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Posted by ブクログ
「惜しい哉後世、真田を云て、毛利を不云。」という『翁草』エピグラフから始まる、豊臣秀吉麾下の名将、毛利勝永の一代記。
この巻では僅か五歳にして勇猛果敢な森太郎兵衛が、豊前一万石の大名になって活躍する二十代最初の頃が描かれる。
大河ドラマで言うなら、上半期の、上り調子の勇ましいところ。
時期としても、本能寺の変から、秀吉の死後直後のあたりという、激動の時期。
仁木さんの本なので、ライトノベル的な文体で、キャラが立った造形になるのかと思った。
が、そんなことはなく、伝統的な歴史小説の、重厚な書きぶり。
それほどこの時期の歴史に詳しくない身には、たくさんの地方の武将が出てくるのについていくのに大変な思いをする。
数年前、真田幸村がそれこそ大河ドラマになった時、本書も装いを変えて再刊された模様。
本書での幸村、というより源次郎信繁は、風来坊的なキャラになっていた。
勝永は、聞かん気の幼児だったころから、秀吉の黄母衣衆だった父、吉成について戦場をかいくぐっていく中で、むしろ分別のある若武者になっていく。
誰が主人公になるかで、人物造形が変わるって歴史小説やドラマでよくあることだけど…。
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小説・文芸
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