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Posted by ブクログ
日曜日に3歳の娘とアンパンマンこどもミュージアム行ったら、本当に多くの子ども連れで賑わっていた。時代を超えて子どもたちに愛されるアンパンマンの普遍性とは何か、それを知りたくてこの本を読んだ。
著者のやなせたかしさんが、戦争に行ったり、日本橋三越の宣伝部で働いたり、「マンガ家」を名乗りながら実際はマンガを描かずに色々な頼まれ仕事をやったり。そんな具体的な生活描写から、アンパンマンを描くに至る考え方の背景が浮かび上がってくる。
どんなにかっこいいヒーローも、お腹を空かせた子どもに直接ご飯を与えることはしない。ある「正義」はすぐに逆転して悪になる。戦争における「正義」とは違う普遍的な正義は、目の前のお腹を空かせた人にパンを一切れあげるような愛と献身である。
アンパンマンの最初の絵本が出版されたのは1973年。そこから50年以上が経ったいまでも、戦争は無くなっていないし、「正義」を振りかざして他者を攻撃する人はたくさんいる。アンパンマンの主張は、残念ながら今でも意義を持ち続けている。
アンパンマンの歌の歌詞には「愛と勇気だけがともだちさ」など踏み込んだものが多い。そんな歌詞の背景にある思想を、これからアンパンマンの歌を聞く度に思い出すだろう。
Posted by ブクログ
購入本。やなせたかしさんが正義とは何かを語っている本。読んでみた。
児童向けに書かれているので、とても読みやすい。やなせさんが半生を振り返りながら、色々とその時にどう考えていたのかが書かれている。正義についてだけではなく、どのような仕事をしてきたかとか影響を受けた人とか、アンパンマンのキャラクターの解説とか興味深い話ばかりで面白かった。
正義についても、戦争を体験しているやなせさんが語っているから説得力がある。子供に読んでほしいと思える良著。
以下付箋貼った所(個人用メモ)
P20 21歳で戦争に行った当時は「天に代わりて不義を討つ」と歌う軍歌がありました。「この戦争は聖戦だ」と勇ましく歌う歌です。僕も兵隊になった時は、日本は中国を助けなくてはいけない、正義のために戦うのだと思って戦争に行ったのです。
でも聖戦だと思って行った戦争だって、立場を変えてみればどうでしょう。中国の側から見れば侵略してくる日本は悪魔にしか見えません。
P26 悪いものは、いかにも悪い感じで現れるとは限りません。我々の社会は、なんでそんなことで騙されるのだろうということで簡単に騙されるものなのです。
P73 僕には師匠はいません。すべての人が師です。でも、一人選ぶとすれば宮城まり子かもしれません。構成も、作詞も、演出も、僕はみんな宮城さんに教えてもらいました。講義を受けたわけではありませんが、見て覚えました。今、目の前にいる観客のハートをつかむということでは天才的な人でした。
P120 ばい菌が全滅すると、人間も全滅する。絶えず両方が拮抗して戦っているというのが健康なんです。何人かは負けて死んでいくけれど、それも仕方がないんだよね、たとえ人間が善人ばかりだとしても、増えすぎちゃダメなんです。気の毒だけどそうなんです。誰一人死なないとなると、バランスが崩れて大変なことになる。
P123 愛と勇気だけがともだちさ
という歌詞があります。それで抗議がきたことがあるんだけど。これは、戦う時は友達をまきこんじゃいけない、戦う時は自分一人だと思わなくちゃいけない事だということなんです。お前も一緒に行けと道連れをつくるのは良くないんですね。
P149 人生なんて夢だけど、夢の中にも夢はある。
悪夢よりは楽しい夢がいい。すべての人に優しくして、最後は焼き場の薄けむり。誰でもみんな同じだから焦ってみても仕方がない。そう思っています。
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