中村有希のレビュー一覧

  • 黄昏の彼女たち 下

    Posted by ブクログ

    (上巻よりつづく)

    そして、事件は起こる。いや。レズビアンの関係がわかってしまったというのではない。三角関係には邪魔者はいなくなってほしいが必須。殺人事件が起こるのか?と思っていたら、その通りになった、さて…

    ここからが読みどころなのだと思うが、わたしには息詰まるおもしろさというより、息苦しさのほうが強かった。でも、それがサラ・ウォーターズの真骨頂かもしれない。

    時代背景が前世紀の初め、女性の地位思想は抑えられている。解説にもあるが、ヴァージニア・ウルフの小説と同傾向と思うとうなづけるものがある。

    0
    2022年03月10日
  • 黄昏の彼女たち 上

    Posted by ブクログ

    1920年代、第一次世界大戦後と第二次世界大戦の間のイギリスが舞台。戦後の喪失と未来への希望が見えない世界への不安。まして西欧といえども女性の地位が低かった。女性の選挙権もまともになかったようだな時代が舞台。

    戦争で逝ってしまった兄や弟。そして父も借金を残してなくなってしまった、古い大きなお屋敷に母と暮らせば、維持するために、部屋を貸していくしかなかった。
    お嬢様だった「フランシス」、なのに屋敷を管理するのは当然、お手伝いさんも雇えないので、自分で掃除も何もかもしなければならない変化。26歳の独身、鬱々たる毎日になる。しかも過去に女性問題事件を起こしている秘密があった。

    貸室に来たのは若いご夫婦。その妻はちょっと変わっていて魅力的だった。自然と親しくなり…。

    と、ミステリアスというより、危なっかしい展開になる。

    独特の雰囲気だった『半身』や『荊の城』に続く、サラ・ウォーターズ節なるか?
    上巻はやや普通だね、というところかな。

    0
    2022年03月10日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    久しぶりの帰省で見つけた本を備忘録として登録。
    自分でも内容をよく覚えてないのでレビューが書けません。

    0
    2021年12月28日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公の人生酷すぎない?書いてる部分はまだ先を考えてるけど、時間が経って現実を受け止めたらもう耐えられないでしょ。一回未遂もしてる訳だし。
    と思いながらも、最終章もあまりショックをうけないまま読み終えてしまった。この手のストーリーでハッピーエンドはそうないわな。

    0
    2021年07月02日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    倫敦の監獄を訪れた「わたし」が出会った不思議な女囚シナイラ。気品ある彼女は霊媒。なぜ監獄に?そしてわたしはシナイラと交流していく。戸惑うわたしの前で恐るべき謎が解かれていく。この話はジャンルがわからない。歴史ミステリのような、でもホラーのような。そして衝撃の結末へ。ラストで明らかになる「謎」の意味。この仕掛け、手が込んでいる。ウォーターズはCWA賞も受賞するが、この作品でサマセットモーム賞を取り、他の3つの作品でブッカー賞候補になっている。

    0
    2021年04月15日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     雰囲気や筆致は好きだったが、描写される箇所が少なく、もう少しこの世界観を色々なところにまで広げて欲しかった。
     話も面白かったけれど、如何せん派手ではなく、後半は一気に読んだが、ぐいぐい引き付けられて離れられないというほどでもなかった。肝の部分が終盤に集約されていて、それまではシライナと主人公の交流に重点がおかれている。その交流も、ときおり大きく進展はするものの、基本的には遅々としたもので、終盤の展開のためにここまで長い物語にする必要があったかはちょっと疑問。
     しかも結末が、そういうこれまでの展開を一気に投げ捨てるようなものだったから、腑に落ちる感覚はあれど、期待に沿うようなものではなかった。霊媒がある程度真実性を持って語られ続けていたのに、それがそうではないと終盤になって明かすのは、ちょっとアンフェアな気もするし...。
     不条理さは好みではないものの、面白くはあった。もう少し短ければ良かったと思う。これまでの描写が全部伏線で...ということにするには、色々な粉飾が多過ぎたし、膨らんだ前提部に反して、オチがあっさりし過ぎている。

    0
    2020年10月01日
  • 荊の城 下

    Posted by ブクログ

    わたしは闇に身をゆだねた。生きているかぎり、二度と光の中に顔をあげたくはなかった。

    話の全体像が明らかになる第二部を経て、第三部で話の決着が着きます。

    良く考えられているとは思うのですが、第二部後半が専ら台詞で謎が解かれるため、上巻と合わせ第二部がやはり冗長に感じました。

    第三部はスウを主人公とした冒険小説のようで(ラント街の生家でのシーンは素晴らしい)楽しめましたが、第二部で全ての謎が解かれ、「読者が知っていることを登場人物が知らない」状態になっているため、のめり込むまでには至りませんでした。

    ラストシーンは微笑ましく、良い閉じ方だと思います。

    0
    2020年07月25日
  • 荊の城 上

    Posted by ブクログ

    あたしたちはみんな秘密を抱いていた。本物の秘密と企みを。

    サラ・ウォーターズ初体験です。

    第一部はある策略のために侍女として城に遣わされた娘の視点で話は進みます。城の暮らしに戸惑いながらも女主人と心を通わせ、策略の実現に葛藤する娘の心情が丁寧に描かれ読ませます。

    第一部の最後に切れ味の良いサプライズがあるのですが、第二部が第一部のお話を別の視点から語り直すだけになっており、求心力が弱まったのが残念に思いました。

    これでまだ上巻ですが、下巻はどのように話を引っ張っていくのか、気になります。

    0
    2020年07月24日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    3+

    ゆっくりとゆっくりと毛糸玉で殴り続けておきながら、実は中に剃刀を仕込んでましたというような趣き。いやまあ何かあるのは匂わせているので通常驚かないのだが、毛糸玉殴りが長過ぎてうんざりさせられるのが効いていたか。

    0
    2020年04月22日
  • 夜愁 下

    Posted by ブクログ

    第二次大戦後の英国で生きる人々の人間関係の変遷を、1947年に始まり、1944年、1941年と、時間を遡るかたちで描いていく。この6年間位のあいだに小さな人間関係サークルの中が激動する。読み終わった時に、この形式で書かれたことにそんなに重要な意味というか意義があるのだろうかちょっと考えてしまった。美しい希望を持って始まったある出来事が短い時間であっという間に無意味な物にかわってしまう虚しさだろうか。

    0
    2019年06月29日
  • 荊の城 下

    Posted by ブクログ

    このミス海外編2005年版1位。サラ・ウォーターズは2004年版の半身に続けて2年連続1位ということで自分も2冊続けて読んでみた。2冊目で読みにくさに慣れたこともあって若干しんどいものの上巻はとても面白かった。第1部の最後は意外だったし、第2部で別人の視点から同じ場面を再現してくれて、新たな事実などで物語がよく理解できてグッドでした。ただ、前作もそうだったんだけど、この人の小説は拘束や虐待、逃避行の苦行の場面描写がやたら長くて読み続けるのに骨が折れるのですよ。第2部の後半や第3部のあたりがそんな感じで下巻は半分ぐらいしんどかった。全体としては、意外性あるし結末が読めなくワクワク感があって良いとは思うのだけで描写が長すぎるのがなんとも残念。あと百合系の設定はノンけの女性から見るとどうなんでしょう。不思議と男性からは抵抗ないんだけど、以前、薔薇系の設定の本はうへっとなったので。

    0
    2019年01月22日
  • タラント氏の事件簿[完全版]

    Posted by ブクログ

    密室からの消失、呪い、幽霊、猟奇殺人、怪奇現象、安楽椅子探偵……。
    数話は神秘主義に走りすぎな嫌いもありますが、怪奇趣味と不可能犯罪の二本柱が印象的な短編集です。

    かなり一作一作のクオリティは高いし満足できる短編集だったんですが、反面、途中途中に覗いたガチな呪いとかアクシンデンタル過ぎるトリックが少し興醒めでした。

    偉そうに言ってますが、結構前に読んだので、詳細あんまり覚えてません!←
    以上です!!←←


    ◉古写本の呪い…密室から消えた本の謎。
    ◉現れる幽霊…鏡に映る幽霊と階段で背後に聞こえる足音の謎。
    ◉釘と鎮魂曲…殺害現場から消えた犯人の謎。
    ◉第四の拷問…乗ったら必ず死ぬモーターボートの謎。
    ◉首無しの恐怖…胴体だけが発見される連続猟奇殺人の謎。
    ◉消えた竪琴…衆人環視が作り出した密室から消えた竪琴の謎。
    ◉最後の取引…呪いの謎と、タラント氏が払った代償。
    ◉消えたスター…タラント氏、座したままで消えたスターの行方を言い当てる。
    ◉危険なタリスマン…開けると死ぬ古代エジプトの木箱の謎。
    ◉フィッシュストーリー…

    0
    2018年06月27日
  • タラント氏の事件簿[完全版]

    Posted by ブクログ

    2000年に新樹社から出ていた単行本に四編を追加収録した「完全版」。
    毎話、提示される謎も魅力的なんですがそれを鮮やかに解決してみせる謎の紳士タラントが所謂「話を聞いた時点で何でもお見通しですよ系」なので、私の中ではブラウン神父と近い印象でかっこいい。それ故、シリーズの最終話である「最後の取引」で説明のつかないオカルトの世界へ飛び込んでいく辺りが度肝を抜いて印象深いし凄いです。
    追加で収録された4篇も「邪悪な発明家」「消えたスター」と手堅い奴から「危険なタリスマン」という最後の取引から戻ってきたタラントが活躍するオカルト世界を踏まえた設定など、完全版ありがとう、って感じです。

    0
    2018年02月18日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「死をもちて赦されん」の後ろで見かけて。

    残念ながらだまされることはなかった。
    なんともいえないゴシック調と言うか、
    ヴィクトリア朝と言うかの雰囲気の盛り上げ方はとてもうまいと思うし、
    霊媒の女囚に魅かれていく様の描き方も上手だが、
    恋愛小説またはホラー小説で終わることはないと疑い続けていたので。

    なんの根拠もなく、
    実は亡くなった父の遺産をほとんどを相続していた主人公が、
    母親に命を狙われているかと思いこんでいたので、
    結末はそれほど衝撃的ではなかった。

    0
    2016年04月22日
  • 黄昏の彼女たち 下

    Posted by ブクログ

    上巻は...
    下巻はもろにサスペンス。一気に動く。
    流れとしては申し分ないけど、やっぱ上巻が...赤面。

    0
    2016年02月11日
  • エアーズ家の没落 上

    Posted by ブクログ

    起伏の多いストーリーでは無いが、描写が丁寧で読みやすい。読んで行くうちにだんだんと仄暗さが漂ってきて、続きを読まずにいられない。

    0
    2015年12月14日
  • 年寄り工場の秘密 老人たちの生活と推理

    Posted by ブクログ

    本のあとがきにも書いてあったけれど
    作者が生きているかどうかもわからなかったので
    新作が読めて、本当に嬉しい

    まだ、老人ホームに入居する年齢ではないけれど
    その年齢になったとしても
    今抱えている悩みと同じ悩みを抱えるのね

    0
    2014年10月05日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日記形式だけど主人公の心の描写が上手過ぎて、ねっとりとした感情が気持ち悪かった。もちろん同性愛云々ではなく。
    せっかくのトリックも、集中できずに驚くところまでいかず。

    0
    2014年10月01日
  • 半身

    Posted by ブクログ

    海外小説って苦手だなーという思いに拍車がかかった作品。
    読むのが正直しんどかった。
    女性が書く女性キャラって時に生々しすぎて反吐が出ます。

    0
    2014年08月22日
  • エアーズ家の没落 下

    Posted by ブクログ

     陰鬱になってしまう。だってタイトルからしてエアーズ家は没落することは約束されているんだもの。
     出てくる登場人物たちが美男美女ではなく、世間的な意味でのラブロマンスではないのに、どんんどんロマンスになるのは……なんでしょうね。見事としか言えない。

     読み終えるのが怖かったー。はい。

    0
    2014年08月13日