あらすじ
志々尾の仇を討つため「黒芒楼」に侵入した良守は、城の中心部に捕らわれたところを、別に侵入してきた松戸平介に救われた。白を狙う松戸から、決して白と闘わないよう約束させられた良守は、まずは影宮のいる地下牢を目指すが、その途中、宿敵・火黒と出会ってしまい…。
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心に眠った厨二病を呼び起こす、妖退治物語!
物語の舞台は烏森(からすもり)という土地。そこには、「妖を引き寄せ、力を与えてしまう」という厄介な性質があります。土地の力を受け、時に狂暴化する妖を、人知れず退治して平穏を守る存在…それこそが「結界師」!
この作品の魅力のひとつは、個性豊かで深みのあるキャラクターです。
主人公の良守や幼馴染の時音もさることながら、絶対に外せないのが数多くの敵キャラたち。人間に裏切られた過去、この世への悲しみ、昔の仲間への怒り…どの敵にもしっかりと動機があるので、倒すべき相手にも関わらず、思わず感情移入してしまいます。良守や時音がかっこよく見える理由は敵キャラにもあるのかも?
そしてもうひとつの大きな魅力が、巻を追うごとに広く、深く展開していく物語です。
序盤は短いエピソードが多い本作品ですが、平穏な日常とバトルを繰り返しているうちに、気づけば大きく深い事件に巻き込まれることになります。ミクロもマクロも練り込まれた展開は、読了後もきっと読み返したくなること間違いなし!
烏森はなぜ強力なのか?結界師とは何なのか?数々の謎の真相を、ぜひ確かめてみてください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
黒芒楼編も大詰めに。
主人公ほったらかして決着していく白と松戸、藍緋と火黒。
白の空っぽの下りは自分にも若干思い当たる節があるだけに彼のすべてを否定はできない。
でもリサの、松戸の気持ちもわかるから、やりきれなさが残る。
そして藍緋と火黒。人の弱さと強さを見た藍緋、つながりを否定する火黒。
この二人は決して相いれないなと。
そして一方影宮を救出し火黒を探す良守。
影宮の弱さが、普通の少年らしくてイイ。同年代の少年に前に行かれる、背中を見るポジションに居るしかない彼の苛立ち。
ついに対決する火黒と良守。
完全な敵対者としては火黒が初なので、どう決着するのか。
Posted by ブクログ
松戸と加賀美くんの関係性が非常に好きです。それを踏まえたうえでの白沼との関係も大好きだよ!
あと閃ちゃんが可愛かったですね。
良守と二人ならんだら完全にユリっ子ですな!
Posted by ブクログ
あやかしたちが持っている不安は、あやかしがどうやって生まれてきたのかということがすごく大きな様な気がします。
多分、人型をしているあやかしは、人がいなければ生まれてこなかったんですよねぇ。
Posted by ブクログ
十二巻では、いくつかのバトルが同時に出てきます。
まず、松戸平介と白の戦いですが、私は正直なところ松戸平介よりも白のほうに感じるところがありました。空虚な白を松戸は批判していましたが、私としてはむしろ白の空虚なところがむしろ魅力だと思いました。
次が火黒と藍緋の戦いです。この二人では、私は火黒のほうに共感できます。確かに藍緋には泣かされましたが、火黒の「妖は優しくなったら弱るぜ」という言葉に、何か共感を覚えました。
最後は火黒と良守の序盤戦ですが、この序盤戦の見所は(十二巻の)最後の最後で出てくる、良守が火黒の刀を止めるシーンだと思います。良守がそこで止めることで、火黒との戦いが面白くなるのでは、と思いました。