【感想・ネタバレ】僕僕先生のレビュー

あらすじ

唐代、父の財産に寄りかかり安逸を貪っていた王弁は、ひょんなことから地元の里山に住む仙人に弟子入りすることになってしまった。僕僕と名乗るその仙人、しかし容姿は少女の形で……まだ生きる意味を知らないニート青年が、英雄豪傑や魔物と交わりながら人智の及ばない世界に触れる旅を描いた、大型新人の超快作!

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Posted by ブクログ

古代中国。王弁という名の青年が、父親の財産で働かなくても一生食べてお釣りが来る事に気づきニートになる。そのニートが仙人に出会うことから旅が始まるストーリー。シンプルに羨ましい。
太平楽がウリの王弁には仙人になるための仙骨(精神を支える骨)がないが仙縁(仙人とのご縁)がある。この仙人、見た目は美少女だが中身はおっさん、つかみどころのない不思議な魅力でいっぱいの僕僕。長生きし過ぎて名前を忘れたから一人称のボクからとって僕僕という。仙人らしくない人間好きでお節介な彼女が世界を旅して神々や人間たちの揉め事を解決に導いてゆくファンタジー物語。はたして王弁と一緒にいられる策はあるのか?

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2023年05月09日

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僕僕先生という仙人(美少女)と王弁というニートが繰り広げるほっこりする癒し系のファンタジー。
文体も伸びやかで、話ものびのびとした印象だった。この文体非常に好きだ。
ただ忙しくて二〜三日で一冊読むという目標を果たせず、途切れ途切れに読んでしまった。

王弁は聡明なのだが繊細で、世の中そのものが耐え難いタイプ。
母の死、父の浮気。辛い科挙の勉強。そしてその果ての「自分が稼がなくても大丈夫なんだ」と知った瞬間。
殴られるより打たれるより、どんどんと「自分は不要だ」「自分の努力は徒労だ」と分かっていく時の傷というのは深く人を腐蝕させていくものがある。
そんな彼を救ったのが僕僕なのだが、僕僕もなかなか過去に大きな傷を背負っているようだ。

だが、そんなことよりもこののんびーりしたまったりした、飄々とした冒険ファンタジー、好きである。お気に入りになりそうだ。

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2021年09月24日

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個人的にはこういう話好きです。ましてや美少女の仙人なんて・・・全体にほんわかしているところが仙人っぽいですね。

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2021年01月09日

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超越した力を持ちながらも愛らしく悪戯っぽい少女然とした仙人と、お気楽でうだつが上がらないが運と素養と憎めない一途さのある男子の冒険ストーリー。
毒のない世界観が微笑ましく心地よい。登場人物それぞれを丁寧に多面的に、ときにギャップのある側面を見せながら描くから、非常に引き込まれやすくスルスルと読めます。恋心も垣間見えて展開が楽しみになります。

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2018年10月16日

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既に250件以上のレビューが有るので、箇条書きで簡潔に。
・中国の1000年以上前?を舞台背景として利用している。
・個人名とか地名とか、最初はとっつき難かったが、段々と惹き込まれる。
・いわゆるツンデレか?、外見は少女で実は数千年以上の単位で生きている仙人が主人公。
・茫洋とした青年(22歳からスタート)も主キャラ。
・精神面・人間的に成長しつつ、微妙な距離と関係で仙人少女との距離が縮まっていく。
・終盤での展開が早い!(この1冊でストーリー終わるのか?と心配になった)
・中国らしい歴史展開や人間関係、的な表現も多々あり(現実よりは大分薄めに描写していると思うが)、ファンタジーなのに ”現実にありかも?” 的な気分になるのが面白い。
・最後の数ページの展開は特に劇的。とは言え控えめな表現が、余計に想像を掻き立てる。
もともとは、かみさんが持っている本なのだが、読んでみて良かった。

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2017年01月29日

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おもしろくて、一気に読み終えた(^^)
でもここで完結でもいいように思えて、シリーズ作品を読むかは現時点では微妙…といいつつ結局読むとは思うけど、すぐではないかもしれないな。

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2016年07月26日

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超絶胸きゅんらぶすとぉりぃ。
時代とか関係なかったです、恋に。
ましてや仙人と人間の恋とか…っ。

っていうか、文章が鮮やかでキラキラしてました。瑞々しくて、とっても素敵な言葉だらけです。
続編もぜひ読みたいと思いました!

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2014年03月11日

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wikiにはファンタジーノベル大賞受賞作に珍しく「ライトノベル的」だと評されていたが、キャラや展開のテンポで魅せるライトノベル的な話…ではなく。鷹揚に構えつつのほほんとしているけれど、中国モノの骨太さもある、読んでいて気持ちの良い文章だな、と思う。
もちろん、僕僕先生はじめとするキャラクターも魅力的なのは間違いなく。
続編以降も読んで、彼らの旅と王弁の仙骨がどうなるのかを追っていきたいと思った。

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2024年04月14日

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優しいファンタジーです。

中国☓ファンタジーとは、私の読書遍歴ではついぞ合体しづらいテーマでした。ファンタジーといったら、ヨーロッパ・北欧・中世のイメージだったからです。
なので、巻末に「日本ファンタジーノベル大賞受賞」と書かれていたときには?どんなものやら見当がつけづらかった。
過去の読んだことがあったのは、田中芳樹さんの纐纈城綺譚 (こうけつじょうきたん)くらいです。これも挿絵が私の好きな藤田和日郎さんだったから買ったわけで、それくらい肌に合うかわからない作品でした。

さて、どうだったか。というと、優しく、2人の心の機微を描いてくれる作品でした。生き死にでスパイスをつけられるのに、少し辟易してきたのでしょうか?
そういった描写なしに、唐の時代を舞台に人の世と、神の世、そしてその間に存在する仙界を語る口調に好感がもてます。

実は地名もファンタジーにあっているのかもしれませんね。何しろ実在の地名を言われてても、現実味が少し弱いですから(そう考えると、中国という地は私にとって、歴史的な地であると同時にファンタジックな場所かもしれません)

僕僕先生と王弁の可愛いやり取りに心が癒やされました。
二巻以降も刊行されているようですね。じっくり読ませてもらいます。

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2021年04月04日

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個人のブログで興味を持って購入。
美少女が好きなので面白く読めた。
2巻目以降、どんな変化が起きていくか気になるので続編も買うと思う。

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2019年05月16日

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教養小説=ビルドゥングスロマンという分類は
日本の物語作品であまりお目にかからず
青春小説に含まれがちだが
形成成長老化すなわち自らの手の届く範囲のみを
知っていることとする正しさという
大人になることという要素があるかないかで決定的に異なる
この作品は中華歴史もの舞台に神話的道教要素で
主人公に対する親も家族も周囲も優れた政治家も名君も神仙であっても
何が正しいというあいまいさで
その達観をうまく表現している
かまえない文章は好き嫌い分かれるところだが主題には良く合っている

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2019年01月07日

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珍しく中国が舞台の、ほのぼのファンタジー。
仙人が身近に存在することに対して100パーセント受け入れるでもなく、否定するでもない微妙な距離感が面白い。
また、中国の歴史に易しく触れられる所も良い。
長く続くシリーズみたいなので、登場人物がどんな変化を遂げるか楽しみです。

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2018年09月18日

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ネタバレ

なんかホンワカしたファンタジーだった。
中国的なものだともっと残酷なイメージがこれまではあったのだが。
主人公のユルい感じが意外と良かった。

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2018年02月25日

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軽い本。
のんびり、ほのぼのと展開していくのが魅力だなと。
お堅い文学作品とかを読んでいる合間に息抜きに読むのにちょうど良いなと思います。

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2017年06月11日

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古代中国を舞台に仙人と青年の冒険を描く、日本ファンタジーノベル大賞作品。既にシリーズ化している。
キャラクター小説として、道徳ものとして、冒険譚として、総じてよくできていると思う。
地名や人名の取っつきにくさを気にしなくてよいほどに読みやすく、短編としてのテンポもよい。そして話としても面白い。
ヤングアダルト作品として、非常に薦めやすい。
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2016年02月15日

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僕僕先生の受け答えの柔軟性と、王弁のニートっぷりが面白い。
僕僕先生の仙人として経験からくる発言、態度は見ていて清々しいが、時折見せる子供っぽさを引き立てている。
王弁の旅路での成長は目覚ましく、人と神仙との関わりを考えるあたりが人間の小ささ面白さを見せてくれる。

環境、時代背景の描写も適度にあり読みやすい印象を受けた。

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2015年09月21日

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【本の内容】
舞台は中国唐代。

元エリート県令である父親の財に寄りかかり、ぐうたら息子の王弁は安逸を貪っていた。

ある日地元の黄土山へ出かけた王弁は、ひとりの美少女と出会う。

自らを僕僕と名乗るその少女、実は何千何万年も生き続ける仙人で…不老不死にも飽きた辛辣な美少女仙人と、まだ生きる意味を知らない弱気な道楽青年が、天地陰陽を旅する大ヒット僕僕シリーズ第一弾!

「日本ファンタジーノベル大賞」受賞作。

[ 目次 ]


[ POP ]
辛口美少女仙人とお坊ちゃまニート青年の珍道中・・・なのですが、私は少女漫画的読み方をしてしまいました。

この世の理からは違うところで生きている仙人と、世間の理とは外れて生きていたいニート。

ある意味お似合いですが、仙骨を持ち長い時を生き修行を積んで「先生」と呼ばれる仙人とまだ世に出てもいない自分が何者かすらわからないニートとは比肩できるべくもなく、当然のように美少女仙人はニート青年を尻に敷きます。

それでも、徐々に恋するようになった美少女仙人のためにそれまで何事にも興味が持てず何者でもなかったニート青年がヘタレながらも奮闘していく・・・なかなか少女漫画的に萌えではありませんか。

美少女仙人は何歳かもわからない老練さで翻弄するかと思えば、見かけどおりの少女らしさで甘えてみたりとまさに自由奔放。

それに振り回されるニート青年が哀れやら可笑しいやらなのですが、二人の仲が進展するようでしないようでする?といったもやもやが、また萌えでキュンキュンしてしまいます。

壮大な中華ファンタジーなのですが、こんな読み方も出来るってことで。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年10月04日

Posted by ブクログ

思っていたより長くて面白かった!!
中国の歴史に疎いから地名や人の名前は全然入って来なかったけど、弁と僕僕先生の二人のやりとりは面白く読めた
中国に縁深い人が読んだらもっと面白く読めるんじゃないかな?

弁は何もする気のない若者だったけれど僕僕先生への愛がそれを緩やかに
でも確かに変えていった

にもしたいことが見つかるだろうか?

仙骨って最初はピンと来なくておしりのあたりの?って思ってたけど
そういや、封神演義の太公望が仙骨を持ってたね
漫画でしか読んでないけど、そういや太公望も仙人だったなぁ
仙骨だけでなく仙縁ってのもあるのかーとちょっと興味深かったw

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2014年09月11日

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中国を舞台にした小説。可愛い女の子といった、従来の仙人というイメージとはかけ離れたあるけどおもしろい。

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2014年01月19日

Posted by ブクログ

面白かったー!王弁と一緒に僕僕先生について、中国を旅してるような気分になります。
僕僕先生ったら、お茶目なんだよなぁ。最早何千歳かもわからんようなお年なのに、あのお茶目っぷりは何なんだ!達観すると一周回って子供みたくなるのか?笑
所々差し込まれる、弁の青春桃色全開な悩みがまた面白い。それをさらりと受け流す先生も、流石というべきか。
後半の弁は、本当にしっかりどっしりしてきましたね。次巻はどんな二人が見られるのか楽しみです!

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2014年01月16日

Posted by ブクログ

いや、良かったです。
あらすじを見、読み始めて僕僕先生が登場したときには「ラノベか」と身を引きかけたのですが、どうしてどうしてしっかりしたものを持った作品でした。
何と言ってもこの本の面白さは王弁と僕僕のやり取りでしょうね。キャラクターが良く活きてると思います。軽いのですがいい加減ではないのです。何かちゃんと計算された軽さのようなものを感じるのです。
肩肘張らずに、純粋に楽しみたいときに読む本です。

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2016年08月05日

Posted by ブクログ

那覇の古書店でタイトルに惹かれて購入。
僕僕先生…なんか可愛い名前。
内容は中国が舞台のお話。
正直中国歴史が苦手なので読みづらいところはあったけど、そこは軽く読み流すことでなんとか読み進めた。
物語自体は読みやすくてまあまあ面白かった。
ただ再読はしないかな。
勢いで続編を買ってしまったので続きもいずれ。

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2024年08月28日

Posted by ブクログ

仙人との恋。というのだろうか、そうではないような気もする。中国の歴史の中での話なので、よく時代背景がわからない所もあるが、温かさを感じる物語であった

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2023年10月26日

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ファンノベ大賞作/ 中国系ファンタジー/ 当然ラノベみたいな破綻した文章じゃないが、ちょくちょく状況説明にメタ的というか日本の喩えを持ち出すのは覚める/ 説明多すぎ/ 主人公と僕僕の関係が気持ち悪い/ ちょっとした恋愛要素とか入れないで欲しい/ オチとして僕僕が本当にじーさんだったらもっと良かった、個人的には/ あと、作者のスカした感じがにじみ出て気持ちが悪い

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2018年10月08日

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中国(唐王朝時代)で仙人の物語という、通常ではちょっと読むのに四苦八苦しそうな非日常な題材をサラリとした文章ですこぶる軽快に語っている。

これはなかなかの技術がないと出来ない。

しかし内容は少々軽めで、中身に乏しいと感じられないこともない。

少女の姿をした仙人と、根は真っ直ぐな弟子の、どこかほがらかな冒険譚と淡い恋模様。
ライトノベル的でもある。

熱狂的なファンもいるらしく、続編の評価も高いようだけど、この軽さは恐らく読者を選ぶ。

私は読まない。

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2017年01月28日

Posted by ブクログ

舞台は中国唐の時代
父親の財によりかかり、働くのも学ぶのも大嫌いな
ぐうたら息子が
ひょんなことから、仙人の弟子となる

この仙人が、17歳くらいにみえる美少女なので
話がややこしくなる(笑)

仙人と弟子の成長物語というべきか
恋愛(?)というべきか

シリーズ続くらしいので読んでみます

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2016年01月18日

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第18回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品。中国系ファンタジー連作の第一作目。

文章は軽く、割と淡々と進む。舞台は中国唐代だが重々しさはなく、現代日本の若者が使うような文章表現もちらほら。それは文章だけではなくキャラクター造形もで、主人公の王弁はイマドキの無気力系青年という感じ。しかし僕僕先生への想いだけは強く、彼女の前では無気力ではいられない。傍にいたくて仙人の弟子にしてもらって一緒に旅したりね。

ただただ僕僕が可愛い。気の遠くなるほど長い間生きてきた老獪な仙人なのに、こんなに可愛いのは如何なものか。
ストーリーは、まあ王道。巻を進めるごとに仲間も増えていき、中国全土を旅する。でも悪をやっつける善が主人公一行! ではなくそこは仙人ご一行、時には傍観者に徹し、一見冷酷な行動をとることも。右往左往するのは主人公王弁ばかり。
中国の様々な怪異やファンタジーもライトに登場し、単純に楽しめる。この巻ではないがSF要素? も出てくる。
人におススメしやすいファンタジー小説。

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2015年10月17日

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唐代中国を舞台としたファンタジー。洋モノとリズムが違い、悠久なんて言葉がよく似合う。ラブストーリーは今後に期待か。

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2015年04月26日

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美少女の姿をした仙人僕僕と弟子になった元ニートの青年王弁の旅。中華ファンタジー。
史実に基づいた中国の歴史や人物の説明は少し難しかったけど全体的に軽く読める。
仙人の知人に会いに旅をするが、メインは冒険譚ではなくラブコメ。王弁の淡い恋心や下心は心が読める僕僕先生には筒抜けでからかわれたり弄ばれたり。ヘタレな主人公は据え膳状態で悶々とするばかり。恋人未満だけど仲良し2人の関係がかわいい。
何にも執着しないはずの仙人が弟子を特別に思うようになったり、何にもやる気のなかった青年が仙人の弟子として成長したり、それぞれの変化も面白い。
旅先でいろいろな人に出会うがそれぞれの絡みが少なく盛り上がりに欠けるのが残念。シリーズの1作目で世界観やキャラの説明が多く必要だったからかも?続きに期待。

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2014年06月17日

Posted by ブクログ

どうしようもない僕の前に、ボクっ子美少女があらわれた。
予想外の展開に噴いた。そして読み進めると、どんどんラブ成分が高まっていくのにも戦慄。ほぼラノベじゃないか!

主人公の成長に、魅力的なキャラクター、奇妙な師弟関係の推移など、実に楽しい要素が満載。
しかし、もう一本の筋と思えた、「人間と仙界との決別」の話のほうは、伏線として出てくるに留めたといった感じだったのでしょうか。ともあれ、気持ち良いラストで良かったです。

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2013年11月14日

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