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相次ぐ不幸の結果、当主のロデリックが去ったハンドレッズ領主館は、ますます寂れ、倹約を余儀なくされていた。残されたエアーズ夫人と令嬢キャロラインの身を案じるファラデー医師は、館への訪問回数を増やしていく。やがて、医師とキャロラインの間には、互いを慕う感情が芽生え始めるのだった。しかし、ふたりの恋が不器用に進行するさなかにも、屋敷では異様な出来事が続発する。事態は、最後の悲劇へと向けて、まっしぐらに進んでいくのだった……彼らを追いつめるのは誰? ウォーターズが美しくも残酷に描く、ある領主一家の滅びの物語。たくらみに満ちたブッカー賞最終候補作。/解説=三橋曉
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Posted by ブクログ
う〜〜ん、予想外に大変におもしろかった!!かつては華やかなりし時代を生きた、大領主館エアーズ家。第二次大戦後、大戦で傷ついた若き領主と、母と姉、住み込みのメイドと、おかかえ医師。物語はこの5人でほぼ進むが、問題は「信頼出来ない語り手」である、一人称で語られるという点。ずっとこれは、ミステリーではなく、ゴシックホラーものなのかと思って読み進めたが、最後にきて、う〜ん、これはミステリーになるのかなぁ〜と思ったりして。とにかく、これはいったい何なの?なんだかわからないけど、で、どうなるの?どうなるの??的に、頁を繰ってしまった。最後の最後の行、これは、どうゆうこと・・・それが答えだというのかなぁ・・・ああ、わからないけど、すごくおもしろかた♪
Posted by ブクログ
ついに若き当主のロデリックが心労のあまり館を離れることに。
その費用を捻出するために、家族はますます倹約を余儀なくされます。
館のすぐ近くを売った土地に、新しいアパートが建つことに。
果たして、ロデリックの言っていた館の呪いとは…?
説明のつかない不気味な現象に見舞われる館。
残されたエアーズ夫人と令嬢キャロラインを放ってはおけない気持ちのファラデー医師は、ますます頼りにされます。
令嬢キャロラインは地味な外見だが芯は強くいきいきとして、ファラデーとは身分も違うが、しだいに心が通い合うように。
不器用な二人の接近ぶりと行き違いがありありと描かれてまた、見事です。
館の壁に妙な文字が浮かび出て、それを見た夫人は何か思う所がある様子、だんだんと閉じこもっていきます。
幼いときに死んだ最初の子スーザンを夫人は誰よりも愛していたのでした。
スーザンの霊?それとも、夫人の思いなのか、何者かの作為なのか、無意識の生き霊?館にこもる怨念なのか?
キャロラインはポルターガイストかと疑います。
あくまで科学的に捕らえようとするファラデーですが…?
どんどん崩壊していく館のものすごさ。
ホラー好きな人を満足させる~じわじわと盛り上がる描写。
厚みのある設定でリアリティがあり、単なるホラーではありません。
何通りにも解釈が成り立ちそうで、どれも怖い…
ウォーターズはすごい!
Posted by ブクログ
今回は今までと趣が違うゴシックホラー風の作風。まるでスーザン・ヒルみたいだ。荊の城のようにテンポいい作品ではなく、夜愁のようにじんわり話が進行する。今回は同性愛が出てこなかったのも、これまでとは違うが、キャロラインのキャラは同性愛の女性に近いものを感じる。見た目は悪く、いかつい、気難しい女性だがどこか魅力のあるキャラクター。弟は母に似て美男だが、戦争の傷で美貌は損なわれ障害もある。気難しいが、誇り高く魅力のあるキャラクター。語り手である医者、これがどうしようもない。魅力の無いキャラクターなのだ。しかしこの時代の普通の男性はこんなものなのだろう。モヤモヤしたものが残るが良い作品。再読が必要かな?
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