ビートたけしのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「だいたい志ん生さんに勝っている落語家っていまだに見たことがないんだよ」
時代を席巻したツービートの漫才。
列島を爆笑でひっくり返した数多のコント。
世界に名を轟かせるキタノブルー。
小説家としても多数の著作。
故立川談志に弟子入りし、その弟子の立川談春にも再度弟子入りしている著者が、昭和を代表する落語家古今亭志ん生を語り尽くす。
巨匠と崇め立てられることを嫌い、笑いの最前線に立ち続ける。
その原点は、浅草での師匠深見千三郎との出会い。
若き日に師匠から叩き込まれた原点が、本書の中でも度々登場する。
画家が死ぬまで筆を捨てないように、芸人も最後まで舞台に立ち続ける。
常に戦い続ける男の、これ以上ない落語論。
志ん生は、今でも生き続けている。
挑み続けている。
そして、勝ち続けている。
【本書に登場する主な落語】
「弥次郎」
「粗忽長屋」
「鰻の幇間」
「道具屋」
「お見立て」
「富久」
「黄金餅」
「寝床」
「火焔太鼓」
「あくび指南」
「大工調べ」
「人情八百屋」
「芝浜」
「幾代餅」
「野ざらし」 -
Posted by ブクログ
北野武が、普段思っていることを書いたもの。テレビは規制が多く、言いたいことも言えないので、思う存分言いたいことを本にしている。的を得ていることが多く、共感をもった。国会議員でも思っていることが言えないもどかしさを感じていると思うが、変えていかなければいけない体質だと思う。マスコミや左翼に負けないでほしい。
「他のタレントじゃ「完全アウト」で大問題になっちまいかねない内容でも、オイラの発言ならなぜかセーフになっちまう。まァ、そりゃ当たり前だよ。ここ何年かで芸能界で顔が売れてきたくらいのヤツと、40年以上この世界で生きているオイラじゃ年季がまるで違う。「掟破り」ってのは、一朝一夕にはできない芸のひとつなんだよ」p5
「ハーバードでMBA取得といったプロフィールがほとんど嘘とバレたコメンテーターのショーンKも、出演番組すべてを失った。こういうスキャンダルを笑いのネタにするのはアリだけど、ひどいヤツだと真剣に怒って一気に退場に追い込んでしまうのは、寛容さがまったくない。すごく居心地の悪い監視社会だよ」p17
「世の中が「たった1回の失敗も許されない社会」になってるのは本当に怖い」p18
「オイラも調べ物をすることがある。だけど、そんなときにネットで調べても、本当に知りたいと思う情報はほとんど出てこない。適当に聞きかじった噂や、間違った情報は論外。正しい情報だとしても、ネットで見つかるのはどこかの雑誌や新聞の引用、いわゆる又聞きばかりで、その「奥」まで到達しない。本当の意味で「調べる」ということは、専門書を読んだり、その道の権威に話を聞いたりして、ネットに出ていないくらい深い内容を掘り下げることなんだよ」p26
「何でオイラは人一倍税金を払っているのに、みんなと同じ一票なんだ」p31
「問題の深刻さがまるで違うのに、ニッポンじゃ国内のどうでもいい話題のほうが注目を集めて、国際問題はほとんど見向きもされない」p35
「(務台政務官(おんぶ政務官))角栄さんは、わざわざ革靴に白っぽいズボンという格好で、田んぼの中まで入っていって選挙区の農民と握手したんだよな。もちろん、ズボンは泥でグチャグチャ、靴だって使い物にならなくなるよ。それでも車の中に用意しといた新しいズボンと靴に履き替えて次の田んぼに入っていってまた握手をして、さらに次の田んぼでまた同じことを繰り返したんだよな。いくらわざとらしくても、泥だらけで駆けつけてもらったら誰でも感激するよ」p44
「務台センセイがもっと役者だったら、あの「水たまり渡り」は、絶好のチャンスだったのにな」p45
「戦後からこのかた、教養人、知性派と名の付く人は、やたら左がかった意見を言わないと認められなかった」p50
「本来、法律は「人間の感情」とか「常識的な生活」みたいなものを守るためにあるのに、いまやろくでもないヤツを守るための盾みたいになっちまってることが多い」p61
「清水健太郎や田代まさしを見りゃわかるように、覚せい剤を完全に止めるってのは本当に大変なんだよ。専門家に聞いたら、覚せい剤中毒になると、もう脳みそから歯止めが利かなくなっちゃうんだって」p84
「「ちょっとぐらい古くたって食える」「まだ食えるのに捨てるのはもったいない」って考え方は、カネをジャンジャン回すためには都合が悪いんだな」p106 -
Posted by ブクログ
テレビでは滑舌もスピードも以前より悪く、さらに毒舌がカットされてしまう現状のテレビ界では前ほどの活躍を見られず、映画監督としての評価が高まることで時折文化人に見えてしまうこともあるたけしさんの活躍の場がここにあった。
毒舌のキレは相変わらず。
出る杭は打たれるが出すぎた杭は打たれないの言葉通り、他の芸人さんが言ったら大炎上してしまうような発言を繰り返している。
それでも、たけしさんが言うなら仕方ないなと思えてしまう世の中はとても生きやすい世の中だと思う。
これらの特権が許される最後の世代の中心人物。
これからも長生きして、嫌な爺さんであってもらいたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
『テレビじゃ言えない』という題名だが、これは本書冒頭によれば、「最近の想い」を一言で表したモノであるようだ。近年はテレビの世界は“自主規制”のようなモノが相当にキツく、「アレはダメ」、「コレもダメ」と「言ってはならない」と先回りして注意される場合が殆どなのだという。そこで本書という訳だ…
本書に納められたエッセイの多くは「世の中の常識を疑ってみる」というような出発点を有しているモノのように見える。“本音”で“正直”に考えてみると「あの件に関して…」と思い浮かぶ色々なことが在り、それをビートたけしなりの流儀で言葉にして整理したという感じがする…率直に、「それだ!そのとおりのように思う」という部分は多かった…
或いは「“本音”で“正直”に考えてみる」ということが、“今”程求められる時代も無いのかもしれない。そうしたヒントが多く在るのが本書のように思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレネットでこの本の名前をよく聞くので購入しました。
文体は話し言葉でとても読みやすいです。何も考えなくてもさらっと読めてしまう。下ネタや笑いがところどころに散りばめられていて、それが本書を読みやすくしていますが、逆にそのせいで著者の真面目な意見も笑いながら読み流してしまっているのかもしれません。
知人が心臓マッサージで蘇生して、それを「俺が葬儀委員長で香典集めて飲みに行く予定だったのに」といじるのはギリギリOK。従軍慰安婦は必要だったと言うのはNG。ヒンシュクがヒンシュクで済むギリギリのラインを著者は熟知しています。僕はどこまでなら許されるのかが読めないタイプの人間ですので、著者流のヒンシュクを真似することはできませんが、ただただ上手いなあと驚くばかりです。
著者のヒンシュクのギリギリの見極めは、舞台で観客の空気を読みつつトークを進めてきた経験によって研ぎ澄まされてきたことでしょう。批判、いじり、下ネタなどは一歩間違うと人間関係を壊すもので、上級者でないと使いこなせないワザだと思います。それが使いこなせて、これ以上やるとやばいという線を見極められてこそ言いたい放題の発言が許されるものだと思います。そういう意味で、著者は言いたい放題言えてすごいものだと思います。 -
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かつて週刊ポストで連載されたコラムからの抜粋で作られた新書。他のコラムに関しては小学館文庫から発売されている。
10月1日に発売された小学館101新書の第一シリーズ。
特にビートたけしらしい毒舌に加え、痛烈な社会風刺は読むだけで気分爽快なものが多くストレス発散にも向いている作品。
最初の内は言葉がきつかったり、いくら何でも言いすぎじゃないだろうかと最初は思うかも知れないが、よくよく考えてみると「確かにその通りだ!」と、思わず言いたくなるような話ばかり。
話のテーマは現代社会の問題点に合わせてあるので時事問題の勉強代わりにも持ってこいの一冊であり、一つ一つの話が短いので毎日の隙間時間に一つずつ読んでみるのもオススメ。 -
Posted by ブクログ
Netflixの映画は未視聴。劇団ひとりさんと太田光さんの掛け合いは見た
題名だけは知っていた本。講談社のキャンペーンに釣られて購入。
わかりやすく章分けされており、北野武氏と深見氏の関係が語られている。湿っぽくない文章ながら、北野氏の深見氏に対する思いが漏れ伝わる形式。
深見氏から独立したのち、深見氏との最期の別れが淡々としたものになっているのがなんとも悲しい。世の中の師匠と弟子というのは、やはりこういう悲しいものなのだろうかなあ。
淡々としたラストにならざるを得なかったあたりに北野氏の後悔のようなものも感じられる気はする。
末尾のコント台本は北野氏がご遺族から権利を買ったのかな?とても貴重なものだと思う。