やなせたかしのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ150ページほどの新書。本をよく読む人なら小一時間あれば読み終わる量。
本書では正義とは何かという問いに対して「お腹の空いている人に自分の食べ物をわけてあげること。」(献身と愛)と答えている。これは立場や時代では変わらない絶対的な正義だという。
明快な答えだし、理由も戦争を経験し、戦時中の食糧難を乗り越え生きてきたやなせさんだから言える答えだと思う、経験からくる話なので、説得力が違う。
そしてやなせさんの正義を知ったうえでアンパンマンを見ると感慨深いものを感じる。
実際アンパンマン自体は子供の時からあったが、特に何も感じず見てたと思う、まさかこんな思いや願いが込められているとは思わなかった。
後面白かったのはやなせさんの経歴。漫画家だが、自身の漫画のキャラクターを持っていない。仕事も漫画だけでなく、構成作家や作詞、テレビ出演まで幅広くこなしている。自分では才能がないと言っていたが、何でもできる才能の持ち主なのではと思った。
ページ数に対しかなり満足のいく読書になった。
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Posted by ブクログ
ネタバレやなせたかし先生の人生が丸ごと詰まってた。アンパンマンが出来るまでの話が長すぎる。大器晩成の人生が書かれてる。そして、いろんな人と出会って、いろんな才能を少しずつ開かせていく様が書いてある。人の事を「あの人のこんなところがすごい」と言えるのも才能なんだよな。……本にするときにわざわざ妬みを書かないのはわかるけど、それにしても有名な人たちと出会いながら、ひょうひょうとしたやり取りで関われるのすごいなと思う。
なんていうか、『人タラシ』な気がするんだよな。これだけいろんな人から「これやらない?」と声をかけられるのも才能だよね。
同時に時代の変化も感じる。戦前と戦後の空気感は本当にガラリと変わったんだろうなぁ。平成間近に生まれた身としては、戦前なんて本の中でしか出会うことが出来ないよと思ってしまう。なので、有名人なのだろうなという事はわかるけど、出てくる人物の大半がよくわからなかった。手塚治虫はわかるけど、それ以外の漫画家さんは聞いたことあるような??みたいな曖昧な場所にいるか、全く知らないかのどちらか。女優さんや俳優さんも同じく。
それでもざっくりとした時代の流れも感じながら読むことが出来るのは良かった。
アンパンマンが『売れない』と言われて、あまり良い位置にはいなかったのに売れたというのも面白い。……子ども(3~5歳)の私はアンパンマンを良いとは思えなかったんだよなぁ。今はすごく『狙って』いるのがわかる。子供向けに変わっていったのを見てる身としては、商業化ってすごいという下種な感想しかない。
こういう本って少し残酷だな。ごちそうさまでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ◎学び
やなせさんの人生を通して、自分の指針となる教訓を学ぶことができました。
・元々大人向けの作品を描いていたけど、とあることから子供向けの作品を作るように。
→元々自分が思い描いていたところではないけど、それによってアンパンマンは生まれた。人生何が起こるかわからない。
・やなせさん自身も40代後半まで代表作がなかったが、人生の後半からアンパンマンのヒット作を作り出すことができた。
→人生いつめが出るかわからないからこそ、前を向いてやり続けることが運とチャンスを引き起こす必須条件。
・恵まれている今だからこそ、なんだってできる。生涯で少しでも誰かのためになることを今からやっていく。
→周りの人に優しくする
→困っていたら手を差し伸べる
・幸せの中にいる時は、幸せかどうか分からないことが多い。不幸を感じた時にあの時は幸せだったと思える。生きているから悲しいと思うし、悲しいといったエッセンスがあるからこそ、楽しいや幸せといった感情が湧く。悲しいと幸せは対比構造にある。
→どんな感情も生きているからこそ得られるので味わう姿勢が大事。
◎アクション
・目の前の仕事に前向きに取り組む
・気になる本を読んで教養を身につけ、日常にアウトプットしていく -
Posted by ブクログ
やなせたかしさんに関する本は時々無性に読みたくなります。
ことばや理屈ではないところからこどもたちが引き寄せられていく「アンパンマン」の生みの親でいらっしゃるところから興味を惹かれ、折にふれて、いろんな本を読んでいます。
希望を、生きる力を、決して堅苦しくない形で届けようとしてくださるお姿、人を喜ばせるためにご自分の持つものをさっと差し出されるその姿勢に、人としてどう生きるかという自分のあり方にも大きな影響を受けています。
これからもやなせ先生が大切にされてきたことや「アンパンマン」たちが大切にされる世の中であることを改めて願いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレやなせさんと弟に関する詩集。エッセイのような詩のような。ほんわかした記憶と悲しい記憶が混ざってる感じ。
上半分がイラストで下半分が文字。やなせさんのイラストも素敵。
幼いころに父親が亡くなり、母親は再婚して、弟は伯父夫婦の養子に、やなせさんも伯父夫婦の家で暮らしたけれど、弟とは立場が違っていたということが書かれていた。
この時代は養子はそこまで珍しくはないらしいので、弟が養子になったのもやなせさんが裕福な伯父夫婦の元で暮らしてるのも、不幸とかそういうのでもないらしい。
母親も子供連れでは再婚できなかっただろうし、女は結婚して男がいないと生きていけない時代だから母親が悪いというわけでもない。そういう時代。
そして、戦争で弟は死んでしまう。やなせさんは生き残った。
この詩のようなエッセイのようなものは、『弟へのレクイエムとして書いたもの』48-49pと、最後の『僕と弟』の文章の中に書いてあった。他の誰かに見せる予定はなかったと。それが勧められて出版する流れになったのだと。出版にこぎつけた人ありがとうな気分になった。
読めてよかった。ごちそうさまでした。