夜愁 下
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夜愁 下

この世の誰にも、時をさかのぼることなどできはしない。だがもしも、あの時に戻れたなら……。1944年、ロンドン。夜ごと空襲の恐怖にさらされながら、女たちと男たちは不穏な日々の暮らしに、必死でしがみついていた。荒れ果てた都会の廃墟で、深夜の路上で、そして刑務所の中で、人々の運命はすれ違い、交錯する。戦争を背景にしたこの群像劇で描かれるのは、赤裸々にさらけ出される人間の生と業。ますます冴えわたるウォーターズの筆は、人生の真実をためらうことなく活写する。大胆な手法を駆使して、人間という存在の謎に迫る、渾身の大作。ブッカー賞、オレンジ賞最終候補作。/解説=若島正

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夜愁 のシリーズ作品

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • 夜愁 上
    896円 (税込)
    1947年、ロンドン。第二次世界大戦の爪痕が残る街で、人々はしぶとく毎日を生きていた。戦争を通じて巡り合ったケイ、ジュリアとその同居人のヘレン、ヴィヴとダンカンの姉弟たちも。今日もまた、一日が終わり――夜が来る。彼女たちが積み重ねてきた歳月を、容赦なく引きはがす夜が。想いは過去へとさかのぼり、隠された真実を、心の傷を、さらけ出していく。『半身』『荊の城』で示したたぐい稀なる語り口にはさらに磨きがかかり、読者をとらえて放さない。ウォーターズが贈る、めくるめく物語が、いまここに。ブッカー賞、オレンジ賞最終候補作。
  • 夜愁 下
    896円 (税込)
    この世の誰にも、時をさかのぼることなどできはしない。だがもしも、あの時に戻れたなら……。1944年、ロンドン。夜ごと空襲の恐怖にさらされながら、女たちと男たちは不穏な日々の暮らしに、必死でしがみついていた。荒れ果てた都会の廃墟で、深夜の路上で、そして刑務所の中で、人々の運命はすれ違い、交錯する。戦争を背景にしたこの群像劇で描かれるのは、赤裸々にさらけ出される人間の生と業。ますます冴えわたるウォーターズの筆は、人生の真実をためらうことなく活写する。大胆な手法を駆使して、人間という存在の謎に迫る、渾身の大作。ブッカー賞、オレンジ賞最終候補作。/解説=若島正

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夜愁 下 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    1947年、44年、41年と3段階に遡っていく構成。戦後間もない頃の平和だがまだどこか戸惑っているような時期、戦争末期の思い詰めた危機感と高揚、その前の時点でまだ皆がうら若い時期に物事が始まるきっかけという展開になるんですね。
    登場人物の意外な絡み具合と人生の中の一瞬のきらめきに味があります。すっき

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    前二作刊行時にはミステリーだ、いやいやゴシックホラーだ、などと様々にジャンル分けされてきた著者がさらにジャンルからはみ出す作品を生み出した。
    そこに残ったのは純粋に“小説”という形式だけで、それはまた純粋な美しさを放っている。

    0
    2010年08月07日

    Posted by ブクログ

    1944年。ヘレンは福祉援助局で働いている。爆撃で家を破壊された人々が再建にあたって政府から補助をもらえるように申請する窓口で。ヴィヴィアンは食糧庁でタイピストとして働いている。ケイは救急隊で救急車を運転して、爆撃で怪我をしたした人や遺体を運んでいる。現在から遡るように人の過去を描く。それは戦火の日

    0
    2018年10月19日

    Posted by ブクログ

     普通の小説では、禁じ手とされる手法を用いていると思う。
     いや、禁じ手ではないんだけど、小説を読みなれた人ならば「ああ」と言いたくなる類の手法。
     けれども、登場人物が魅力的だからか、あるいは、作者が物語を愛し、それを描写し続けるからか、最後まで惹きつけられながら読んだ。ラストの1行にときめく。く

    0
    2013年06月24日

    Posted by ブクログ

    過去へと遡る物語っていうのは、そんなに珍しいスタイルではないと思うけど
    この物語はこの語り方によって素晴らしい味わいになってる。

    素晴らしく切なくほろ苦い味に。

    だけど決して読後感は悪くない。
    それは物語が遡ることで現在閉塞してる彼等彼女等の関係の始まりがラストになっているから。
    いまでこそぐず

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    すべての始まり、物語の結末。巻頭の登場人物紹介が上巻と下巻で異なるのが興味深かったです。分かれてしまった人間関係の元ある繋がり。現在の状況が最初に提示されていることで、いっそう深みを帯びる繋がりに思えました。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    第二次大戦後の英国で生きる人々の人間関係の変遷を、1947年に始まり、1944年、1941年と、時間を遡るかたちで描いていく。この6年間位のあいだに小さな人間関係サークルの中が激動する。読み終わった時に、この形式で書かれたことにそんなに重要な意味というか意義があるのだろうかちょっと考えてしまった。美

    0
    2019年06月29日

    Posted by ブクログ

    レビューを書いていて、改めて感じる。
    何と読み終わるまでに3週間を要している。

    久し振りに難解な小説を読み終えた気分。

    戦争に翻弄される女性を中心に書かれているのだけど、
    主人公はケイなのか、ヴィヴなのか、それともダンカン?

    「何か面白くないよな」と思いつつ読み終えたのだが、

    0
    2013年01月12日

    Posted by ブクログ

    結末(と言っても、年をさかのぼって書かれているため、時間的には始まり)が一番キラキラと光っていました。出会った二人の行く末をわかっていても、なぜか幸せな気持ちになりました。全編をとおして薄暗く重苦しい空気がたちこめているのですが、読後感は澄んだ気持ちになれます。特殊な事情を抱えた人物ばかりで共感を得

    0
    2012年05月01日

    Posted by ブクログ

    結局、私レスビアンに興味が無いのです。これがこの本を面白く読めない原因かもしれない。異性と付き合う恋愛は死にそうになるし散々ででもあるが、同性となら世間の偏見に負けなければ、危険は無いのだろうか。孤独は引き受ける必要があるが。戦争中のロンドンの話は、結構面白かったのですけど。

    0
    2011年07月17日

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