引きつけられていた……。
  • 天使のもう一つの顔
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    女性に不自由したことのないプレイボーイが、無垢な牧師の娘に熱をあげて……。■ルースは、小さな村で牧師の娘としてつつましく育った二十二歳。親から独立し、広い世界を知るために、一年半前にロンドンに出てきた。雑誌社で雑用係の仕事についた彼女が一人オフィスで残業をしていた夜、不気味な足音が耳に届いた!入ってきたのは見ず知らずの男性で、ルースは震えあがった。彼が社の新しいオーナー、フランコだとわかってほっとしたのも束の間、彼の男っぽい魅力にどぎまぎしてしまう。こんなに強引で心を乱す男性に出会ったのは初めてだった。一方、フランコは、今どき珍しいほど無垢なルースに心を惹かれた。そして、女性に不自由したことのない彼が、初めて思い悩む。彼女ともっと親しくなるにはどうしたらいいのだろう?翌朝、フランコはルースをオフィスに呼び出し、ある仕事を持ちかけた。彼とチームを組むことを条件に。
  • 女神の誤算 愛は秘めやかに I
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    自ら仕掛けた罠にからめとられ、彼女は甘い苦悩の世界に足を踏み入れた。■戸口に立つ男性を見て、シーリアははっとした。リューク――母と愛人関係にあったライオネル・フリーマンの息子だ。ライオネルは二十年もの間、甘い言葉で母の人生を支配してきたが、先日、自動車事故でこの世を去った。彼の息子がいったいなぜ訪ねてきたのだろう?とにかく、母を罵るようなことだけは絶対にさせない。そう決心したとき、シーリアの頭にある考えが浮かんだ。母を守るために、私がライオネルの愛人のふりをしよう。父親に娘のような愛人がいたと知って、リュークは苦しむに違いない。だが、そのときシーリアはまったく予想していなかった。浅はかな芝居がリュークの欲望をあおり、二人を出口のない官能の世界へ引きずりこむことになるとは……。
  • 真夏の夜のクリスマス
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    彼と一緒にクリスマスを過ごす―― 心に秘めた夢が、現実に変わるとき。 クリスマスに実家に来て恋人役をしてほしい、ですって? 憧れの医師ニックの誘いに、看護師のイーデンはショックを受けた。 結婚を迫る両親の圧力をかわすためだというが、 彼は1年前に婚約者を事故で失って以来、病院中の看護師に 手を出しているという噂で、私の出る幕などないはずなのに! ところが、彼の申し出には、もう一つ願いが込められていた。 親から見放され、ただひとり難病と闘う幼い患者ベンに 家庭で過ごすクリスマスを味わわせてやりたいというのだ。 イーデンは断りきれず、ベンを連れて彼の実家を訪ねることにした。 これはベンのためよ、と自分の心に言い訳をして。■人気のキャロル・マリネッリがイマージュから放つ本作は、オーストラリアの真夏の聖夜を描いた心温まる物語です。同僚として多くの喜びや悲しみを分かち合ってきたニックとイーデンですが、最近は関係がぎくしゃく。涙なしには読めないロマンスが展開します。
  • 迷える家庭教師
    -
    彼が幸せを取り戻すほどに、 私は孤独になっていく……。 求職中の教師アルシアは次の仕事先が決まるまでのあいだ、 臨時の住みこみ家庭教師の職を得た。 雇い主のクラークは3年前に妻を亡くし、 男手一つで12歳の息子と3歳の娘を育てていた。 最近、成績が急激に落ちこんだという兄と、 言葉を発さず、家族にだけ耳元でささやくように話す妹。 恵まれない家庭環境で育ったアルシアは直感した―― 何か問題を抱えているにちがいないこの一家をほうってはおけない! ましてや、初めて会った瞬間から胸をざわつかせる、 過保護なほど愛情深くて優しい、素敵なクラークのために。■身近ゆえに見過ごされがちな切実な問題を、主人公たちが愛や献身によってやがて乗り越えていくロマンスを描く作家S・メイアー。 クリスマスに起こる愛の奇跡を描いた最新作をお楽しみください!
  • 歓びの代償
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    めくるめく愛の歓びを知ったとき彼女の世界は崩れ去った……。■コートニーは母を亡くし、受け継いだ牧場の経営にあたっている。内情は苦しく、共同経営者を探すことが急務だと言われていた。共同経営者……。そんなものは欲しくもないが、仕方がない。会計士の口にした、もうひとつの解決策は問題外だから。“金めあての結婚”だなんて!今日、華やかな競馬場の会員席に足を運んだのも、投資家を探しだすためだった。なのに、彼女の心を引きつけたのは、投資家でも経営者でもなく、ハンサムな謎の男性ジャック・ファルコナーだった。確かに、彼に投資家探しを手伝ってほしいと頼んだが、まさか彼自身が牧場を見に来たいと言うとは思ってもいなかった。同じ屋根の下でジャックと過ごす――それはあまりに危険な行為だ。コートニーは、彼に身を任せたくなる衝動を抑える自信がなかった。
  • 目覚めたら花嫁
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    族長の花嫁は、海からやってくる――だれがそんな伝説を信じられるだろうか?■旅先で知り合った男性のクルーザーに乗っていたアヴァロンは、偶然、彼とその仲間たちが麻薬密輸人だと知ってしまい、無謀にも海に飛びこんで彼らのもとを逃げ出した。だが、冷たい海の中で気を失い、目覚めると、ある老女の家で寝かされていた。ここはスコットランドの小さな村らしい。アヴァロンはその老女から思いがけないことを聞かされた。「あなたは族長の妻となるために、ここに導かれてきたのです」なんですって? 私はたまたまこの村に流れついただけよ!必死で逃げ出す機会を狙うアヴァロンだったが、しだいに心が揺れはじめた。村の人々はみな親切でやさしく、おまけに、族長のフレイザーはとびきり魅力的な男性だった。
  • 愛のセカンド・チャンス
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    彼はアシュダウンの人気者。でも、わたしはだまされない。■ソフィの住むアシュダウンにグレゴリー・ウォレスが越してきた。彼は村の新興住宅地の開発業者で、経済の活性化に貢献したと、みんな諸手を上げての歓迎ムードだ。だが、ソフィは知っている。やりての実業家の真の姿を。もとの夫アランのように、うわべだけ魅力的で冷たく、田舎の人々を見下す人間に違いないのだ。アランの望まない妊娠をしたことで捨てられたソフィは、難聴の娘を抱え、ひとりで必死に生きてきた。もう男性とかかわりを持つつもりはいっさいない。ところが、アシュダウンにやってきたグレゴリーは、ソフィに興味を示し、なにかと会う機会を作ろうとする。狭い村では避け続けるわけにもいかず、顔を合わせているうちに、彼の開くパーティーのケータリングを頼まれた。そしてその夜、ソフィは彼の家に泊まらざるを得なくなり……。
  • 響けウエディングベル
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    彼と晴れて婚約――でも、二人の気持は大きくすれ違い……。■アンバーは左手の薬指に輝くダイヤモンドの指輪を見つめた。わたしはフィンと婚約したんだわ。熱愛する理想の男性と……。もっと有頂天になっていいはずなのに、なぜ、こんなに不安なの?モデル・エージェンシーの経営者フィンは、アンバーの上司。ハンサムでセクシーで、美人モデルたちの視線は彼に釘づけ。そんな男性と恋に落ち、指輪を贈られて喜んだアンバーだったが、婚約してからの彼は毎日仕事に明け暮れ、ろくに話もできず、二人で結婚式の日取りについて相談したことさえ一度もない。おまけに、ちょっとした口げんかがきっかけで、二人の間に溝ができてしまったような気がする……。アンバーは思った。ウエディングベルを鳴らしたい、絶対に。だけど、その夢は本当に実現するの?わたしとフィンが結婚式を挙げられるのは、いったいいつ?
  • ばらの面影
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    運命に翻弄された祖母の恋。この出会いもまた前世の定め?■戸口に現れたユーイン・フレーザーを一目見たとたん、ロザンナは体の奥底に震えが走った。初めて会った見知らぬ人なのに、なぜ……。ユーインもまた、驚きの表情をあらわにしている。でもそれは、ロザンナが祖母のローズに生き写しだったからだ。祖母はかつて第一次大戦下の戦場に看護婦として赴き、少尉だった彼の大伯父のハリーと恋に落ちた。そのいきさつは、残された手紙や日記に詳しくつづられている。史実を題材にしてベストセラー小説を書いたユーインは、次作で戦下の二人を描く調査のためにロザンナの家を訪れたのだ。彼はただ、わたしの中にローズの面影を探しているだけ。わたしが動揺したのも、不意に彼の訪問を受けたからにすぎない。だってわたしには、デイヴィッドがいるのだから。ハンサムで前途有望な医師である、愛情深い婚約者が……。
  • ウエディングは裸足で
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    きっと、これからも愛しつづける。でも、このさよならは避けられない……。■クロゼットのウエディング・ドレスを、スカイは悲しい気分で眺めていた。結婚式を目前に婚約を破棄されたのだ。婚約者だったニックは大会社の跡継ぎとは思えない、野性の香りを漂わせる魅力的な男性。でも彼が結婚を申し込んだのは、テレビの料理番組に出ているスカイを、そのイメージどおりの、夫を束縛しない女性だと思っていたからだ。「結婚できなくても、恋人同士として続けられるよ」婚約破棄を申し出たとき、ニックが言った言葉が耳を離れない。でも、恋人には戻れない。彼を忘れられないのはわかっているけれど。本当のわたしは、子供も、いつもそばにいてくれる夫もほしいのだから。ところが三週間後、スカイは常夏の島でニックと再会する。ニックはすでに、いかにも彼を束縛しそうにない、美しいモデルの恋人を連れていた……。
  • 傲慢なエスコート
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    安心できる男性と、どきどきさせる男。どちらを選べばいいの?■その夜、ジェニファーを迎えに現れたのは、圧倒的な存在感で彼女をたじろがせる、スティーヴンという男だった。恋人のデイヴィッドと喧嘩したジェニファーは、今夜開かれる企業家たちのパーティーに行くため、仕方なくエスコートを雇ったのだ。それでもパーティー会場にデイヴィッドが現れると、ジェニファーは我に返った。彼と仲直りをしなければ。誠実な彼との心安らぐ生活を望むなら……。パーティーの帰り、スティーヴンは強引に彼女の唇を奪って言う。「きみは一週間以内にぼくに連絡してくる。次のキスに賭けよう」いったい彼は何を言っているの? わたしは恋人とよりを戻すのに。ところが翌日の新聞には、スティーヴンとジェニファーの記事が、写真つきで大きく載っていた。大企業の重役と実業家の孫の一大ロマンスとして……。
  • 誰よりも何よりも
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    彼との恋はまるで初恋のような気分。でも婚約者がいたなんて、どういうこと?■「ここはいったいどこなんだ?」男は目を覚ますと言った。彼は、オリヴィアが手伝う牧場で、倒れていたのを発見されたのだが、どうやら頭を強く打ったために、一時的に記憶を失っているらしい。思い出せたのはベンというファーストネームだけ。看病するうちに、オリヴィアは彼に強く興味を引かれるようになった。整った顔立ちにブルーの瞳、皮肉な冗談がうまくて、病人のくせにしきりに彼女の歓心を買おうとする。わがままで、でも優しくて……。だめよ。彼のことはまだ何も知らないのに、好きになるなんて。オリヴィアはベンといると、いつも幸せな気分になれた。まるで初恋のときのように。でも、そう思い始めたとたん、彼は牧場の買収に訪れた畜産会社の社長で、しかも、しばらく前から記憶が戻っていたと、オリヴィアに打ち明けた。やがてベンを飛行機で迎えに来たのは、華やかな魅力をたたえた女優のケイトリンだった。だが、オリヴィアは知るよしもなかった。ベンをいたわるように抱きしめる彼女が、まさか彼の婚約者だとは!
  • 封印された花嫁衣装
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    理想の男性が今、目の前にいる!ホリーがそう思った矢先……。■荒涼とした十一月のイギリス。だが、ホリーの心は温かかった。ラブレース・ブライダルショップ――ついに自分の店を開けるのだ。すべての女性を、まばゆいほど美しい花嫁に変身させる店。ホリーがデザインしたウエディングドレスはここで売られ、愛と希望を包みこんで花嫁から花嫁へと伝えられる……。店の前でぼんやりと夢の中を漂っていたホリーは、通りかかった男性を見てぽかんと口をあけた。これほど魅力的な男性は見たことがない!ひそかに夢見てきた人が、現実に目の前に現れたようにさえ思える。彼のほうも、催眠術にかかったように茫然とホリーを見つめている。ところが、彼はホリーが無断で不動産業者と店の賃貸契約を結んだと知り、敵意をむき出しにしてにらみつけてきた。ホリーは、彼が店の家主だと知り、とたんに警戒を強めた。彼はどういうつもり? まさか契約を認めないなんて言いだすのでは?
  • 恋はハーレーに乗って
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    彼女は氷のプリンセス――いつか僕が溶かしてみせる。■JTは、彼女にキスをしたとたん、自分が困った状況に置かれたことに気づいた。金色の髪に黒い瞳の、美しい女性テイラー。だが彼女は、かつてJTを陥れた憎きボス・ダニエルズの娘。父親と同じ、非情なビジネスウーマンだ。テイラーは、JTの大切な故郷であるジャーメイン島のリゾートを次のビジネスのターゲットとして秘密裏に調査していた。それを知ったJTは、島を守るため、身分を偽って彼女に近づいたのだ。彼女の調査の目的を暴き、ボスに復讐するはずだった。それが、こんな氷のような女に欲望を覚えるなんて、いったい僕はどうしてしまったんだ?島の未来と、ボスへの復讐だけを考えなくては……。
  • 完璧な結婚
    -
    妻や母である前に一人の女だと、どうしたらわかってもらえるの?■はたから見れば、ジーナの結婚生活は完璧と言えた。ハンサムな夫、かわいい三人の子供たち、裕福な暮らし。しかし、そんな幸せそのものの日々の中で、ジーナは不満をつのらせつつあった。夫のリードは私のことを、家庭を守る妻、子供を育てる母親としてしか見ていない。そんなある日、平穏な生活の中に小さな疑惑が生じた。リードが出張の宿泊先を、いつものホテルから別のところに変えたのだ。しかも、そのホテルは出張に同行する秘書のペイジが選んだという。ジーナにはぴんときた。思えば、ペイジが働きだしてからだ。リードがどことなくよそよそしくなったのは。リードの出張についていこう。とっさにジーナは心を決めた。彼が浮気をしようと考えているなら、なんとしても阻止しなければ。そして、私を一人の女として見てもらえるようにするのだ。
  • 愛を知ったブリジット
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    幼い甥のために滅私の日々。それが私の人生と思っていたけれど……。10代で未婚の母となった妹が転がりこんできて以来、ブリジットは小さな甥の母親代わりをしている。派遣の仕事をしながら懸命に幼子を育てる彼女を気遣い、ある夜、親友が仲間うちのパーティに招待してくれた。しかし周囲とのギャップを埋められず疎外感を覚えていると、遅れてやってきた小児科医のドミニクを紹介される――女性の視線を釘付けにする彼は、セクシーを絵に描いたような独身貴族だ。不思議と意気投合し、気づけば二人は自然にベッドをともにしていた。だがかつて愛に裏切られたブリジットは、この恋は一夜限りと自分を戒め、翌朝、理由も告げずに彼のもとを去ったが……。■年の離れたわがままな妹の親代わりをし、その妹が産んだ小さな甥の面倒を今また見ている苦労人ヒロイン。かつて恋人から手ひどい裏切りをされた彼女が本物の愛を見つけるまでの切ない恋物語を、HQロマンスの人気作家C・マリネッリが情感豊かに描いた秀作です。
  • 夢の先には
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    休暇でオランダを旅行中、エマは車の衝突事故を起こしてしまった。車線を間違えるという大ミスだ。ユスティンと名乗った相手の車のオランダ人男性に対して、最初のうちは申し訳ない気持ちでいっぱいだったエマだが、横柄な態度の彼に、反抗心がわき起こる。警官に提示したパスポートを、どうして彼が見たりしているの。
  • ギリシアの小さな奇跡
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    お腹の子は、あの日愛を交わした証。 それを、信じてもらえないなんて……。 “陽性”を示す妊娠検査薬を見て、ステファニーは呆然とした。相手は、3カ月前にカリブの島で出会い、恋に落ちた男性デヴ――教養豊かでカリスマ性のある彼と自然に惹かれ合い、生涯忘れられない素晴らしい一夜をともにした。だが翌日、別れのメッセージを残し、彼は忽然と姿を消したのだった。父親を知らずに育った彼女は、わが子に同じ思いをさせたくなかった。あらゆる手を尽くし、ギリシアの地でようやく再会を果たすが、そこにいた彼は、まるでステファニーの知る彼ではなかった。彼女が愛した男の正体は、富豪一族の御曹司、ニコス・ヴァサロス。驚きも冷めやらぬなか、辛辣な言葉がステファニーの胸に突き刺さった。「金持ちと寝て妊娠するのが狙いだったのか?」■HQイマージュの代表的作家R・ウインターズの最新作。絶世の美男との出会いと別れは、ステファニーにとってまるで雷に打たれたような衝撃でした。やがて生まれくる小さな命、その子の父親との残酷な再会、そして名ばかりの結婚……劇的展開をお見逃しなく!

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