事件は物騒、思考は少女小説
少女小説のような表紙に似合わず、起きる事件は毎回流血や人死ありの物騒なもの。政治も絡まったハードな陰謀のようだけど、ヒロイン彩蓮の行動が全てその場の感情任せな上に、なぜか他の関係者までもがそれに引きずられるように感情で動き出すので、結末は兄弟の愛憎劇。以前、今上は賢君で前王は隣国寄りなのが問題って書いてたのに、いつの間にか前王は善政を行って慕われてたとか今上が悪い風になってるのが気の毒。ヒロイン視点で善悪も動いちゃう感じがエモーショナルってことで、合う人にはいいと思います。