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江戸・深川にある十六夜(いざよい)長屋に幼い娘と暮らす泥鰌(どじょう)獲りの甚六は、ある日大川で、傷つき倒れていた大男を助ける。男は記憶を無くし、素性がわからない。とんでもない怪力の持ち主で俊敏。でも臆病。そんな奇妙な男と長屋のみんなが馴染んできた頃、甚六たちは大家から善光寺参りに行かないかと誘われた。そこには正体不明の男をめぐる密かな企みが……。痛快時代小説。(解説:評論家 細谷正充)
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Posted by ブクログ
江戸長屋の人情物語と狩人=忍者のハイブリッドという珍しい趣向の作品。 藩の政争にかなりの頁を使っているのは背景に厚みを持たせる目的だと思いますが、結果的にあまり重要ではなかったので、却って冗長さに繋がっているのが少し残念。 ただ、長屋の男たちが時々魅せる心意気や、狩人達の緊張感ある描写は良かったと思...続きを読むいます。
江戸下町の人情物語かと思えば、善行寺参りの旅と忍者・剣劇の講談本風でもあり、主人公の成長・覚醒の物語でもある。 江戸中期、戦乱の世から、豊臣家が滅亡し戦乱のない安定した時代、武者を必要としなくなり、庶民文化が花咲くという時代背景をベースにして、多くの要素を織り込んだ物語。
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