仁木英之のレビュー一覧

  • 鋼の魂―僕僕先生―

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    1巻の次に面白かった。
    特に今回の物語の中心となる3人の新キャラはみんな魅力的だった。
    解説に書かれている通り、はじては「なんだ、こいつは」と思ったけども、読み終わった今となっては早く3人の今後を知りたい。
    次も楽しみ。

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    2021年05月10日
  • さびしい女神―僕僕先生―

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    魃(ばつ)という、残酷で寂しい女神と、ただの人間に過ぎない王弁(おうべん)この2人のやり取りが愛くるしい物語。
    僕僕先生という人がありながら、精神的な浮気を見ているような、シリーズ第4巻です。

    シリーズものというと、1巻が一番印象深く、2、3と続くにつれて少しずつ頭がなれてしまう(感動が薄れてしまう)ことが多いです。ただ、時たまそういったジンクスを壊して、さらなる楽しみを与えてくれる作品もあります。今回そんな1冊に出会えました。

    王弁の活躍が素晴らしいのです。とはいえ、彼は仙骨がない(仙人になれない)身の上、身の回りには本物の仙人やら、古代の神様達がいる。
    プロフェッショナルに囲まれたアマ

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    2021年04月17日
  • 薄妃の恋―僕僕先生―

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    ネタバレ

    5年ぶりに書いた二作目にして、以前の作風そのままに、目的のない二人(?)旅をする物語。一冊目同様楽しめました。

    以前と違うのは、話がオムニバス形式になったことでしょうか。1話完結で小さな物語が語られます。そしてその1つ1つが場所や登場人物を織り交ぜながらつながっていく。さながら中華風水戸黄門といった風です。

    この雰囲気、いいですね。悪人はいるのか?みんな実はいいやつなんじゃないかと信じてしまいそうになります。
    そして、僕僕先生が良い。日々旅を楽しみながら、主人公王弁への気遣いも忘れない(概ね、いじっている)
    肝心な時にはよい采配をし、時には王弁全てを任せる。

    なにより、可愛い。
    小説を読

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    2021年04月10日
  • 僕僕先生

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    優しいファンタジーです。

    中国☓ファンタジーとは、私の読書遍歴ではついぞ合体しづらいテーマでした。ファンタジーといったら、ヨーロッパ・北欧・中世のイメージだったからです。
    なので、巻末に「日本ファンタジーノベル大賞受賞」と書かれていたときには?どんなものやら見当がつけづらかった。
    過去の読んだことがあったのは、田中芳樹さんの纐纈城綺譚 (こうけつじょうきたん)くらいです。これも挿絵が私の好きな藤田和日郎さんだったから買ったわけで、それくらい肌に合うかわからない作品でした。

    さて、どうだったか。というと、優しく、2人の心の機微を描いてくれる作品でした。生き死にでスパイスをつけられるのに、少し

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    2021年04月04日
  • 先生の隠しごと―僕僕先生―

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    本作は賛否分かれそうだけど自分は好き。

    虐げられるレジスタンスが立ち上がる話ってなんか堪らなく刺さるんです。
    『バーティミアス』とかゲームの『幻想水滸伝』とかみたいな。

    先生抜きでもがんばった王弁くんもえらかったし、他の仲間たちも各々の仕事をしていて良かった。
    特に劉劤は人間的に成長している。ピッコロのようで好き。

    ただ先生には前作までと同様の他を超越した存在であってほしかったのも事実。

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    2021年03月01日
  • 師弟の祈り 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)

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    終わってしまったか。

    このシリーズを読むたびに、中国の神仙をもう一度触れておかなきゃと思いつつなかなかできていない笑。。。

    それにしても、終わりの2巻ほどもろもろ出過ぎてきておっつかないよ。
    読み終えての相関図的なものが欲しい笑。

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    2021年02月11日
  • 師弟の祈り 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)

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    あらすじ

    第一章 災厄の波 第二章 春秋千三百
    第三章 天空の風雲 第四章 届く想い 届かぬ願い
    第五章 それぞれの絆 第六章 一陰一陽成太極

    おろかな戦いの果てに壊れた世界。
    ある神仙と、ある人間の
    想いと行いがどんな方法で癒すのか

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    2021年01月31日
  • 師弟の祈り 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)

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    王弁が現代日本に飛ばされる。神仙のいない世界。王弁はその世界に滅びをみる。
    そして、時代を遡り、僕僕とともに最後の旅に出る。
    僕僕と王弁がこれまでの旅で出会った人たちの繋がりが力を与える。

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    2021年01月30日
  • 神仙の告白 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)

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    第一章 眠る王弁 第二章 雄黄の髄
    第三章 神医と美髯公 第四章 弟子たち
    第五章 混沌の囁き

    天地にある二つの聖地……神仙の住む蓬莱と仏が住む浄土
    そして地には人が住む。それぞれの力も立場も言い分もみんな違いそれぞれの世界で争い、それぞれの世界が争う。不毛だなぁ

    人である王弁と神仙の僕僕二人の最後の旅はどこに着くのか

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    2021年01月30日
  • さびしい女神―僕僕先生―

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    前の巻が仲間たちにスポットの当たった巻だったが今巻は王弁くんのがんばりが光っている。
    後半をけっこう一気に読んでしまった。
    跋ちゃんが健気でかわいそうなんよ。
    次巻も楽しみ。

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    2021年01月27日
  • 神仙の告白 旅路の果てに―僕僕先生―(新潮文庫)

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    あと一巻かぁ。。。

    もう、登場人物が増えすぎて何がなんやらw
    でも、気になった呼称とかを調べてみたくもなるんだよなぁ。

    どっかで整理したいな。登場人物も、元のお話達も。

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    2021年01月06日
  • 飯綱颪(いづなおろし) 十六夜長屋日月抄

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    江戸長屋の人情物語と狩人=忍者のハイブリッドという珍しい趣向の作品。
    藩の政争にかなりの頁を使っているのは背景に厚みを持たせる目的だと思いますが、結果的にあまり重要ではなかったので、却って冗長さに繋がっているのが少し残念。
    ただ、長屋の男たちが時々魅せる心意気や、狩人達の緊張感ある描写は良かったと思います。

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    2020年08月15日
  • まほろばの王たち

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    中国古代ものが得意な仁木さんが、「大化の改新」時代の飛鳥王朝に挑戦したのですね。
    ただ穏やかに暮らす事だけを願う山の民と、国家統一を企てる里の民の争いは、いつの時代でも戦争だけじゃなくビジネスな小さな人間関係の中でも起こっている業のような気がします。
    普通の人間だけでなく術を操る役小角、神様や鬼、妖まで登場させ、対立する考え方のどちらかのみを正としない結末は、千里伝に似た構造という印象を受けました。
    かなり珍しい舞台の作品だと思うので、是非シリーズ化して欲しいです。

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    2020年06月07日
  • 武神の賽 千里伝

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    あの絶海がとことんまで悩んだ挙句、超弩級のヒールになってしまった。
    強さを求める若者たちと、世の中そのものを破壊して再生させようと企む煬帝を中心に争う道士や神仙という、二つの意図が交錯して物語はどんどん広がっていく。
    次の最終巻でどう落ち着けるのか楽しみです。

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    2020年05月30日
  • 恋せよ魂魄―僕僕先生―(新潮文庫)

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    僕僕先生の言動や王弁の成長度合いにクライマックスが近づいてきたことを感じさせるが、まさか劉欣が。。。
    強面なのに憎めない素敵なキャラクターだったので、とても残念です。
    最後をどの様に締めくくるのか、まだ予想ができません。

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    2020年03月30日
  • 時輪の轍 千里伝

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    シリーズ2冊目にして急激に面白くなった。決して仲良しグループではないものの、共通の目的に対峙するために力を合わせて成長してゆく様子が魅力的です。
    人間ではない存在が当たり前に描かれていますが、千年以上前の中国が舞台だと違和感なく受け入れてしまうのは何故だろう。

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    2020年03月05日
  • 真田を云て、毛利を云わず(下) 大坂将星伝

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    恥ずかしながら毛利勝永という武将の存在を本書を読んで初めて認識しました。加えて仁木作品の魅力が中国仙人ものだけじゃないのを知ったことの2つが収穫でした。
    志を貫くという生き方は潔く、敵味方を問わず周囲から信頼されているところや、戦場での活躍するなど申し分ないのですが、一方で何故そこまで信頼されているのかがイマイチ明確ではなかった気がする。
    それにしても、いかなる時もねちっこい裏交渉を仕掛ける家康のことは、どうしても好きになれないわ。

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    2020年02月23日
  • 鉄舟の剣

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    剣も槍も持ったことはないが、文武いずれも一つの道を極めるということには通じるものがあるように感じた。
    鉄太郎さんは味わい深く、好きなタイプです。ちょっと解りにくいかも

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    2020年01月15日
  • 仙丹の契り―僕僕先生―(新潮文庫)

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    王弁君の成長に反するように僕僕先生がやけに人間味?溢れる存在になってきた。
    初期の頃に比べると僕僕先生が無敵の存在では無く、仙人でも手に負えない相手が出てくるところが周囲の人との関係を深める原因となっており、単なる面白い読み物から共感する要素が強くなってきたような気がする。
    いつまでも旅が続いて欲しいと思えるシリーズなので、終わりに近付いているのが寂しいです。

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    2020年01月05日
  • 千里伝

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    昔の中国を舞台に普通の人間と人間ではない存在とが交わっている様子を自然なこととして描写しているところは僕僕先生シリーズと同じです。
    このような作品を得意とする作家を他に知らず、またいずれも面白いので、このジャンルでは無二の存在だと思っています。
    五嶽真形図を巡る争いもひと通り決着したので先の展開の予想ができませんが、後半になってようやく性格がまともになり始めた千里が成長していく物語になるのでしょうね。
    最後に解説を読んで、千里が仁木氏の創作ではなく歴史上の人物だったことに驚きました。

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    2019年11月27日