あらすじ
学校の屋上で、ひとり寝そべって物思いにふける限。火黒から渡された、持ち主の姿を真似る使い魔が育つという卵を眺めながら、妖混じりの自身が人間側なのか、それとも妖側なのか迷いを感じていた。そこに現れた良守から、唐突に「好きな子いないの?」と聞かれても浮かない顔で…。
...続きを読む
心に眠った厨二病を呼び起こす、妖退治物語!
物語の舞台は烏森(からすもり)という土地。そこには、「妖を引き寄せ、力を与えてしまう」という厄介な性質があります。土地の力を受け、時に狂暴化する妖を、人知れず退治して平穏を守る存在…それこそが「結界師」!
この作品の魅力のひとつは、個性豊かで深みのあるキャラクターです。
主人公の良守や幼馴染の時音もさることながら、絶対に外せないのが数多くの敵キャラたち。人間に裏切られた過去、この世への悲しみ、昔の仲間への怒り…どの敵にもしっかりと動機があるので、倒すべき相手にも関わらず、思わず感情移入してしまいます。良守や時音がかっこよく見える理由は敵キャラにもあるのかも?
そしてもうひとつの大きな魅力が、巻を追うごとに広く、深く展開していく物語です。
序盤は短いエピソードが多い本作品ですが、平穏な日常とバトルを繰り返しているうちに、気づけば大きく深い事件に巻き込まれることになります。ミクロもマクロも練り込まれた展開は、読了後もきっと読み返したくなること間違いなし!
烏森はなぜ強力なのか?結界師とは何なのか?数々の謎の真相を、ぜひ確かめてみてください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
黒芒楼、本格的襲来。
雑誌掲載時、久しぶりに頭を殴られた衝撃を受けた。
何より私自身が甘く見ていた。
展開が信じられなくて、次週にはきっと大丈夫と言い聞かせて。
「死亡フラグ」なんて言葉があるくらい、なんとなく‘そうゆう’展開は読めるから、と勘違いしていた。
これは漫画だけど、でも死はいつも突然で、読めるわけがないのに。だから人は受け入れられず絶望するのに。
彼らは中学生、高校生なのに、人の死が当たり前に隣にある場所で毎日闘ってるんだと急に怖くなった。
Posted by ブクログ
妖たち1ぴき1ぴきは弱いのと、基本的にあんまりなんにも考えてなくて組織だって動いていなかったというのが、今までの勝因だったようです。
限は、いいキャラでした。ここで、退場するには惜しいんだけどなぁ。
Posted by ブクログ
十巻では、一冊通して黒芒楼の襲撃を描いています。
この巻で、限が火黒の手によって殺されてしまうのですが、その直前に良守や時音を信じて完全変化をし、力を「自分のもの」にしていました。
私はこのシーンが一番好きです。限が最後に、本当の意味で良守と時音を信じることが出来て、感動しました。
また、最後のページで良守が「遅ェよ…!」というシーンでは、本当に泣けました。