中村有希のレビュー一覧

  • 黄昏の彼女たち 下

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    和訳 黄昏の彼女たち
    ロンドン郊外。保守的な母親と静かに暮らしていくはずの女性と下宿人の若い夫婦。
    女性は控えめで美しい妻の方に惹かれてゆく
    期待どおりのハラハラドキドキ

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    2025年08月06日
  • 黄昏の彼女たち 上

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    和訳 黄昏の彼女たち
    ロンドン郊外。保守的な母親と静かに暮らしていくはずの女性と下宿人の若い夫婦。
    女性は控えめで美しい妻の方に惹かれてゆく
    期待どおりのハラハラドキドキ

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    2025年08月06日
  • エアーズ家の没落 下

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    ネタバレ

    どこをどう受け取るかで、物語の見え方が変わってくる奥深い作品だった。

    上巻のレビューで「これはホラーなのか?それともサスペンスなのか?」と書いたけど、下巻を読んで、その答えは読む人によって違ってくると思った。

    他の方のレビューを読んでみると、自分とはまったく違う視点から物語を捉えている人もいて面白い。
    そうした受け取り方の幅こそが、この作品の魅力だと思う。

    私は、幽霊よりも人間の内面に強く恐怖を感じるので、上巻からうっすらと違和感を感じていた“ある人物”が鍵を握るサスペンスだと感じた。
    下巻に入ってからのあの人物の内面からじわじわ滲み出ていたものは、自分にとっては1番恐ろしかった。

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    2025年06月28日
  • エアーズ家の没落 上

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    〈海外サスペンス〉で検索して見つけた一冊。
    「〇〇家」と名のつく“館もの”が大好きなので、好きな要素が全部詰まってる気がして、手に取らずにはいられなかった。
    その予感は大当たりで、期待通りの世界観にのめり込んでしまった。

    かつては栄華を極めたエアーズ家。しかし、時代の波には抗えず、今では見る影もないほどに荒れてしまっている。

    医師ファラデーは、診察のため久々に館を訪れるが、その変わり果てた姿に驚愕する。
    その館では次々と不可解な出来事が起こり始める…

    これは果たしてホラーなのか、それともサスペンスなのか?今のところはまだわからない。
    私はホラーには興味がないので、できればサスペンスの方向

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    2025年06月25日
  • 荊の城 下

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    ネタバレ

    昔、少しだけ読んで読むのを
    やめていた本。

    田舎の泥棒一家が金持ちを夢見て
    その夢をスウに託して…

    モードの夢見る脳内お花畑っぷりに
    スウは可哀そうにと憐れみを浮かべる
    そして私も笑
    それは次第に同情に変わり
    モードを見る目も変わってくる。
    男女、女女、とにかく
    人と人の絡みが、文章によって
    こんなに濃密なエロスになるとは…

    サラ・ウォーターズもだが
    中村有希さんの翻訳力にも脱帽である。

    上巻最後の天地がひっくりかえる
    どんでん返しは見もので
    下巻にすぐさま手が飛びます。

    下巻も渦巻く陰謀に
    早くその答えを知りたくて
    ページを捲る手がとにかく止まらない。

    最後に明かされた答えは

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    2023年10月25日
  • 半身

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    これはなかなか読み応えがあってね。
    いや文字多いわーってことでへこたれそうになるかと思いきやなんか上手いこと読ませてきて。そんなドラマチックな展開があるわけでもないようにも思うんだけど。。アレだ、言葉の魔術師。てきな。
    で、何が読ませるって老嬢と呼ばれてしまう30女の悲哀というかもう男も女もこの年までモニャモニャしてるとろくな事にならないというか厨二病的な情けなさを持って同じく厨二病を患う読者の心にグイグイくる。
    最後もまぁ酷いというか切なくなるわけで、こういう暗いというかパーティーピーポーには分からないぜこの気持ちみたいなのは小説の醍醐味ではないか。

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    2023年09月16日
  • 荊の城 上

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    ネタバレ

    徹夜本
    1章の終わりでえ!?ってなってあとはずっと引き込まれました
    私が百合好きなのもあると思うけどおもろかったです

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    2023年01月24日
  • 荊の城 上

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    すべてが終わった後に回想しているような描写がされている
    スウがお嬢様に添い寝するシーンの「睫毛が羽のように咽喉をなでる」て表現めちゃめちゃ良いな・・・
    初読なんですけど『お嬢さん』で大筋知ってるので実質2回目みたいなもんなので、これ初回と2回目で全然印象かわるだろうなってシーンばっかりでうわーうわ~おもしれ~~って読んでます(普段ミステリ小説を全然読まない人)
    変態という名の紳士が少女の涙だけを集めて作ったインクがほしいですなみたいなこと言い出すの最高に気持ち悪い

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    2021年05月21日
  • 荊の城 上

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    ホラー風味のミステリというよりミステリ仕立てのホラーものといった趣で
    あいかわらずミステリ読者のミステリ認定幅の広いことよということと
    ヴィクトリアンに限らずこういう旧家の因習的な素材はなぜイギリスなのか
    フランスとかアメリカとかイタリアとかドイツとかロシアとかアラビアとかでないのは
    やはり各国の文化なのか
    というか英語のせいか
    日本人の好みか巧みな描写を大量に畳みかけてで読み続けさせる
    ディケンズ以来のの娯楽小説作法の定番か
    と思ったが下巻に続く

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    2019年01月10日
  • 荊の城 下

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    上巻より続く
    しかし下巻を読んだらなるほどミステリであった
    山場の帰還場面は手に汗握る
    大変素晴らしい
    全体として充分高水準の娯楽読物として力作だが
    もうひとつ欠点目につく出来でもある
    それぞれの描写は作者にとって必要だろうから書いたのだろうけれども
    作品にとっては必要だったのだろうか
    あまりに細かくでなく無駄ではないにせよ
    多くを描きでなく書き過ぎ
    核であるミステリ仕掛けは良いものだし
    最後まで引っ張る力は第一流あるけれども
    ディケンズ作品と比較してしまう
    比較できるほどすごいといえばすごいのだが

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    2019年01月10日
  • エアーズ家の没落 上

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    医師のファラディーは子どもの頃にエアーズ家の園遊会に出席してからこの一家に憧れを抱いていた。メイドの急患で呼ばれたファラディーはエアーズ家の人たちと知り合いになり、当主のロデリックの足の治療に通ううちに、一家とも親しくなった。しかしこのエアーズ家には小さな異変が続く。ハンドレッドズ領主館が不気味だ。

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    2018年10月19日
  • 半身

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    マーガレットは初めてミルバンク監獄にやってきた。囚われている女囚の慰問のために。盗人、赤ん坊殺し、詐欺、色々な過去を持つ女囚のなかで、一人静謐な雰囲気を持つ女囚がいた。その名はシライナ・ドーズ。霊媒だったという。彼女に引き寄せられながらマーガレットはミルバンク監獄に慰問に通う。そしてだんだんと生活の中に監獄にいるドーズのことが占めるようになってきた。それはマーガレットを何処に導くのか。

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    2018年10月20日
  • 荊の城 下

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    ネタバレ

    あまりにも凄絶な恋の残酷。
    緻密に練られた構成による怒涛の展開、人間ドラマの機微、ミステリーの要素を堪能しながら、「人を想うことの残酷」を感じさせる小説。
    その残酷ゆえの官能が悦びがあまりにも力強くて、読後放心状態。

    まさに「二人は、お城で幸せに暮らしましたとさ」という結末ではなかろうか。天晴。

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    2018年04月21日
  • 荊の城 上

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    うわあ……
    息を呑む展開と濃密なエロスにくらくらする。
    これは凄い小説だ……!
    映画もいいけど、舞台でも観てみたい。

    結末は果たしてどうなる?
    下巻、ハラハラする……

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    2018年03月13日
  • 荊の城 下

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    どんでん返しにつぐどんでん返し。
    映画『お嬢さん』の原作だが、第三部が原作と映画では大きく異なる。

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    2017年09月02日
  • エアーズ家の没落 上

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    最初に明言しますがこの物語の真の主人公は人間ではなく「館」です。
    「レベッカ」「ねじの回転」さらには「ずっとお城で暮らしてる」など館を舞台にしたゴシックホラーは枚挙にいとまがありませんが、本作もまたその系譜に連なる意欲作。
    主人公は田舎の中年医師。
    子供時代に訪れた領主館に憧れを抱き続ける彼が、ふとした事から一家と知り合いになり……
    中年医師と不器量な令嬢の初々しくもじれったい恋愛模様などロマンス要素もあるのですが、最大の見所はやはりこれでもか!と詳細な館の描写。
    時代がかった洋館の外観・内装・調度の様子が作者の美質である流麗な筆致で綴られ読者を陶酔に誘う。
    洋館で連続する怪奇現象、徐徐に精神

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    2017年08月24日
  • 黄昏の彼女たち 下

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    上巻と下巻のこのテイストの違いといったら・・・!フランシスに感情移入しちゃって、早く読み進みたいんだけどいやちょっと待って先送りさせて、と読むのを躊躇したり。二人はこの先どうなるんだろう。誰にも言えない秘密を抱えて二人でひっそりと生きていくのかな。

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    2017年05月12日
  • 黄昏の彼女たち 上

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    サラ・ウォーターズの新作ときては、読まないわけにいかない(感想書くのは遅くなりましたが)
    翻訳されないわけではなく、寡作なんですね。

    第一次大戦後の1922年。
    戦争で父親と兄たちを喪い、老いた母と二人で暮らすフランシス。
    屋敷を維持するのも難しく、下働きも雇えないので自ら労働する日々でした。
    やむなく下宿人を置くことにして、若夫婦がやってきます。

    レナードとリリーの夫妻。
    ちょっと嫌味だけど明るいまあ普通の夫。
    綺麗で繊細なところのあるリリー。
    初めて家に他人を入れてギクシャクする描写も綿密で、これがいつしか思いがけない恋へと転化していきます。

    フランシスの母親が生活のためにも娘の結婚

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    2016年09月12日
  • 黄昏の彼女たち 上

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    ネタバレ

    上巻と下巻ではかなり趣が違います 女性間のロマンスから殺人事件に… ただ 殺人を犯した意図は明らかにされていません、それに女性二人がその後 どうなったかも… そういう色々と謎を残したまま終わってしまいます ですが、そこがまた魅力になっているような気もします  下巻は一気読みでした…

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    2016年04月02日
  • 黄昏の彼女たち 下

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    なぜ1920年代という時代を設定したのか、と考え続けながら読んだが、なるほど、上流階級なのに下宿人をおかねばやっていけなかったり、階級では下のはずの下宿人のほうが羽振りがよくお洒落や流行にも詳しかったり、帰還兵たちが浮かばれなかったり、さまざまな矛盾や転覆が底流となるのはこの時代だからこそ、なのか。
    「大戦間小説」としてよく出来ている。

    上と下がゆがんだ鏡のように映し合う。
    またピエール・ルメートル「天国でまた会おう」が男性版、こちらが女性版として、読むことも出来る。

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    2016年02月21日