やなせたかしのレビュー一覧
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朝ドラあんぱんを視聴してから
やなせたかしさんの考え方を始め、
紡ぎ出される言葉や詩の数々に
すっかり魅了され
まだまだやなせワールドに
どっぷり浸りたいと思い
表紙がとてもかわいらしい
この本を手にとった
あまり詩を目にすることは
普段ないけれど
やなせさんの詩はすーっと
入ってきてなんだか心地よい
この本を読んで
やなせたかしさんは
本当に"愛"に溢れた方なんだなと
自分の信じた道を諦めず、
真っ直ぐ歩み続け
たくさんの"愛"を届けてくれた
だからこそ
やなせさんの紡ぐ言葉からは
たくさんの温もりを感じられ
心に響くのだろうな
まだまだやなせワールドの沼からは
抜け出せそうにないや
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Posted by ブクログ
やなせたかしさんは本当に多才な人だった。
なんのために 生まれて 何をして 生きるのか
こたえられない なんて そんなのは いやだ!
今を生きる ことで 熱いこころ 燃える
だから 君は いくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ 生きるよろこび
たとえ 胸の傷が いたんでも
ああ アンパンマン やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
何が君の しあわせ なにをして よろこぶ
わからないまま おわる そんなのは いやだ!
忘れないで 夢を こぼさないで 涙
だから 君は とぶんだ どこまでも
そうだ おそれないで みんなの ために
愛と 勇気だけが ともだちさ
ああ アンパンマン やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
時は はやく すぎる 光る 星は 消える
だから 君は いくんだ ほほえんで
そうだ うれしいんだ 生きる よろこび
たとえ どんな敵が あいてでも
ああ アンパンマン やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
やなせさんが、ひっくり返らない正義とは何かと考え、その思いがこの「アンパンマンのマーチ」にこめられていた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小手鞠るいさんが、やなせたかしさんについて書いた本。やなせたかしさんの詩も多く掲載されている。
児童小説家の小手鞠るいさんを前から知っていたが、デビューして成功するまでに長い時間がかかり、苦労したことはよく知らなかったし、やなせたかしさんとの関わりについても知らなかった。
小手鞠るいさんは、やなせたかしさん主催の詩とメルヘンに衝撃を受け、その後、詩を投稿するようになる。掲載詩の常連となり、サンリオから詩集を3冊出す。ある時京都に来たやなせたかしさんと永田萠さんと出会い、そこからずっとお付き合いは続く。やなせさんは先生、永田さんは友人。
やなせたかしさんの詩にはどこかしら寂しさが漂い、小手鞠るいさんの詩もそう。生きていく孤独感や寂しさを感じさせる。ただ、とても透明でまっすぐであたたかい。 -
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日曜日に3歳の娘とアンパンマンこどもミュージアム行ったら、本当に多くの子ども連れで賑わっていた。時代を超えて子どもたちに愛されるアンパンマンの普遍性とは何か、それを知りたくてこの本を読んだ。
著者のやなせたかしさんが、戦争に行ったり、日本橋三越の宣伝部で働いたり、「マンガ家」を名乗りながら実際はマンガを描かずに色々な頼まれ仕事をやったり。そんな具体的な生活描写から、アンパンマンを描くに至る考え方の背景が浮かび上がってくる。
どんなにかっこいいヒーローも、お腹を空かせた子どもに直接ご飯を与えることはしない。ある「正義」はすぐに逆転して悪になる。戦争における「正義」とは違う普遍的な正義は、目の前のお腹を空かせた人にパンを一切れあげるような愛と献身である。
アンパンマンの最初の絵本が出版されたのは1973年。そこから50年以上が経ったいまでも、戦争は無くなっていないし、「正義」を振りかざして他者を攻撃する人はたくさんいる。アンパンマンの主張は、残念ながら今でも意義を持ち続けている。
アンパンマンの歌の歌詞には「愛と勇気だけがともだちさ」など踏み込んだものが多い。そんな歌詞の背景にある思想を、これからアンパンマンの歌を聞く度に思い出すだろう。 -
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ネタバレ朝ドラ「あんぱん」を観て、おとうととの詩集があることを知り、さっそく購入した。本の紹介には「18編の絶唱」とある。22歳で海に散った弟を、詩と絵で綴ったものだという。
まず表紙の絵に、胸が締め付けられる。弟がもういないことへの悲しみが伝わってきて、思わず涙が出る。兄弟って、小さいころは絶対的に年上の子が大きくて、下の子は頼りなく小さい。この表紙のように、はっきりとした身長差がある。下の子は、なんでもできるお兄ちゃんやお姉ちゃんを見上げて、絶対的な信頼を寄せ、頼りにしているものだ。やがて成長して、下の子が上の子の身長を追い越したり、立場が逆転することもあるけれど、この年齢差からくる身長差は、幼いころ特有のものだと思う。うちにも、姉が弟を抱っこしたり、おんぶしたり、ミルクをあげたりしている写真がたくさんある。でも、今では弟の方が大きくなって、そんなことはもうできない。小さいころだけに見られる、兄弟の貴重な光景だ。
この本には、弟とのかわいらしい思い出や、兄弟ならではのしがらみに対する悔恨も綴られている。
*「ぼくが妹だったら、兄ちゃんはよかったかな?」(子どもの頃、体が弱くて女の子の恰好をしていた千尋のことば)
*「兄ちゃんといっしょでなければいや。」(伯父夫婦の養子になった弟。兄の崇だけが独りぼっちにならないよう、いつも一緒を望んでいた)
*よく並んで川のそばでおしっこをしていて、弟の大事なところが腫れてしまったという、微笑ましくも不思議な幼い頃の思い出
*ちゃんばらごっこをしていて、外敵が襲ってきたら、弟は絶対に自分の味方だったという、二人の絶対的な信頼関係
*兄の劣等感から、ふざけ合いが狂気のようになり、弟を背負い投げしてしまったことへの後悔。やがて兄弟の差がなくなり、弟に追い抜かれるかもしれないという複雑な感情
*伯父夫婦の子どもとして違和感なく暮らしていると思っていた弟の本から出てきた、たった一枚の本当の父親の写真
*懸賞金を一度だけ分けてあげたこと、そして弟が「すまんな兄貴、また頼むよ」と言ったこと。またはもうなかったこと。もっと弟を喜ばせたかったという、消えない後悔
*弟が自慢だったけれど、心の底には嫉妬もあったこと
*戦争で、パシー海峡の珊瑚の海に散ってしまい、木札一枚になってしまった弟のこと
最後に、やなせたかしさんによる「おとうとものがたり」へのエッセイが載っている。心の奥の寂しい部分がぎゅっと締め付けられるような、やりきれなさ、やるせなさが綴られている。戦争で弟を失い、帰ってこなかったことへの無念が、ひしひしと伝わってきて苦しくなる。戦争は、絶対にあってはならない。それだけではなく、もし家族で仲たがいしている人がいれば、後悔のないように、日々の関係を大切にしてほしい。そんなことを、たくさん考えさせられる詩集だった。
絵がとても素敵なので、何度でも読み返したくなる。そして、読むたびに涙ぐんでしまう。