あらすじ
各界一流のプロの半生をインタビューで解き明かす人物ドキュメント番組「100年インタビュー」(NHKBSプレミアムで放送中)の単行本化。第10弾は、「アンパンマン」や童謡「手のひらを太陽に」の生みの親である漫画家のやなせたかし氏。やなせ氏は現在93歳。目も耳も悪くなり、がんを患って腎臓も片方がなく、すい臓は三分の一切除。胆嚢もなく、腸閉塞で腸を切り、心臓にはペースメーカーが入っている。しかし、東日本大震災では、「アンパンマンのマーチ」が被災地を勇気づけ、やなせ氏もアンパンマンのポスターを描いて避難所に送り、現地にもかけつけた。漫画家になりたいと上京しながら芽が出ず、様々な職業で生活をつなぎ、くじけそうになるたび、「何のために生まれてきたのか」と初心に戻り、アンパンマンがヒットしたのは69歳。同じ生きるなら自分もまわりも楽しくしたいと、いつも前向きを心がけてきた軌跡には、人生を生き抜くヒントが満載!
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Posted by ブクログ
アンパンマンを史上最弱のヒーローととらえたことはなかった。正義の味方は傷つきやすい。人生は「運・鈍・根」絶望せず、やり続ければチャンスはきっと巡ってくる。そのチャンスを活かせるかどうかだ。やなせ先生の人生哲学の一端を心に刻み、ちょうどアンパンマンに興味を持ち出している息子にも伝えていきたい
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誰が読んでもわかるように。
でも、子どもだからってグレードを下げず、向き合う。そうすると、大人よりもむしろ子どもの方によく伝わる。
そういうものづくりの姿勢が素敵だなと思った。
やなせたかしの背景や哲学を知ってから「アンパンマンのマーチ」を聴くと涙が出そうになる。
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《私が参考になったこと》
◇人生は現在と未来しかない。
それをなるべく楽しく面白く生きる
◇戦争経験を通して
悪いやつをやっつけるだけではなく
ひもじい人を助けるのもヒーローの役割?
→アンパンマンの誕生
◇正義を行うには傷つく事を覚悟する。
◇生きているから、痛み、悲しみ、苦しむ。
それを感じるから喜びに気づける。
◇自分のやってることが
世間にどう影響を与えるか考えてみる。
《感想》
私は"普通"と呼ばれる人生から
かなり外れて生きてきて
(毒親育ち、不登校、
転職続き、結婚願望ナシ、鬱病治療中…)
劣等感があり、自分のことが嫌いだった。
この本を読んで遅咲きでも、
こんなに楽しく幸せに
生きた人が居るのなら、
私も今やれることを1つ1つ積み重ねて
今と未来に目を向けて
生きていこうと前向きになれた(*´∀`)
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40分間で読んで、最後に号泣。
あっという間に読める本ですが、やなせたかしさんの人生が凝縮されて詰まっている本でした。
ぼくの人生にも生かしていく。
やっぱり、アンパンマンが大好き。
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この本を読む前に「夜と霧」を読んだばかりだったので、やなせさんの言う飢えた人に一切れのパンを差し出すことは逆転しない正義だと言う言葉がとても沁みました…
挫けそうになった時に読みたくなる本です。
うちの2歳の姪もアンパンマンが大好きらしいです。私が子供の頃からずっと人気が続いているのはすごいですよね。
確かに子供の頃見て面白かった本やアニメというのは大人になってから見ても面白い。
私も「運・鈍・根」を、意識して頑張ろうと思います。
Posted by ブクログ
美しいもの、わかりやすいものが好きで、そういうものをつくり、届けたい。
そんなやなせたかしさんの思いが体現された、美しく力強くあたたかなメッセージがわかりやすく紹介されているインタビューの書籍化。NHKがしたいい仕事の一つ。
新年一冊目がこの本でよかったと思う。
なんのために生まれて、なんのために生きるのか。答えられる人生を歩みたい。そしてアンパンマンが世に出た時、先生が54歳だったこと、それまでしてきたシナリオライターや企画、編集の仕事などが役立ったことなども、心にとめておきたい。
Posted by ブクログ
小学校高学年向け伝記
アンパンマンの作者やなせたかしさんのインタビューを書籍化
アンパンマン誕生の背景、正義を行うことは難しい、不幸せになった時に幸せがわかる、やり続けることが大切など、やなせたかしさんの周りを元気にする魅力の秘密が、子どもにもわかりやすく書かれている。
特に心に残ったのは、正義ってなんだろう?というお話。深く考えずにアンパンマンをみていた自分が恥ずかしくなった。正義の味方アンパンマンが悪いバイキンマンをやっつける。単純に正義が悪をやっつけるって思っていたけど、本当は違っていた。
(本文より)
困っている人、飢えている人に食べ物を差し出すこういは、立場や国に関係なく、「正しいこと」。これは絶対的な"正義"なんです。
だから、アンパンマンなのかぁ。
バイキンマンについても、ただの敵とか悪とかではなくて、ちゃんと考えてあるんです。すごいなぁ。奥深いなぁ。
Posted by ブクログ
戦争体験からアンパンマンに込めた願い、やなせさんの哲学が詰まった1冊。最後まで描き続け、子供と大人に希望を与え続けたやなせさんの温かさが胸にしみます。
目次より
・前向きに考えよう
・おしゃれは気力
・アンパンマンが生まれた背景 など収録
p46アンパンマンとバイキンマンの戦い
インフルエンザだったら、ワクチンを打って立ち向かう。(中略)でも。ばい菌は死なない。ずっとそういう戦いんですよ。ですから、アンパンマンとバイキンマンの戦いというのは永遠に続いていくわけ。(p47人間の皮膚やお腹の中の菌に触れ、)p48ようするに、我々はその戦いの中で健康を維持しているという原則をこの話の中に入れてあるんですよ。
NDC 726.1
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やなせたかし氏の晩年のインタビュー。
氏の哲学がやさしい言葉で丁寧にしたためられた良書だった。
備忘録
・現在と未来をなるべく楽しくなるべく面白く生きたほうがよい。
・自分が全く傷つかないままで正義を行うことは難しい。
・正義の味方は傷つきやすい
・描き続ける。この世界は運、鈍、根。満員電車に乗っていてもいずれは席は空く。自分の座る席が必ずどこかに空くのでその時座ればいい。
・来るべき時の運をつかむためには、自分がやり続けていないといけない。絶えず自分がやっていないといけない。どんな状況になってもやり続ける。その場を楽しむように。
Posted by ブクログ
インタビュー形式の本です。とても深い内容を平易な言葉で回答されています。アンパンマンの元祖となる絵本が54歳の時、アニメ化が69歳の時とのことなのでそれまで苦労されたからとても心に響く言葉を紡げるのだと思います。初代アンパンマンは人間で、国境関係なくひもじい人にアンパンを届けるちょっと太ったヒーロー。最後は許可なく国境を超えてしまった為撃ち落とされてしまうという物語だった。
【印象に残った言葉】
・色々なヒーローがある中でアンパンマンは一番弱い。濡
れれば弱る。だからジャムおじさんに顔を作り直しても
らわないと戦えない。しかしいざという時には戦う。正
義を行う人は、自分が傷つくことを覚悟しなくちゃいけ
ない。
・困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は
立場や国に関係なく「正しいことを」。これは絶対的な
正義なんです。
・幸せの中にいる時は「幸せ」はわからない。不幸になっ
た時「幸せだった」とわかる。悲しみがあるから喜び
がある。悲喜交々(ひきこもごも)
Posted by ブクログ
やなせたかしさんの晩年のインタビュー本。
生い立ちから、100年後の世界に向けてのメッセージ。
中にあるのは一貫した人生観。
戦争を通じて得た、
「それぞれの立場を言い合う。言い合っている限りは戦争は終わらないし、なくならない」といった言葉は非常に重い。
また
「楽にお金を稼ぐということばかりを考えているのではなく、自分のやっていることが世間にどういった影響を与えていくのか、ということを考えること」が重要とも。
児童文学に最初は志向がなかったものの、次第に天職とかんがえるようになる経緯などは非常に参考になりました。
文末、自分の人生の晩年を夕暮れに例えた「夕日の歌」という詩が掲載されているのですが、これは必読。
夕暮れの中を飛んでくるアンパンマン。
アンパンマンを知っている方は、一度は読んでおいたほうがいい本かと思います。
Posted by ブクログ
どの本を読んでも、やなせさんの発言はブレない。
簡潔でユニークでわかりやすい。
でも、当たり前に生きてると、なかなかこんなこと言えないっていう厳しさもある。
手のひらを太陽にという歌で、なぜ「生きているから悲しいんだ」という歌詞が最初なのかと言う話は、生きていくことの傷みと向き合っていることが伝わってくるようでした。
たくさんやるべきことがあるときほど、根気よく一つずつ片付けていくと、加速度が増すと言う話も興味深かった。
Posted by ブクログ
やなせさんの人生観がとても良く分かる本。
生き方に『ブレが無い』ことが伝わる。
人生に迷いを感じている方は是非読んでみてほしい。
インタビュー形式で読みやすいので読書初心者に特にオススメ。
Posted by ブクログ
文字が大きくて
読みやすかった
言葉一つ一つが
重みがあつて
心にしみる
自分のこれからの
生き方を考えた
やなせたかしさん
明るくて
前向き
Posted by ブクログ
とてもわかりやすく書かれていました
中でも
正義の味方は傷つきやすいという所が印象的でした
正義を行う人は 自分が傷つくことを覚悟しなくちゃいけない
アンパンマンは 自分の顔を食べさせて 助ける
凄いシュールな設定だけど よく考えたら まさしくその通りですね
Posted by ブクログ
様々な才能をもちながらも、必ずしも順風満帆の人生ではなかったやなせさん。そういった人生だからこそアンパンマンを生み、「アンパンマンマーチ」や「手のひらを太陽に」の歌詞を書くことができた。「何のために生まれて 何をして生きるのか」シンプルだが大事なことについて考えてみなければと思った。
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テレビインタビューの単行本化
子どもの頃、自分の顔をお腹の空いた人達に分け与えるというアンパンマンの絵本が好きであった。
いつのまにかバイキンマンを殴るだけの話になって残念に思っていたけど、どうやらバイキンは死なないで新型ができて永遠に続いていく共生をテーマにしているらしい。
東日本震災後もアンパンマンによって救われた人達がたくさんいたもよう。
アニメ化して商業主義化したと思っていたけど、そんなことがないことが知れて良かった。
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やなせたかしさんの哲学。
相手をなんとかビームで倒さない最弱にして最高のヒーローはアンパンマン。
正義を振りかざす戦争は本当の正義ではない。正義を通そうとすれば必ず傷つく。
貧しい人、いやひもじい人を助けるられる人が真のヒーロー。
運·鈍·根の3つの言葉が心に残った。運をつかむために何かをやり続けること、鈍感力、そして根気。
人生の指針になりそう。
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“根気よくやらなくちゃならない。それがあれば、どんな人でも、ある程度のところまではいけるんです。”(p.77)
“ちゃんと食べて、少しずつでもやってくうちに必ず片付く、僕はそう思います。”(p.105)
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18歳になり「アンパンマンのマーチ」の歌詞の意味について改めて考えるようになり、気になったので読んだ。愛と勇気が友達のアンパンマンに私もなりたいと思っていた。愛と勇気は生きていく上で一番大切とも言える。「正義を行う人は自分も傷つくことを覚悟しなくてはならない」という文を読んで泣きそうになった。愛と勇気があってこその正義だと感じた。
「何のために生まれて、何をして生きるのか」ずっと考えていた。それを見つけるにも愛と勇気が必要なのかもしれない。
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お父さんを30歳代の若さで、そして、弟さんを戦争で亡くされたりしながら、そして、戦争に駆り出されながらも、長生きをされて、しっかりこの世での使命を果たされたやなせたかしさん。「何のために生まれてきたの?」、この問いに余りある答えを出され、そして逝かれました。やなせ作品をもっと読んで行こうと思います。
Posted by ブクログ
本書は、インタビュー番組で語られた漫画家・やなせたかし先生の言葉をもとに原稿を作成し、単行本化したものだそうです。
先生の代表作『アンパンマン』誕生秘話、その根底にある戦争体験。
老いてなおマンガと向き合い続ける姿勢、震災復興への思い…等々。
齢93歳(当時)にして現役漫画家として輝き続ける先生の、現在と未来を見つめて語られた珠玉のメッセージが胸に響きます。
尊敬する著名人を挙げるとしたら、私は迷いなくやなせ先生を挙げると思います。
先生の代表作である『アンパンマン』のヒーロー像には、先生の正義に対する一貫した信念が生きていると思います。
先生が作詞した『アンパンマンのマーチ』は、人間の永遠のテーマとも言える難しい命題を、子どもにも分かる言葉で真っ直ぐ突きつけていて…そこに“生命”を感じずにはいられません。
とにかく『アンパンマン』は、先生の生き様そのものだなと思うのです。
印象的だったのは、正義を行う覚悟――〝正義を行う人は、自分が傷つく覚悟をしなくちゃいけない。〟(49頁)という言葉でした。
アンパンマンは、まさにこの覚悟があるヒーローだなと。だからこそ、ヒーローなんだなと。
子供向けの本以外で先生の著書を読むのはこれが初めてですけど、どこかで聞きかじった話もいくつかあり、それでも先生の生い立ちやらデビュー前の話など知らなかったこともたくさんあって、貴重なお話がたくさん聞けてよかったです。
震災復興に対しても、自分が出来ることを出来る範囲で実行していく~ということで、ここでもやはりブレない先生の芯の通った生き方が素晴らしいなと思いました。
Posted by ブクログ
戦争を経験され、「飢えを助けるのがヒーロー」という思いで作られたアンパンマン。
やなせさんの言葉が心に響く。
●正義を行う人は、自分が傷つくことを覚悟しなくちゃいけない。
●戦争というのは、絶対にやっちゃいけないということです。勝っても、負けても。
●自分のやっていることが世間にどういう影響を与えるか、ということを考えれば、やるべきことは自ずときまっていくと思う。
●幸せの中にいる時は「幸せ」はわかりません。不幸せになった時、「幸せだった」とわかるもんなんです。
Posted by ブクログ
私は「つまずいたり、迷ったときに読むノート」を作って、自分が感銘を受けた言葉を書き記しています。
この本からもたくさんの言葉をノートに書き写しました。
「誰にでも楽しめる世界を追求したい。難しいのは好まない」という考え方には同感です。私も文章を書くときには誰にでも容易にわかるように書くよう心掛けています。
Posted by ブクログ
正義の味方は傷つきやすい。
みんな、大体は弱い人で、だけど、子どもが川で溺れているというような時は、飛び込んでしまう。強い人じゃないのに、その時、そうせずにはいられなかった。それが正義なんだ。正義を行う人は、自分が傷つくことを覚悟しなくちゃいけない。
というところが印象に残りました。
とても読みやすく、小さい頃から見ていたアンパンマンの作者であるやなせたかしさんのことが少し分かった気がしてよかったです。