あらすじ
正義とは何で、正義の味方とはどのような人なのか。 戦争を生き抜き、国民的ヒーロー「アンパンマン」を産みだしたやなせたかしが、その半生を通じて向き合った「正義」のあり方とは。 混迷の時代に生きる勇気をもらえる、やなせ流の人生哲学。
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Posted by ブクログ
朝ドラ「あんぱん」を毎回楽しみに観ていました。
やなせたかしさんの生き方、考え方に興味を持ち読みました。
語られる言葉に優しさと謙虚さが溢れていて、ほんわかと温かい気持ちになりました。
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ!
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あんぱんのモデルやなせたかしさんの考え方がわかりやすくまとまっています。あんぱんまん誕生の裏話や従軍から作家や舞台制作など幅広く経験され、多くの方との交流の結果、正義は多義的で不安定なものであること 別れや悲しいことが多い世の中だからこそ笑ってもらえる生き方がよいという思想に大いに共感しました。
アンパンマンの遺書より直接的に伝わってきましたね。
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・正義はある日突然逆転する 逆転しない正義は献身と愛 正義が何かと定義するのは難しい 戦いは正義同士から起こっているんじゃないか
・善良な人も全部まっしろではない 人間のそういう部分を体現したのがロールパンナちゃん
・赤ちゃんは先入観も欲もなく、すべての権威を否定する、純真無垢かつ冷酷無比の批評家
・愛と勇気だけがともだち 戦う時はひとりで 友達をまきこんじゃいけない
・好きなものを選んで その他の武器も鋭く懸命にがんばれ
・時は はやく すぎる
光る 星は 消える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
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日曜日に3歳の娘とアンパンマンこどもミュージアム行ったら、本当に多くの子ども連れで賑わっていた。時代を超えて子どもたちに愛されるアンパンマンの普遍性とは何か、それを知りたくてこの本を読んだ。
著者のやなせたかしさんが、戦争に行ったり、日本橋三越の宣伝部で働いたり、「マンガ家」を名乗りながら実際はマンガを描かずに色々な頼まれ仕事をやったり。そんな具体的な生活描写から、アンパンマンを描くに至る考え方の背景が浮かび上がってくる。
どんなにかっこいいヒーローも、お腹を空かせた子どもに直接ご飯を与えることはしない。ある「正義」はすぐに逆転して悪になる。戦争における「正義」とは違う普遍的な正義は、目の前のお腹を空かせた人にパンを一切れあげるような愛と献身である。
アンパンマンの最初の絵本が出版されたのは1973年。そこから50年以上が経ったいまでも、戦争は無くなっていないし、「正義」を振りかざして他者を攻撃する人はたくさんいる。アンパンマンの主張は、残念ながら今でも意義を持ち続けている。
アンパンマンの歌の歌詞には「愛と勇気だけがともだちさ」など踏み込んだものが多い。そんな歌詞の背景にある思想を、これからアンパンマンの歌を聞く度に思い出すだろう。
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絵本やアニメでおなじみの『アンパンマン』の作者・やなせたかしさんが正義について語った子ども向けの哲学書。展覧会を観に行ったことをきっかけに読んでみた。
幼いころから身近にあって、あまり深く考えたことのなかった"自分の顔を泣いている子に食べさせるアンパンマン"像。海外の人からは、カニバリズムのアニメと気持ち悪がられると最近聞いたけれど、アンパンマンが自分の顔(=食べ物)を差し出すことへはやなせさんの戦争体験からの深い意味があったのだなと気づかされた。
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朝ドラ「あんぱん」を現在進行形で見ているいま、この本を読めてよかった。
ドラマの出来事と、この本でやなせさんが語られていることがリンクして、より実感としてやなせさんの考えが沁みてくる。
アンパンマンの創作裏話は面白く、自分の進路や天職が見つからなくて悩んでいる人に読んでほしい。
「アンパンマンのマーチ」の歌詞に込められた思いを知って感動する。
歌詞の意味を気にしないで歌ってしまうくらい、日常にある歌だけれど、この本で語られるやなせさんの体験や思いを知ってから歌詞を見ると、じんと胸が熱くなる。
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息子が小さい時、たくさんアンパンマンのビデオを見たり、絵本を読んだり、アンパンマンショーを見に行ったりしました。
懐かしい思い出が蘇りました。
アンパンマンの歌は何回も何回も聞いていました。こんな深い内容だとは思っておらず、涙が出ました。
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「正義とは何か」をやなせ氏の人生を通じて考えさせられた。
スーパーマンのような怪獣を倒す欧米型の正義感と対比し、やなせ氏の人はみな正義の一面・悪の一面を持つ、正義は自己犠牲であるという正義感は、小さい頃からアンパンマンで育った日本人の私にも血潮として流れる思想なのかもしれない。
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まず90歳のときに書かれた文章とは思えない文章にびっくり!
私のイメージする、朗らかで優しそうなお爺ちゃんのやなせ先生そのままの、柔らかいけど、でも確固たる信念のある言葉で語りかけてくるような、そんな文章でした。
今となっては漫画やアニメでは必ずしもヒーロー=正義=強い、というわけではなくなり、弱かったり地味だったりダークヒーローみたいな登場人物も珍しくありませんが、やなせ先生はそういった正義のあり方について早くから考えていらっしゃったんですね。
そしてあんぱんマーチ、子供の頃から幾度となく歌ったり読んだりして歌詞はしっかり覚えていますが、やっぱり何度見てもいい歌詞だ…
Posted by ブクログ
朝ドラ「あんぱん」をずっと見ていて、番組が終わってからやなせさんの本を読もうと思ってました。
参考にした作品名など正直なところや、毒舌なところもたまにあり、やなせさんは温厚なイメージから意外に思えて、面白かったです。
また、現在のばいきんまんの羽が小さくなったのは、UFOに乗るので羽が不要になったからなど、ユーモアを交えて書かれています。
アンパンマンや幼少期やこれまで関わった仕事のことが書かれている1,2章もよかったが、3章「正義の戦い方」(これまでを振り返った仕事への取り組み方など)の言葉がどれも印象的でした。その中で、以下の2つについては、私も勇気づけられました!
P.135メソッドを作る簡単な方法はなくて、やってやりまくっているうちにいつの間にかできてくるんですね。
P.139努力は確かに辛いところもあるけれど、辛いというのは意外と面白いところもある。結局は本人が好きだったら、それに耐えていかれます。
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かなり苦労されたと思うが、ポジティブな気持ちを忘れずに成功されたことが分かった。
アンパンマンのストーリーの裏にあるやなせさんのたくさんの想い。見方が変わります。
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戦争を生き抜き、国民的ヒーロー「アンパンマン」を生み出したやなせたかしが、半生を通じて向き合った「正義」のあり方とは。混迷の時代に生きる勇気をもらえる、やなせ流の人生哲学。【目次】
第1章 正義の味方って本当にかっこいい?(正義の味方について考えてみよう;食べ物がないのは耐えられない
第2章 どうして正義をこう考えるようになったのか(自然が溢れていた生まれ故郷の高知;ぼくと、そして弟と―伯父の家で住み始める
第3章 正義の戦い方(相手を殺してしまってはいけない;正義でいばってるやつは嘘くさい
第4章 ぼくが考える未来のこと(身近な人の幸せを願う;著者からのメッセージ ぼくはこんな本に影響を受けてきた)
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やなせたかしさんの自伝としても十分に面白いのですが、アンパンマンの創作論として、いかにアンパンマンが日本の絵本界に革新を起こしたのかを読み取れる本でした。
内容が面白いのもそうですが、意外と文字数が少なくて、文字も大きいので読書が苦手な自分でも2時間程度で読み終わることができました。
アンパンマンたいそうの歌詞に「アンパンマンは君さ」というフレーズがありますが、この言葉には重大な責任と覚悟、そして期待が込められているのかなと思いました。
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ぜったいに覆らない正義は献身と愛
人それぞれ正義がある中で、それが正しいとか、間違っているとか、そんな事ではなく、すべての子どもにとっての正義って?
アンパンマンを通して先生が伝えたかったこと、きちんと胸に残りました
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著者が「アンパンマン」に込めた正義の思い、人となりや制作の工夫などが伝わってくる。
アンパンマンのマーチの 生きるよろこび、みんなの夢のためを想った。
24-19
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「あんぱん」きっかけで読んでみた。
そこまで正義について具体的に言語化はされていないと感じた。
アンパンマンのマーチとアンパンマンそのものの生き様を見れば分かるものだと思う。
格好良くない自己犠牲こそが正義で、傷つく可能性があっても正義を成し遂げないといけないという思いは、ストイックで昔の創作者特有のものかもと思った。
奥さんのことは一切語られていなかったから、ドラマが全てのことを奥さんの功績にしていたのがやっぱり少し気に触る。
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やなせたかし氏の自伝というか人生録というか。この本をつらつらと読むより、直接、アンパンマンの歌詞を眺めたり絵本を読んだ方が、ずっと伝わるものがあるんじゃないかなと思います。
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「アンパンマン」の著者による語りスタイルの自伝です。著者が「アンパンマン」を通じて伝えたかったことを、仕事人生から、「アンパンマン」の誕生、その他の多彩なキャラクターのことなどへの想いから語られています。著者の語られる「正義」とは何なのか。他の世間一般の正義とは違うもので、著者が思う「正義」とは。戦争や戦後を生きてこられたからこその「正義」。そして「アンパンマン」のうたに込められた想い。
現在では考えられないくらいに、様々な仕事をこなされてきた著者。その姿勢から、貫いた生き方を学ぶことが出来ました。
Posted by ブクログ
正義の考え方が変わりそう。
幼少の頃に読んだ絵本、アンパンマンを懐かしく思いました。あの頃はアンパンマンお顔がなくなってかわいそうって思ってましたが、そういうことだったんですね。