国内ミステリー - 徳間文庫作品一覧

  • 滅びの宴(電子復刻版)
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    秩父山岳一帯で山小屋の長期休業と不気味な投石事件が相次いだ。何者かが入山を阻もうとしている。同じ頃、山林濫伐と鼠群再発生の危機を警告し続ける右川研究所の米国人資金提供者が失踪した。男の正体はベトナム戦争でペスト戦に従軍した陸軍大佐だった。二年前、大恐慌を招いた竹笹の再開花が報告される中、甲府盆地を滅ぼし大菩薩嶺で自壊したはずの数十億の鼠群が蘇ろうとしていた。名作『滅びの笛』に続く衝撃パニック巨篇。

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  • 霧に溶ける(電子復刻版)
    3.0
    ミス・コンテストの最終予選に残った5人の美女が、旬日に迫った発表日を前にして、脅迫・交通事故・怪死と次々と謎の事件に巻き込まれてゆく。時を移さず警視庁特捜班の執拗な追求が開始されるが、彼らの行く手には、巧妙なアリバイ工作、鉄壁の密室などが複雑に絡み合った“犯罪連立方程式”が立ちはだかるのだった……。果して、その解答はあるのだろうか? 著者の代表的本格推理小説!

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  • 密猟区(電子復刻版)
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    高校教師の遠宮は夏休みの2週間、シベリア研究ツアーに参加した。胸躍らせてソ連に第一歩を印したその日、ハバロフスクのホテルで携行した米軍の航空地図F10を盗まれてしまう。そして、帰国1カ月後。シベリアから飛来したミグ25が函館に強行着陸、パイロットは遠宮が紛失した地図を持っていた!~ いつの間にか、遠宮は米中ソ3国のスパイ戦に巻き込まれてゆく。現実の事件を舞台に描く傑作スパイ小説。

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  • 密室の利権(電子復刻版)
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    わが社が乗っ取られる!――取締役会での極秘情報に、瀬尾総務課長はスーパー「吉半」の自社株買い占めに狂奔した。社内は折からのリストラに揺れ、瀬尾は保身を謀ったのだ。だが意外にも会長派、社長派の角逐の余波を食らってインサイダー取引疑惑で告発されてしまった。企業買収に社内抗争。更迭されて労組委員長に転身した瀬尾は、生き残りを賭けて、会社への復讐を開始した……。企業長篇問題作。

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  • 魔笛が聴こえる(電子復刻版)
    4.0
    ウラン鉱の人形峠に近い御霊町では、先住民と新興住民の間で町を二分する諍いが続いていた。ある日、先住の反町長派急先鋒・野川の娘が運河で溺死した。防護柵の設置を再三、町長に陳情していた矢先だった。続いて今度は町長の一人息子が絞殺されるに及んで、両派の不信と猜疑が一挙に爆発、血で血を洗う惨劇が始まった……。滅びを呼ぶ人間の業と、国家権力の壮大な謀略を活写する傑作長篇。

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  • 魔家族(電子復刻版)
    -
    ゆえあって組織暴力団の用心棒をつとめる羽根沢は、たった1人の肉親の臨終を見とるべく愛車で病院に急行する途中、見知らぬ老女と接触事故を起こした。緊急時でもあり、大した怪我でもなさそうなので、そのまま放置したところ、翌朝、新聞には《老女、ハネられた上で絞殺》と報じられていたではないか。羽根沢は恋人と共に仕組まれた罠の解明のために奔走を始める。――老人の孤愁と懊悩に挑んだ異色長篇推理!

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  • 謀略の迷路(電子復刻版)
    -
    あなたの幸福や平和は、果して永遠のものだろうか? 平凡な市井人が、偶然に、ときには意図されて謀略機関や諜報機関の毒もつ触手にふれ、致命的な傷を負い、あるいは虫のように殺されてゆく。――いつ、どこで起こるかもしれない現代社会の恐怖を、被害者の側から満身の怒りをこめて描いて世評高い国際スパイ連作集。「風の弾痕」「死者に告げよ」等収録。

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  • 謀殺列島 赤の殺人事件(電子復刻版)
    -
    富士山麓の遊園地・富士スバルランド。新規開業のループコースター「ビッグエスカルゴ」で事件が起きた。運転中に若い女性が転落死したのだ! 被害者は四年前に失踪した元有沢製薬の会長秘書・柳瀬雪。しかも調査事務所には、二人の人間から捜索が依頼されていた。一方、警視庁の宮之原昌幸警部宛に「怪人18面相」からの不適な挑戦状が届いた。日本列島を舞台にした史上最大の難事件に宮之原はどう挑む!~

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  • 謀殺列島 青の殺人事件(電子復刻版)
    -
    「生放送中に美人タレントを拉致する」怪人18面相の予告から一週間。東洋テレビのスタジオから、お天気キャスターの高杉千絵が誘拐された。犯行声明には千絵がCM出演していた花水木化粧品への恨みが書かれ、店頭では青酸入りや爆発装置付きの口紅が見つかる。四日後、千絵は無事保護された。犯行の理由は、歴史学会の首領である千絵の父親と天照大神――宮之原は犯人が残した言葉の意味を追跡する。

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  • 謀殺列島 紫の殺人事件(電子復刻版)
    -
    一連の事件の鍵を握る政界の首領・紀伊元総理大臣が拉致された。しかも犯人は「怪人18面相」を名乗ったのだ! ローマ銀行の口座へ身代金十億円の振込要求を承諾させられた紀伊は、宮之原へ捜査を依頼。ワシントンの小清水峡子から、口座名がイタリア・マフィアの大物という報告を受けた宮之原は、ローマで峡子と落ち合う。その二人の前に柳瀬雪が現われた! 驚愕する宮之原らに、雪が語った衝撃的な事実とは!~

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  • 謀殺のチェスゲーム(電子復刻版)
    -
    日本最大の暴力団組長が狙撃され、犯人の少年が逃亡したことで、全国的なやくざ戦争が始まった。同じ頃、科学の粋を集めた対潜哨戒機がレーダーから消え、調査を命じられた新戦略専門家・宗像一佐は、事件の背後にアル中で脱落した元同僚のゲーム理論家・藤野の影を見ていた。暴力団の執拗な追跡から逃れる少年と、軍事機密に進入した元同僚を追う男、二人の交錯するところには……。長篇本格アクション。

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  • 暴 行(電子復刻版)
    -
    敏腕刑事といわれた上条昌彦が職を失ったのは、合意のはずの女から強姦と騒ぎたてられ、告訴されたからだ。そんな上条が小野里家から娘マキの警護を頼まれる。玉の輿の結婚を控えている彼女に、最近不審な電話がかかってくるというのだ。上条が小野里家に赴いた夜、近くで女性が暴行のはて絞殺される。これがおぞましい事件の発端だった。――暴行という極限状況を主題に、男女の愛欲を描く長篇推理。

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  • 母なる鷲
    -
    死神シリーズ第5弾。暴力団組長の伊造は下田沖に釣りに出て、モーターボートが巨大な蛸に海中に呑み込まれるのを目撃した。一方、皇居のお濠に、淡水には棲まないイイダコが現れ、マスコミと群集の目前で突然炸裂。未知の“生物”爆弾であった。何が始まろうとしているのか――。生命工学を駆使して、世界を混乱に陥れようと企てる謎の“デビルエ房”に、伊能と中郷の死神コンビが敢然と闘いを挑むスーパー・ハードロマン。

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  • 風の骨(電子復刻版)
    -
    昭和二十七年六月二日、大分県菅生村の駐在所が爆破された。目撃者の証言によると逮捕者は三名。しかし、警察は共産党員二名を逮捕し、もう一名は取り押えたが、逃げられたと発表した。折からのレッドパージで朝日新聞社を追い出され、豊後日日新聞社会部にあって中央マスコミヘの復帰を狙う記者・池島淳一は、消えた容疑者・秋草春雄の行方を追及するうち、事件そのものに疑惑を抱く。傑作長篇。

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  • 美貌の影(電子復刻版)
    -
    平凡な幸福を保つことが、実はもっとも困難だと気づかない者は多い。二週間後に結婚を控えた岸田美沙子もその一人だった。会社からの帰途、二人組の暴漢に襲われた彼女は、必死で抵抗するうち、その一人をナイフで刺殺してしまったのだ……。その夜を境に、平凡な家庭づくりを夢見ていたOLは、数奇な運命に翻弄される影の逃亡者となった。人生の暗転と、漂泊の女心の深奥を鋭く描いた異色長篇推理!

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  • 八人目の敵(電子復刻版)
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    新進作家の鯉沼淳は、雪まつりで訪れた十日町の温泉宿で中年男の死体を発見した。翌日、上山田温泉に向う鯉沼は、突然、若い女に同行を求められる。女は中年男の連れだったが、なぜかその翌朝、鯉沼の前から忽然と姿を消してしまったのだ。帰京して女の行方を捜すうち、鯉沼は思いがけない事件に巻き込まれてゆく。彼の前に女が姿をあらわすたびに、彼は窮地に立たされるのだ。果して女の正体は何か?

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  • 東京外為市場25時(「10割の男」を改題)(電子復刻版)
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    一瞬の判断で、ドルや円の売買をし、瞬時に億の単位の儲けや損を出す。北原一輝は、年収一億五千万円の為替ディーラーだ。米国系ワールド・グロリア銀行に席を置き、金髪の美女を恋人にし、高級住宅地に住む。男なら誰でも羨む地位も名声も金も手にいれた一輝は、日米経済戦争の奔流の中、為替の大波瀾に勝負を挑む。世界経済がリアルタイムで流れる二十五時間の緊張感、息遣いを生々しく伝える経済小説。

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  • 天女裸像(電子復刻版)
    -
    興奮状態の朝井はなかなか寝つかれなかった。頭に浮かぶのは、あの殺人現場の物凄い血の池地獄である。人格高潔、神様のような老人がナイフで切り刻まれて、絶命している。その犯人が、花も恥じらう17歳の女子高校生だという。朝井には合点がいかなかった。動機は何か? 何のために、若い娘があんな身の毛もよだつような殺し方をしたのか?――市長直属の情報官朝井が探偵役で活躍する傑作本格ミステリー!

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  • 天山を越えて(電子復刻版)
    5.0
    昭和八年、満州をほぼ掌握した日本軍部は、来るべき全面戦争に備えてタクラマカン砂漠に住む自由の民東干(トンガン)との提携を策した。奉天鉄道ホテル社長の娘・犬山由利に目をつけた軍部は、東干を率いる青年・馬仲英との縁組みを強引に承知させる。だが、仲英は天山地方へ転戦。取り残された由利は、従者の衛藤良丸上等兵とともに仲英の後を追うが……。推理作家協会賞を受賞した著者会心の冒険ロマン!

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  • 地の涯 幻の湖(電子復刻版)
    5.0
    行方不明の夫・乙彦を求めてブラジルのサルバドールにやって来た羽沢英子は、唯一の手掛かりであるアボ・クワレンテという人物についての情報を得るために、聖なる父と呼ばれる男に会い、偶然、クワレンテの消息を知ったが、なぜかそれが聖なる父の激怒を買ってしまった!~ ベレンに飛んだ英子は、乙彦がマットグロッソの大森林にあると伝えられる《幻の都・Z》に向ったと知って、その後を追ったのだが……。

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  • 地 獄 (上)(電子復刻版)
    -
    九月、伊豆大島の岩肌にブダイ釣りに興じる一行――作家西村寿行と錚々たる編集者二十人。そのうち一人が奇声を発して巨大なトラ河豚を釣り上げた。が、死んだように凪ぐ海に、西村は異変を悟っていた。すでに一行は三途の川を渡ってしまったのだ。西村の料理したトラ河豚が原因で。そこは黄泉国、戻るすべはもうない。狂気に逸る日本の知性たちの、恐れを知らぬ地獄冥府への旅が、こうして始まった。

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  • 誰もが信じられない(電子復刻版)
    -
    「お前の母親は、実は殺されたのだ……」今はの際の祖父の口から、思いもかけぬ真相が告白されようとした途端、体の不自由な美津子は、父と継母と夫によって、車椅子ごと室外へ連れ出されてしまった。その夜を境に、16年前の謎が、大手観光会社を経営する一家に、不信の渦を巻き起こし、惨劇を生み出して行く……。男と女が、そして親と子が織りなす愛と憎しみを剔抉したサスペンス・ミステリー。

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  • 誰かが見つめている(電子復刻版)
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    会社の同僚・亮子とのデイトの約束をホゴにされたばかりに江尻芳夫は倒錯の世界に迷い込み、男娼アンナの死体発見者となった。容疑をかけられ、窮地に陥った江尻は謎の男を追うが、行く先々で奇怪な殺人事件が起こった。一方亮子は、江尻の上役との間に不可解な謎を残したまま姿を消した。江尻は事件の鍵を握るアンナの仲間たちに接近すべく夜の酒場を彷徨、そこで3年前に起きたある暗い事件の真相を知る。

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  • 大魔島(電子復刻版)
    -
    一九一二年、ドィツ人実業家のハウプトマンは良質の金鉱を探してニューギニアの奥地へ踏み込み、行方を絶った――。時は現代。三沢夏野は横浜にある文化人類学研究所の依頼で、未開高地民の予備調査でニューギニアを訪れた。さまざまな動物や祖霊の鎮魂像に目を奪われた夏野は、そこで、日英中混血の怪しい男に声をかけられる。男と異様な一夜を過し、次第に惑溺していく自分を感じる……。

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  • 太陽の祭り(電子復刻版)
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    『太陽の祭り』―六百年前に滅亡したインカ帝国の現代もつづく盛大な祭りの日、アンデス山脈に葦笛ケーナの音色が流れ、街で働くインディオは故郷の山村へ帰る。十年前に日本を離れて、南米を放浪の末に、今はペルーの首都リマでインディオ出身のアリサと幸せに暮す山崎真次。祭りの日、父母のいる山に帰りたがるアリサとインカ山脈の村に移住を決意した真次に、ある呼び出しがきた。長篇サスペンス。

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  • 捜査日誌(電子復刻版)
    -
    警視庁のベテラン刑事庄司三郎は鬼といわれる反面、オヤジさんで通る名物刑事。厳しくも人情味あふるるその捜査日誌! ストリップ劇場仮面座をめぐる連続殺人、新宿の医大病院の中庭に遺棄されていた全裸の美女、亡父の日記により父の怨恨を殺人によってはらす娘、研究室で818の血文字を残して撲殺された民族史の権威……等々、科学捜査の網目をのがれて多発する凶悪犯罪に、刑事の鋭い推理が冴える!

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  • 戦時標準船荒丸(電子復刻版)
    -
    昭和二十二年、商船学校を卒業した桐生伸彦が初乗船したのは、戦前に粗製濫造された戦時標準船荒丸だった。神戸入港と同時に、荒丸はGHQの捜索を受けたが、大河内船長以下が平然と応対、事なきをえた。後日、亡兄の友人を訪ねた伸彦は、荒丸が幾度か闇物資運搬の容疑で捜索を受け、荒丸を密告した業者が次々に変死したことを知らされた。そして亡兄も大河内船長の下で働いていたという。海洋冒険小説。

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  • 千金の夢(電子復刻版)
    -
    文なしのくせに埋蔵金発掘に憑かれた奇妙な男、源田三郎が銀座の一流ナイトクラブを訪れ、とんでもない話を持ちこんだ。赤城山中に眠る100万両、久里浜沖の海底に沈む時価5000億円の財宝を探そうというのだ。世を捨てた天下ペテン師の銀次はこの話を耳にし、プロの直感で発掘の資金集めを買って出た。一攫千金の夢にたゆとう男と女をミステリアスに描く〈黄金伝説〉ロマンの名作。

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  • 赤かぶ検事奮戦記 琵琶湖慕情殺しの旅路(電子復刻版)
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    滋賀県警の行天珍男子巡査部長から、“赤かぶ検事”柊茂検事のもとへ相談が持ち込まれた。琵琶湖の北、余呉湖畔にある玉林寺の住職が脅された。所蔵する国宝級の十一面観音を売らねば災難が降りかかるというのだ。石堂信成住職が、脅迫者の呼び出しに応じて出向いた遊園地で、第一の殺人事件は起こった! 住職の姪が毒矢で殺害されたのだ。ついで檀家総代で観音像の所有者の絞殺死体が発見されて……。

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  • 制 覇(電子復刻版)
    -
    昭和53年、日本最大の暴力団組織谷口組3代目田所正雄が狙撃された。首領撃たる、の報は、組織内部と田所の家庭に微妙な波紋を呼ぶ。谷口組若頭と若頭補佐の対立が激化する一方、家庭内で長男夫婦の不仲、そして長女の恋人である新聞記者が谷口組担当となり、ジレンマが深まる田所家の中で気丈に振舞うのは田所の妻ひろ子だった。気鋭の直木賞作家が組織首領の野望と家庭人としての相克をシャープに捉えた力作。

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  • 瀬戸内殺人海流(電子復刻版)
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    新宿にあるホテルの浴室で、関東道路公社調査課課長・高路の溺死体が発見された。酒に酔いタイルに頭部をぶつけ昏倒した末に死んだということらしいが、警視庁捜査一課の最古参である遠野松次刑事は、頭がぶつかるのを防ぐのにタイルの壁に掌紋を残さなかったことに不審を抱いた。捜査を開始するうちに、高路が、関東道路公社東京支社長とともに、野沢建設社長と会合していたことが明らかになってきた……。

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  • 仁 義(電子復刻版)
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    日吉組の開帳する手ホンビキの盆に、胴師として招かれた達夫とその恋人花江は、組の幹部伊勢に呼びとめられた。姐さんの鶴子に手を出した達夫はあやうく大切な親指をつぶされるところだったが、友人の布村京吉に救われた。達夫の身代りとなって親指をたたきつぶされた京吉は、日吉組に盃を返し、沖津組に身を寄せたが、やがて賭場で伊勢と勝負する日がやってきた。「獣の倫理」他、七篇を収録。

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  • 人喰いの時代(電子復刻版)
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    東京からカラフトに向かう船中で、椹秀助は首吊り死体を発見した。が、再び現場に戻った時には死体が着ていたはずの洋服は消え、なぜか下着姿になっていた。被害者の名は藤子義介。貿易会社社長で、彼の持ち船はその劣悪な労働条件から「人喰い船」と呼ばれていたという。事実、船員の中には彼に恨みを持つ者もいた。しかし、椹と同室の呪師霊太郎が見せた推理は全く意外な方向へ……(「人喰い船」)他五篇を収録。

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  • 新黙示録 銅鐸の秘曲(電子復刻版)
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    小雨か霧にけぶる深夜の東名・名神高速に現れては、腕自慢のスピード狂をあっさりぶっちぎる赤いファイアバード・トランザムがあった。この“幻の天使”に司法試験浪人生の加古東彦(さきひこ)は拾われた。運転者は神子(みわこ)という神秘的な美女で、御嶽山が爆発すると予言をして、陶酔の交りを持ったあと、東彦の恩師で異色の考古学者・桃野川に異常な興味を示し、仲介の労をとるよう頼むのだった。好評伝記シリーズ完結篇。

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  • 寝台特急「はやぶさ」は止まった(電子復刻版)
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    久留米駅を発車したばかりの東京行きブルートレイン“はやぶさ”がATS(自動停止装置)の作動で、突然筑後川鉄橋上で急停車、ダイナマイトと拳銃で武装した黒覆面の一味に襲われた。たまたま列車には元自由党幹事長と運輸政務次官のVIP二名が乗り合わせており、犯人側は現金五億円と逃亡用のヘリコプターを要求するのだが……。サスペンスとブラックユーモアが綾なすエンターテインメント巨篇。

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  • 情事の追跡者(電子復刻版)
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    製薬会社営業マン佐藤三郎のアパートに深夜のテレホンセックスを仕掛けてきた女が、通話中に何者かに殺された。女は銀行員で二億円もの使込みをしていた。そして女のメモから、佐藤名義で七千万円の預金があることを知って佐藤は驚く。横領と殺人の容疑者にされた佐藤は〃影の男〃を追って女の正体を探りはじめた。だが、ようやく真犯人の手がかりを掴んだ佐藤に巧妙に仕組まれた罠が待っていた。長篇小説。

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  • 消えない焔(上)(電子復刻版)
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    一九一五年、第一次世界大戦勃発後間もなく、ドイツ人のクララは、福岡の俘虜収容所にいる夫を追って来日した。一方、パン職人の水野為一は親を知らずに育ち、窃盗の前科があった。遊廓へ通ううち金繰りがつかなくなり、元知事の別荘に押し入ることを思い立つ。そこはクララが身を寄せている場所であった。忍び込んだ水野と鉢合わせたクララは揉み合いになり……。「暗い連動」他、犯罪の翳を抉る五篇を収録。

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  • 女囚犯歴簿(電子復刻版)
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    生まれながらの盗癖ゆえに人並の恋もできず、拘置所入りを繰り返すことに心の安逸を求める哀れな女。執拗な情夫(ヒモ)からのがれるため、堅固なアリバイをつくって男を殺すが、刑事に追いつめられたホステス……。ありふれた人生を夢見ていたのに、一転して犯罪者に堕ちてゆく女たち――その歪んだ環境と心理の哀れさを、“実際の女囚の犯歴を参考にして小説風に組み立てた”という藤本義一独特の語り口で描く異色作。

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  • 女実業家 「西陣おんな一代」改題(電子復刻版)
    -
    昭和三年、京都西陣で織り子の娘として生まれた越原千世は、病気の母の治療費のため、十三歳で雑貨商に嫁いだ。鈍重な夫と姑との辛い日々。母の死を機に家を出た千世は、母が世話になった機業店に身を寄せ、主の清造や住み込みの健二の暖かさに初めての幸せを感じた。終戦後、千世は請われて清造の息子の後妻となり、実業家として手腕を発揮し始める。不遇に耐え続けた女の流転の日々を描く傑作長篇。

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  • 宿命の女(電子復刻版)
    -
    四十年前、美貌と天才を謳われながら、ヒトラーの愛人、“呪われた建築家”として歴史から抹殺されたジネット・マリス。彼女は不思議に関係者を魅了し、そして不幸を呼ぶという。ジネットの自画像“宿命の女”を入手、展覧会を企画した伊原は、しかし多額の借金のため暴力金融に追われ、やがて失踪、金融業の男も殺害された……。俊英の傑作長篇サスペンス・ロマン。

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  • 獣たちの熱い眠り(電子復刻版)
    -
    プロテニスの花形プレーヤー三村浩司は一夜の情事のために抜きがたい陥穽にはまり込んだ。三千万円を脅迫され、選手資格は停止された。栄光の世界から泥濘の地獄へ――眼には眼を、歯には歯を、プロの恐喝組織を相手に復讐鬼と化した三村の凄絶な死闘が展開する。長崎から東京へ、ギブ・アップするわけにはいかない男の〃存在理由〃を賭けて戦う一匹狼を描破する勝目梓の長篇出世作!。

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  • 社長ハンティング(電子復刻版)
    -
    五光百貨店のプリンスとまでいわれた榊原聡明常務は、社内政治に長けた奥谷猛専務に追い詰められていた。一度は、奥谷の社長就任を許した榊原であったが、百貨店の経営については自分の方が一枚も二枚も上手だという自負もある。そこに持ち上がったのが北山流通グループ総帥の北鋭司からの誘いだった。榊原は北山百貨店の副社長として迎えられ、敵陣より五光の奥谷の経営に挑戦する。長篇企業内幕小説。

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  • 赦されざる者の挽歌(電子復刻版)
    -
    黒瀬が伊奈と知り合ったのは、あるパチンコ屋でのことだった。黒瀬が暴力団員と知っても、伊奈の紳士的な態度は不変だった。その伊奈に、黒瀬はある犯罪計画をもちかけられ、結局計画にのったが、その犯罪現場での伊奈の阿修羅ぶりに黒瀬は驚倒した。――平穏な日常の中に抱きつづけてきた怨念を、ある日、大爆発させる男たちの群像! 「火の花壇」「沸点」「血の闇」「悲しい兵士」「白い闇」「姦計」「公開リンチ」「地獄の轍」「蹂躙」の9篇を収録。

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  • 失なわれたものの伝説(電子復刻版)
    5.0
    室戸雄はスパーリングパートナー。ある日、千田有愛と名乗る美女の訪問を受けた。そして、有愛に紹介された謎の人物日高律との出会いが、室戸雄の人生を変えた。伊能、乙丸、鬼島、千吉良。室戸と同じように集められた仲間は、各々が特別な技能の持ち主で、共に心に深い傷を負っていた。こんな奇妙なチームに日高が与えた目的地は、奄美群島徳之島の北西海上に浮かぶ伝説の島・喜宝島だった。長篇冒険小説。

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  • 事件記者(電子復刻版)
    -
    タイムスの荒さん宛に手紙が届いた。差出人は服役囚の芝山某、添削指導を受けていた女流歌人・千々輪斉女が最近ガス自殺したと報道されているが、実は他殺だというのだ。荒さんはじめ警視庁詰めの記者たちが取材に走るが、既に芝山は仮出所しており、直後に殺人事件を起し行方知れず。さらに斉女の義弟で遺産相続人の啓二郎までも殺され謎は深まるばかり……。鎬を削りあう敏腕事件記者たちの活躍を描く。

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  • 紫陽花いろの朝に死す(電子復刻版)
    -
    千々岩家の家族関係は崩壊寸前だった。女性出入りの激しい父・夕起夫と、黙ってそれに耐える母・葉子。薬科大学に通う姉・加奈は、妻子ある男と愛人関係にあった。高校二年生の次女・美佐だけが、恋人・多久也との交際も順調で唯一まともな存在だった。しかし、近所で起こった殺人事件をきっかけに、かろうじてバランスのとれていた一家を“悪魔”がかき回し始める……。暗い宿命を描いた長篇傑作推理!

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  • 獅子は闇にて涙を流す(電子復刻版)
    -
    アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの波止場でQ紙の支局長蛍田の死体が発見された。その二日前、蛍田の妻緋沙子も何者かに誘拐されていた。Q紙の東京本社記者森村は、アメリカから帰国した鳴瀬特派員から、アマゾン上流に原爆製造の秘密基地があり、日本の黒い機関が絡んでいるとの情報を得る。その夜、二人は襲われ、鳴瀬は死んだ。事件の謎を追ってブエノス支局に森村は赴任する。長篇ミステリー。

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  • 死霊捜査線《死に神探偵むくろ帳》(電子復刻版)
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    無久路草平は即身仏や古墳の研究家として知られているが、ミイラや非業の死をとげた被害者の声を聞くことから、全国の警察の特殊コンサルタントをひきうける“死に神探偵”だ。奥只見のスキー場で、若い男女が猟銃でうたれ、とり出された女性の内臓が死体の側に並べてある凄惨な殺人現場に出くわした無久路は、死に際の残存意識を念写し、捜査の手を異界にまでのばす……。連作サスペンス。

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  • 支笏湖殺人事件(電子復刻版)
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    東京・新宿にある出版社の駐車場で管理人が殺害された。死体のそばには何故かインク瓶が残されていた。そして数日後、有力容疑者と目されていた同社の編集部員・高杉隆取材先の支笏湖で遺書を残して自殺した。夫の無実を信じる妻・貴子は上司の水田と私立探偵・尾高の協力を得て事件の謎に挑むが、三人の執念の捜査の前に完璧な物的証拠が立ちはだかって……。殺人犯の汚名を晴らす長篇復讐劇。

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  • 指宿・桜島殺人ライン(電子復刻版)
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    編集者の笹谷美緒は、幼馴染の堀美由樹から叔母の河合悦子が何かに怯えていると相談をうけた。恋人の黒江壮と共にマンションを訪ねた美緒たちは、悦子が何者かに襲われているのを目撃するが、彼女は否定する。同日、奥多摩で死体が発見。被害者は悦子の夫が副支配人をしている鹿児島西京ホテルの元社員。七年前、悦子が愛していた上司殺害の容疑をうけた者だった。二つの事件を結ぶ糸は!? 長篇本格推理。

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  • 三等管理職《総務課長奮闘日誌》(電子復刻版)
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    総合商社・伊藤物産大阪本社に勤める高山一平は総務課長に抜擢されて半年、主管者会議や重役会の準備で大忙し。しかも、上司のイビリで神経をすり減らす毎日。課長は三等管理職、部長は一等管理職、その隔たりは筆舌尽くしがたいのだ。同じ課長仲間と飲んでは上司のこきおろしに快気炎を上げるのだが、何とも虚しい。ゴルフコンペで上司の鼻を明かさんと、一平は特訓を開始するのだが……。長篇企業小説。

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  • 殺人連峰(電子復刻版)
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    北アルプス・横尾谷で女性の凍死体が発見された。通報を受けた長野県警豊科署の刑事・道原伝吉は被害者が持っていた一枚の写真に目を止めた。船体に書かれた「神通」の文字。道原は富山へと飛んだ。「神通」は富山市消防本部の消防艇と判明したが、そのそばでは水死体が発見されていた。しかもその死体が持っていたメモには横尾山荘の電話番号が書いてあった! 人情刑事の名推理。(『無明山脈』改題)

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  • 殺人株式会社(電子復刻版)
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    邪魔者は配下の「社員」を使って消す……海千山千の実業家・黒河は、例えば、保育園園長から高級外車を購入した際、その妻の美貌に狂い、自分の愛人を夫と関係させて、交換に女を手に入れ、とどのつまりは夫を殺害。一事が万事、相手の命と引き換え。不倫がばれれば夫を殺し、事業の競争者は次々に抹殺。だが「逆らうと殺される」との噂も立ち、破滅の日は意外に早く……。衝撃の異色犯罪ノベル。

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  • 黒い時刻表(電子復刻版)
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    東京駅終着の寝台特急“瀬戸”で若い全裸女性の死体が発見された。麻薬による中毒死で、しかも輪姦されていた。周囲には着衣もなく、なぜか遺留品の靴底に彼女自身を映したブルーフィルムが押しこまれている。東京公安室・海堂捜査班長は真相を追ってただちに四国へと飛んだが……。国鉄を舞台にして展開する数々の犯罪と、事件解明のためにあくなき追跡をつづける鉄道公安官シリーズ連作集!

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  • 紅い蜃気楼(電子復刻版)
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    冬木新三はポルノ作家。若い男女ロックとトミに美人局をしかけられて、二人を主役にひと芝居打とうと思いつく。二ヵ月後、看護婦にばけたトミが道玄坂耳山総合クリニックに現われた。狙いは、冬木がカモと目をつけた岡部卓郎。財界の大物で病院の出資者岡部堅治の三男坊だ。ある夜、トミは卓郎とベッドを共にして耳山院長に見つかるが、院長もトミの術中におちて、冬木の芝居もいよいよ見せ場へ。

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  • 孤独なる追跡(電子復刻版)
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    エリート中央官僚だった利根川四郎は、その職も妻も捨てた。部下の水原姫子が丸三興易常務を殺したことを信じなかったからだ。個人的な感情を彼女に持っていたわけではない。彼女を首にしようという処理に反発しただけだ。失踪した彼女を探す旅に出た彼につきまとう男、別居中の妻の不倫の行状が謎をはらんで迫る。生きることの意味を見いだすための追跡。男のロマンを謳うサスペンス巨篇。

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  • 犬 笛(電子復刻版)
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    犬笛――人には聞こえないが、犬に意志を伝達する時に吹く。が、秋津四郎の娘良子はその超音波を捉える聴覚を持っていた。ある冬の朝、愛犬鉄と散歩中、良子は交通事故で記憶を失い、数日後、誘拐された。鉄とともにあてのない良子探索に旅だつ秋津四郎、その父と娘を結ぶのはたった一つの犬笛だけだった……。父娘の骨肉の絆を謳って、映画・TVでも感動を呼んだ著者会心の冒険推理。

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  • 凶 鬼(電子復刻版)
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    新進画家の旭昭寛が画商桑名を自ら手をくださず、完全犯罪で消そうと決意したのは、そうしなければ彼自身が画壇から抹殺されるからだった。そこで考えたのが“将棋だおし殺人”だった。30億の遺産をめぐる骨肉の争い、次期社長の椅子を狙って対立する2人の副社長……世の中には人を殺したがっている者がいるものだ。完全犯罪はまさに完壁に成功したかに思えたが、実は意外にも……。

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  • 京都鷹峯殺人事件(電子復刻版)
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    日本最大の華道流派・鳥丸流。その家元の実弟で「華道ジャーナル」を出版する彩交社社長・鳥丸宏二郎に、華道界をめぐる百億円横領の疑惑がかかった。その宏二郎が屋敷を取り囲む報道陣の目前で斬殺されるという事件が起こる。しかも、直後に死体が忽然と消え失せた。総理事・御影宗徳が実権を握る鳥丸流に第二、第三の殺人事件が……。京都を舞台に陰湿な権謀術数が渦巻くいけばな界を描く。長篇本格推理。

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  • 鬼 畜 《阿弥陀仏よや、おいおい》(電子復刻版)
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    樫尾卯吉は高知の山峡にはりついた小集落に生まれた。唖のように物いわぬ子だった。徴兵をのがれて流浪の生活が始まった時、彼の人生は狂った。――捕えられて入営、やがて脱走、放火、殺人未遂、軍法会議。人生をやりなおそうと思った時もあったが、所詮、鬼畜のような殺人人生だけが彼の宿命だったようだ。酸鼻な犯罪行為と息をのむ現場描写で、著者が新ジャンルを開拓した社会派ドキュメント!

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  • 機 密 「垂直の殺意」改題(電子復刻版)
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    冨田湾第2期埋立計画の漁業補償をめぐって、K市は二つの漁業組合と市側が激しく対立、ついに犠牲者をだす始末だった。次期市長選の布石をうつ市会議員、出世を夢見る港湾課長、市長選の資金援助を恃む市長、埋立地獲得を狙う大企業……それぞれの思惑をひめ、虚々実々の《機密合戦》が展開されたが、大詰めの交渉日当日、狂躁の裏をかいてうたれた大芝居の結末は? 宝石賞受賞の著者の代表的推理小説。

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  • 喜望峰(電子復刻版)
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    アフリカ・モザンヴィックの港に碇泊中の南ア定期航路貨物船・白雲丸に突然、次港の寄らずケープタウンへ直行せよとの航路変更指令が届いた。しかも、そこで積み込まれた大きな木箱の中身が何者かに持ち去られたのだ! 稲村一等航海士は行手に不吉な予感を覚えた。ケープタウン入港後、稲村はリンと名のる美貌の娼婦から密航を依頼される……!~ 大暴風雨(サイクロン)荒れくるう喜望峰沖を舞台に描く記念碑的傑作!

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  • 危険な隣人(電子復刻版)
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    竹花千景は、夫を医療過誤のために失い、そのショックで5ヵ月の胎児を、さらには泥沼のような病院側との争いによる心労で実の父までも失ってしまった。それから3年余、名を変え、住居も移ってようやく心の傷も癒えかけた時、事件の医師・北尾根一家が隣に越してきたのだ。幸せそうな隣家の様子に、千景の胸に復讐の念が燃え上がる……。罪と罰、そして復讐を描いて迫真のサスペンス巨篇。

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  • 海の晩鐘(電子復刻版)
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    世界的に活躍中の天才ヴァイオリニスト・神尾八千代は、留学先で母・貴子の心中自殺の報せを受け、帰国することになった。心中相手は、母の幼馴染みの森田八郎だという。二人は天草の十三仏崎の断崖から、遺書を残して飛び降りたのだった。傷心する彼女の許に、昔から二人をよく知る山ノ内陽介という中年刑事が訪ねて来た。彼は、心中として公式に処理されたこの事件に疑いを持っているというのだが――。

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  • 牙城を撃て(上)(電子復刻版)
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    警視庁捜査二課の三影は厚生年金福祉事業協会と関東観光をめぐる汚職の摘発・捜査に当たっていたが、事件の鍵を握ると思われる同協会設備課長江波は逮捕寸前に行方を絶った。関東観光の背後には、秋武の存在があった。秋武は厚生大臣とも昵懇な交際を持ち、名の売れた事業家だが、日本暴力集団の“陰の総長”と渾名されてもいる。三影は江波失踪後の留守宅を訪れた男を追って南アルプスに踏み込むが……。

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  • 花に三春の約あり(電子復刻版)
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    明鏡流杖術の名手・逢魔紀魅は、死の床にある母・麻紀子から父の消息を知らされた。暗殺船〈レグルス号〉――東西両陣営に最も危険視されたクルーザー武装団のキャプテン・アキバが父だというのだ。同じ頃、暗殺船は某国政権転覆を請け負い、インド洋上にあった。そのアキバに、紀魅失踪の報がもたらされた……。血染めの海岸に凌辱の嵐ふくハードロマン巨篇。名作「峠に棲む鬼」続篇。

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  • 仮面の裂ける日(電子復刻版)
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    東京新報の社会部記者、梶邦彦の帰宅を待っていたかのように「娘さんを預っている、三千万ほどほしい」という脅迫電話がかかった。同じ頃、大学の演劇部新入生歓迎コンパからの帰りを三人組に誘拐された梶の一人娘は、裸にむかれて凌辱をうけながら、「あんたの親父は腕のいい新聞記者だって話だが、おれたちにいわせりゃ、冷血漢のエゴイストだよ」と“報復”の犠牲にされつつあった……。長篇バイオレンス。

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  • 化石の荒野(電子復刻版)
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    日本ウラニウム鉱社社長が殺害された。何者かに殺人犯の汚名を着せられた警視庁の仁科刑事は、逃亡中に接触してきたCIAから5万ドルの報酬と引き換えに奇妙な依頼を受ける。保守党大物政治家の長男の山岳での行動調査だ。徳島県祖谷渓谷、三重県オオトチ谷、中央アルプス……いずれも謎の人骨が発見された場所だ。不可解な動きに連動して、自衛隊特殊部隊と米海軍情報部が暗躍し始める。ハードロマン巨篇。

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  • 黄金海峡(電子復刻版)
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    日本海海戦で山陰沖に沈没したロシア・バルチック艦隊の特務艦オルティッシュ号引揚計画に加わった国際的ダイバー笛吹草介は、同艦に積載された時価四兆五千億円の財宝を狙う三人のトレジャー・ハンター達との血みどろの抗争に巻きこまれてしまった。奇怪な心中事件、浜の村人全員の失踪、謎の女の跳梁……。その渦中に浮上するオルティッシュ号の黄金を手にするのは誰か!?長篇バイオレンス・ノベル。

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  • 黄金の海(電子復刻版)
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    最愛の妻と船員仲間に裏切られ、日本の船会社を飛び出した一等航海士の流山寺鴻は、外国籍の貨物船を渡り歩く失意の日々を送っていた……。ある日、マンハッタンの路地裏の安酒場で無聊をかこつ流山寺は、突然あらわれたアンと名乗る美女に、あるアフリカ人の捜索を依頼され、思いもかけない事件に巻き込まれてゆく。アンゴラ内戦を舞台に、複雑な世界情勢に翻弄される男を描く傑作長篇冒険小説!

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  • 奥の細道殺人事件(電子復刻版)
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    工場汚水から毒ガスが発生し、幼児が中毒死した。自分の不注意を責めた母親は、その後を追って自殺する。妻と子を失った芭蕉研究家の大学講師・三浦八郎は廃水を流した化学工場の工場長・田辺に激しい憎悪を燃やす。間もなく相模湖畔で絞殺死体となって発見される田辺。その直後、最有力容疑者の三浦が遺書を残して自殺する。事件は解決したと思われたが、三浦には鉄壁のアリバイが……!?傑作長篇推理

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  • 運命の旅路(電子復刻版)
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    奇妙な事件の発端だった。東京・霞ヶ関の《合同行政ビル》内の会議室にある総理用の椅子に若い男の死体が座っていたのだ。持ち物の旅行バッグにあった折紙の白鳥は何を意味しているのか……。一医学徒の人体実験に端を発した殺人事件の背後には、三人の女の数奇な運命と、女の哀切な宿業が秘められていたのだ。旅情ただよう文体と奇抜なトリックが満喫できる“運命シリーズ第1作”!

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  • 運命の青春(電子復刻版)
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    鎌倉・立正寺に咲き乱れる青いあじさの花の波の中に沈んでいた若い男の全裸死体。その死体と手首を結び合わせて失神していたのは旧家の美貌の人妻だった。あたりに撒き散らされた白い碁石と、しろつめ草の飾り輪の謎を追う渋江警部と、その友人である湘南大助教授・菅原道真は、現場の情景に〈海〉の暗示を得て、事件の解明に乗り出した。好評“運命シリーズ第2弾!

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  • 闇が裂ける(電子復刻版)
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    レストランチェーン・ニコライの社長、市川俊夫が突然謎の脅迫電話を受けたのは、愛人、森田佳子と情事の最中だった。二十五年前、市川は長崎の鶴島炭鉱で博打打ちの堀切勇次と娼婦の井上清子の二人を殺害し、重要参考人とて拘留された。が、証拠不十分のために不起訴となり、事件はすでに時効になっていた。松浦と名乗る脅迫相手は、人殺しの確証があるとほのめかし、市川の心胆を寒からしめた…。

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  • 暗黒天使(電子復刻版)
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    伊野英二、三十二歳、独身。二週間前までは会社員だった。サラリーマンを辞めたのには理由があった。軍資金を作らねばならないのだ。数億の金が必要だった。そのためには汚ない手を使わねばならない。伊野は女を利用して二人の男を罠にはめた。競艇場の現金輸送車を強奪するためだ。しかし、この行動も大作戦を敢行するための準備でしかない。伊野を狼にさせたのは何か。そして真の狙いは。長篇サスペンス。

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  • 安曇野・乗鞍殺人事件(電子復刻版)
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    支配人が三千万円を持ち逃げ? 長野県警豊科署の道原伝吉刑事がひいきにしている信州安曇野のそば屋「波奈家」の女将・梅村尚子が豊科署を訪れた。折しも一週間前、同僚の刑事が乗鞍岳で二人連れの支配人を見かけていた。事件との関係は? 長篇山岳ミステリー。

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  • 悪霊の山(電子復刻版)
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    四国・新居浜市の僻村青岩村で、暮れも間近い十二月八日深夜、火事が起きた。三人が焼死し、一人が大火傷を負った。平穏無事な青岩村にとって大事件だった。が、出火原因は不明であった。ところが、目撃者がいた。真鍋昭子は、山の端の空から落ちてきた赤い火の塊りが、藁屋根に衝突してたちまち火の手が上がるのを見たのだ。空から落ちてきた火。それが青岩鉱山の雪を血で染めた惨劇の始まりであった。

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  • 悪魔を見た家族(電子復刻版)
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    三重県にある香落溪温泉で販売された羊羹がコレラ菌に汚染されていると発表された。東海林光三が、そのニュースを知ったのは、汚染された羊羹を口にした後だった。名前、身分を偽って愛人と浮気旅行中であった光三は、浮気の発覚を恐れて旅館から逃走してしまった。ひそかに帰宅した彼を待っていたのは、南軽井沢のペンションで姪が殺されたという報せだった。そして、それが悪夢の始まりであった。長篇推理。

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  • 悪魔たちの誘拐(電子復刻版)
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    警視庁を依願退職した早乙女正義に持ち込まれたのは、銀行頭取の令嬢亜矢子のガードという仕事だった。亜矢子が誘拐されるという密告があったからだ。だが、早乙女の一瞬の隙をついて、亜矢子は近所に住む女子中学生と一緒に誘拐されてしまう。その直後「悪魔たち」と名乗る犯人グループが巨額の身代金を要求してきた。二人に接点はない。この二重誘拐は何を意味するのか? 緊迫感あふれる傑作ミステリー。

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  • われは幻に棲む(電子復刻版)
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    東京を恐怖のるつぼに陥れている怪盗一味。その中の〈鬼女〉と異名をとる美少女に逢ったとき、警視庁の退職刑事・浜村はわが眼を疑った。幼い頃に誘拐され、探し求めてきた娘の朱美にそっくりだったのだ! わが娘は殺人鬼になっていたのか? 元刑事として振舞うべきか、親の情をとるべきか、浜村の胸に哀しみと怒りが去来する。ハードロマンの旗手が活写する父娘の哀切と男の闘争美の世界。

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  • マラッカ海峡(電子復刻版)
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    一年前アンナン皇帝の莫大な財宝を積んだ貨物船とともに、マラッカ海峡で消息をたった一等航海士・土岐雷介が突然、横浜に現れた。土岐は昔なじみの宿の老女将きよを訪ねトランクを預けるが、その夜きよが、そして土岐が接触した人物が次々と殺されたのだ。土岐の不可解な行動と謎の遭難船の真相を追って、友人のルポライター・相崎哲はシンガポールへ飛んだ。海洋冒険小説不朽の名作!

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  • まぼろしの凶器(電子復刻版)
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    工業技術研究所所長の酒井昭二郎が、研究所に隣接する自宅の浴室で死んだ。発見者は若い後妻と二人の養女で、酒井は喉に穴をあけられて死んでいた。ほぼ他殺に間違いないが、凶器は何一つ発見されない。捜査は行き詰った。だが、担当の荒巻警部補に一つの新聞記事が目にとまった。それは、水の噴射力で炭壁を破砕する水力採炭の記事だった。事件の解明は……(表題作)。他傑作推理七篇収録。

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  • マッカーサーの陰謀(電子復刻版)
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    一九五〇年九月。朝鮮戦争の最中、追いつめられたマッカーサーは、起死回生の極秘作戦を企てていた。優勢な共産軍の息の根を一気に止め、名声を大統領の座を手にするのだ。やがて作戦の日時と場所を巡り、熾烈な諜報戦が始まる。囮に利用される元日本軍参謀、待ち受ける凄惨な拷問。東側の中枢に潜入したCIAスパイ「熊」の正体とは? 史上名高い上陸作戦の陰で火花を散らす諜報戦を描く長篇スパイ・ミステリー。

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  • ホーン岬(電子復刻版)
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    木星丸への突然の乗船命令を受けた陣内一等航海士は、急遽パナマへ赴くが、到着直後、東都物産駐在員の野方から積み荷の不正移動をもちかけられた。一方CIAとおぼしき人物が出現、さらに中南米に勢力を張る謎のドイツ人に拉致され、続いて野方が銃殺された。木星丸に何が起きているのか!~ 中南米を舞台に、軍事政権と革命ゲリラ、商社、各国諜報機関の凄絶な闘いを描く、長篇海洋冒険小説。

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  • ブロンズの使者(電子復刻版)
    -
    正賞にブロンズ像が贈られる文壇の登竜門F賞に、熊本・人吉に松浦恒夫の「孤雁」が選ばれた。だが松浦の同人仲間・宝泉寺宏が自作の剽窃だと告発するに及んで事態は昏迷、編集部員の森が真相究明に出張したが、惨殺体で発見された。弁護士の依頼で現地へ出かけた私立探偵のわたしは、例の如く、要領を得ぬまま帰京、縋りつくのは、あの「三番館」のバーテンダー……。好評シリーズ、六篇を収録。

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  • ダイヤモンドはわが墓石(1)謀略(電子復刻版)
    -
    大洋興業社長寒川光成にある日、男から電話があった。男の名を桑井と聞いて寒川は青ざめた。寒川には暗い過去があったのだ。戦争末期、寒川は上官阿部少佐の命令でインド独立運動の志士スマヌエル・ボーンの謀殺に参画した。そして、独立運動の資金である莫大なダイヤモンドを阿部と共に横領、桑井を残置諜者として戦地に置き去りにしてきたのだ。桑井は寒川に復讐を宣言した。長篇ハードボイルド復讐劇。

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  • ゼロの誘拐(電子復刻版)
    3.0
    教育ブームにのって急成長した進学塾の女子生徒が帰宅途中に惨殺された。その直後、塾経営者・木暮彰の自宅にはそのあくどい経営と管理体制を難詰する電話がかかった。数日後、木暮の娘・由香が誘拐され犯人は身代金三千万円を要求してきた。万全な警備態勢の中、身代金受け渡しに臨む警察。一方、身代金の他にもう一つの要求をつきつけられた木暮は、独自に犯人を追った……。長篇本格推理。

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  • セブン殺人事件(電子復刻版)
    3.0
    新宿淀橋署の宮本部長刑事と本庁の佐々木警部補は、剣豪武蔵と小次郎になぞらえられるほどのライバル同士。一方が老練さが売り物なら、片方は論理の冴えが身上。この異色のコンビが、新興成金・二本柳重蔵の秘書が殺された事件を皮切りに、七つの難事件に挑む。二人の読みは真っ向うから対立し、激しく推理の火花を散らす。「日本刀殺人事件」「日曜日殺人事件」「美容師殺人事件」「結婚式殺人事件」「山百合殺人事件」「用心棒殺人事件」「放火魔殺人事件」の7編を収録。

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  • サムソンの犯罪(電子復刻版)
    -
    情事の捏造テープをネタに強請(ゆすり)屋稼業をはじめた男が殺された。発見者は自ら泡沫と称する私立探偵、雇主の弁護士にいわれてテープをとり戻しにきたのだった。第一発見者としての容疑ははれたが、弁護士への依頼人にアリバイがなく、重要参考人なったことからトリック崩しに挑戦する。調査が難航すると、お知恵拝借にバー『三番館』に出かけ、バーテン氏を軍師に、推理に冴えをみせる“三番館シリーズ”第2弾。

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  • ある朝の戦雲(電子復刻版)
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    海上自衛隊に電子機器を納入するワールド電機営業主任・青山謙一は、ある朝、出張中の同僚、西尾達彦から、ロッカーの書類を預かってほしいと切迫した電話を受けた。直後、西尾は射殺死体で発見され、青山の元には書類を渡せと脅迫電話が入った。だが、書類を調べたところ、なんら機密性はなく、一方、女がらみのトラブルに巻きこまれたという噂が流れた……。日本の軍備・防衛問題に迫るサスペンス。

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  • 50億ドルの遺産(電子復刻版)
    3.0
    インドネシアから独立した人口百万余の島国スマリ。この小島に五十億ドル相当のベトナム戦争の兵器が秘匿されているというのだ! スマリ国元首ジョワンは、この隠匿兵器をタネに島開発のための資金を得たという。一方、海外放浪の途次、スマリに立ち寄った中尾英輔は、偶然に殺人事件を目撃、否応なく国家的陰謀の渦に巻きこまれていった……。気鋭が贈る青春冒険傑作。

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  • 鎌倉ー芦屋殺人紀行<新装版>
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    子規、虚子、漱石、芭蕉、龍之介。文豪の名句にちなんだ怪事件! 江戸川探偵長以下、横浜ハート探偵局の面々は、俳人・佐々木律二が主催する俳句の会「四季」に入会することになった。さっそく江戸川が有馬温泉への吟行句会に参加したのだが、そこで事件が発生。宿泊した旅館に隣接した竹林の中で、男の刺殺死体が発見された。その胸の上には子規の名句が書かれた一枚の紙が。同時に「四季」メンバーの草野愛香が行方不明になるが…。鎌倉、横浜、日光、そして芦屋と続く吟行会で虚子、漱石、芭蕉、といった文豪の名句にちなんで次々に起こる怪事件。渾身の文芸連作ミステリー。 本作品は「鎌倉―芦屋殺人紀行」を加筆修正した新装版です。
  • 神々の叛乱<新装版>
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    江戸川探偵長、災害列島を走る。 江戸川探偵長の元に現れた妖艶な依頼人。五歳の娘が誘拐されたという。犯人は一億円の身代金を要求。偶然にも大型台風、大地震と相次ぐ被災地と重なる身代金受け渡し場所へと急ぐ探偵局だが、そこで第二の悲劇が…。渾身の書下し長篇推理。本作品は「神々の叛乱」を加筆修正した新装版です。
  • 四国殺人遍路<新装版>
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    吉野川に浮かんだ男が残した暗号文・・・! 横浜・関内駅近くに開業したハート探偵局の江戸川探偵長を訪れた二人の男。松山に拠点をおく関西探偵局の局長・佐々原一夫と調査主任・久藤光春の依頼は、奇妙な調査協力だった。横浜に社を構える松平不動産の四国社員旅行が無事に終えられるよう、一緒に警護してほしいというものなのだ…。高松から徳島に向かう途中、江戸川は、久藤の水死体が吉野川に浮かんだことを知る。久藤は関西探偵局の金庫から二千万円をもち出し、不可解な暗号文を残していたという…!?長篇旅情ミステリー。 本作品は「四国殺人遍路」を加筆修正した新装版です。
  • 悪の帝王切開<新装版>
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    産婦人科医・甲賀陽一の女体犯罪講座! 産婦人科・甲賀病院に入院中の臨月の妊婦・糸井トキ子が、医師を装った何者かに誘拐された。営利目的か、それとも怨恨なのか。残された手がかりは、帝王切開を勧める謎のチラシ。目の前から、忽然と患者を連れ去られてしまった甲賀陽一は、必死の捜索に乗り出すが…。表題作ほか、異色の探偵・甲賀医師による“女体犯罪講座”総集編ともいえる「狙われた妊婦」「シャガールの眼」「隠花植物」の三篇を収録。 本作品は「悪の帝王切開」を加筆修正した新装版です。
  • 産婦人科医の密室〈新装版〉
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    静かな温泉地を襲う連続殺人の悲劇! 鎌倉の産婦人科医・甲賀陽一は、寝台特急「出雲」で旅の途中、急病になった花園和代を診察する。その様子に何か事情があると睨んだ甲賀は、彼女に誘われるまま温泉津へ。「身近に殺人事件が起こる」という和代の予言通り、翌日、同じ敷地に住む国会議員・尾形豪三の妻の半裸死体が発見される。無惨に暴行され、毒殺された現場は密室状態。甲賀は犯人捜査に乗り出すが、それは凄絶な連続殺人の始まりだった…。※本作品は『産婦人科医の密室』を加筆修正した新装版です。
  • 火の国秘愛殺人事件〈新装版〉
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    秘密の文書をめぐる連続殺人。タロット日美子の推理は⁈ タロット日美子は、友人の井上純から、熊本城の銀杏の樹に隠しておいた秘密の文書を、入院中の自分に代わって回収して欲しいと懇願される。ところが、樹のうろはすでに空っぽ…。純の友人グループ4人の中の誰かが持ち去ったと推測した日美子は、リーダー格の服部と接触を図る。しかし待ち合わせの場所で、彼はすでに刺殺されて…。哀しい愛の悲劇を描く本格推理。※本作品は『火の国秘愛殺人事件』を加筆修正した新装版です。
  • 失踪トロピカル
    3.3
    迷子の親探しにいったまま、奈美が戻ってこない―誘拐か?旅行先で国分は青ざめた。空港や観光街で撮ったビデオに映る、奈美に視線を這わす男。予感は確信に変わった!国分は奈美の兄マモル、探偵の蓮見と手分けして探し始めた。事件の糸口を掴んだ蓮見は二人に連絡を取ろうとするが…。蓮見の行方、マモルの決意、国分に迫る影、奈美の生死は?息つく間もないシーンの連続!
  • 産婦人科医の冒険〈新装版〉
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    七里ヶ浜海岸を彷徨う記憶喪失の全裸美女・・・! 嵐の夜、産婦人科医・甲賀陽一は、鎌倉警察署の中根警部より緊急の依頼を受ける。七里ヶ浜の海岸で、全裸でさまよう若い女性を保護したので診て欲しいというのだ。甲賀が現場に駆けつけると、張り番の警官が射殺されていた。女は暴行されて記憶を失っており、内股に刺青を彫られ体内からは「秘薬」が検出される。やがて女の意外な身元が判明。異常な猟奇犯罪は第二、第三の被害者を生み驚くべき展開へ…。※本作品は『産婦人科医の冒険』を加筆修正した新装版です。
  • ダブル・トラップ
    3.4
    裏切り者のレッテルを貼られ、組織を追われた男を呼ぶ声。それは復讐の合図だった。ベストセラー作家の原点となる傑作ハードボイルド! 政府機関の優秀な諜報員でありながら、裏切り者のレッテルを貼られ、組織を追われた男・加賀哲。高級クラブの経営者として静かな人生を送っていた彼のもとに、助けを求める声が録音された一本のカセットテープが届いた。声の主は共に組織を追われた同僚・牧野。そして加賀自身も何者かに襲われた。見えざる敵の目的は? 襲われた牧野の住む四国へと向かう加賀の胸に、過去の苦い事件が蘇る……。

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