やなせたかしのレビュー一覧
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日曜日に3歳の娘とアンパンマンこどもミュージアム行ったら、本当に多くの子ども連れで賑わっていた。時代を超えて子どもたちに愛されるアンパンマンの普遍性とは何か、それを知りたくてこの本を読んだ。
著者のやなせたかしさんが、戦争に行ったり、日本橋三越の宣伝部で働いたり、「マンガ家」を名乗りながら実際はマンガを描かずに色々な頼まれ仕事をやったり。そんな具体的な生活描写から、アンパンマンを描くに至る考え方の背景が浮かび上がってくる。
どんなにかっこいいヒーローも、お腹を空かせた子どもに直接ご飯を与えることはしない。ある「正義」はすぐに逆転して悪になる。戦争における「正義」とは違う普遍的な正義は、目の -
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ネタバレ朝ドラ「あんぱん」を観て、おとうととの詩集があることを知り、さっそく購入した。本の紹介には「18編の絶唱」とある。22歳で海に散った弟を、詩と絵で綴ったものだという。
まず表紙の絵に、胸が締め付けられる。弟がもういないことへの悲しみが伝わってきて、思わず涙が出る。兄弟って、小さいころは絶対的に年上の子が大きくて、下の子は頼りなく小さい。この表紙のように、はっきりとした身長差がある。下の子は、なんでもできるお兄ちゃんやお姉ちゃんを見上げて、絶対的な信頼を寄せ、頼りにしているものだ。やがて成長して、下の子が上の子の身長を追い越したり、立場が逆転することもあるけれど、この年齢差からくる身長差は、幼 -
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一気に読み終わりました。アンパンマンのことは自分の子ども時代から知っていたけれど、ハマる程ではなかった。子どもがアンパンマンにハマって、キャラクターの名前を覚えて発語するようになったので、私も興味を持つようになった。ちょうど同時期に朝ドラ「あんぱん」が放送開始になり、ドラマも欠かさず観ている。ドラマ放送開始に合わせて、MOEや芸術新潮でやなせたかしさんの特集が組まれていたのでそれもチェックし、やなせさんの人生年表を知り、幼年期から晩年期まで、密度の濃い人生を送られてきたことを知った。雑誌の特集でも、やなせさんの人生はまとめられているのだけど、ご本人の言葉で書かれた本も読んでみようと思った。
こ -
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ネタバレいやー、思ったより、よかったです。
なんていうか、波乱万丈な方なんですね。
しかもまさかの、超遅咲き!
もちろん、なんだかんだ、ずっと才能はある意味では認められていたんでしょうが、なんというか、最初っからバリバリやってた人ではない。
そして、戦争を経験されている方だけに、やはり人生がなかなかに、もう、読むだけで重みがあるというか。何でもない1人生が、今の私らから見ると、なんか根底から違うというか。
そして、ずーっと、アンパンマンの歌が、重いなコラ、と思ってたけど(笑)、なんとなくその理由も分かったよ。ずっと、大人向けを描き続けてきた人で、その中でたまたまアンパンマンが生まれ、たまたま周りによ -
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アンパンマン作者の自伝。生まれ~学生~戦争~社会人~約70歳でアンパンマンがヒットするまでと、復刻時に追加された94歳時の近況が語られる。
戦争後に色々なものがリセットされ、その後勢いよく成長するエンタメ分野の潮流に乗って仕事をされていたこともあり、歴史書めいた内容に感じた。オーディブルで聴いたが、ナレーターがばいきんまん役の中尾隆聖氏で、これははまり役だなと思った。
現代ではほぼ専業化している看板、雑誌、漫画、ラジオ、テレビ、アニメなどの仕事がもっと近い位置にあり、伝手でそれらを横断して経験を積まれたのであろう辺りが個人的には面白かった。何回もなぜこの仕事が回ってきたか分からないと書かれ -
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扉に書かれた「弟よ 君の青春はいったいなんだったのだろう」という言葉が、じわじわと心に染みていく感じがしました。
淡々と綴られた詩のなかに、やなせたかしの生い立ちが書かれ、弟への思いがあふれていました。
事実があまりにも悲しくて、余計な言葉はなくてもその思いが伝わってきました。
「戦争は大嫌い」と公言していた理由が、よくわかりました。小さくてかわいい弟、大きくなってからの弟。どちらもやなせたかしにとっては、大切な弟だということが、すごく伝わってきました。
カラフルなアンパンマンも大好きですが、この本の白黒のイラストも、とてもよかったです。
〈目次〉
父の死
母とのわかれ
夏の川で