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スウが侍女として入ったのは、俗世間とは隔絶した辺鄙な地に建つ城館。そこに住んでいるのは、スウが世話をする令嬢、モード。それに彼女の伯父と使用人たち。訪ねてくる者と言えば、伯父の年老いた友人たちだけという屋敷で、モードは親しい友人もなく、蔵書狂の伯父の手伝いをして暮らしていた。他に話し相手もないそんな環境で、同い年のスウとモードが親しくなっていくのは当然のことだった。たとえその背後で、冷酷な計画を進めていようとも。計画の行方は?二人を待ち受ける運命とは?話題沸騰の新鋭サラ・ウォーターズが贈る傑作長編。CWAヒストリカル・ダガー受賞&第1位「このミステリーがすごい! 2005年版」海外編ベスト10。
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Posted by ブクログ 2019年01月10日
上巻より続く
しかし下巻を読んだらなるほどミステリであった
山場の帰還場面は手に汗握る
大変素晴らしい
全体として充分高水準の娯楽読物として力作だが
もうひとつ欠点目につく出来でもある
それぞれの描写は作者にとって必要だろうから書いたのだろうけれども
作品にとっては必要だったのだろうか
あまりに細か...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年01月19日
どんでん返しに次ぐどんでん返し。どこまで転がっていくのか、はらはらしながら展開を見守り、最後までその流れが止まらない。
生き生きしたキャラクター描写もそうだが、煙と霧で霞む市街地、一日中陽の当たらないような田舎。舞台の描写から伝わる空気感で一層緊張感がある。
どんな形でもいいから、この娘たちには幸せ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年11月03日
ネタバレなしで感想。ネタバレすると全て面白くなる。
前評判は「濃厚な百合でいろいろとやばい」。
実際開いてみると、スウのいかにも育ちの悪い言葉づかいから始まって、盗人たちの卑劣な日常、ロンドンに立ち込める重い霧、饐えた臭い、全てが生々しくて陰鬱で、恐ろしく魅力的だった。表現の一つ一つが実に女性らし...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
下町娘のスウと令嬢モードはそれぞれに追いつめられ、自分の智慧を使って難局をきりぬけていこうとしますが、その先には再会と、とんでもない真実が。スリがでてきたり、出生の秘密がからんだり、本書は「オリバー・ツイスト」との比較がよくなされますが、それよりなんといっても似ているのは令嬢かどわかしがテーマになっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月29日
文学にもその国の特徴が色濃く出る。イギリス文学の特徴も魅力的だ。
私が思う魅力キーワードとは「女性作家」「18・19世紀」「城」「保守的」「古」「頑固」「暗色」そして「ミステリ」。
これがその物語に複合的に備わっていると、私はイギリス的だなと好きになる。おもしろくなる。
ミステリの発祥地だけど...続きを読む
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